JPS6119634A - 有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法 - Google Patents

有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法

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JPS6119634A
JPS6119634A JP14025484A JP14025484A JPS6119634A JP S6119634 A JPS6119634 A JP S6119634A JP 14025484 A JP14025484 A JP 14025484A JP 14025484 A JP14025484 A JP 14025484A JP S6119634 A JPS6119634 A JP S6119634A
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JP
Japan
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polyamic acid
polyimide
polyimide compound
bis
organic solvent
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Application number
JP14025484A
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English (en)
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Kohei Goto
幸平 後藤
Hiroharu Ikeda
池田 弘治
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JSR Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法に関
し、詳しくは、ガラス移転温度と熱分解温度がともに高
く耐熱性が特に優れている有機溶媒可溶性ポリイミド化
合物の製法に関する。
[従来の技術] 一般にポリイミド化合物は優れた耐熱性を有しているた
め、高温下で使用するフィルム、電線被覆材、接着剤、
塗料等の原料として非常に有用であり、エレクトロニク
ス、航空宇宙産業等の先端技術の分野においても大いに
期待されている。
従来のポリイミド化合物としては無水ピロメリット酸等
の芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族アミンとを
、極性溶媒中で重合反応させて芳香族ポリアミック酸を
得、次にこれの溶液を基材に塗布し、フィルム状にした
後、加熱等の方法により脱水閉環して得られる三次元構
造を有する溶媒に不溶性のフィルム状芳香族ポリイミド
化合物が知られている。しかし、従来の芳香族ポリイミ
ド化合物は、その前駆体である芳香族ポリアミック酸の
安定性が悪く、室温で放置すると、ポリアミック酸溶液
の粘度が低下し、さらに長期間放置すると一部が脱水閉
環してポリイミドとなり、不溶化して白濁を生じるなど
の欠点を有している。このため、従来の芳香族ポリアミ
ック酸の溶液は低温で保存する必要があり、その取扱い
には注意を要するという欠点があった。
また上記のポリイミド化合物の製法では、基材に塗布し
たポリアミック酸をイミド化する際に通常400℃以上
の高温で長時間加熱する必要があるため省エネルギーの
見地から不利であり、またイミド化には脱水反応が伴な
うために得られるフィルムにボイド、ピンホール等の欠
陥が生じ、平滑で均質なポリイミド化合物のフィルムを
得ることは困難であるという欠点もあった。
そこで、ポリイミド化合物自体が一定の有機溶媒に可溶
性であれば、その溶液を例えば平滑な表面上に流延し溶
媒を除去するだけでポリイミド化金物フィルムを得るこ
とができるので、有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の開
発が望まれ、試みられている。
従来提案されている可溶性ポリイミド化合物の多くは、
例えば、非対称な単量体単位、骨格が柔軟で運動性が高
い構造単位あるいはかさ高い置換基を有する単量体単位
を共重合によって高分子鎖中に導入することにより立体
規則性を低下させ、得られるポリイミド化合物の溶解度
を高めようとするものであった。
例えば、非対称な単量体単位を導入したものとしては、
非対称ジアミンであるフェニルインダンジアミンをジア
ミン成分として使用する可溶性ボ         1
リイミド化合物が知られている(特開昭50−8230
0号公報)、このポリイミド化合物はテトラヒドロフラ
ン、ハロゲン化炭化水素等の汎用溶媒にも可溶であるが
、従来のどロメリット酸二無水物等と芳香族ジアミンか
ら得られた芳香族ポリイミド化合物に比べ熱分解温度が
低いという欠点を有していた。
また、高分子鎖が柔軟で運動性が高い可溶性ポリイミド
化合物としては、次式: の構造を有するポリイミド化合物が知られている(特公
昭47−30437号公報)、このポリイミド化合物は
構造単位の、特にエーテル結合周囲の運動性が高いため
に有機溶媒可溶性であるが、ガラス転位温度が217℃
と従来のピロメリット酸二無水物等と芳香族ジアミンか
ら得られる芳香族ポリイミド化合物のそれ(250〜4
00”C)に比してかなり低く、耐熱性が劣るという欠
点を有する。
上記と同様の考えに基づいて、高分子鎖の運動性を高め
ることによって有機溶媒可溶性とされたポリイミド化合
物としては、他に、テトラカルボン酸成分として脂肪族
テトラカルボン酸である1゜2.3.4−ブタンテトラ
カルボン酸を用い、芳香族ジアミンと反応させて得られ
るポリイミド化合物(特公昭48−2238号公報、同
47−44503号公報);ジアミン成分として脂肪族
ジアミンであるヘキサメチレンジアミンを用い、3,3
°、4,4°、−へンツフェノンテトラカルポン酸と組
合わせて得られるポリイミド化合物が知られでいる(特
公昭47−23191号公報)。しかし、これらのポリ
イミド化合物は、ポリイミド構造中に脂肪族単位を含む
ために熱分解温度が従来の芳香族ポリイミド化合物より
も低く、その点で耐熱性が劣っているという欠点を有し
ている。
また、かさ高い置換基をポリイミド化合物の構造中に導
入することにより溶解性を高めた例としては、フルオレ
ニル基やフタリジル基を導入したカルドポリ? −(V
、V、Korshakら、Macromol。
Chew−、011,45(11374))が知られテ
いるが、これらのポリイミド化合物の製造原料である単
量体は数段階に及ぶ煩雑な合成プロセスを必要とする゛
ものであるため、工業的規模の製造には経済性等の点で
適さないものである。
さらに、フェノール系溶媒に可溶性の芳香族ポリイミド
化合物として、少なくとも60モル%の3゜3’ 、4
,4°、−ベンゾフェノンテトラカルポン酸と、少なく
とも60モル%の次の一般式 [式中、又は、−CH2−1−0−1 Rは低級アルキル基、低級アルコキシル基、ハロゲン、
−COOH5−OHまたは一5O3Hである。]で表わ
される芳香族ジアミンの1種または2種以上を含むジア
ミンとをフェノール系溶媒中で反応させて得られる芳香
族ポリイミド化合物が知られている(特公昭4B−17
145号公報)。このポリイミド化合物は、フェノール
系溶媒に可溶性とするために、p、p’−ジアミノジフ
ェニル化合物に比較して対称性が低い層9層゛−位に置
換基Rをさらに有するp、p’−ジアミ/’ ml +
■°−置換ジフェニル化合物(前記一般式(I))や層
9膳“−ジアミノジフェニル化合物(前記一般式(■)
)等のジアミンを60モル%以上使用することを必須と
しているが、その結果としてこのポリイミド化合物はフ
ェノール系溶媒に可溶となった反面従来のp、p’−ジ
アミノジフェニル化合物等を用いたポリイミド化合物に
比べ熱分解温度、ガラス転移温度ともに低く、耐熱性が
劣るという欠点を有する。
また、別の可溶性芳香族ポリイミド化合物として、少な
くとも50モル%の3,3°、4.4’ −ベンゾフェ
ノンテトラカルポン酸類と50モル%以下のピロメリッ
ト酸類からなるテトラカルボン酸成分と、少なくとも7
5モル%の4.4°−ジアミノジフェニルエーテルと2
5モル%以下のp−フェニレンジアミンからなる芳香族
ジアミン成分力化なるポリイミド化合物が知られている
(特開昭58−187430号公報)。この芳香族ポリ
イミド化合物は、熱分解温度、ガラス転移温度ともに高
くて優れた耐熱性を有しているが、溶解し得る溶媒がハ
ロゲン化フェノールに限られ、その他の汎用有機溶媒に
溶解し難い。ところが、溶解に用いることができるハロ
ゲン化フェノールは、m−クレゾールをはじめとする汎
用フェノール系溶媒に比して高価であり、また不燃性の
ため廃棄処分も容易でないなどの難点を有している。さ
らにm−クレゾール等の汎用フェノール系溶媒を用いる
ように構成されている既存の設備には上記のようなハロ
ゲン化フェノールにしか溶解しないポリイミド化合物は
利用することができないという欠点を有する。また得ら
れるポリイミドのハロゲン化フiノール溶液は一般に粘
度が500ポイズ以上(約lO重量%濃度、70℃)と
高くて、作業性の点でも不満足なものであった。
[発明が解決しようとする問題点] 上記のように、従来の有機溶媒可溶性ポリイミド化合物
は、一般的にピロメリット酸等と芳香族ジアミンから製
造される従来の不溶性芳香族ポリイミド化合物に比して
熱分解温度および/またはガラス転移温度が低く、ポリ
イミド化合物の重要な特徴である耐熱性が劣るという問
題が存在した。また、優れた耐熱性を有する可溶性ポリ
イミド化合物の場合には、ハロゲン化フェノールにしか
溶解せず、m−クレゾール等の汎用有機溶媒を利用する
ことができないという問題が存在した。
そこで、本発明の目的は、これらの問題点を解決し、従
来の不溶性芳香族ポリイミド化合物と同等の高い耐熱性
を有し、しかも汎用の有機極性溶媒に可溶であるポリイ
ミド化合物の製法を提供することにある。
[発明の構成] 本発明は、3.3°、a、a’ I−ベンゾフェノンテ
トラカルポン酸二無水物(以下、BTDAと称する)と
、一般式(I)  ゛ [式中、Xは、−〇−1−S−1−CO−1−3O2−
1−CONH−1−(CH2)n−(nは1〜4.好ま
しくは1〜2の整数である)、(RおよびR′は、同一
または異なり、−〇〇3l−C2H5などの低級アルキ
ル基、−CF3 。
−C2F5などのフッ素置換低−アルキル基またはF 
、 CI 、 Brなどのハロゲンである)から選ばれ
る2価の基を表わす] で表わされる芳香族ジアミン2種類以上とを反応させて
ポリアミック酸を合成し、該ポリアミック酸をイミド化
することからなる有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製
法を提供するものである。
本発明の製法において、BTDAと組合せて用いられる
一般式CI)の芳香族ジアミンの具体例としては、 4.4゛−ジアミノジフェニルエーテル、 4.4”、
ジアミノジフェニルスルフィド、4,4°−ジアミノベ
ンゾフェノン、 4.4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノフタルアミド、4.4°−ジア
ミノジフェニルメタン、 4.4’−ジアミノジフェニ
ルエタン、 2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロ
パン、 2.2−’−ビス(4−7ミノフエニル)へキ
サフルオロプロパン、3.3−ビス(4−アミノフエ 
      ′ニル)ペンタン、2.2−ビス(4−ア
ミノフェニル)ブタン、ビス(ドアミノフェニル)ジク
ロロメタン、ビス(4−アミノフェニル)ジブロムメタ
ン、ビス(4−アミノフェニル)オクタフルオロブタン
、2.2−ビス(4−アミノフェニル)デカフルオロペ
ンタン、 2,2−ビス(4−アミノフェニル)オクタ
フルオロブタンを挙げることができる。
本発明の製法においては、上記の芳香族ジアミンを少な
くとも2種以上組合せて使用することが重要であり、こ
の芳香族ジアミンを1種単独でBTDAと組合せても所
要の可溶性ポリイミド化合物を得ることはできない、一
般式(I)の芳香族ジアミンの組合せ方には特に制限は
なく、例えば、2種の芳香族ジアミンの組合せとしては
、4.4°−ジアミノジフェニルエーテルと4,4°−
ジアミノジフェニルメタン: 4.4゛−ジアミノジフェニルエーテルと4.4°−ジ
アミノジフェニルスルホン: 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4′−ジア
ミノジフェニルスルホン; 4.4°−ジアミノベンゾフェノンと4.4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル; 4.4°−ジアミノベンゾフェノンと4,4°−ジアミ
ノジフェニルメタン; 4.4°−ジアミノベンゾフェノンと4,4°−ジアミ
ノジフェニルスルホン; 2.2−ビス(4−アミノフェニル)へキサフルオロプ
ロパンと4.4′−ジアミノジフェニルエーテル;2.
2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ンと4.4′−ジアミノジフェニルメタン;2.2−ビ
ス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンと4
,4°−ジアミノジフェニルスルホン;2.2−ビス(
4−7ミノフエニル)へキサフルオロプロパンと4,4
°−ジアミノベンゾフェノン:2.2−ビス(4−アミ
ノフェニル) 770パンと4゜4°−ジアミノジフェ
ニルエーテル; 2.2−ビス(4−アミノフェニル)フロパンと4゜4
゛−ジアミノジフェニルメタン: 2.2−ビス(4−アミノフェニル)プロパンと4゜4
°−ジアミノジフェニルスルホン; 2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパンと4゜4
°−ジアミノベンゾフェノン; 2.2−ビス(4−7ミノフエニル)プロパンと2゜2
−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
等を挙げることができ、また3種の芳香族ジアミンの組
合せとして、 4.4′−ジアミノジフェニルエーテルと4.4°−ジ
アミノジフェニルメタンと4,4°−ジアミノジフェニ
ルスルホン; 4.41−ジアミノジフェニルエーテルと4,4°−ジ
アミノジフェニルメタンと4,4°−ジアミノベンゾフ
ェノン; 4.4°−ジアミノジフェニルエーテルと4,4°−ジ
アミノジフェニルメタンと2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)°ヘキサフルオロプロパン;4.4°−ジアミ
ノジフェニルエーテルと4,4′−ジアミノジフェニル
メタンと2.2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン
; 4.4°−ジアミノジフェニルエーテルと4,4゛−ジ
アミノベンゾフェノンと4,4′−ジアミノジフェニル
スルホン; 4.4°−ジアミノジフェニルメ・タンと4,4°−シ
ア6ミノベンゾフエノンと4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4゛−ジア
ミノジフェニルスルホンと4.4°−ジアミノベンゾフ
ェノン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと2.2−ビス(
4−アミノフェニル)プロパンと2.2−ビス(4−ア
ミノフェニル)へキサフルオロプロパン;4.4°−ジ
アミノジフェニルエーテルと2.2−ビス(4−アミノ
フェニル)フロパンと2,2−ヒス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン;4.4′−ジアミノジフ
ェニルエーテルと4,4°−ジアミノジフェニルスルホ
ンと4,4°−ジアミノベンゾフェノン: 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4.4゛−ジア
ミノジフェニルスルホンと4.4′−ジアミノベンゾフ
ェノン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4′−ジア
ミノジフェニルスルホンと2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノジフェニルスルホンと2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)プロパン; 4.4′−ジアミノジフェニルスルホンと2,2−ビス
(4−7ミノフエニル)プロパンと2,2−ビス(4−
アミノフェニル)へキサフルオロプロパン:4.4°−
ジアミノベンゾフェノンと2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)フロパンと2,2−ビス(4−アミノフェニル
)ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができる。こ
れらの組合せにおいて特に好ましい組合せとしては、 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノジフェニルエーテル; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノジフェニルスルホン; 4.4“−ジアミノジフェニルエーテルと4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノベンゾフェノン; 4.4°−ジアミノジフェニルエーテルと4,4°−ジ
アミノベンゾフェノン; 4.4°−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノジフェニルエーテルと4.4°−ジアミノジフェニ
ルスルホン; 4.4′−ジアミノジフェニルメタンと4,4°−ジア
ミノジフェニルエーテルと4,4°−ジアミノベンゾフ
ェノンを挙げることができる。
上記のように2種以上の芳香族ジアミンを組合せる際に
は、いずれの芳香族ジアミンも芳香族ジアミンの合計量
に対して97モル%を超えないように、好ましくは85
モル%を超えないようにするが、この条件を満足しない
場合は芳香族ジアミンを組合せて使用する効果が得難く
、得られるボリイミド化合物の有機溶媒可溶性が不十分
である場合が多い。
本発明の製法を実施するには、まずBTDAと芳香族シ
アミンを有機溶媒中で反応させてポリアミック酸を合成
する。得られたポリアミック酸の有機溶媒溶液は、その
まま、または有機溶媒溶液から常法によりポリアミック
酸を回収し、必要に応じて精製した後、再度有機溶媒に
溶解してからイミド化反応に供する。
BTDAと芳香族ジアミンとの反応の割合は、当モルで
行なうのが好ましいが、目的とするポリアミック酸が得
られる限り、これらの千ツマ−の比率を若干変動させて
もよい0例えば高分子量のポリアミック酸を得るために
は、BTDAIモルに対して芳香族ジアミン0.7〜1
.3モル程度使用することが好ましい、またモノアミン
やジカルボン酸無水物を添加してポリアミック酸の分子
量を調整することもできる。ポリアミック酸を製造する
際の反応温度は、一般的には0〜100℃、好ましくは
5〜60℃であり、反応時間は芳香族ジアミンの種類等
によるが一般に10分〜50時間、通常30分〜25時
間で終了する。また、この反応に用いられる有機溶媒と
しては、非プロトン系極性溶媒が一般に好ましく、例え
ば、N−メチル−2−ピロリドン、N、N−ジメチルア
セトアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸
トリアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。その
他、これらの非プロトン系極性溶媒以外に一般的有機溶
媒であるフェノール類、ケトン類、エステル類、ラクト
ン類、エーテル類、セロソルブ類、ハロゲン化炭化水素
類、炭化水素類、例えばフェノール、m−クレゾール、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、γ−プ
チロラクトン、ジエチルエーテル、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジグライム、メチルセロソ
ルフ、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコール、メチルエーテル、ジクロルメタン、1
.2−ジクロルエタン、1.4−ジクロルブタン、トリ
クロルエタン、クロルベンゼン、0−ジクロルベンゼン
、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン
、キシレン等も使用することができる。溶媒の使用量は
、通常、BTDAと芳香族ジアミンのモノマーとしての
濃度が溶媒に対し3〜50重量%、好ましくは5〜30
重量%となる量である。
このようにして得られたポリアミック酸は次にイミド化
反応に供される。このイミド化反応には、溶媒として前
述の非プロトン系極性溶媒が好。
適に用いられる。したがって、先のBTDAと芳香族ジ
アミンとの反応に非プロトン系極性溶媒が用いられた場
合には、得られたポリアミック酸溶液をそのままイミド
化反応に使用することができる。また、このBTDAと
芳香族ジアミンとの反応に非プロトン系極性溶媒以外の
有機溶媒が使用された場合などは、常法によりポリアミ
ック酸を回収し、必要に応じて精製した後、再度非プロ
トン系極性溶媒に溶解してイミド化反応を実施すること
が望ましい。
ポリアミック酸をイミド化する方法としては、こうして
得られたポリアミック酸の有機溶媒溶液を120〜25
0℃に加熱することによりイミド化反応を進める方法、
ポリアミック酸の有機溶媒溶液を60〜150℃で加熱
し、反応で生成する水を系外へ留去することによりイミ
ド化反応を進める方法、有機カルボン酸無水物の存在下
に必要に応じて第3級アミンも添加してポリアミック酸
溶液を加熱し、イミド化反応を進める方法等を用いるこ
とができる。
一般には、上記例示の方法のうち最後に挙げた方法がイ
ミド化反応のコントロールが容易であるので好ましい。
この方法の場合、ポリアミック酸の有機溶媒溶液の濃度
は好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは1〜30
重量%である。またイミド化反応時に使用される有機カ
ルボン酸無水物の沸点は250℃以下であることが好ま
しい。有機カルボン酸無水物の沸点が250℃を超える
と、イミド化反応溶液をそのまま用いてフィルム化する
場合に加熱により溶媒を除去する工程で、有機カルボン
酸無水物が同時に除去されず、フィルム中に残留するこ
とになり、物性等に悪影響を与える。このような有機カ
ルボン酸無水物としては、例えば無水酢酸、f#、水プ
ロピオン酸、無水醋酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸等が
使用される。これらの有機カルボン酸の混合酸無水物、
例えば酢酸とプロピオン酸から得られる酸無水物等も使
用可能である。有機カルボン酩無水物を使用する場合の
使用量は、ポリアミック酸の繰返し構造単位1モル当り
 0.2〜20倍モルが好ましい、0.2倍モル未満の
場合はイミド化反応の進行が遅くなり、また20倍モル
を越えるポリアミック酸の有機溶媒に対する溶解度が低
下する。さらに有機カルボン酸無水物を使用する場合に
イミド化反応を促進させるために、必要に応じて触媒と
して第3級アミンを添加することができるが、この第3
級アミンは、イミド化反応の促進の他に、得られるポリ
イミドの溶液粘度の低下を抑制する効果も生ずる。
第3級アミンは、有機カルボン酸無水物の場合と同様な
理由で沸点250℃以下のものが好ましく、例えばトリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン
等の脂肪族第3級アミン、N。
N−ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン、ピリジ
ン、2−メチルピリジン、N−メチルイミダゾール、キ
ノリン、インキノリン等の複素環化合物が挙げられる。
第3級アミンの添加量は、ポリアミック酸の繰返し構造
単位1モル当り20倍モル以下が好ましい。20倍モル
を超えるとポリアミック酸の有機溶媒に対する溶解性が
低下する傾向にある。有機カルボン酸無水物を使用する
場合の         9イミド化反応の反応温度は
、好ましくは0〜200℃、特に好ましくは20〜17
0℃である。0℃未満ではイミド化反応の進行が遅れ、
また200℃を越えるとポリイミドの分子量が低下する
。有機カルボン酸無水物および第3級アミンの添加順序
は、いずれが先でもよく、また両者を混合してから添加
してもよい。
このようにして得られたポリイミド化合物は。
ガラス板、金属板等の基材の滑らかな表面の上に、ポリ
イミド化合物の有機溶媒溶液をキャスティングあるいは
スピンコーティングした後、加熱等の方法により有機溶
媒等を除去することによりフィルム化することができる
。また反応後のポリイミド化合物の有機溶媒溶液から、
ポリイミド化合物を回収した後、有機溶媒に再溶解させ
、次いで上記方法によりフィルム化することもできる。
この再溶解に用いられる有機溶媒としては、前記の非プ
ロトン系極性溶媒、フェノール系溶媒を挙げることがで
きる。
このようにして得られるポリイミド化合物の固有粘度η
1nh(濃度0.5g7100m1.溶媒m−クレゾー
ル、温度30℃)は、好ましくは0.05dl/g以上
特に好ましくは0.05〜20dl/gである。固有粘
度が0.05dl/g未満であると、成形性が不十分で
好ましくない、なお固有粘度ηinhは、(tはポリマ
ー溶液の流下速度、toはm−クレゾールの流下速度で
ある)で表される粘度である。
[発明の効果] 本発明の製法により得られるポリイミド化合物は汎用の
極性有機溶媒に可溶であるため均質なフィルム等め作製
作業上極めて便利であり、しかも熱分解温度およびガラ
ス転移点ともに高くて従来の熱硬化型の芳香族ポリイミ
ド化合物に匹敵する優れた耐熱性を有している0本発明
のポリイミド化合物は、さらに、機械的性質、電気的特
性、耐薬品性等の点でも優れており、例えば高温用フィ
ルム、接着剤、塗料等に有用であり、具体的にはプリン
ト配線基板、フレキシブル配線基板、半導体集積回路素
子の表面保護膜または居間絶縁膜、液晶配向膜、エナメ
ル電線用被覆材、各種積層板、ガスケット等に有用であ
る。
[実施例] 以下9本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが
1本発明はこれらの実施例によって制限されるものでは
ない。
支施1」 窒素ガス雰囲気下、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル(以下DDEという) 5.00g(0,025モ
ル) 、 4,4°−ジアミノジフェニルメタン(以下
DDMという) 4.98g(0,025モル)および
4,4°−ジアミノジフェニルスルホン(以下DDSと
いう)10.82g(0,050モル)をジメチルホル
ムアミド(以下DMFという)200膳lに溶解し、得
られた溶液を25℃に保って攪拌しながら3.3’ 、
4,4°−ベンゾフェノンテトラカルポン酸無水物(以
下BTDAという) 32−22g(0,100モル)
を加え、25℃で8時間反応させてポリアミック酸を合
成した。
このポリアミック酸溶液にDMF200tlを加工て希
釈し、ピリジン47.40gおよび無水酢酸102.0
111gを加えた後、室温で1時間反応させた0反応後
、得られた反応混合物をメタノールに注いで生成したポ
リイミド化合物を凝固させて回収し、真空乾燥を行なっ
た。得られたポリイミド化合物はm−クレゾールに可溶
であった。
このポリイミド化合物の赤外吸収スペクトルを第1図に
示す、 1780cm−1,1720cm−1に、イミ
ド環形成に基づくイミドカルボニルのカルボニル伸縮振
動の吸収が観察され、このポリイミド化合物は少なくと
も85%以上のイミド化が進行していることがわかった
。中間生成物であるポリアミック酸および得られたポリ
イミド化合物の固有粘度ηinhならびにポリイミド化
合物の10%熱分解温度およびガラス転移温度を表1に
示す。
2〜6%    1〜3 実施例1において、使用する芳香族ジアミンの種類およ
び量を表1に示すように変えた以外は実施例1と同様に
してポリアミック酸を経てポリイミド化合物を製造した
(1)実施例2〜6で得られたポリイミド化合物はいず
れもm−クレゾール、0−クレゾール、p−クレゾール
、フェノール等のフェノール系溶媒に可溶であった。中
間生成物であるポリアミック酸および得られたポリイミ
ド化合物の固有粘度ηinhならびにポリイミド化合物
の10%熱分解温度およびガラス転移温度を表1に示す
。また、実施例2および3のポリイミド化合物の赤外吸
収スペクトルを測定したところ、それぞれ第2図および
第3図に示すとおりであり、いずれの場合も1780c
m ”と1720cm−1にイミド環形成に伴なうイミ
ドカルボニル基のカルボニル伸縮振動に基づく吸収が観
察され、これらのポリイミド化合物においては少なくと
も95%以上イミド化が進行していることがわかった。
実施例4〜6で得られたポリイミド化合物の赤外吸収ス
ペクトルも実施例1〜3のそれと同様に1780cm 
1および1720cm−’に特性吸収が認められ、85
%以上のイミド化進行を確認す°ることができた。
(2)比較例1〜3で得られたポリイミド化合物はいず
れのフェノール系溶媒にも非プロトン系極性溶媒にも不
溶であった。
比較1」 比較例1で用いた芳香族ジアミンD D Eo、100
モルのかわりに3,3°−ジクロロ−4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタンo、tooモルを仕込み、m−クレ
ゾール413gを加え、室温から昇温し、160℃で5
時間反応させ、重合とイミド化を一段階で行なった。得
られたポリマーは、赤外吸収スペクトルから少なくとも
85%以上イミド化が進行していることが認められた。
また、得られたポリイミドのηinhは、0.78dl
/g(m−クレゾール中)であった、 10%熱分解温
度は515℃、ガラス転移温度は268℃であった。
ル較負j 比較例4で用いた芳香族ジアミン3.3′−ジクロロ−
4,4°−ジアミノジフェこルメタンの代わりに2゜4
−ジアミノトルエンを用い、比較例4と同様に反応させ
、ポリイミドを合成した。得られたポリマーは、赤外吸
収スペクトルから少なくとも85%以上イミド化が進行
していることが認められた。
また、得られたポリイミドのηinhは、0−48dl
/g(m−クレゾール中)であった、10%熱分解温度
は485℃、ガラス転移温度は280℃であった。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、それぞれ実施例1.2
および3で本発明の製法により製造したポリイミド化合
物の赤外吸収スペクトルを表す。 特許出願人  日本合成ゴム株式会社 代 理 人  岩見谷周志

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 3,3′4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
    無水物と、一般式: ▲数式、化学式、表等があります▼ [式中、Xは、−O−、−S−、−CO−、−SO_2
    −、−CONH−、−(CH_2)n−(nは1〜4の
    整数である)、▲数式、化学式、表等があります▼(R
    およびR′は、同一または異なり低級アルキル基、フッ
    素置換低級アルキル基またはハロゲンである)から選ば
    れる2価の基を表わす] で表わされる芳香族ジアミン2種以上とを反応させてポ
    リアミック酸を合成し、該ポリアミック酸をイミド化す
    ることからなる有機溶媒可溶性ポリせてポリアミック酸
    を合成し、該ポリアミック酸をイミド化することからな
    る有機溶媒可溶性ポリイミド化合物の製法。
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