JPS6116576Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスライドスイツチに関する。

スライドスイツチは一般に、スイツチケースの
底壁に所要の固定接触片を配置する一方、該スイ
ツチケース内に上記固定接触片と接触する可動接
触片を有する可動接触片ホルダーを摺動自在に収
納してなる。そして、従来、この種のスライドス
イツチにおいては、上記ホルダーをスイツチケー
ス内の所定位置に止めるため、節度機構が採用さ
れており、この節度機構は、スイツチケースの１
側壁の所要位置に節度用凹所を形成する一方、ホ
ルダーの対応側壁に盲孔を形成するとともに、該
盲孔に圧縮コイルスプリングと該スプリングで外
方に付勢されかつ上記スイツチケースの１側並び
に節度用孔に圧接又は圧縮嵌合するボールとを収
納している。そしてさらに、ホルダーの上壁に
は、その操作ガタを防止するため、スイツチケー
スの上壁と常時圧接する板バネをネジ止めしてい
る。

以上のように、従来のスライドスイツチにあつ
ては、可動接触片ホルダーの節度と操作ガタ防止
とを図るため、コイルスプリング、ボール、板バ
ネ、ネジ等多くの部品を必要としていた。

本考案の目的は、ホルダー以外の別部品を全く
使用しないで、可動接触片ホルダーの節度と操作
ガタ防止とを図ろうとするものである。

上記目的を達成するための本考案の要旨とする
ところは、可動接触片ホルダーを合成樹脂で形成
するとともに、該ホルダーがその内部で摺動する
スイツチケースの、節度用凹所を有する側壁に対
して常時圧接する節度用兼操作ガタ防止用ランス
と、上記スイツチケースの上壁に対して常時圧接
する操作ガタ防止用ランスとを上記ホルダーの一
部として一体的に形成したとを特徴とするスライ
ドスイツチに存する。

以下に、図示の実施例について本考案を具体的
に説明する。

スイツチケース１は直方体形状であつて、その
内部に、可動接触片２を有する可動接触片ホルダ
ー３を長手方向に摺動自在に収納している。

上記可動接触片２は、第６図によく示すよう
に、大概Ｕ字状であつてかつその底部中央には山
部２ａを有し、該山部２ａを境としてそ一方の部
分２ｉが切欠２ｂを介して二又に分かたれ、その
各分枝２ｃ，２ｄの底部に接点２ｅ，２ｆが形成
される一方、その他の部分２ｇの底部に接点２ｈ
を有している。しかして、上記３つの接点は三角
形の各頂点をなす。

一方、ホルダー３は可撓性に優れている合成樹
脂（例えばナイロン）によつて製作している。こ
のホルダー３は、その下部両側に足３ｄ，３ｅ
を、その中央下部にコイルスプリング４を収納す
る盲孔３ａを、該盲孔３ａの両側に上記可動接触
片２の各部分２ｉ，２ｇを挿入される挿入孔３
ｂ，３ｃを夫々有する。上記コイルスプリング４
の下端は可動接触片２の山部２ａに当接して、該
可動接触片２を下方に付勢する。

上記ホルダー３は、さらに、スイツチケース１
の１側壁１ｂに常時圧接する１つの節度用兼操作
ガタ防止用ランス５ａと、スイツチケース１の上
壁１ｃに常時圧接する１対の操作ガタ防止用ラン
ス５ｂ，５ｃをホルダー自体の一部分として一体
的に有している。

上記ランス５ａは、第２図又は第５図によく示
されるように、ホルダー３の上部の図中右奥コー
ナからスイツチケース１の長手軸方向に伸びると
ともに、その先端部には上記側壁１ｂに向つて伸
びる突起６を有している。また、このランス５ａ
はその突起６が上記側壁１ｂに常時圧接するよう
にバネ力が作用している。

上記１対のランス５ｂ，５ｃは夫々、第２，５
図において、ホルダー３の上部の左奥コーナ又は
右手前コーナに位置していて、夫々スイツチケー
ス１の上壁１ｃに向つて伸びる突起７を有してい
る。また、この各ランス５ｂ，５ｃはその突起７
が上記上壁１ｃに常時圧接するようにバネ力が作
用している。

スイツチケース１の底壁１ａ（インシユレー
タ）の中央部長手方向は固定接触片８ａ，８ｂ，
８ｃ，８ｄを埋設しており、また、その両側には
それらと平行に２条の固定接触片９ａ，９ｂを埋
設している。上記ホルダー３がスイツチケース１
内を摺動するとき、可動接触片２の接点２ｅ，２
ｆが夫々上記固定接触片９ａ，９ｂに接する一
方、接点２ｈが第１，２，３および４位置におい
て夫々上記固定接触片８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄに
選択的に接触し、４つの電気回路構成がとれるよ
うになつている。

ホルダー３のオフ位置すなわち、第２，３図に
おける左部においては、上記底壁１ｃの上面に、
可動接触片２の接点２ｈと接する隆起部１０ａ
と、各接点２ｅ，２ｆと接触する隆起部１０ｂ，
１０ｃを有している。

スイツチケース１の側壁１ｂは、ホルダー３を
第１，２，３および４位置並びにオフ位置で夫々
安定させるため、ホルダーの前記節度用操作ガタ
防止用ランス５ａの突起６が圧縮嵌合するための
節度用凹所１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄ；１
１ｅを有している。

尚、ホルダー３には、操作レバー１２の一端を
割筒型のスプリングピン１３で固定しており、該
レバー１２の他端は、スイツチケース１の上壁１
ｃに設けた長手軸方向に伸びる長孔１４を通つて
外部に突出している。ホルダー３は、このレバー
１２によつてスイツチケース１内を摺動せしめら
れる。

上記構造にあつては、ホルダー３をスイツチケ
ース１内を摺動させるとき、ホルダー３の一部で
あるランス５ａによつて、各所定位置において、
ホルダー３が節度されるとともに、該ランス５ａ
が側壁１ｂに圧接することによつて水平方向の操
作ガタが防止され、また、同様にホルダー３の一
部である１対のランス５ｂ，５ｃの上壁１ｃに対
する圧接と、スプリング４による可動接触片２の
隆起部１０ａ，１０ｂ，１０ｃ又は各固定接触片
８ａ，８ｂ，８ｃ，９ａ，９ｂに対する圧接によ
つて垂直方向の操作ガタが防止される。

上記実施例の具体的説明で明らかなように、本
考案に係るスライドスイツチは、可動接触片ホル
ダーを可撓性に優れている合成樹脂で製作すると
ともに、その一部として、スイツチケースの側壁
に接する節度用操作ガタ防止用ランスと、スイツ
チケースの上壁に接する操作ガタ防止用ランスと
を一体的に形成したので、節度や操作ガタ防止た
めの部品はホルダー自体以外に特別何ら必要がな
く、したがつて、製作が簡単となり、ホルダーを
延いてスイツチ自体を安価に提供することがで
き、所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示し、第１図はスラ
イドスイツチの全体平面図、第２図はスライドス
イツチの横断面、第３図は第２図の−線断面
図、第４図は第２図の−線断面図、第５図は
可動接触片ホルダーの斜視図、第６図は可動接触
片の斜視図である。 １……スイツチケース、１ａ……底壁、１ｂ…
…側壁、１ｃ……上壁、２……可動接触片、５
ａ，５ｂ，５ｃ……ランス、８ａ，８ｂ，８ｃ，
８ｄ，９ａ，９ｂ……固定接触片、１１ａ，１１
ｂ，１１ｃ，１１ｄ，１１ｅ……節度用凹所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可動接触片ホルダーを合成樹脂で形成するとと
   もに、該ホルダーがその内部で摺動するスイツチ
   ケースの、節度用凹所を有する側壁に対して常時
   圧接する節度用兼操作ガタ防止用ランスと、上記
   スイツチケースの上壁に対して常時圧接する操作
   ガタ防止用ランスとを上記ホルダーの一部として
   一体的に形成したことを特徴とするスライドスイ
   ツチ。