JPS6114021A - 素材の矯正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は例えば板金加工される素材の矯正方法に関する
ものである。

〔従来技術〕

一般に板金加工される素材にふくらみや曲がりあると、
正確な寸法や形状の製品を製造することが難しくなる。

このため、コイル状に巻回された板金加工材を加工する
場合においては、加工前に矯正することが要求される。

第１図は素材の矯正に用いられる従来の矯正装置を示す
概略図であって、従来の矯正装置は上下２段に、しかも
交互に少しずつ入り込ませて千鳥形に配列された多数の
矯正ロール１ａ、ｉｂと、図示しないフープコイルから
素材２を引出すためのピンチロール３とを備えている。

そして（前記ピンチロール３により前記フープコイルか
ら矢印４方向に引出された素材２を、矯正ロールｌａ。

ｉｂ間に送り込むことで矯正を行うように構成されてい
る。すなわち、ピンチロール３および矯正ロールｌａ、
ｌｂはそれらの外周速が等しくなるように、図示しない
駆動装置により回転駆動されており、素材２は上側の矯
正ロール１ａおよび下側の矯正ロール１ｂとに交互に接
触することができるからである。そのため、素材２は上
側の矯正ロール１ａと接触するときは、上面２ａには圧
縮応力が、下面２ｂには引張応力が生じる。また、下側
の矯正ロール１ｂと接触するときは、上面２ａには引張
応力が、下面には圧縮応力が生じる。

このように、素材２は交互に逆方向に曲げられるため、
圧延時等に発生した内部残留応力が除去されて矯正され
る。

しかしながら、従来の矯正ロールを用いた矯正方法にお
いては、薄板の矯正に適用した場合、この方法を実施す
るための装置のコストが高ぐなるという不具合があった
。これは、薄板を矯正するために、ロール段数を増し、
ロール径を小さくして、ロール配設ピッチを小さくする
必要があるからである。さらに、超薄板の矯正において
は、ロール配設ピッチにも限界があるため、矯正が困難
となる。また、素材にひねりが発生している場合は、矯
正ロールを用いた方法では必ずしも期待する矯正効果が
得られないという不都合もあった。

〔発明の概要〕

本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、部材間
に素材を挟圧すると共に、この状態で前記素材を引出す
というきわめて簡単な構成により、装置のコストを低減
できる素材の矯正方法を提供するものである。以下、そ
の構成等を図に示す実施例により詳細に説明する。

〔発明の実施例〕

第２図は本発明に係る素材の矯正方法を実施するための
装置を示す正面図、第３図は第２図の■−ＩＩＩ線断面
図で、これらの図において符号１０で示すものは素材で
、この素材１０は断面が幅Ａおよび厚さＴの矩形状に形
成され、図示しないコイルから巻きもどされている。１
１は前記素材１０を案内するガイド溝１２を有する部材
としての保持板、１３はこの保持板１１に対向するよう
に位置規制された部材としての加圧板である。前記保持
板１１のガイド溝１２は、Ｉｌｌ！Ｌが素材１０の幅Ａ
と等しいかそれより大きく設定され、深さＨは素材１０
の厚さＴより僅かに小さく設定されている。実施例にお
いては、ガイド溝１２の幅りは素材１０の幅Ａより僅か
に大きく設定され、素材１０の断面形状とガイド溝１２
の断面形状とは略等しく形成されている。前記加圧板１
３とこの装置の筺体１４との間には加圧板１３を常時保
持板１１側に付勢するばね部材１５が、圧縮変形した状
態に介装されている。１６は素材１０を引出すために前
端側１０ａを把持するクランプである。　　　　　　　
１素材ＩＯの矯正方法について説明すると、先ず前記素
材１０を人手あるいは自動機によって保持板１１と加圧
板１３との間に、ガイド１ｌｌ１２に係入させるように
挿入する。ここで素材１０は、このガイド溝１２へ係入
することで、溝面によって案内され所定の位置に位置決
めされている。また加圧板１３はばね部材１５で保持板
１１側に付勢されているため、素材１０はこれら部材間
にばね。

部材Ｉ５の弾性復元力によって挟圧されている。

次いでこのように位置決めされた素材１０を、クランプ
１６を利用して人手あるいは図示しない駆動装置等によ
って、ガイド溝１２の溝面と平行な矢印１７方向に引出
す。このとき、素材１０は保持板１１および加圧板１３
の一端側からこれらの部材間に挿入されて挟圧されると
同時に、他端側から引出されることになる。

このように構成された素材の矯正方法においては、素材
１０を部材間に挟圧しているので、保持板１１および加
圧板１３と素材１０とは圧接し、素材１０は保持板１工
および加圧板１３の接触面から、前記引出し方向と反対
の方向に作用する摩擦力を受けることになる。その結果
、素材１０は簡単な構造の保持板１１と加圧板１３とに
よって、引出す力と摩擦力とによって引張応力が加えら
れた状態となる。換言すれば、前記引出しによって素材
１０の後端側１０’ｂはガイド溝１２を通過する過程に
おいて、一種のしごきが加えられた状態となる。

したがって、素材１０の加圧板１３と接触する内側１０
ｃに生じていた圧縮歪や変形または引張変形は、前記内
側１０ｃが過度の引張応力を受けて矯正される。これと
同様に、素材１０のガイド溝１２溝面と接触する外側１
０ｄも矯正される。

なお、ここで引出す方向をガイド溝１２の溝面と平行な
矢印１７方向にしているので、素材１０は２平面状に矯
正されることになる。

また前述したように、素材１０とガイド溝１２の断面形
状を略等しい断面形状にしているので、案内機能の能力
が向上されおり、第４図に示すように矢印１８方向にね
じられた面ひねりを有している素材゛１０であっても、
ガイドｊｌｌ１２に引込まれるときに安定した案内が行
え、容易に矯正することができる。

本発明はこのように素材１０を挾圧することにより発生
する摩擦力によって、素材１０を固定することなく引張
応力を作用させて矯正するようにしたことをその内容と
するものであるから、上述したガイド溝１２の溝面と平
行に引出すものに限定されるものではない。例えば、一
方に極度に変形しているような素材１０を矯正する場合
には、引出し方向を変化させることにより、効果的な矯
正を得ることができる。第５図は図中右方向に極度に変
形した素材１０を矯正するために、引出し方向を左方向
に傾斜した矢印１９方向に設定している。このようにす
ると、素材１０は加圧板１３の角部Ｒａ側で圧縮作用を
、保持板１１の角部Ｒｂ側で引張作用を受けるため、素
材１０は左方向に湾曲した状態に引出されので、スプリ
ングバンクを考慮して素材１０を平面状に矯正すること
ができる。

また、このような方法を略平面状の素材１０に適用すれ
ば、矯正を行うと同時に第６図に示すように、鎖線２０
で示す平面な状態に対し円弧状に形成することができ、
円弧の形状は引出し方向を変化させることにより、適宜
変更することができる。

なお、本発明が実施された装置を従来のローラ矯正方法
の矯正装置の前方あるいは後方に設けることにより、さ
らに効果的な矯正が得られるのは勿論である。また、上
述した実施例においては、加圧板１３を付勢するために
ばね部材１５を使用してるが、ばね部材１５の他、例え
ばエアーシリンダ等種々利用することができるのはいう
までもない。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、素材をガイド溝を
有する部材とこの部材に対向する部材との間に挾圧し、
この状態で引出すようにしたから、ひねりを有する素材
であっても容易に案内することができ、素材に引出すカ
ーと摩擦力とによって引　　　　　　　　）張応力が作
用するしごきを加え素材を矯正することができる。

したがって、従来のように多数の矯正ローラを必要とす
ることがなく、簡単な構造で、しかも薄板の矯正にも容
易に実施することができるから、実施するための装置の
コストを低減できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は素材の矯正に用いられる従来の矯正装置を示す
概略図、第２図は本発明に係る素材の矯正方法を実施す
るための装置を示す正面図、第３図は第２図のｍ−ｍ線
断面図、第４図はひねりを有する素材を示す正面図、第
５図は他の実施例が実施された装置を示す要部正面図、
第６図は円弧状に矯正された素材を示す斜視図である。 １０・・・・素材、１１・・・・保持板、１２・・・・
ガイド溝、１３・・・・加圧板、１５・・・・ばね部材
、１６・・・・クランプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ガイド溝を有する部材とこの部材に対向する部材との間
   に、前記ガイド溝に係入させた素材を挟圧すると共に、
   この状態で前記素材を引出すことを特徴とする素材の矯
   正方法。