JP2001087809A - ピンチロールの制御方法 - Google Patents

ピンチロールの制御方法

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JP2001087809A JP26730699A JP26730699A JP2001087809A JP 2001087809 A JP2001087809 A JP 2001087809A JP 26730699 A JP26730699 A JP 26730699A JP 26730699 A JP26730699 A JP 26730699A JP 2001087809 A JP2001087809 A JP 2001087809A
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太一 久木崎
Itaru Hishinuma
至 菱沼
Kiyoshi Ueda
潔 植田
Toshio Imazeki
敏夫 今関
Hideyuki Nikaido
英幸 二階堂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】連続圧延のストリップを切断して下流側の巻取
機から上流側の巻取機に切替える場合、ストリップの尾
端ちぎれやストリップの巻取機への誘導不良などを生ず
ることを完全に防止する。 【解決手段】ピンチロールの押力を張力、ピンチロール
のオフセット量に応じた適正値に設定すると共にピンチ
ロールのギャップを一定値に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下のピンチロー
ルを該ピンチロールの入側におけるストリップの搬送方
法にオフセットさせ、該ピンチロールによりストリップ
を挟持した状態で該ピンチロールの入側でストリップを
走間にて切断し、該ピンチロールにより、前記切断によ
り生ずる後行ストリップの先端を先行ストリップの進行
方向とは異なる方向へ送り込む際のピンチロールの製造
方法に関し、特に熱間圧延工程において、ピンチロール
を介してストリップを巻き取り中に、ピンチロールの入
側でストリップを切断して、切断により生じた後行スト
リップを先行ストリップとは別の巻取機側へと送り込む
際に用いて好適な、ピンチロールの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に、先行ストリップと後行ストリッ
プとを連続して仕上圧延を行い、これらを別々の巻取機
により巻き取ることが可能な連続熱間圧延ラインの全体
概略を示す。図6に示される熱間圧延ラインにおける巻
取操業は以下に説明するように行われる。
【0003】仕上圧延機100にて、先行ストリップ1
02と後行ストリップ101とが繋がった状態で連続圧
延して圧延される。図6においては、先行ストリップ1
02が上ピンチロール121と下ピンチロール122と
からなるピンチロール120を介して下流側の巻取機1
23により巻取られている状態を示す。先行ストリップ
102と後行ストリップ101との接続点が切断機10
3の位置まで搬送された時点で、切断機103によりス
トリップを切断する。そして、巻取機123にて巻取り
中の先行ストリップの尾端は、パスライン150に沿っ
て下流側のピンチロール120へと搬送され、分割され
た後行ストリップ101は、その先端がピンチロール1
10により図中2点鎖線で示すように上流側の巻取機1
13の方向へと送り込まれ巻取機113により巻取りが
開始される。
【0004】図6に示すように後行ストリップの先端を
下流側の巻取機113の方向へと送り込むには、上流側
のピンチロール110の下ピンチロール112と上ピン
チロール111とをパスライン150の方向にオフセッ
トさせておく必要があり(図中の実線で示すピンチロー
ル112)、逆に先行ストリップを上流側の巻取機11
3にて巻取り、後行ストリップを下流側の巻取機123
で巻取る際には、上流側のピンチロール110は後行ス
トリップの先端を下流側のピンチロール120の方向へ
と送り込まなければならないので、下ピンチロール11
2と上ピンチロール111とはオフセットさせないでお
く必要がある(図中1点鎖線で示す下ピンチロール11
2)。したがって、上流側のピンチロール110の下ピ
ンチロール112を図示しない移動機構によりパスライ
ン150方向に移動させることにより上ピンチロール1
11と所定量だけオフセットさせることが可能となって
いる。
【0005】このように、上流側のピンチロールは後行
ストリップの先端の進行方向を、先行ストリップとは異
なる進行方向へと切り換える役目を担っている。したが
って、上流側のピンチロールは、後行ストリップを上流
側巻取機113側へとスムーズに送り込めるように、適
正な押力設定あるいはギャップ設定を行っておく必要が
あり、図6に示すようにピンチロールの圧下装置130
には押力検出器(ロードセル)140が設けられてい
て、圧下装置130では該押力検出器140により検出
した値にもとづいて、適性な押力が付与されるように圧
下装置の押し力をフィードバック制御するか、又は、圧
下装置130の圧下シリンダの位置調整により上下ピン
チロールのギャップを適正値とするようにしている。
【0006】なお、図6中の104は後行ストリップの
搬送方向を下流側のピンチロール120への方向(パス
ライン150方向)、又は、上流側の巻取機113の方
向へと誘導する三角ゲートである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、先行ス
トリップを下流側の巻取機123により巻取っている状
態で、ストリップを切断機103により切断し、後行ス
トリップを上流側の巻取機113の方向へ、すなわち、
パスラインとは異なる方向へと送り込むためには、ピン
チロール110は上下ピンチロールをパスライン方向に
オフセットさせた状態としておく必要がある。熱間圧延
ラインにおけるストリップの切断のように走間でストリ
ップを切断する場合は、ストリップを切断後、後行スト
リップの先端が上流側のピンチロール110に到達する
までに要する時間は非常に短いので、切断機103によ
る切断を行う前に予め上流側ピンチロールをオフセット
させておき、さらに、その状態で図7に示すように上流
側ののピンチロール110によりストリップを挟持して
おく必要がある。これは、ピンチロール110によりス
トリップが挟持されていないと、切断により、それまで
仕上圧延機100と巻取機123によりストリップに付
与されていた張力は開放されるので、その結果、図8に
示すように先行ストリップの尾端がダブり込んで三角ゲ
ート104に突っかかって尾端がちぎれたり、また、図
9に示すように、後行ストリップの先端が上流側の巻取
機113側へと正しく送り込まれず、下流側のピンチロ
ール120側へと突き抜けていってしまうためである。
【0008】ここで、上流側ピンチロールの押力を押力
検出器140の押力検出値に基づいて予め設定した適性
値P1となるようにフィードバック制御する場合を考え
る。押力の適性値P1は一般的にストリップとピンチロ
ールとの間の摩擦係数μ、切断後にピンチロールと巻取
機との間で付与すべき張力Fに基づいてストリップとピ
ンチロールにストリップが発生しない値、すなわちP1
≧F/μを満たす値に設定されている。
【0009】しかしながら、上ピンチロールと下ピンチ
ロールとをオフセットさせた状態でストリップを挟持す
る場合、上記のように張力Fと摩擦係数μに基づいて決
定された適性値P1となるように押し力を設定しても、
先行ストリップとピンチロールとにスリップが発生して
しまい、上記図8に示した先行ストリップ尾端のダブり
込みや、上記図9に示した後行ストリップ先端の突き抜
けが発生してしまうことがあった。
【0010】また、圧下装置130による圧下シリンダ
の位置調整により上下ピンチロールのギャップを適正値
とする場合は、上下ピンチロールのギャップがストリッ
プの板厚と等しくなるように位置調整がなされるが、ピ
ンチロールに摩耗が生じていた場合や、ストリップの板
厚精度が悪くてストリップの板厚が過薄である場合に
は、実際の上下ピンチロールギャップがストリップの板
厚よりも大きくなってしまい、ストリップを挟持でき
ず、先行ストリップとピンチロールとにストリップが発
生してしまい、上記図8に示した先行ストリップ尾端の
ダブり込みや、上記図9に示した後行ストリップ先端の
突き抜けが発生してしまうことがあった。
【0011】本発明は、上ピンチロールと下ピンチロー
ルとをパスライン方向にオフセットさせた状態であって
もストリップを正しく挟持して、ピンチロールの入側で
ストリップを切断する際に先行ストリップ尾端のダブり
の発生を防止するとともに、後行ストリップをパスライ
ンの方向とは異なる方向へ送り込むことが可能なピンチ
ロールの制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、パスラインに沿って、張力を付与され
た状態で搬送されているストリップを、該パスラインの
方向にオフセットさせた上下一対のピンチロールにより
挟持し、この状態で前記ストリップを前記ピンチロール
の入側に配置した切断機により走間で切断し、該切断に
より生ずる後行ストリップの先端を、前記ピンチロール
により前記パスラインの方向とは異なる方向に送り込む
際のピンチロールの制御方法であって、前記挟持を行う
際に、次式で定めるP0の値以上の押力をピンチロール
に付与することを特徴とするものである。
【0013】
【数2】
【0014】但し、F:ストリップに付与している張力 Δu:上下ピンチロールをオフセットさせた状態で押し
付けたときの、張力Fの方向でのストリップの変位量 Δx:上下ピンチロールをオフセットさせ、かつ、張力
Fを付与したストリップを上下ピンチロール間に位置さ
せた状態で、上下ピンチロール間隔を狭めていく時に、
ピンチロールがストリップと接触を開始する状態からス
トリップを完全に挟持する状態となるまでのピンチロー
ルの変位量 σB:ストリップの降伏応力 W:ストリップの幅 t:ストリップの板厚 La:ストリップの下ピンチロールへの巻付部分のロー
ルに沿った長さ RL:下ピンチロールの半径 Lb:ストリップの上ピンチロールへの巻付部分のロー
ルに沿った長さ RU:上ピンチロールの半径 また、本発明は、前記ピンチロールの押力を前記P0
値以上の値に設定した後に、前記ピンチロールのギャッ
プを、少なくとも先行ストリップの板抜けから後行スト
リップの噛み込みまでの間、保持することを特徴とする
ものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。先ず本発明のピンチロールの押力を
算出する上述の式の根拠について説明する。
【0016】図4は上ピンチロール11に対して下ピン
チロール12をパスライン150方向上流側にオフセッ
ト量13だけ後退させた状態を示すものである。図5は
下ピンチロール12をオフセットした後、上ピンチロー
ルを押し力Pで押下げ、上下ピンチロールによりストリ
ップ1を挟持した状態を示すものである。
【0017】ストリップを切断する前に、ピンチロール
によりストリップを挟持させておくためには、ストリッ
プに付与されている張力Fに反して、図5に示すように
上ピンチロールによりストリップを押し下げておく必要
がある。図4の状態から図5の状態にするまでに、上ピ
ンチロールがストリップに対して行う仕事量を考える。
【0018】上ピンチロールの上下方向位置をxとし、
上下ピンチロールをオフセットさせ、かつ、張力Fを付
与したストリップを上下ピンチロール間に位置させた状
態で、上下ピンチロール間隔を狭めていく時に上ピンチ
ロール11がストリップ1と接触を開始する状態にある
時(図4に示す状態)をx=0、上ピンチロールと下ピ
ンチロールとでストリップを完全に挟持する状態にある
時(図5に示す状態)をx=Δxとする。また、上ピン
チロールがx位置にある時の上ピンチロールが負荷して
いる押力をP(x)とすると、上ピンチロールをx=0
位置からx=Δx位置まで押し下げる際の仕事量は、
【0019】
【数3】
【0020】で表わされる。一方、上ピンチロールがス
トリップをΔxだけ押し下げると、図5に示すようにス
トリップは張力の付与方向に変位することとなり、この
時の変位量をΔuとすると、張力Fに反してΔuだけ変
位させるのに必要な仕事量は、F・Δuである。また、
上ピンチロールにてストリップを図5の状態まで押えつ
けるには、ピンチロールの入側では下ピンチロールに外
周面に沿ってストリップに曲げ変形が加えられることと
なり、ピンチロールの出側では、下ピンチロールに沿っ
た曲げ変形分の曲げ戻し変形、および、上ピンチロール
の外周面に沿ったストリップに曲げ変形、及び、上ピン
チロールの外周面に沿った曲げ変形分の曲げ戻し変形が
加えられることとなる。ストリップに生ずる曲げモーメ
ントMBによって、曲率半径Rで曲げ長さLの曲げを生
じたときの曲げ仕事量は、MB・(L/R)で表わされる
ので、下ピンチロールおよび上ピンチロールの半径それ
ぞれ、RL,RUとし、ストリップの下ピンチロールへの
巻付部分のロールに沿った長さ、ストリップの上ピンチ
ロールへの巻付部分のロールに沿った長さをそれぞれ、
a,Lbとすると、ピンチロールの入側における、下ピ
ンチロールに外周面に沿ってストリップに曲げ変形を行
うための仕事量はMB(La/RL)で表わされ、ピンチ
ロールの出側における、下ピンチロールに沿った曲げ変
形分の曲げ戻し変形、及び、上ピンチロールの外周面に
沿った曲げ変形、及び、上ピンチロールの外周面に沿っ
た曲げ変形分の曲げ戻し変形を行うための仕事量はそれ
ぞれM B(La/RL),MB(Lb/RU),MB(Lb/R
U)で表わされる。したがって、ピンチロールの入側及
び出側において行われる曲げ・曲げ戻し変形に必要な仕
事量の合計は、2MB{(La/RL)+(Lb/RU)}
となる。
【0021】上ピンチロールがx=0位置からx=Δx
位置まで移動するのに必要な仕事量から、ストリップを
張力Fの方向にΔuだけ変位させるための仕事量を差い
引いた値が、ストリップを曲げ、曲げ戻し変形するのに
必要な仕事量と釣り合うこととなるから、下記の(1)
式が成り立つ。
【0022】
【数4】
【0023】ここで、MBは、下記(2)式で表わすこ
とができる。
【0024】
【数5】
【0025】但し、 σB:ストリップの降伏応力 t:ストリップの板厚 W:ストリップの板幅 本発明者らは、上ピンチロールをストリップに接触を開
始した状態から、さらに押し下げていくと、ストリップ
が弾性変形する間は押し下げるにしたがって上ピンチロ
ールを押し下げるのに必要な荷重は一次関数的に増加し
ていくことを確認した。図1上にピンチロールの押力
と、上ピンチロールの下方向への変位量(締込量)との
関係を示す。この関係は、ピンチロールの大きさやスト
リップの材質、寸法等に応じて傾きが決まるものであ
る。したがって、P(x)をP(0)=0,P(Δx)
=P0となる一次関数とみなすと P(x)=P0・x/Δx と表わせるから、(1)式は、
【0026】
【数6】
【0027】となり、(3)式および(2)式より、
【0028】
【数7】
【0029】が成り立つ。
【0030】したがって、上ピンチロールと下ピンチロ
ールとでストリップを挟持できるように、上ピンチロー
ル11によりストリップ1を押し下げるには上記(4)
式で求められるP0の値以上の押力をピンチロールに与
える必要がある。
【0031】例えば、ストリップ1とピンチロールとの
摩擦係数μおよびストリップ1に付与されている張力F
に基づいて決定される押力P1(例えばP1=F/μ)と
上記(4)式により求められる押力P0との和を押力設
定値として上ピンチロールに付与すれば、切断と同時に
それまでストリップに付与されていた張力が開放されて
も、ピンチロールから先行ストリップがすっぽ抜けない
ように、確実に上ピンチロールと下ピンチロールとでス
トリップを挟持することができる。また、ピンチロール
のギャップは、ストリップを挟み込む程度の値となって
いるので、後行ストリップの先端はピンチロールにより
パスラインとは異なる方向へと送り込まれる。
【0032】なお、ピンチロールの押力の上限値は特に
規定しないが、押力を大きくしすぎるとストリップが圧
延されて薄くなってしまうので、ストリップが圧延され
て無い程度の値が上限であることは言うまでもない。
【0033】また、本発明では、前記P0の値以上の押
力を前記ピンチロールに付与した後に、前記ピンチロー
ルをギャップ制御に切り換え、前記P0の値以上の押力
を付与した時点でのギャップを、少なくとも先行ストリ
ップの板抜けから後行ストリップの噛み込みまでの間、
保持することが好ましい。
【0034】図6において、上述のようにピンチロール
の押力を(4)式で求められるP0の以上値に設定し、
ロードセル140による押力検出値に基づいて圧下装置
130が押力制御を行っている状態としておくと、先行
ストリップ102の尾端がピンチロールを抜けた後に、
前記P0の以上の値の押力を与えようとして、上ピンチ
ロール111が下ピンチロール112のギャップが狭く
する方向に圧下されることとなるので、上ピンチロール
111が下ピンチロール112のギャップが後行ストリ
ップ板厚よりも小さくなってしまい、ピンチロール11
0にスムーズに噛み込間なくなってしまうことがある。
【0035】先行ストリップ102の尾端がピンチロー
ル110を抜けた後、後行ストリップの先端101がピ
ンチロール110に噛み込むまでの時間が短い場合は、
上ピンチロール111のギャップが狭くなる前に、後行
ストリップの先端がピンチロールに噛み込むため特に、
問題とはならないが、後行ストリップの先端がピンチロ
ールに噛み込むまでの時間が長い場合は、この問題が起
こりやすくなるので、P0の値以上の押力を付与した時
点でのギャップを、少なくとも先行ストリップの板抜け
から後行ストリップの噛み込みまでの間、保持すること
が好ましい。
【0036】図2、図3は、図6に示した熱間圧延ライ
ンにおいて、ピンチロール110を先行ストリップの尾
端が通過する時点及び後行ストリップの先端が通過する
時点前後における圧下装置130(油圧シリンダ13
0)の油柱位置の経時変化、すなわち、上ピンチロール
111と下ピンチロール112とのギャップの経時変化
を示すものである。図2は押力を先行ストリップの板抜
けから後行ストリップの噛み込みまで、上記(4)式で
求めたP0以上の設定値に一定に制御しようとした場合
の例である。この場合、先行ストリップの板抜けと同時
に油圧シリンダの油柱位置が締込み方向へと移動し、上
下ピンチロールのギャップが先行ストリップを挟持して
いるときよりも狭くなっている時に、後行ストリップが
噛み込んでいることがわかる。そのため、後行ストリッ
プの噛み込みの瞬間に押力が設定値よりも過大となって
しまう。このようになると、後行ストリップの噛み込み
がスムーズに行われず、ピンチロールの入側にて後行ス
トリップがダブり込んでしまうことがあり得る。
【0037】図3は、P0の値以上の押力を付与した時
点でのギャップを、少なくとも先行ストリップの板抜け
から後行ストリップの噛み込みまでの間、保持するよう
に制御した場合の例である。この場合、先行ストリップ
の底抜け〜後行ストリップの噛み込みまでの間も、シリ
ンダの油柱位置が一定に保持されるので、後行ストリッ
プの噛み込み時に上下ピンチロールのギャップは、スト
リップの板厚と同等の値となり、スムーズに噛み込みが
行われる。
【0038】なお、上記実施形態では、ピンチロールの
圧下装置は上ピンチロールに設けられているが、本発明
はこれに限定されず、下ピンチロールに圧下装置が設け
られていて、上ピンチロールが固定されているピンチロ
ールであっても適用可能である。さらに、上記実施の形
態では、上下ピンチロールのうち、圧下装置が設けられ
ている側のピンチロールの押力検出器が設けられている
が、固定されている側のピンチロールに押力検出器を設
けるようにしてもかまわない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、パスラインに沿って、
張力を付与された状態で搬送されているストリップを、
該パスラインの方向にオフセットさせた上下一対のピン
チロールにより挟持し、この状態で前記ストリップを前
記ピンチロールの入側に配置した切断機により走間で切
断し、該切断により生ずる後行ストリップの先端を、前
記ピンチロールにより前記パスラインの方向とは異なる
方向に送り込む際、ストリップを切断したときに、先行
ストリップがピンチロールからすっぽ抜けることを防止
することが可能となり、また後行ストリップの先端の送
り込みを正確に行うことが可能となる。さらに、P0
値以上の押力を付与した時点でのギャップを、少なくと
も先行ストリップの板抜けから後行ストリップの噛み込
みまでの間、保持するようにすれば、先行ストリップ尾
端がピンチロールを抜けてから、後行ストリップの先端
がピンチロールに噛み込むまでの時間が長い場合であっ
ても、後行ストリップをスムーズにピンチロールに噛み
込ませることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピンチロールの押力と変位量(締込量)との関
係を示すグラフである。
【図2】ピンチロールの押力実績及びシリンダ油注位置
の経時変化を示すチャートである。
【図3】ピンチロールの押力実績及びシリンダ油注位置
の経時変化を示すチャートである。
【図4】オフセットしたときのピンチロールの側面図で
ある。
【図5】ストリップを押下げたときの側面図である。
【図6】巻取装置の全体側面図である。
【図7】上下ピンチロールをオフセットさせた状態でス
トリップを上下ピンチロールにより挟持したときの側面
図である。
【図8】先行ストリップの尾端が三角ゲートに突っかか
った状態を示す側面図である。
【図9】後行ストリップの尾端が下流側のピンチロール
側へと突き抜けた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ストリップ 11 上ピンチロール 12 下ピンチロール 13 オフセット量 100 仕上圧延機 101 後行ストリップ 102 先行ストリップ 103 切断機 110 上流側ピンチロール 111 上ピンチロール 112 下ピンチロール 113 上流側巻取機 120 下流側ピンチロール 121 上ピンチロール 122 下ピンチロール 123 下流側巻取機 130 圧下装置 140 押力検出器 150 パスライン
フロントページの続き (72)発明者 植田 潔 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 今関 敏夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 二階堂 英幸 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 4E026 AA04 AA15 EA02 EA14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パスラインに沿って、張力を付与された
    状態で搬送されているストリップを、該パスラインの方
    向にオフセットさせた上下一対のピンチロールにより挟
    持し、この状態で前記ストリップを前記ピンチロールの
    入側に配置した切断機により走間で切断し、該切断によ
    り生ずる後行ストリップの先端を、前記ピンチロールに
    より前記パスラインの方向とは異なる方向に送り込む際
    のピンチロールの制御方法であって、 前記挟持を行う際に、次式で定めるP0の値以上の押力
    をピンチロールに付与することを特徴とするピンチロー
    ルの制御方法。 【数1】 但し、F:ストリップに付与している張力 Δu:上下ピンチロールをオフセットさせた状態で押し
    付けたときの、張力Fの方向でのストリップの変位量 Δx:上下ピンチロールをオフセットさせ、かつ、張力
    Fを付与したストリップを上下ピンチロール間に位置さ
    せた状態で、上下ピンチロール間隔を狭めていく時に、
    ピンチロールがストリップと接触を開始する状態からス
    トリップを完全に挟持する状態となるまでのピンチロー
    ルの変位量 σB:ストリップの降伏応力 W:ストリップの幅 t:ストリップの板厚 La:ストリップの下ピンチロールへの巻付部分のロー
    ルに沿った長さ RL:下ピンチロールの半径 Lb:ストリップの上ピンチロールへの巻付部分のロー
    ルに沿った長さ RU:上ピンチロールの半径
  2. 【請求項2】請求項1において、前記P0の値以上の押
    力をピンチロールに付与した後に、前記ピンチロールを
    ギャップ制御に切り換え、前記P0の値以上の押力を付
    与した時点でのギャップを、少なくとも先行ストリップ
    の板抜けから後行ストリップの噛み込みまでの間、保持
    することを特徴とするピンチロールの制御方法。
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