JPS6113809B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は洗い場付浴槽ユニツトの組立方法に関
する。

現在、上述浴槽ユニツトとしては、洗い場と浴
槽を一体に成形したものと、別々に成形した洗い
場と浴槽とを組合わせ一体化したものとがある
が、上記何れの浴槽ユニツトも、洗い場底面を浴
槽底面より高くした埋込型と、上記両底面を同一
高さとした据置型とに大別することができる。

従来、上述埋込型浴槽ユニツトと、据置型浴槽
ユニツトは、洗い場と浴槽を一体に成形したも
の、又は夫々を別々に成形した組合わせるもの何
れの場合にあつても、別々に成形型を形成して製
作している為、設備費が極めて高額となり、浴槽
ユニツトはコスト高となるばかりか生産管理上も
繁雑化するなどの問題点があつた。

そこで本発明は上述従来の諸問題に鑑みて検討
の結果、洗い場と浴槽を別々に成形したものを組
み合わせて製作する洗い場付浴槽ユニツトの新規
なる組立方法を得たもので、その目的とするとこ
ろは、洗い場及び浴槽を、埋込型、据置型に関係
なく同一成形型で適切に成形しておき、これらを
各別の手段により組合わせることによつて、埋込
型、半埋込型、据置型の各洗い場付浴槽ユニツト
を簡単、かつ容易に製作できるようにし、生産性
の向上とコストダウンとを計ろうとすることにあ
る。

以上本発明方法を実施の具体例を示した図面に
基いて詳述する。

第１図は本発明方法により製作した埋込型の洗
い場付浴槽ユニツトＡを示し、第２図は同方法に
より製作した据置型の洗い場付浴槽ユニツト
A′を示している。

上記両浴槽ユニツトＡ，A′を形成している洗
い場１と、浴槽２は予め別々に成形して組合わせ
られる。

第３図、第４図に示したように上記洗い場１
は、底壁３と周側壁４とからなる洗い場本体５上
端に、周壁６を上記浴槽２と対向する側を除く三
方に平面コ字形状に設けて一体に成形されると共
に、上記周側壁４の浴槽２側に面して対向端壁７
が略垂直に、かつ上下方向へ複数個の締着用通孔
８……を一定間隔毎に開口して一体に設けてあ
り、更に同本体５の浴槽２と対向する側に設けら
れる開口縁９から外側へ略直交状に曲折して延出
した略水平な突出受板１０の端縁より起立端壁１
１を略直交状に曲折延出して一体に立設し、その
幅方向端部を上記対向端壁７の外側に連設して成
形されている。

こゝで、上記起立端壁１１の高さＬは、第１図
に示した埋込型と、第２図に示した据置型とに共
用するため、洗い場１の底壁３と、浴槽２の底壁
１２との高さの差ｌよりも大きく形成してある。

一方上記浴槽２は、底壁１２と、周側壁１３と
から平面略方形状に成形される浴槽本体１４の上
端に、洗い場１側を除く三方にあつて平面略コ字
形状に周壁１５を設けて一体に成形されると共
に、上記周壁１５に連設する対向端壁１６が、洗
い場１の対向端壁７と突き合わせでき、かつ上下
方向に位置をずらして締着可能な高さを保有して
一体に備えられてあり、該対向端壁１６には複数
個の締着用通孔１７……が上下方向へ一定間隔
に、かつ上記洗い場１の締着用通孔８……と上下
に位置をずらした時も一致するように設けてあ
り、両対向端壁７，１６をボルト１８……等で締
着結合できるようになつている。

更に、洗い場１と対向する側に設けられる口縁
１９より外側へ略直角に曲折して延出した縁部２
０の余端と、上記対向端壁１６は同一延長面に連
設して一体に成形され、該対向端壁１６は上記洗
い場１の起立端壁１１と相互に横方向に重なり合
つて接合されるに充分な長さで垂設されている。

上述のように、上記洗い場１と浴槽２は夫々
別々に成形されるが、これらは例えばガラス繊維
強化プラスチツク等のプラスチツクで形成される
と共に、埋込型又は据置型に区別されることな
く、同一成形型をもつて同一形状に成形される。

このように成形される洗い場１と、浴槽２とを
組合わせて浴槽ユニツトを製作するが、この場合
先ず、洗い場１と浴槽２と対向端壁７，１６を突
き合わせて、該対向端壁７，１６を、その締着用
通孔１８……，１７……を利用してボルト８……
等により締着すると共に、浴槽２の対向端壁１６
は洗い場１の起立端壁１１の内側に重なるように
して両者間に弾性体２１を介在し、接着剤、コー
キング材等にて水密的に処理することで一体に結
合する。

第１図に示したような埋込型浴槽ユニツトＡを
製作する場合は、洗い場１と浴槽２の対向端壁
７，１６を突き合わせすると共に、浴槽２の対向
端壁１６を洗い場１の突出受板１０上に突き合わ
せ載置するようにして、対向端壁１６を開口縁９
と臨装する。

然る後、上記両対向端壁７，１６をボルト１８
により締着して洗い場１と浴槽２を結合一体化す
ると、洗い場１と浴槽２の両底壁３，１２が高さ
差ｌをもつた埋込型浴槽ユニツトＡを製作でき
る。

この際、上記両対向端壁７，１６相互はコーキ
ング材にてシールするものであり、又対向端壁１
６の下端部は突出受板１０と直接接合するか、又
は第１図に示したように弾性体２１を介在してコ
ーキング材により水密的に接合処理する。

又、第２図に示した据置型浴槽ユニツトA′に
製作する場合は、上述のように両対向端壁７，１
６を突き合わせた後、浴槽２に対して洗い場１を
上述したｌだけ下方へずらして、両者の底壁３，
１２を同一高さとし、この状態で上記両対向端壁
７，１６をボルト１８……締着する。

一方、浴槽２の対向端壁１６は、上記突出受板
１０から上方へ離れることになるが、洗い場１の
起立端壁１１は、上述ｌよりも予め大きい寸法Ｌ
に形成してあるので、据置型とする時は、起立端
壁１１の有効長さ、つまり寸法Ｌの範囲内で対向
端壁１６は上方へずらされることになるので、図
示の如く、対向端壁１６下端部と、起立端壁１１
の上端部間に弾性体２１を介在し、コーキング材
にてシールして水密的に接合することにより、据
置型浴槽ユニツトA′を製作できる。

又、洗い場１と浴槽２は、上記起立端壁１１の
有効範囲内で上下の高さ調整が自在に行ない得る
から、上述埋込型、据置型に限らず、半埋込型浴
槽ユニツト（図示せず）も、上述と同様な手順に
よつて製作できるのである。

以上説明したように本発明に係る洗い場付浴槽
ユニツトの組立方法によれば、洗い場１と浴槽２
を別々に成形し、これらを組合わせて製作するよ
うにした方法において、洗い場１と浴槽２に夫々
対向端壁７，１６を設けて突き合わせ、ボルト１
８等にて締着するようにすると共に、洗い場１の
浴槽２側対向部に立設した起立端壁１１を、埋込
型としたときの洗い場底壁３と、浴槽底壁１２と
の高さの差ｌよりも長く形成して、浴槽２の対向
端壁１６と接合するようにするものであるから、
上記起立端壁１１の有効寸法の範囲内で、洗い場
１と浴槽２相互の高さを任意に調整して組合わせ
でき、上記洗い場１と浴槽２は、夫々一種の型だ
けで成形しておけば、埋込型、半埋込型、据置型
等各種型の洗い場付浴槽ユニツトＡ，A′……を
製作することができるものであり、従つて、成形
型に要していた設備費を従来例に比して大巾に削
減できると共に、生産管理も容易となるのでこの
種浴槽ユニツトの生産性を向上できる利点があ
る。

又、組立手順としては、洗い場１と浴槽２と
を、対向端壁７，１６で突き合わせ、ボルト１８
等で締着する一方、浴槽２の対向端壁１６を、洗
い場１の起立端壁１１を弾性体２１等を介在して
接合することにより組立ては完了するので、他部
材を必要としたり、又部材を切断等する加工は一
切必要でないから、極めて簡単、かつ容易に組立
ができることになり、上述設備費を削減と相俟つ
てこの種浴槽ユニツトのコストダウンを計り得る
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る洗い場付浴槽ユニツトの
組立方法により製作した埋込型洗い場付浴槽ユニ
ツトの縦断側面図、第２図は同方法により製作し
た据置型洗い場付浴槽ユニツトの縦断面図、第３
図は同方法に用いられる洗い場と浴槽を示した要
部の分解斜視図、第４図は同洗い場と浴槽を突き
合わせた状態を示す要部の斜視図である。 １……洗い場、２……浴槽、３……洗い場の底
壁、４……洗い場の周側壁、７……洗い場の対向
端壁、９……開口縁、１１……起立端壁、１２…
…浴槽の底壁、１３……浴槽の周側壁、１６……
浴槽の対向端壁、１９……口縁、Ａ……埋込型洗
い場付浴槽ユニツト、A′……据置型洗い場付浴
槽ユニツト、ｌ……洗い場底壁と浴槽底壁との高
さの差。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗い場と浴槽を別々に成形して組合わせる洗
   い場付浴槽の組立方法において、上記洗い場と浴
   槽は、夫々の周側壁に連設した対向端壁を突き合
   わせ締着するに際し、浴槽の口縁に連設した上記
   対向端壁と接合自在に洗い場の開口縁から立設さ
   れる起立端壁は、埋込型としたときの浴槽底壁と
   洗い場底壁との高さの差よりも長く形成してお
   き、該起立端壁の有効高さの範囲内で、洗い場及
   び浴槽の突き合わせ位置を上下にずらすことによ
   つて洗い場と浴槽とを高さ調整自在としたことを
   特徴とする洗い場付浴槽ユニツトの組立方法。