JPS6112408A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、乗用車用空気入りラジアルタイヤに関し、さ
らに詳しくは、ベルト補強層の最外層上に積層されたベ
ルトカバー層の補強コードを構成する芳香族ポリアミド
繊維コードを改良することにより、上記ベルトカバー層
のスプライス部に発生する剥離故障（セパレーション）
を防止して、耐久性を大幅に改善した乗用車用空気入り
ラジアルタイヤに関するものである。

（従来技術〕 近年、高速道路網の発達や乗用車の高性能化等に相まっ
て、タイヤに対する要求性能の高度化、多伎化は留まる
ところをしらない。

例えば、ＳＲタイヤよりも更に高速走行可能なＨＲタイ
ヤ化、これよりも更にもっと高速走行可能なＶＲタイヤ
とが、より操縦安定性に優れた偏平タイヤへの要求等が
あげられる。

一方、車両側から見ると、タイヤハウスの関係から、従
来通りの偏平率で高速走行が可能であり、しかも、操縦
安定性に優れたタイヤが望ましい。

そこで、スチールコードを補強コードとした二層のベル
ト層の最外層上に、ナイロンコードからなる補強コード
をタイヤ周方向に対してほぼ０°に配置したベルトカバ
ー層を積層配置することによって、高速走行性を向上さ
せることが試みられ、ある程度の効果を挙げている。し
かしながら、上記ナイロンコードは、そのモジュラスが
イ１ξい関係上、操縦安定性の向上は望めなかった。

したがって、最近、−上述した問題点を解消すべく、前
述したベルトカバー層の補強コードとしてナイロンコー
ドよりもモジュラスが大幅に高い芳香族ポリアミド繊維
コードを用いた乗用車用空気入りラジアルタイヤが研究
され提案されている。

とごろが、上述したように、ベルトカバー層の補強コー
ドとして、芳香族ポリアミド繊細コ−ドを用いると、確
かに、前述したナイロンコードを補強コードとしたベル
トカバー層をｌｊ［配置した乗用車用空気入りラジアル
タイヤと比較して、操縦安定性は大幅に改善されるが、
芳香族ポリアミド繊維コードは、その分子構造上、コー
トゴムとの接着性が劣り、特に、ベルトカバー層のスプ
ライス部において、ベルトカバー層を構成する芳香族ポ
リアミド繊維コードとコートゴムとが剥離する、いわゆ
る剥離故障（セパレーション）が発生し、タイヤの耐久
性を低下せしめるおそれがある。

〔発明の目的〕

本発明は、ヘルドカバ一層に芳香族ポリアミド繊維コー
ド層を用いた場合にそのスプライス部におけるセパレー
ションの発生を防止し、タイヤの耐久性を大幅に向上で
きるようにした乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供
することを目的とする。

〔発明の構成〕

このため、本発明は、左右一対のビード部と、該ビード
部に連らなる左右一対のサイドウオール部と、該一対の
サイドウオール部間に位置するトレッドからなり、該左
右一対のビード部間にカーカス層が装架され、トレッド
とカーカス層との間にベルト補強層が配置された空気入
りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト補強層が少なく
とも２層のスチールコード層からなっており、その外側
に芳香族ポリアミド繊維コード層からなるベルトカバー
層が設けられ、該芳香族ポリアミド繊維コード層のコー
ドがタイヤ周方向に実質的に平行であり、該芳香族ポリ
アミド繊維コード層が、直径０．５５〜０．６５寵謂の
芳香族ポリアミド繊維コードを１００％モジュラスが３
０ｋｇ／　ｃ−〜７０ｋｇ／ｃｍ２の被覆ゴム中にコー
ドに直角方向５ｃｍ当り４０本〜７０本埋め込んで構成
されたことを特徴とする乗用車用空気入りラジアルタイ
ヤを要旨とするものである。

以下、図面に基づいて本発明の構成について詳しく説明
する。

第１図は、本発明の空気入りラジアルタイヤの−例の半
断面斜視図である。

第１図において、１はトレッド、２は左右一対のビード
部４，４間に装架されたカーカス層であり、トレッド１
においてはこのカーカスＭ２の外周を炊り囲むようにス
チールコードからなる下側ベルト補強層３ｄおよび上側
ベルト補強層３ｕとその外周側に芳香族ポリアミド繊維
コードからなるベルトカバー層５とが配置されている。

５ｓはベルトカバー層５のスプライス部である。６，６
は左右一対のビード部４，４に連結する左右一対のサイ
ドウオール部である。カーカス層２は、ビード部４でビ
ード廻りに折り返されている。ＥＥ’　は、タイヤ周方
向を示す。

カーカス層２のコード材料としては、ナイロン、レーヨ
ン、ポリエステル等の有機繊維が用いられている。これ
らの繊維は、通常、５〜１゜ｇ／ｄ程度の強度を有して
いる。

本発明においては、上記のようにベルト補強層がスチー
ルコード層からなる。ここでは、スチールコード層を下
側ベルト補強層３ｄと上側ベルト補強層３ｕとの２層で
示したが、必ずしも２層でなくともよく、少なくとも２
層以上であればよい。また、ベルトカバー層５を構成す
る芳香族ポリアミド繊維コード層は、そのコードがタイ
ヤ周方向に実質的に平行であって、ベルト補強層の外側
に配置されるものである。スチールコード層のスチール
コードは、炭素含有率０．６２〜０．８７％で、かつ、
引張り強度２５０ｋｇ　／ｍｍ’以上のスチール線材か
ら構成されるのが好ましい。

（１）本発明で上記ベルトカバー層５を構成する芳香族
ポリアミド繊維コード層に用いる芳香族ポリアミｌ”　
ｌＪｉ維コードとは、引張強度１５０ｋｇ　／ｎ２　以
上、引張弾性率３０００ｋｇ／　１１■２　以上の特性
を有する芳香族ポリアミド繊維に、下記式で表わされる
撚り係数に値が１５００≦に≦３５００の範囲となるよ
うに撚りを加えてコードとし、接着熱処理したものであ
る。

Ｋ＝ＴＶＴ５− Ｋ：１然り数、Ｔ：コードの撚り数（回／　１０ｃｍ＞
、Ｄ；コードの総デニール数。

なお、２８００≦に≦３４００であることが、コードの
耐屈曲疲労性を向上させる上で最も好ましい。

この芳香族ポリアミド繊維コードは、従来カーカスコー
ドとして用いられているリーイロン、レーヨン、ポリエ
ステル等の有ＩＪＩＩ　ＩＪｉ維に比して強度面におい
′（下記表に示すように優れている。

（２）上記芳香族ボ１に？ミド繊維コードは、０゜５５
ｍ＝０．６５１讃の直ｆ＝を有する。

コード径は小さい程耐久性には有効である。

しかし、ベルトカバー層の強度の面からみて、ベルトカ
バー層の単位幅当りの剛性を余り小さく８） くすることはできない。このため、自ずからコード径も
限定される。

そこで、各種のコード径を有するタイヤ（ただし、コー
ド方向の単位幅当りの引張り剛性はほぼ一定）について
室内耐久試験を実施した。

この場合、タイヤサイズは１９５　／７０ＨＲ１４で、
リム５　’Ａ　ＪＪｘ　１４、空気圧２．１ｋｇ／ｃ＋
ｊ、ドラムｐＩ！１７０７韮、速度８０ｋｎ／　ｈｒ、
初期荷重５２５ｋｇで２時間毎に荷重を５０ｋｇずつ増
加する条件であった。この結果を第２図に示す。

第２図において、横軸はコード径を、縦軸は耐久性（指
数表示）をそれぞれ示す。第２図より、コード径が０．
５５ｍ〜０．６５ｍの範囲にあると従来タイ−１・以上
の耐久性が得られることが判る。

特に、Ｑ、５８ｍ〜０．６３ｍｍの間では著しく耐久性
が向上し、従来タイヤコードとして採用されているコー
ドＱＳ０．７ｍのものに比較して１１０（指数）以上の
耐久性を有していることが判る。コード径の測定方法は
、ＪＩＳ　Ｌ　−１０１７に準拠する。

（３）　　上記芳香族ポリアミド繊維コードを埋設する
ための被覆ゴムは、１００％モジュラスが３０ｋｇ／ｃ
ｍ２〜７０ｋｇ／ｃｄである。

３０ｋｇ／ｃ１１未満では芳香族ポリアミド繊維コード
のモジュラスが高いためにカーカス層の耐久性が低下す
ることになり、一方、７０ｋｇ／ｃｍ２を越えると被覆
ゴムが硬くなりすぎで生産性が悪くなるからである。

（４）　　本発明においては、上記芳香族ポリアミド繊
維コードを上記被覆ゴム中にコードに直角方向５Ｑ１当
り４０本〜７０本埋め込むことによりベルトカバー層と
しての芳香族ポリアミド繊維コード層を構成するのであ
る。これは、下記の理由による。

一般に、タイヤの曲げ変形、特にタイヤが接地回転する
ときのベルトカバー層のコードに対する垂直断面を示し
た第３図（従来構造）および第４図（本発明構造）を参
照し“ζ、コードの曲げ変形に対する曲げ剛性を考察す
る（この曲げ剛性が大きいとコード端末でセパレーショ
ンが生じ易い）。コード中心線に対してコード表面まで
の距離が大きい方がコード表面に大きな歪が発生し易い
。

ここで、曲げ剛性りとは、一般に、断面２次モーメント
Ｉに引張剛性Ｅをかけたもので表わされる。

Ｄ＝Ｅ　Ｉ　ｎ’　（Ｅ、＝Ｅ２＝Ｂ　　同一材質）・
・・（１１ｎ：エンド数 第３図の■、−πｄ：／６４、第４図の１２＝πｄ：／
６４また、コードのエンド数（単位幅当りのコード数）
をそれぞれｎ６、ｎ２とすると、各コード間隔ｅ１、Ｃ
２は次のようになる。

ｅｌ−１／　ｎ、　　、Ｃ２−１／　ｎ２　　・・・・
・　（３）第３図と第４図の単位幅当りのコード方向引
張りし１１１性を一定とすると、 Ｅ　Ａｕｎｔ　＝Ｂ　Ａ２ｎ２ ここで、Ａ１−πｄ１／４、Ａ２＝πｄ２／４であるか
ら、上式は下記のようになる。

ｄ、ｎ、＝　ｄ２ｎ２　　又は　ｎ、／　ｉ、＝　（ｄ
ｌ／　ｄ２）　　・・（４１第３図と第４図の曲げ剛性
比をｍとすると、ｍは下記式（５）のようになる。

すなわち、引張勾剛１１１を同じにしても曲げ剛性（セ
パレージロンのし易さの程度を表わすＦ′＃針）を変化
ざ廿るごとかできる。したがって、ｄ２＜ｄ、とすれば
、この比を小さくすることができ、これによりセパ１ノ
ージヨンし難くすることができる。し力１し、７１−　
Ｆ　ｉ！ｆｉを小さくするに番３１゜自ずから限度があ
る。つまり、平行埋設したコードとコードとが擦れ合う
とコード破損を生ずる原因となる。

そこで、本発明では、コードの本数をコードに直角方向
５　ｃｍ当り４０本〜７０本としたのである。

４０本未満では被覆ゴムがコードの間から流れ易くなり
、ヘノ１Ｎ・カバ一層の剛性が低下するので好ましくな
い。また、７０本超では、コード間へのゴムの侵入が阻
害され、接着力の低下を招き、耐久性を低下させてしま
い好ましくない上に、コスト的にも高くなる。このため
、４５本〜６５本の範囲が最も良好である。

〔発明の効果〕

以」二説明したように本発明によれば、ベルト補強層を
少なくとも２層のスチールコード層で構成し、かつ、ヘ
ルドカバ一層を芳香族ポリアミド繊紺コー１′層とで構
成すると共に、該芳香族ポリ）′ミド繊維コード層のコ
ードをタイヤ周方向に実質的に平行となし、かつ、直径
０．５５〜０．６５＋ｓｓの芳香族ポリアミド繊維コー
ドを１００％モジュラスが３０ｋｇ／ｃ＋ｆ〜７０ｋｇ
／ｃ＋Ｊの被覆ゴム中にコードに直角方向５ｃｍ当り４
０本〜７０本埋め込んで該芳香族ポリアミド繊維コード
層を構成したので、タイヤの耐久性、特に芳香族ポリア
ミド繊維コード層のスプライス部の耐久性を向上させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気入りラジアルタイヤの一例の半断
面斜視図、第２図は芳香族ポリアミド繊維コード径と耐
久性との関係図、第３図は従来タイ４・のベルトカバー
層の断面図、第４図は本発明タイ４・のベルトカバー圏
としての芳香族ポリアミド繊維コー１層の断面図である
。 ｌ・・・トレソト′、２・・・カーカス層、３ｄ・・・
下側ベル１−補強層、３ｕ・・・−に側ベルト補強層、
５・・・ベルＩ・カバ一層、５Ｓ・・・スプライス部、
６・・・サイドウオール部。 第１図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 左右一対のビード部と、該ビード部に連らなる左右一対
   のサイドウォール部と、該一対のサイドウォール部間に
   位置するトレッドからなり、該左右一対のビード部間に
   カーカス層が装架され、トレッドとカーカス層との間に
   ベルト補強層が配置された空気入りラジアルタイヤにお
   いて、前記ベルト補強層が少なくとも２層のスチールコ
   ード層からなっており、その外側に芳香族ポリアミド繊
   維コード層からなるベルトカバー層が設けられ、該芳香
   族ポリアミド繊維コード層のコードがタイヤ周方向に実
   質的に平行であり、該芳香族ポリアミド繊維コード層が
   、直径０．５５〜０．６５ｍｍの芳香族ポリアミド繊維
   コードを１００％モジュラスが３０ｋｇ／ｃｍ＾２〜７
   ０ｋｇ／ｃｍ＾２の被覆ゴム中にコードに直角方向５ｃ
   ｍ当り４０本〜７０本埋め込んで構成されたことを特徴
   とする乗用車用空気入りラジアルタイヤ。