JPS609641Y2 - 温風暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、培土するバーナの火焔熱気により加熱された
熱交換器の熱を外部に放散させることなくその総てを軸
流送風機により起風された強制風との熱交換に使用する
ことで高温の、しかも均等温度の温風を効率的に発生さ
せて室内暖房を容易に行わせると共に、本体ケースが過
度に加熱されて火傷等の事故を未然に防止することを目
的とした温風暖房機に関する。

前面に温風吹出口すを形成した本体ケースａの内部に、
内筒ｄおよび外筒ｅによって環状に形成され、かつ内筒
ｄと外筒ｅとの間に多数の通気筒ｆを前後方向に貫通せ
しめてなる熱交換器Ｃを本体ケースａとの間に通風間隙
ｇをおいて配設せしめると共に、熱交換器Ｃの下部には
バーナｈを配設して、熱交換器Ｃ内において培土するバ
ーナｈの火焔熱気により熱交換器Ｃの周囲内筒ｄおよび
多数の通気筒ｆ内を熱交換器Ｃの後方から温風吹出口す
に向は流通する強制風を速かに温風として前方に噴出さ
せるようにした温風暖房機は第４図および第５図に示さ
れた如く本出願前実公昭４２−１５０２咥公報に記載さ
れて公知である。

ところで上記公知の温風暖房機にあっては、本体ケース
ａと熱交換器Ｃとの間には熱交換器Ｃより放散された熱
を確実に受は止めて、本体ケースａ側に逃がさない役目
と強制風を確実に熱交換器Ｃの周囲に沿い円滑に流通す
る役目とを備えた壁が何等備えられていないため、熱交
換器Ｃ周囲の熱の一部は本体ケースａを介して外部に直
接放熱され、その熱の総てを流通する強制風との熱交換
に使用することができなくなり、熱交換効率を著しく減
退せしめ高温の温風を連続して発生させることができな
い反面、本体ケースａ全体は熱交換器Ｃよりの熱で過度
に加熱され、火傷等の事故を起す危険が生ずる。

その上、培土する燃焼熱気により強烈に加熱された内筒
の内周面は単に円筒状に形成され、強制風との熱交換を
より効率化させるような構成となっていないので、熱交
換が充分に行われず、強制風は速かに内筒内を通過して
高温の温風とすることができない。

したがって従来公知の温風暖房機によれば、熱交換器Ｃ
内において培土するバーナｈの火焔熱気を外部に放散さ
せることなく、その総てを流通する強制風との熱交換に
使用することができないため、起風された温風は低温と
なって能率的な室内暖房を容易に行うことができない欠
点があった。

本考案は、かかる従来公知の欠点を速かに解決するため
、本体ケースと熱交換器との間に、熱交換器よりの熱を
本体ケースを介して外部に放散させることを積極的に防
止せしめると同時に強制風を確実に熱交換器の周囲に沿
って流通せしめる壁を設けて、熱交換器周囲から発散す
る総ての熱を強制風との熱交換に使用させるは勿論のこ
と、本体ケースが過度に加熱されるのを未然に防止せし
めるは勿論のこと、燃焼熱気により強烈に加熱された内
筒の熱も充分に強制風との熱交換に使用することができ
るようにし、もって高温の、しかも均等温度の温風を連
続して発生させ、能率的な室内暖房を容易に行うことが
できる温風暖房機を得ることを目的としたものである。

本考案は前記に鑑み、上記のような目的を容易に遠戚さ
せるため、その構成を、上部前面に温風吹出口を形成し
た本体ケース内に、温風吹出口から後方にかけて通風案
内受熱壁を配設して通風路を形成し、該通風路の後部に
は軸流送風機を配設し、上記通風路内には、内筒および
外筒によって環状に形成され、かつ内筒と外筒との間に
多数の通気筒を前後方向に貫通せしめてなる熱交換器を
、通風案内受熱壁との間に通風間隙をおいて配設し、熱
交換器の下部にはバーナを接続してその内部を燃焼室な
らしめると共に、前記通風間隙中および内筒の内周には
多数の放熱ヒレを放射状に設けた温風暖房機であって、
かかる温風暖房機によれば、燃焼室内において培土する
バーナの火焔熱気により熱交換器を効率的に加熱するこ
とができると共に熱交換器の周囲より放出する熱を通風
案内受熱壁により確実に受は止めて、該熱が本体ケース
を介し外部に逃出するのを未然に防止し、通風間隙中を
流通する強制風を放熱ヒレとの相乗熱交換作用で温風化
せしめることができる許りでなく、内筒内を流通する強
制風も内筒よりの熱と放熱ヒレとの相乗熱交換作用によ
り加温せしめるは勿論のこと多数の通気筒内を流通する
強制風も熱交換作用で温風化せしめることができる。

したがって、熱交換器の熱の総てを強制風との熱交換に
使用できるため、速かに高温の、しかも均等温度の温風
を室内へ吹出させ、室内暖房を効率的に行うことができ
る外、本体ケースを常に低温状態として暖房中における
火傷等の事故を未然に防止できる効果を奏する。

以下に本考案に係る温風暖房機を添附図面に示された好
適な一実施例について説明する。

１は中空状の本体ケースであって、その下部には油タン
ク２が設けられており、上記本体ケース１の上部前面に
は温風吹出口３が形成されている。

そして本体ケース１内には温風吹出口３から後方にかけ
て通風案内受熱壁４を配設して通風路５が形成されてお
り、該通風路５の後部には軸流送風機６が配設され、さ
らに軸流送風機６の送風側には熱交換器７が配設されて
いる。

この熱交換器７は、横向き状の内筒７ａと横向き状の外
筒７ｂによって環状の中空体に形成されており、内筒７
ａと外筒７ｂとの間の中空部内には多数の通気筒８が前
後方向に貫通するように取付けられており、しかも、該
中空部の前後位置は壁板により閉塞されて内部を環状の
燃焼室９に形成せしめる。

上記熱交換器７の下部には壁板１０によって燃焼室９と
接続する副燃焼室１１が形成されており、該副燃焼室１
１内にはバーナ１２が設置されている。

熱交換器７の上部は、接続口１３を介して排気溜１４に
接続され、排気溜１４は大気中に開口された排気管１５
に接続されている。

１６はバーナの吸気管である。

上記通風路５を形成する通風案内受熱壁４の内面と熱交
換器７の外筒７ｂの外周面との間には通風間隙１７が形
成されており、熱交換器７の外筒７ｂの外周面には、多
数の放熱ヒレ１８が植設されている。

また、内筒７ａの内周面にも多数の放熱ヒレ１９が植設
されている。

２０は加湿蒸発皿であって、前記排気溜１４の上面に接
して設けられている。

温風吹出口３には風向調節案内体２１が装着されている
。

次にその作用について説明する。

今、温風暖房機を始動させれば、バーナ１２に点火され
、軸流送風機６が起動されて送風が開始される。

そして、バーナ１２の火焔熱気は、副燃焼室１１から熱
交換器７内の環状の燃焼室９を内筒７ａの外周面に沿っ
て左右に振分けられて加熱しながら上昇し、この際に多
数の通気筒８を平均に加熱する。

そして、その排気は燃焼室９の上部で合流し、接続口１
３、排気溜１４を経て排気管１５より排出される。

一方、軸流送風機６によって通風路５中を温風吹出口３
へ向けて送られる風は、熱交換器７の各通気筒８、外筒
７ｂの外周と通風案内受熱壁４の内周との間に形成され
た通風間隙１７および内筒７ａの内周面を通って流通す
るので、その間に熱交換が行われ、温風吹出口３には温
風が送出される。

ところで、軸流送風機６の送風面における中央部では送
風量が少なく、送風面の周辺部では送風量が多い。

しかしながら本考案にあっては、熱交換器７の燃焼室９
は特に環状に形成されているのでバーナ１２の火焔熱気
は、軸流送風機６の送風量が多い部分即ち熱交換器７の
外筒７ａの周面側に集中誘導されて鉄部を高温に加熱腰
中央部分をそれよりも低温に加熱する許りか外筒７ａの
外側には通風間隙１７をおいて通風案内受熱壁４が配設
されているので、熱交換器７周囲の高温熱気は本体ケー
ス１を介し外部に逃出されず、その総てを多く流通する
強制風との熱交換に使用される。

したがって通風間隙１７を流通する強制風は一番高温の
熱気と放熱ヒレ１８との熱交換で高温の温風となるは勿
論のこと、多数の通気筒８および内筒７ａ内を順次少な
い送風量をもって流通する強制風は該送風量に合致した
温度のもとに加熱されることになり、その結果、強制風
全体は温度ムラの発生もなく、均一な熱交換が効率よく
行われ均一温度の高温熱風を連続に室内へ噴出させ室内
暖房を能率的に行わしめることができると共に、本体ケ
ース１を過度に加熱することが無いので従来暖房機にお
いて発生しがちの火傷事故を未然に防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る温風暖房機の一実施例を示すもので
あって、第１図は要部のみを縦断した側面図、第２図は
第１図におけるＡ−Ａ線断面図、第３図は熱交換器の一
部切欠した斜視図、第４図および第５図は従来の温風暖
房機を示すものであって、第４図は縦断正面図、第５図
は縦断側面図である。 １・・・・・・本体ケース、３・・・・・・温風吹出口
、４・・・・・・通風案内受熱壁、５・・・・・・通風
路、６・・・・・・軸流送風機、７・・・・・・熱交換
器、７ａ・・・・・・その内筒、７ｂ・・・・・・その
外筒、訃・・・・・通気筒、９・・・・・・燃焼室、１
２・・・・・・バーナ、１７・・・・・・通風間隙、１
８，１９・・・・・・放熱ヒレ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部前面に温風吹出口を形成した本体ケース内に温風吹
   出口から後方にかけて通風案内受熱壁を配設して通風路
   を形成し、該通風路の後部には軸流送風機を配設し、上
   記通風路内には、内筒および外筒によって環状に形成さ
   れ、かつその内筒と外筒との間に多数の通気筒を前後方
   向に貫通せしめてなる熱交換器を、通風案内受熱壁との
   間に通風間隙をおいて配設し、熱交換器の下部にはバー
   ナを接続してその内部を燃焼室ならしめると共に前記通
   風間隙中および内筒の内周には多数の放熱ヒレを放射状
   に設けたことを特徴とする温風暖房機。