JP3698084B2 - ガス焚き温風暖房機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガス系燃料を燃焼する温風暖房機、すなわち本出願人が開発したガス燃料焚き温風暖房機の改良にかかわる。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、「温室用植物育成装置」を考案しそのための実用新案登録出願をなしたところ、該考案は実用新案出願公告昭62−35319号において昭和62年(1987年)9月8日に公告された。該公報の実用新案登録請求の範囲には、「温室内温風供給用の主送風機59と温風吹出口60とがあって温室内空気を加温循環させるようにする加温機本体51があり、該加温機本体51内の燃焼室52に燃料ガスを送るための燃料ガス供給管56に暖房用燃焼機主弁57を配設した暖房装置70で、炭酸ガス発生器を前記燃焼室52とは別個に設けた温室用植物育成装置に於て、
前記主送風機59と温風吹出口60との間の流路71内で、燃焼室52と温風吹出口60との間に、炭酸ガス発生用の燃焼筒67を、該燃焼筒67が前記流路71内に開口するようにして設けると共に、該燃焼筒67への空気供給ダクト62の空気取入口61を、前記主送風機59の空気出口付近に開口せしめたことを特徴とする温室用植物育成装置。」
と記載されており、同公報掲載の第1図は本出願においては図7として提出する。前掲登録請求の範囲および図面に示す符号は変更して記載した。前記植物育成装置は温室72の暖房に加え、最も良い温度条件下で炭酸ガス発生のための完全燃焼を行うものである。
【0003】
施設園芸用あるいは工場暖房用の温風暖房のためには油焚きによるものが主流でありガス燃料焚きの例は少なかった。近年、地球環境問題および省エネルギーの見地からガス焚き温風暖房が着目されつつあり、ガス燃料の効率的な利用が期待されている。容易にガス焚きを実現する方法として、従来の油焚きの温風暖房機のガンタイプバーナをガス焚き用ガンタイプバーナに変更することが試みられた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス焚き温風暖房機の使用において意図的に行われたガス焚き温風暖房機は、油焚きに較べると火炎温度が150℃〜200℃も高く、缶体の過熱のおそれがあるので、火力を約10%低下して実用に供していた。加えて、ガス焚きでは高い火炎温度により発生するいわゆるサーマルNOx(酸化窒素)の抑制が困難になる。そこで前記の火力を抑えるという手段を用いることなくガスを燃焼させ、熱交換効率を向上させ、省エネルギー化を図り、CO発生を抑制(石油系液体燃料からメタンガス系ガス系燃料に変更することにより約30%のCO発生量を低減できる)し、加えて効果的にNOxを抑制して燃焼させ、また送風量増加の効果もある温風暖房機を提供することが本発明の課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、ガス焚き温風暖房機の本体内にその一方端から燃焼室、通風伝熱部、煙管接続部からなる缶体円筒部、煙管および煙室を順に気密に連結された缶体を配設し、面ガスバーナが発生する燃焼ガスは缶体内を燃焼室、通風伝熱部、煙管接続部によりなる缶体円筒部、煙管、煙室を経て燃焼ガス排出口から外気中に排出され、缶体円筒部の通風伝熱部内には該円筒部を貫通する空気通路が配置され、空気通路内には輻射吸熱放熱板が空気通路の中央部に形成されてなり、燃焼室で生成された燃焼ガスは通風伝熱部にて缶体円筒部内で左右に分かれ、通過後合流し、煙管に流入し、本体の上方または下方に取り付けられた1台または複数台のファンにより本体の上方または下方から吸い込む室内の空気は空気通路進行中に通風伝熱部にて輻射吸熱放熱板とも熱交換、加温され、また、缶体の缶体円筒部にて熱交換、加温されて本体の下方または上方の温風出口から室内へ供給され、かつ、ファンにより煙管接続部と煙室との間に送られる室内空気は煙管のまわりで煙管内を流れる燃焼ガスと熱交換して加温され温風出口から室内へ供給されることを特徴とするガス焚き温風暖房機を提供することにより解決される。
【0006】
上記課題はまた、ガス焚き温風暖房機の本体内にその一方端から燃焼室、通風伝熱部、煙管接続部からなる缶体円筒部、煙管接続ヘッダー、第一次煙管部、前部ヘッダー、第二次煙管部、および後部ヘッダーを順に気密に連結された缶体を配設し、面ガスバーナが発生する燃焼ガスは缶体内を燃焼室、通風伝熱部、煙管接続ヘッダー内を通り、第一次煙管部より前部ヘッダーを通り、次いで第二次煙管部を通り、後部ヘッダーを経て燃焼ガス排出口に至り、外気中に排出され、通風伝熱部内には缶体円筒部を貫通する空気通路が配置され、空気通路内には輻射吸熱放熱板が空気通路の中央部に形成されてなり、燃焼室で生成された燃焼ガスは通風伝熱部にて缶体円筒部内で左右に分かれ、煙管接続ヘッダーにて合流し、第一次煙管部に流入し、本体の下方または上方に取り付けられた1台または複数台のファンにより本体の下方または上方から吸い込まれる室内空気は本体内を上方または下方に進み、通風伝熱部を有する缶体円筒部、第一次煙管部、第二次煙管部、煙管接続ヘッダー、前部ヘッダー、後部ヘッダーにて熱交換、加温され本体上方または下方から室内へ供給されることを特徴とするガス焚き温風暖房機を提供することにより解決される。
【0007】
【作用】
本発明第1実施例と第2実施例はいずれも面ガスバーナで火炎を発生する燃焼室13に気密に連結する通風伝熱部14より成る缶体円筒部21を配置し、缶体円筒部21はそれ自身の軸線方向内部に燃焼ガスが流れ、缶体円筒部21内に設けた輻射吸熱放熱板22を有する通風伝熱部14、すなわち空気通路23により伝熱上、空気通風上効果的な部位に伝熱面拡大、通路拡大が図れ、効果的にファン11aが送り出す室内空気を昇温させる。第1実施例において、通風伝熱部14を有する缶体円筒部21は第1の熱交換部として働き、煙管16および煙室17は第二の熱交換部として働き、ファン11a、11bにより送られる室内空気を効果的に熱交換により昇温させ、それぞれの温風は混合して温風出口19から室内へ供給される。本例では、大風量、低温吹出型に有効である。
第2実施例においては、通風伝熱部14を有する缶体円筒部21および煙管接続部ヘッダー24は、第1の熱交換部として働き、第一次煙管部16a、前部ヘッダー25、第二次煙管部16b、後部ヘッダー26は第二の熱交換部として働き、ファン11cが吸い込む室内空気は通風伝熱部14での効果的な熱交換により総合的に効果的な熱交換、昇温が行える。本例では少風量、高温吹出型に有効である。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明実施例を説明する。第1実施例は図1〜図4に示され、第2実施例は図5に示される。図1(a)は室内に配置された第1実施例のガス焚き温風暖房機(以下、暖房機という)の側面断面図、同図(b)は同図(a)に示す暖房機を同図の右から見た背面断面図、図2(a)は缶体円筒部(以下、円筒部という)部分の斜視図であり、同図(b)は円筒部のうち通風伝熱部を主体とする熱交換部の斜視図である。図3(a)は面ガスバーナが1個の場合の平面断面図、同図(b)はバーナの多孔セラミック板が2個の場合の同図(a)に類似の図である。図4(a)は面ガスバーナの平面図、同図(b)は同図(a)の側面断面図である。図5(a)は第2実施例の暖房機の側面断面図、同図(b)は同図(a)に示す暖房機を同図の右から見た背面断面図である。これらの図において、10は暖房機、10aは暖房機の本体、11a、11bおよび11cはファン、12は面ガスバーナ(以下、バーナという)、13は燃焼室、14は通風伝熱部(以下、伝熱部という)、14aは遮熱板、15は煙管接続部、16はバーナ12が発生させる燃焼ガスを通す煙管、17は煙室、18は燃焼ガス排出口、19は温風出口、21は円筒部、22は輻射吸熱放熱板(以下、放熱板という)、23は空気通路、24は煙管接続ヘッダー、25は前部ヘッダー、26は後部ヘッダー、27と27aは缶体、28は多孔ノズル管、29は多孔セラミック板、30は燃料ガスバルブ、31はバーナファン、32は混合室をそれぞれ示す。缶体27は、図1(a)においては、燃焼室13、伝熱部14、煙管接続部15、煙管16および煙室17を総称する用語であり、缶体27aは、図5(a)においては、燃焼室13、伝熱部14、煙管接続ヘッダー24、第一次煙管部16a、前部ヘッダー25、第二次煙管部16b、後部ヘッダー26を総称する用語である。
【0009】
バーナ12が発生する燃焼ガスは図に矢印gで示すように進行し、燃焼室13、伝熱部14、煙管接続部15を有する円筒部21を通り、煙管16(その内部には図示しないスクリュープレートが配設されている。)を通り煙室17、燃焼ガス排出口18を経て室外へ排出される。ファン11a、11bにより室内空気は矢印iで示すように吸い込まれ、円筒部21の外周、および伝熱部14に送風され、伝熱部14では放熱板22の効果もあり、円筒部21で熱交換、加熱され昇温し温風となって矢印iiで示すように温風出口19から室内へ供給される。なお、煙管接続部15と煙室17との間に延在する煙管16が配置された部分でも、ファン11a、11bにより送られる室内空気は同様に加温され温風となって室内へ供給される。
【0010】
図1(a)は公知の元混合方式バーナ(例えば、実用新案出願公告平2−27298号記載のガスバーナ)を用いた横型加温機の例を示す。図4は元混合方式に用いる面バーナの模式的な図で、面ガスバーナ12の火炎面を形成する多孔セラミック板29が配置され、ガスGは燃料ガスバルブ30を介して多孔ノズル管28より供給され、空気aはバーナファン31により矢印aで示すように供給され、混合室32でガスGと空気aが混合され、均一に混合気(図中、a+Gで示す)となり、多孔セラミック板29より噴気する。バーナ12を点火すると火炎fは模式的に示すように面状に形成される。このバーナ12は火炎が面状であり空気・ガスの混合も均一で火炎は短く、均一燃焼でき、かつ、低NOx化できる。一般に、缶体27の材質はステンレスまたは溶融アルミメッキ鋼板とし、終段の熱交換部である煙管16はスクリュープレートを挿入した円筒管で高能率型のものである。伝熱部14は円筒部21を燃焼ガスが直進する軸線方向に配置した横型のもので、燃焼ガスは燃焼室13から伝熱部14への進行方向に左右に分かれ、煙管接続部15にて合流し、煙管16を経て温度降下し煙室17の燃焼ガス排出口18から低温排気ガスとなって室外へ排出される。ファン11a、11b、11cはいずれもプロペラファン(軸流ファン)にした。
【0011】
図1(b)を参照すると、円筒部21の中央部に放熱板22の左右に分かれた空気通路23が確保され、外形を変えることなく缶体27全体の通風バランスが良くなり通風抵抗低減すなわち通風量増加の効果が得られ、また、通風抵抗減少により省動力化が実現される。かくして、暖房機10はその外形寸法を変えることなく高能率化(高効率、高出力)、低NOx化が可能になった。円筒部21へ伝熱部14を加工するには、円周上ではゆるやかな円弧上にまた軸線上では直線部で接合され、加工上の問題は少なく、総合的にコストの問題は少ない。
【0012】
図2(a)は円筒部21の斜視図である。燃焼室13内に発生した燃焼ガスは円筒部21の燃焼室13に気密に接合する面のほぼ中央に形成されたバーナ12の火炎生成部21aにて生成し円筒部21に入り、次いで伝熱部14で円筒部21内で左右に分かれ煙管接続部15で合流し、煙管16を通って煙室17へ至る。円筒部21は空気通路23が上下に開いていて円筒部21の上方または下方の開口部から入る室内空気は下方または上方の開口部から室内へ吹き出される。
【0013】
本発明の缶体27の円筒部21に伝熱部14を設けることにより、煙管16の燃焼ガス入口の温度は低下するが、煙管16においてもファン11a、11bからの空気との熱交換が行われ高効率化が実現される。従来例では排ガスの水蒸気の凝縮による熱回収はほとんど不可能であったが、本実施例ではそれが容易にできる。また、煙管16も通風部としても有効に利用することができる。従来例で空気は燃焼室周囲を不均一に流れていたが、円筒部21の中央部に空気通路23がとれることにより燃焼室内の通風を均一化するとともに伝熱の表面負荷に応じた通風バランスも容易となる。
【0014】
図3(a)の実施例を見ると、バーナ12は単一ヘッド面のものであり面状に火炎を形成する。図中、ガス流は矢印gで示す。図3(b)はバーナ122ヘッド面のものである。図3(a)および(b)において円筒部21の直径をDとすると、燃焼室13の長さ、すなわち燃焼室13のバーナ取付面131と伝熱部14の燃焼室13側の端面141との間の寸法L1(図6(a)および(b)参照)および伝熱部14、すなわち空気通路23の幅の寸法をDの値に対してそれぞれ0.25D〜1Dおよび0.2D〜0.5Dという値に設定した。
【0015】
以上をまとめて説明すると、バーナ12には元混合方式面バーナのON、OFFまたは比例制御方式を採用し、燃焼面部は1面または2面とする面方式により短火炎、低NOx化が得られ、缶体27は、円筒状燃焼室兼熱交換部であり、前部は燃焼室13とし、中央部に円筒部21を貫通する熱交換効果の大きい伝熱部14を設け、後部は煙管式熱交換部への接続部とした。
【0016】
上述したところの目的と効果は、(1)現行油焚き温風暖房機の高効率ガス燃料焚きができ、それによって上記に説明した結果が得られ、(2)現行油焚き機をそのままガス燃料焚き化すると燃焼ガス温度が高いため缶体は過熱するおそれがあるので約10%出力低下させ使用する必要がなくなるばかりでなく、高出力化、高効率化、省エネ化できるので燃焼室は油焚きでは大きかったものが面バーナ方式によりきわめて小さくなり、(3)ガス焚き専用缶体の方法もあるが、バーナの変更、缶体の一部変更により既存の諸設備、既納稼動機の有効利用が図れ、生産上も現地対策上も有利である。
【0017】
図5は縦型(熱風炉ベース)の本発明第2実施例の図で、同図(a)は側面断面図、同図(b)は同図(a)を右から見た背面断面図で、図1〜図4に示した部分と同じ部分は同一符号で示す。この実施例では、煙管接続ヘッダー24は真っ直ぐ上方に延在し、左方向に配設される第一次煙管部16aに接続され、第一次煙管部16aは前部ヘッダー25につながり、前部ヘッダー25より右方向へ配設される第二次煙管部16bを経て後部ヘッダー26につながり、後部ヘッダー26の上部は燃焼ガス排出口18になっている。燃焼ガスは、円筒部21、煙管接続ヘッダー24、第一次煙管部16aを通り、前部ヘッダー25、第二次煙管部16b、後部ヘッダー26、燃焼ガス排出口18の経路で室外へ排出される。室内の空気は、ファン11cにより矢印iで示されるように暖房機10の下方の空気吸込口20から吸い込まれ、上方向に流れて缶体27aおよび煙管16a、16bのまわりを通って加温され温風となって矢印iiで示すように暖房機10の上方に流れ次いで室内へ供給される。
【0018】
図6(a)は円筒部21の右側面断面図で図1〜図5に示した部分と同じ部分は同一符号で示し、図中、2Bは円筒部21の中心部の空隙の図に見て横方向長さ、すなわち伝熱部14の空気通路23の幅の寸法、2Hは伝熱部14の大部分を占める中央部142の上下方向の長さ、ΔHは円筒部上端271より伝熱部14の中央部142の上端部142aまでの、また同じく円筒部下端272より伝熱部14の下端部142bまでの図に見て上下方向の長さ、Dは円筒部21の直径、白抜矢印はファン11aから送られる空気の流れを、円筒部21の斜線部の点付き白抜丸印は燃焼ガスの流れを示す。図6(b)は燃焼室部I、伝熱部14を主体とする熱交換部IIおよび煙管入口部IIIの配置を示す正面断面図で、図1〜図5に示した部分と同じ部分は同一符号で示し、白抜矢印はファン11a、11bから送られる空気の流れ方向を示す。図6(b)において、L1は図に見て燃焼室13の左端131から右端(伝熱部14の左端141)までの長さ、L2は燃焼室13の右端(すなわち、伝熱部14の左端141)から煙管接続部15の右端(すなわち、伝熱部14の右端)までの長さ、L3は煙管接続部15の左端と右端との間の長さである。図に見てA−A部とB−B部の間に伝熱部14が形成されている。
【0019】
I−I部(燃焼室部)においてはバーナ12により火炎が形成され、火炎は高温ガス流となり図に見て右方向に進行する。A−A(伝熱部14の左端)を左に位置づけるとガス流は図に見て拡がるように流れ熱交換は効果的なものになる。しかし、A−A部は特に高温化するので耐熱には十分に配慮する。
【0020】
II−II部(伝熱部14を主体とする熱交換部)は、図6(a)に示すように2Bを拡げると円筒部21の斜線で示すガス流路は狭くなりガスが流れにくくなる。また2Hも小さくなり中央部の伝熱面は小さくなる。逆に、2Bを狭くすると垂直方向白抜矢印の示す空気流は流路が狭くなり、空気流は減り効果的に熱交換できなくなる。ガス流路確保と空気流路確保と伝熱効果向上の適当域がある。中央部の空気流路部の伝熱面は位置的に高温部位にあり積極的な放熱対策が重要であり、かつ、効果的な熱交換も可能となる。そのため、中央に放熱板22を配置することにより輻射伝熱の積極的受渡しを行うことにより放熱面の表面温度を実測によれば30℃〜50℃降下することが可能となり、耐熱耐蝕にも効果的である。ところで、I−I部に対しII−II部では燃焼ガス流路断面積は1/1.3〜1/2.6でよい。ちなみに、III−III部(I−I部)に対し、煙管16の断面積は1/5程度となっている。このように断面積を段階的に縮小することによりガス流の速度を適正に保つことができ、また周囲が伝熱面で形成されることにより、伝熱効果は上昇する。その伝熱面の増加は従来の円筒状のものに対し適当な設計を行えば+25〜30%になる。一方、通風効果の向上および放熱板22の配置による熱交換効果向上もあり、燃焼室部における熱交換量は+30〜40%向上する。ちなみに、缶体の表面温度上限は、
溶融アルミメッキ鋼板:450℃程度
ステンレス:600℃程度
である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によると、面ガスバーナを用いることにより、
(1)ガス燃焼量の広範囲にわたる制御が可能となり、100%〜20%の比例制御が実現され、
(2)火炎が短いので燃焼室の小型化が可能になり、
(3)缶体形状に合わせて火炎の形状を変化させることが可能になり、
(4)低NOx化が実現でき、
(5)燃焼音も小さく、
また缶体中央部に通風伝熱部を配備することにより、
(6)温風量の調整も容易となり、
(7)効果的な伝熱部を形成し熱交換効率の向上が実現され、
(8)高温の燃焼ガス部に温室内の空気を強制通風し、輻射吸熱放熱板を配置し吸熱放熱が可能となり、燃焼室部における熱交換量は従来方式に較べ30%〜40%高まり、
(9)総合的には排気ガス温度の低減、高効率化、高出力化が実施できる
という効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の図で、同図(a)は本発明にかかる温風暖房機の側面断面図、同図(b)は同図(a)の温風暖房機の図にみて右から見た背面断面図である。
【図2】本発明第1実施例の図で、同図(a)は温風暖房機に取り付ける缶体円筒部の斜視図、同図(b)は同図(a)の缶体円筒部のうち通風伝熱部を主体とする熱交換部の斜視図である。
【図3】本発明第1実施例の図で、同図(a)はバーナが単一ヘッド面のものの平面断面図、同図(b)はバーナが2ヘッド面のものの断面図である。
【図4】図1の面ガスバーナの構成を示す模式図で、同図(a)は平面図、同図(b)は側面断面図である。
【図5】本発明第2実施例の図で、同図(a)は側面断面図、同図(b)は同図(a)の温風暖房機の図にみて右から見た背面断面図である。
【図6】図1の実施例の図で、同図(a)は缶体円筒部の背面断面図、同図(b)は図1の実施例の燃焼室部、通風伝熱部を主体とする熱交換部および煙管接続部の配置を示す断面図である。
【図7】本出願人の開発した温室用植物育成装置の一部切欠した全体側面図である。
【符号の説明】
10 ガス焚き温風暖房機(暖房機)
10a 本体
11a、11b、11c ファン
12 面ガスバーナ(バーナ)
13 燃焼室
14 通風伝熱部(伝熱部)
14a 遮熱板
15 煙管接続部
16 煙管
17 煙室
18 燃焼ガス排出口
19 温風出口
21 缶体円筒部(円筒部)
22 輻射吸熱放熱板(放熱板)
23 空気通路
24 煙管接続ヘッダー
25 前部ヘッダー
26 後部ヘッダー
27,27a 缶体
28 多孔ノズル管
29 多孔セラミック板
30 燃焼ガスバルブ
31 バーナファン
32 混合室

Claims (2)

  1. ガス焚き温風暖房機(10)の本体(10a)内にその一方端から燃焼室(13)、通風伝熱部(14)、煙管接続部(15)からなる缶体円筒部(21)、煙管(16)および煙室(17)を順に気密に連結された缶体(27)を配設し、
    面ガスバーナ(12)が発生する燃焼ガスは缶体(27)内を燃焼室(13)、通風伝熱部(14)、煙管接続部(15)によりなる缶体円筒部(21)、煙管(16)、煙室(17)を経て燃焼ガス排出口(18)から外気中に排出され、
    缶体円筒部(21)の通風伝熱部(14)内には該円筒部(21)を貫通する空気通路(23)が配置され、空気通路(23)内には輻射吸熱放熱板(22)が空気通路(23)の中央部に形成されてなり、燃焼室(13)で生成された燃焼ガスは通風伝熱部(14)にて缶体円筒部(21)内で左右に分かれ、通過後合流し、煙管(16)に流入し、本体(10a)の上方または下方に取り付けられた1台または複数台のファン(11a)、(11b)により本体(10a)の上方または下方から吸い込む室内の空気は空気通路(23)進行中に通風伝熱部(14)にて輻射吸熱放熱板(22)とも熱交換、加温され、また、缶体(27)の缶体円筒部(21)にて熱交換、加温されて本体(10a)の下方または上方の温風出口(19)から室内へ供給され、かつ、
    ファン(11a)、(11b)により煙管接続部(15)と煙室(17)との間に送られる室内空気は煙管(16)のまわりで煙管(16)内を流れる燃焼ガスと熱交換して加温され温風出口(19)から室内へ供給されることを特徴とするガス焚き温風暖房機(10)。
  2. ガス焚き温風暖房機(10)の本体(10a)内にその一方端から燃焼室(13)、通風伝熱部(14)、煙管接続部(15)からなる缶体円筒部(21)、煙管接続ヘッダー(24)、第一次煙管部(16a)、前部ヘッダー(25)、第二次煙管部(16b)、および後部ヘッダー(26)を順に気密に連結された缶体(27a)を配設し、
    面ガスバーナ(12)が発生する燃焼ガスは缶体(27a)内を燃焼室(13)、通風伝熱部(14)、煙管接続ヘッダー(24)内を通り、第一次煙管部(16a)より前部ヘッダー(25)を通り、次いで第二次煙管部(16b)を通り、後部ヘッダー(26)を経て燃焼ガス排出口(18)に至り、外気中に排出され、
    通風伝熱部(14)内には缶体円筒部(21)を貫通する空気通路(23)が配置され、空気通路(23)内には輻射吸熱放熱板(22)が空気通路(23)の中央部に形成されてなり、燃焼室(13)で生成された燃焼ガスは通風伝熱部(14)にて缶体円筒部(21)内で左右に分かれ、煙管接続ヘッダー(24)にて合流し、第一次煙管部(16a)に流入し、本体(10a)の下方または上方に取り付けられた1台または複数台のファン(11c)により本体(10a)の下方または上方から吸い込まれる室内空気は本体(10a)内を上方または下方に進み、通風伝熱部(14)を有する缶体円筒部(21)、第一次煙管部(16a)、第二次煙管部(16b)、煙管接続ヘッダー(24)、前部ヘッダー(25)、後部ヘッダー(26)にて熱交換、加温され本体(10a)上方または下方から室内へ供給されることを特徴とするガス焚き温風暖房機(10)。
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