JPS6059143B2 - 結露防止性の改良された防水シ−ト - Google Patents

結露防止性の改良された防水シ−ト

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JPS6059143B2
JPS6059143B2 JP57136386A JP13638682A JPS6059143B2 JP S6059143 B2 JPS6059143 B2 JP S6059143B2 JP 57136386 A JP57136386 A JP 57136386A JP 13638682 A JP13638682 A JP 13638682A JP S6059143 B2 JPS6059143 B2 JP S6059143B2
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勉 大林
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、結露防止性の改良された防水シートに関す
るものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は、水分の結露を防止
することができ、すぐれた使用寿命を有する結露防止性
の改良された防水シートに関するものである。 物品を
屋外又は、倉庫内等て被覆するために用いられる被覆用
防水シート、或は、トラック又は船舶用幌、又はゼット
用の防水シートなどは、繊維布帛の片面又は両面に防水
処理を施した通気性防水布、又は、非通気性防水布が用
いられてい る。
例えば綿帆布などを基布として用い、この片面又は両
面にパラフィン金属石鹸、シリコーン防水剤、ジルコニ
ウム系防水剤などを施すと通気性防水布が得られる。
この防水布は通気性が高いので、これが被覆用、又はト
ラック又は船舶用の幌又はゼットに用いられたとき、そ
の内部と外部との間に温度差が生じてもそのために防水
布の内側表面に水滴が形成されそれが物品上に落下して
これを湿潤したり汚したりすることはなかつた。ところ
が上述のような通気性防水布は、重量および容積が大き
く、取り扱いに不便があつた。 このため、軽量で薄地
の合成繊維防水布が用いられるようになつた、しかし、
合成繊維は、一般に非親水性であり、従つて水により膨
潤して体積を増大し、布帛の間隙を塞ぎそれにより防水
効果を促進するという性質が欠如している。
このため合成繊維防水布においては、合成樹脂又はゴム
などによる非水透過性防水層が形成されている。こ”の
ような非水透過性層は、同時に非通気性でもある。この
ような非通気性・非透水性の防水シートが用いられたと
き、例えば、トラック幌やゼットに用いられたとき、幌
やゼットの外側の気温が著るしく下がり、従つて防水シ
ート自身の温度も下・がると、幌やゼットの内側空間に
含まれている水蒸気は、防水シートの内側表面上で凝縮
して水滴を形成し、この水滴が次第に生長すると、やが
て幌やゼット内の物品上に落下し、濡らしたり汚したり
するようになる。非通気性・非水透過性防水シートの、
上記のような欠点を防止する一つの試みとして、防水シ
ートの1表面側の温度が低下しても、その反対側の表面
の温度が、急に低下することのないように、防水シート
の熱伝導率を低下させることが行われた。
このために防水シート中に多数の気泡を有する断熱層が
設けられたが、このような防水シートは、厚さが大きく
なるので取扱いが困難になり、しかも十分な効果を得る
ことができなかつた。他の試みとしては、防水シートの
内側表面を水滴が容易に滑動し得るように加工すること
も行われた。この方法は水滴が生長して大粒となり自重
で落下する前に、小粒の水滴が防水シートの内側表面に
沿つて滑り落ちるため、防水シートに直接接触していな
い物品を濡らしたり汚したりすることがないが、防水シ
ートに直接接触している物品を水滴から保護することは
できない。更に他の試みとしては、防水シートの内側表
面に:水に不溶であるが、大量の水を吸着保持すること
のできる吸水層を形成することが行われた。
しかし、このような構造の防水シートにおいては、その
吸水層は、大量の水を吸収するので、この表面に直接接
触する物品を濡らしたり汚したりすることは避けられな
い。上記のような問題点を解決するために、本出願人は
既に、特開昭57−29452号において、空気中の水
分が、防水シートの1表面上で凝縮するような条件下で
も、かつこの表面に物品が接触していても、この物品を
濡らしたり汚したりすることのない非通気性・非水透過
性防水積層シートを提案した。
この防水積層シートは少くとも1個の非通気・非透水性
表面を有する基布と、この基布の前記の少なくとも1個
の非通気″・非透水性表面上に形成された湿潤層と、こ
の湿潤層上に形成された、疎水性物質からなり、かつ通
気・透湿性を有する表面層とを有することを特徴とする
ものである。上記の防水積層シートにおいては、その表
面上において、空気中の水分が凝縮して水滴を生ずるよ
うな条件下においても、その表面を形成している通気・
透湿性表面層上で水の凝縮水滴化が行われることはなく
、空気中の水分は、表面層を通して湿潤層に吸収され、
こ)で凝縮液化し、かつ保持される。
このため、防水シートの表面が水滴により濡れることは
殆んどない。また、表面は、疎水性であるため、湿潤層
に吸収されている水が表面層中ににじみ出て来ることも
ない。従つてこの防水積層シートは、上記水滴を形成す
るような条件下でも、常に見掛け上乾いた表面を保持す
ることができる。しかしながら、上記の防水シートの湿
潤層中において水含浸一乾燥がしばしば繰り返えされる
゜と、湿潤層が基層表面から部分的に剥離するという問
題を生ずる。
本発明の目的は結露防止性がすぐれ、かつ使用寿命の長
い防水シートを提供することにある。
本発明の結露防止性の改良された防水シートは非通気・
非透水性を有する少くとも1表面を有する基層と、前記
基層の非通気・非透水性表面上に、それを部分的に被覆
するように形成された水湿潤層と、前記基層の非通気・
非透水性表面の、前記水湿潤層で被覆されていない部分
の上および前記水湿潤層の上に、連続して1体に形成さ
れた疎水性物質からなる通気・透湿性表面層と、を有す
るものである。
本発明の防水シートにおける基層は繊維布帛からなる基
布と、その少くとも1表面上に形成され、重合体材料か
らなる非通気・非透水性層とを有する,ものであつても
よく、或は、重合体材料からなる非通気・非透水性シー
トより形成されたものであつてもよい。
前者の場合、繊維布帛は、織物・編物および不織布のい
ずれであつてもよく、またこれらの複合体であつてもよ
い。繊維布帛が織物又は編物である場合、これらは、マ
ルチフィラメントヤーン、紡績糸、スプリットヤーン、
モノフィラメントヤーン、およびテープヤーンのいづれ
からなるものであつてもよく、またこれらの複合系から
なるものであつてもよい。繊維布帛を形成している繊維
は、天然繊維、例えば木綿、合成繊維例えば、ナイロン
6繊維、ナイロン66繊維、ポリエステル(ポリエチレ
ンテレフタレート)繊維、水不溶化されたポリビニルア
ルコール繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維など
、又は、再生繊維素繊維(レーヨン、キュプラ)などか
ら任意に選択することができる。一般には、ナイロン6
繊維、ポリエステル繊維、および水溶化されたポリビニ
ルアルコール繊維(ビニロン)が用いられることが好ま
しい。繊維布帛の少くとも1面上に非通気・非水透過性
の重合体材料層が形成される。この重合体材料はポリ塩
化ビニール、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリウレ
タン、ナイロン6、ポリエステル(例えばテトロン)、
合成ゴム(例えばネオプレン、C−SBR)、天然ゴム
、シリコーンゴム、およびクロルスルホン化ポリエチレ
ンなどの1種又は2種以上を主成分として含有するもの
である。一般に繊維布帛とともに用いられる重合体材料
の主成分としては、ポリ塩化ビニール、エチレンー酢酸
ビニル共重合体、クロルスルホン化ポリエチレンなどが
用いられることが好ましい。繊維布帛の片面又は両面に
重合体材料層を形成するには、従来の方法すなわち重合
体材料のペースト、ラテックス又は溶液を基布の片面又
は両面に塗布(コーティング、トツピング)するか、又
は基布に含浸し、これを固化する方法、又は、基布の片
面又は両面に重合体材料のフィルムを接着剤を用い、又
は加熱により貼着する方法などを用いることができる。
基層が重合体材料シートから形成されている場合、この
シートを形成する重合体材料は、前記繊維布帛上の重合
体材料層に用いられる材料から選ぶことができるが、一
般に合成又は天然ゴム、或はPVC,.EVAlポリウ
レタンなどを用いることが好ましい。
重合体材料シートは、通常のローラー圧延法(カレンダ
ー法)又は押出法などによつて製造することができる。
本発明の防水積層シートにおいては、基層の非通気・非
透水性表面上に部分的に水湿潤層が形成される、この水
湿潤層は、水を抱水又は吸水することのできる物質を含
むものである。
水湿潤層の組成には格別の限定はなく、基層の非通気・
非透水性表面に強固に結着可能なものであれば、抱水又
は吸水剤単独から構成されていてもよいし、或は、抱水
又は吸水剤と、重合体結合剤との混合物から構成されて
いてもよい。水湿潤層は多孔性であつてもよいし、無孔
性であつてもよい。抱水剤としては、ポリブチレンー無
水マレイン酸共重合物、高級脂肪酸とポリオール化合物
とのエステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール類、ポ
リオキシアルキレンアルキルアミン類、ポリオキシアル
キレンアルキルアミド類、ポリオキシアルキレン脂肪酸
エステル類、ポリアルキレンイミン類、アルキル燐酸エ
ステル類およびこれらの塩類、アルキル第4級アンモニ
ウム塩類、アルキルイミダゾリンおよびその親水性誘導
体類、アルキルベタインおよびその親水性誘導体類、N
−アルキルーβ−アラニン、芳香族燐酸およびそのエス
テル類および塩類およびこれらの水和物、および芳香酸
スルホン類およびそのエステル類および塩類およびこれ
らの水和物、からなる群から選ばれた少くとも1種を含
むものが用いられる。
このような抱水剤としては、ゾルビタン脂肪酸エステル
、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレング
リコールモノステアレート、脂肪酸ジエタノールアミド
、ステアリン酸モノグリセライド、モノステアリン酸ゾ
ルビタン、モノオレイン酸ゾルビタン、多価アルコール
脂肪酸エステル、グリセリンモノオレエート、ポリオキ
シエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノウラ
レート、ソルビタンモノペルミテート、ペンタエリスリ
トール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンア
ルキルアミド、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル
、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪
酸ソルビタンエステル、脂肪酸グリセリンエステル、ア
ルキルポリエチレンイミン、脂肪酸アミン塩、アルキル
燐酸エステル酸、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エス
テル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸エステル塩、アルキルアミン塩、アルキル
第4級アンモニウム塩、アルキルイミダゾリン誘導体、
アルキルベタイン、アルキルイミダゾリン誘導体、N−
アルキルβアラニン、又はラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、オレイン酸
、リノール酸、又はベヘン酸のモノ、ジ又はトリグリゼ
ライド、又は、トリブチルホスフェート、トリイソオク
チルホスフェート、トリベンジルホスフェート、トリフ
ェニルホスフェート、フェニルデシルホスフェート、ジ
フェニルイソデシルホスフェート、トリフエニルホスフ
エート、又は、ベンゼンスルフォン酸、バラトルエンス
ルフォン酸或いはそれらの塩又は水和物などが用いられ
る。また抱水剤よりも更に高度の吸水効果を与えるため
には、水吸水性で、しかし水には不溶性の吸水性物質を
使用してもよい。このような吸水性物質としては、水不
溶性重合体化合物を架橋により水不溶性化したもの或は
その親水性基の一部を疎水性化したものなどがある。例
えば、架橋により水不溶性化されたポリエチレンオキシ
ド、ポリビニールピロリドン、スルホン化ポリエチレン
、および、ポリアクリル酸アルカリ金属塩など、および
部分酸化により水不溶性化されたセルローズ誘導体、ポ
リアクリロニトリル、デンプン−アクリロニトリルクラ
フト共重合体、およびビニルエステル−エチレン系不飽
和化合物の共重合体などがある。吸水性物質としては、
その重量の1C@以上、より好ましくは10@以上、の
水を吸収保持できるものであるとが好ましい。特に部分
鹸化されたデンプン−アクリロニトリルグラフト共重合
物は、その自重の数百倍の水を吸収することがてき、本
発明の吸収性物質として好ましいものの一つである。但
し、この共重合物は、デンプン成分が腐敗することがあ
るので腐敗防止の処理をすることが好ましい。その他の
好ましい吸水性物質としては、分子架橋したアクリル酸
アルカリ金属塩ポリマー、ビニ−ルエステルーエチレン
系不飽和化合物、又はその誘導体の共重合体の部分鹸化
物、側鎖にキレート性官能基を有する水溶性ポリマー、
ビニールエステルーアクリル酸エステル又はメタクリル
酸エステル共重合体の部分鹸化物および、少くとも85
重量%のアクリロニトリルを含むアクリル繊維又は粉末
をヒドロキシルアミン、又は、ヒドラジンなどの塩基性
触媒の存在下にホルムアルデヒドで処理して得られる架
橋アクリロニトリル繊維又は粉末などがある。水湿潤層
は、前記のような抱水剤又は吸水性物質のペースト、エ
マルジョン、又は溶液を、非通気・非透水性表面上に塗
布し固化するか、或は吸水性物質のフィルム又は粉末を
圧着することによつて形成される。
形成された水湿潤層は気泡を含む多孔性構造を有してい
てもよいし、非含泡性てあつてもよい。本発明の防水シ
ートにおいて、基層の非通気・非透水性表面の上に、そ
れを部分的に被覆するように水湿潤層が形成される。
このとき水湿潤層の形状や大きさに格別の限定はないが
、水湿潤層の欠落部分の形状や大きさ、すなわち、基層
の非通気・非透水性表面の水湿潤層により被覆されてい
ない部分の形状や大きさが、この部分上および水湿潤層
上に1体に形成される通気・透湿性層を、基層に直接強
固に結着し得るものであることが必要である。第1図に
示された実施態様においては、基層1の非通気・非透水
性表面1a上に、多数の欠落部を有する水湿潤層2が形
成され、この欠落部分には当然水湿潤層2が形成されて
おらず、この部分には、非通気・非透水性表面1aが部
分的に露出している。
この露出表面部分1b上および水湿潤層2上に、連続し
て1体の疎水性物質からなる通気・透湿性層3が形成さ
れる。この通気・透水層3は非通気・非透水性表面1a
の露出表面部分1bに強固に直接接着されている。従つ
て、水湿濶層2が水含浸一乾燥を繰り返えす間に基層1
から剥離してきても、通気・透湿性層が、水湿潤層2を
被覆し、かつ基層に直接接着しているのて水湿潤層2が
、基層1から離脱することはない。水湿潤層の形状や大
きさには、前述のように格別の限定はないが水湿潤層の
面積が、基層の非通気・非透水性表面の全面積に対し1
0〜90%の範囲内にあること、換言すれば、非通気・
非透水性表面の水湿潤層で被覆されていない露出部分の
面積が非通気・非透水性表面の全面積に対し、90〜1
0%の範囲内にあることが好ましい。前記露出部分の形
状は、第2図AおよびBに例示されているように、水湿
潤層2中に多数の露出部分4が所望形状のスパツト状又
は点状に分散しているものであつてもよい。
勿論、本発明は、第2図AおよびBの態様に限定される
ものてはなく、露出部分が、多数の線状、又は縞状に形
成されているものであつてもよい。一般に水湿潤層は、
第2図A,Bに例示されているように1体の連続層であ
ることが好ましい。一般に、水湿潤層を形成する際、基
層の非通気・非疎水性表面と水湿潤層とが強固に接着し
ていることが好ましいが、本発明の場合、それは必ずし
も必要でない。
本発明の防水シートにおいて、水湿潤層および基層の非
通気・非透水性表面の露出部分上に、1体の疎水性物質
からなる通気透湿性表面層が形成される。
この表面層は、疎水性物質からなるものであるのでそれ
自身は、水を吸収しないが、通気・透湿性を有するもの
である。このような表面層は、多数の通気透湿孔を有す
る疎水性重合体材料シート又はフィルムにより形成され
る。例えば、疎水性重合体材料のフィルム(シート)、
例えば、合成又は、天然ゴムの薄いシート、又はポリ塩
化ビニルフィルムなどに多数の通気・透湿孔を形成した
もの例えばポリテトラフルオロエチレンからなるGOR
E−TEX(商標名:W.LGOreassOciat
esIcOrpOrated(米)、ポリオレフィンか
らなるセルボア(商品名;積水化学工業KK)により表
面層を形成することができる。また好ましい通気・透湿
性の疎水性重合体シートは、疎水性重合体繊維、例えば
、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)繊維、
ナイロン6繊維、ナイロン6鑞維、ポリ塩化ビニル繊維
、ポリプロピレン繊維、およびポリアクリロニトリル繊
維などからなる薄地の布帛である。この布帛は、織物、
編物、および不織布のいずれであつてもよいが、薄地で
あつて、例えば20〜150yIイ程度の目付を有する
ものであることが好ましい。また疎水性繊維布帛は、木
綿、レーヨンなどのセルロース繊維布帛に通気性防水加
工を施したものであつてもよい。この場合も目付は20
〜150yId程度であることが好ましい。表面層を形
成するには、任意の方法により、通気・透湿性シート又
はフィルムを湿潤層上に結着する。
このとき、湿潤層と表面層とを同時に形成してもよい。
例えは吸水性物質を接着剤として通気・透湿性シート又
はフィルムは非通気・非透水表面に接着又は圧着しても
よい。また、表面層は、疎水性の多微孔膜から形成して
いてもよい。
この多微孔膜は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオ
レフィン、又はポリ塩化ビニールよりなるものであつて
もよい。以下に、本発明を実施例により説明する。
実施例1 下記組成: を有し、目付は360VI771′のビニロン帆布を、
下記組成の非通気・非透水性防水剤液:中に浸漬し、引
き上げて1対の絞りローラーで絞り、90℃で1分間乾
燥160℃で1分間熱処理した。
この処理によるビニロン帆布の重量増加は、その重量に
対し、70%であつた。この帆布を再び上記防水剤液に
浸漬し、引き上げて絞り、90℃で1分間乾燥し、16
0℃で1分間処理した。この処理による帆布の重量増加
の合計は、帆布重量に対し100%であり、ポリ塩化ビ
ニール樹脂はゲル化していた。このゲル化表面の一方に
吸水性物質としてデンプン−アクリロニトリルグラフト
重合体(サンウエツト1M−300、三洋化成製)の粉
末を20yIイ量で、塗布巾1cm、非塗布巾5cmの
経緯格子模様状に散布し、その上に目付100yITr
1のポリエチレンテレフタレート繊維不織布を重ね、こ
れを、カレンダーて押圧して1体化し、前記吸水性物質
を防水剤層に圧着し、防水シートNO.lを得た。比較
のために、吸水性物質の粉末を防水剤層の全面上に均一
に散布した他は実施例1と同様の工程により防水シート
NO.2を調整した。
更に比較のために、吸水性物質を使用しなかつた他は本
実施例と同様の操作により比較防水シートNO.3を作
成した。
上記3種の防水シートはいづれも1500T$t水柱以
上の良好な防水性を示し、非通気性であつた。上記防水
積層シート1、比較防水シート2および3を用いて、高
さ2m1奥行2mの密閉簡易シートハウスを作成し、各
ハウスの内部を40℃、80%RHに保持し、これを最
低気温5℃の屋外に1夜間放置した。本実施例の防水積
層シートNO.lの場合は、ハウス内における水滴の落
下は認められず、ハウス・内側の表面上に水滴の形成は
認められず、この内側表面は乾いた触感を示し、特に外
観の変化も認められなかつた。
比較防水シートNO.2を用いたハウスの場合、ハウス
内に水滴の落下は認められなかつた。
しかし、防水シートに部分的に水湿潤層の浮きが認めら
れ、このためシートの外観に凸凹が認められた。比較防
水シート3を用いたハウスの場合、ハウス内に水滴の落
下が認められ、またその内側表面上に水滴が形成されて
いた。
実施例2 実施例1と同一の操作を繰り返えした。
但し、ポリエステル不織布の代りに、メチルヒドロゲン
ポリシロキサンにより撥水加工を施した木綿金巾(70
y’Wt)を用いた。実施例1と同様の結果が得られた
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の防水シートの一実施態様の構成を示
す断面説明図である。 第2図A,Bは、それぞれ、本発明の防水シートにおけ
る水湿潤層の形状の一例を示す平面説明図である。1
・・・・・・基層、1a・・・・・・非通気・非透水性
表面、1b・・・・・・非通気・非透水性表面の通気透
水層と直接接着している部分、2 ・・・・・・水湿潤
層、3・・・・・・通気・透湿層、4・・・・・・露出
表面部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非通気・非透水性を有する少くとも1表面を有する
    基層と、前記基層の非通気・非透水性表面上に、それを
    部分的に被覆するように形成された水湿潤層と、前記基
    層の非通気・非透水性表面の、前記水湿潤層で被覆され
    ていない部分の上および前記水湿潤層の上に、連続して
    1体に形成された疎水性物質からなる通気・透湿性表面
    層と、を有する結露防止性の改良された防水シート。 2 前記水湿潤層の面積が、前記基層の非通気・非透水
    表面の全面積の10〜90%の範囲内にある、特許請求
    の範囲第1項記載の防水シート。 3 前記基層の非通気・非透水性表面の、前記水湿潤層
    で被覆されていない部分が、多数の、互に離間した点状
    又はスポット状である、特許請求の範囲第1項記載の防
    水シート。
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