JPS6350119Y2 - - Google Patents

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JPS6350119Y2
JPS6350119Y2 JP1987070863U JP7086387U JPS6350119Y2 JP S6350119 Y2 JPS6350119 Y2 JP S6350119Y2 JP 1987070863 U JP1987070863 U JP 1987070863U JP 7086387 U JP7086387 U JP 7086387U JP S6350119 Y2 JPS6350119 Y2 JP S6350119Y2
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film
membrane
sheet
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water
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JP1987070863U
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、水蒸気粒子を透過するが、雨滴を透
過せしめない2枚の膜状物とその間に介在する吸
湿性基材からなるムレのない防水シートに関す
る。
〔従来の技術〕
従来雨合羽や防水服地は、布地の裏をゴムや塩
化ビニル、アクリル等の合成樹脂の膜で一面に覆
つて形成されたものであつた。このような防水シ
ートは外部からの雨滴は防ぐことができたが、汗
はシートの内側にこもつて、その内側面が濡れ、
また、ムレを生じることが大きな欠点となつてい
た。また、逆に布地の表面を防水膜で被覆する場
合もあつたが、ほぼ同様な不都合があつた。
最近ジヤケツト等のスポーツ用衣料品、レイン
コート等の外被用品、又は、テント等屋外装置品
等の需要の旺盛な物品に供するため、完全な防雨
性を有するとともに、シート内側にこもる発汗、
湿気などを速かに放散して内側のムレを解消する
防水シートの出現が強く要望されていた。
これらの防水シートにおいて防雨性と発汗放散
性とを両立せしめることは理論的には左程困難な
ものではない。即ち、水蒸気粒子の直径が約1千
万分の3mmであるのに対し、雨滴の場合には、霧
雨程度のものでも、直径は1mm位はあるので、そ
の中間の直径の孔を多数穿設した防水布であれば
水蒸気粒子は透過しても雨滴の透過は防ぐことが
可能であるからである。
そこでこの問題に着目して、近時 (i) 四弗化エチレン樹脂を特殊な条件で延伸して
クモの巣状に小さな孔を無数にあけた膜状物を
つくり、その孔の大きさを1万分の2mm程度
(水蒸気分子の約700倍、雨滴の約5000分の1)、
とし、その厚さを100分の2.5mm程度にして、こ
の膜状物を布地に貼合わせた防水透湿地が開発
され、米国W・L・ゴア社及び日東電工から
夫々、ゴアテツクス、ミクロテツクスの商品名
を付して売り出されている。
(ii) また、布地の表面にポリウレタンの特殊な皮
膜層を形成せしめるものがある。これは、未乾
燥のポリウレタンの層に小さな孔を無数に形成
し、そのまま乾燥させたものである。このよう
なポリウレタン膜の表面の孔径は0.5/1000〜3/1000 mmであるが、内部にはさらに大きな孔がスポン
ジ状に形成されていて汗の水蒸気をこの孔を通
過して外部に放散することができる。この種の
ものは東レから商品名エントラントとして発表
されている。
以上の如き2つの方式による防水透湿シートが
開発発表されているが、これらの布地を実用した
場合であつても依然としてムレの現象は完全には
解消されていないのが実情である。その原因は、
確かに理論的には「ムレ」が生じないはずである
が、降雨時等において、撥水又は防水されている
膜の表面で雨滴は内部に侵入することはないが、
表面を一様に濡らし、微孔を一時的に雨水により
シールし、このため、内部から蒸発する水蒸気の
放散を閉塞することとなり、その結果として所望
のムレ防止効果が得られないことにあることが判
明した。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案は、従来の防水透湿シートの問題点、す
なわち、シート表面の微孔が水によりシールさ
れ、シート内部からの水蒸気の透過が不十分とな
り、シート内部に「ムレ」を生ずるという問題点
を解消しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段・作用〕
本考案は、水蒸気粒子を透過せしめるが雨滴を
透過せしめない多数の微孔を有する2枚の膜状物
の中間に吸湿性基材を介在して一体化せしめてな
り、さらに、この2枚の膜状物のうち、第1の膜
状物の微孔の平均径が0.005〜5μmの範囲内にあ
り、かつ第2の膜状物の微孔の平均径の2倍以上
であることを特徴とするものである。
以下図面を参照しながら本考案を説明する。
第1図は、本考案に係る防水シートの断面を示
す模式的説明図である。
防水シート10は水蒸気粒子を透過するが雨滴
を透過しない微孔3,4を夫々無数に有する第1
膜状物1、第2膜状物2を有してなるが、この場
合、第1膜状物1における微孔3の平均径d1が第
2膜状物2における微孔4の平均径d2に較べ明ら
かに大に、すなわち2倍以上になるように形成さ
れる。しかして、この2枚の膜状物の間には吸湿
性基材5を介在せしめ一体化させて本発明に係る
防水シートができ上つている。
前述の如く、本考案にあつては第1膜状物1の
平均孔径が第2膜状物2の平均孔径より顕著に大
であることが特徴となつているが、前者は後者の
2倍以上であることが必要で、好ましくは2〜
100倍、更に好ましくは10倍以上がよい。これを
具体的な数字であげると、第1膜状物の平均孔径
は0.005〜5μm、好ましくは0.05〜2μmであり、よ
り好ましくは0.1〜1μmである。このようなシー
トにおいては、第1膜状物の平均孔径が第2膜状
物の平均孔径より明らかに大であつて、水蒸気粒
子は透過することができるが、雨滴は侵入し得な
いものであり、従つてシート内側のムレの発生が
防止できる。
かかる孔径の膜状物を形成するには前述の公知
の方法のほか任意の方法で行うことができる。ま
た、膜厚については、特に限定はないが通常
0.005mm(5μ)〜1mm(1000μ)であり、好ましく
は、0.01mm(10μ)〜0.5mm(500μ)である。さら
に、膜状物の材質は、前述の弗素化合物樹脂、ポ
リウレタン樹脂等を包含し、他の合成樹脂、即
ち、ポリオレフイン樹脂、例えば、PP,PE、或
は、PVC等が使用されるが、前述の要件をみた
すものであれば特にその種類を限らない。但し、
防雨の目的を達成するために、比較的疎水性及び
撥水性を具備するものが必要となる。
次に、本考案の特徴のひとつである中間に介在
する吸湿性基材についてのべる。このものは、吸
湿性を有するセルローズ材料、例えば、セルロー
ズ繊維が好ましい。その他天然繊維例えば羊毛も
好ましい。さらに、その形態は、編織物、不織
布、紙、紙綿等があり、場合によつては粉状のも
のであつてもよい。しかし、第1、第2膜状体の
間にサンドイツチさせて一体化した場合、各層の
間の接着強力が十分であるか、又は、その分布に
規則性があることが望ましい。さらに、この吸湿
性基材としては、上記以外の他の材料例えば疎水
性材料であつても、その内部に吸水性物質を含有
するものであれば十分使用可能である。吸水性物
質として、セルローズ繊維、羊毛等が用いられ
る。また、吸水性樹脂等も特別の場合使用可能で
ある。具体的には、ポリブチレン−無水マレイン
酸共重合物、パルプ製物質、セルローズ誘導体、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニールピロリドン、スルホン酸等が有
効である。さらに、これらの吸水性物質の耐久性
を考慮した場合、水不溶性で、かつ、親水性のも
のが好ましく、このため、水溶性高分子物質を架
橋したもの、或は親水性基の一部を親油基に置換
変性したもの等各種の物質が使用され、例えばポ
リエチレンオキシド、ポリビニールピロリドン、
スルホン化ポリエチレン、ポリアクリル酸ソーダ
などを架橋したもの、或は、セルローズ誘導体、
ポリアクリロニトリル、又は、デンプン−アクリ
ロニトリルグラフト共重合体の鹸化物等の天然又
は合成物がよい。
次に、上記各層の一体化について説明する。各
層の一体化は、接着剤を用いて相互に貼着するの
が一般的である。この場合、線状、点状に接着す
ることが好ましい。接着剤は公知のすべてのもの
が任意に適用できる。第1,2膜状物の微孔の部
分をできるだけ閉塞しないために、接着剤の塗布
面積は出来るだけ小さいことが望ましい。各層を
一体化するための手段としては、接着に限らず、
融着、縫着その他公知の手段も使用可能である。
このようにして得られた防水シートは、前記の
第1膜状物1を外側に、また、第2膜状物2を内
側にくるようにして使用すると、雨滴が外表面に
降下しても第1膜状体を通過することはできず、
外表面の疎水撥水性により弾かれる。しかし、こ
の際外表面に衝突した雨滴の一部がその形状を崩
して薄い水膜となつて外表面の微孔を塞ぎ、内側
からの湿気の透過をさまたげることも起り得るの
であるが、これも極く短かい時間のことであつ
て、間もなく薄い水膜が乾燥消失することによ
り、内側からの水蒸気の蒸散が促進され、防水シ
ート内側のムレ解消の効果を生じるものである。
本考案の防水シートの構成によれば、シートの
内側の水蒸気の微小粒子はまず第2膜状物を透過
して吸湿性基材に一時的に吸着される。この吸湿
は、第2膜状物の微孔からの水蒸気の透過を一段
と促進する。そして、前述の如く第1膜状物の外
表面が水膜で暫時おおわれている場合であつて
も、吸湿性基材の存在により、十分シートの内側
の湿気が第2膜状物を透過し、吸湿性基材に吸収
され、ムレを防ぐ効果を十分に奏しうるものであ
る。従つて、吸湿性基材は第1膜状物の孔が水膜
でシールされている間、第2膜状物を透過する全
水蒸気を吸着し得るものであることが望ましい。
そして、例えば、雨がやみ、シート表面の水膜が
乾燥して微孔のシールが解消したときには、吸湿
性基材に一時的に保持されていた水分は第1膜状
物の比較的大きな微孔を透過して外部へ蒸散する
のである。すなわち、この際、第1膜状物の微孔
の平均径が、第2膜状物の微孔の平均径よりも格
段に大なることが、吸湿性基材中の水蒸気の第1
膜状物を通つての蒸散を活発化して湿気放散の効
果を向上させ、シート内部のムレを抑制する効果
を生ぜしめるものである。
以上の如く、本考案の防水シートは、降雨時、
晴天時のいずれを問わず、シート内側からの透湿
が連続的に行われるもので、即ち外表面が濡れて
水膜で膜状物の微孔がシールされていても、シー
ト内側の湿気は第2膜状物を通つて吸湿性基材に
吸収されることとなり、ムレを防止する効果は他
に比して抜群である。これまで述べた事例では、
外表面が降雨に曝される場合について説明してき
たが、必要に応じ、第1膜状物、第2膜状物の機
能を逆に利用することも可能である。即ち降雨時
に第2膜状物を外表面に曝し、雨が止つて、その
表面の水膜が消去したのち、第1膜状物を外表面
に曝し、水蒸気を蒸散せしめる如く使用できるの
である。
本考案に係る防水シートは、防撥水性の目的か
ら第1膜状物が直接外側の大気に曝されているこ
とが多いが、必要に応じ他の材料でこれを被覆し
て使用することもできる。また、第2膜状物の外
表面は使途に応じ美観、着用観を高めるため着色
材料その他を併用することもでき、また、固有定
な透湿性を損じない範囲内で、例えば通気性大な
る編織物、不織布、紙その他のもので被覆してシ
ートの装飾性を高めることなども可能である。
以上の如く、本考案の防水シートは、水蒸気粒
子を透過せしめるが雨滴を透過せしめない多数の
微孔を有する2枚の膜状物の中間に吸湿性基材を
介在して一体化せしめてなるものであるから、外
表面に曝される膜状物の微孔が水膜でシールされ
ている場合であつても、シート内側の水蒸気は間
断なく他の膜状物の微孔を通して吸湿性基材に吸
着されて一時貯留され、水膜が解消したのちに速
かに外部に蒸散し得るものである。従つて降雨
時、晴天時のいずれにあつてもシート内側にムレ
を生じることのないものである。また、2枚の膜
状物のうちの第1膜状物の微孔の平均径が第2の
膜状物の微孔の平均径の2倍以上になるように構
成されかつ吸湿性基材が湿気を吸収するので、第
1膜状物と第2膜状物との間隙における水蒸気圧
は、第2膜状物の内側の水蒸気圧より常に低く維
持されることとなる。従つて第2膜状物の微孔を
通る吸湿性基材への水蒸気粒子の透過は極めて円
滑に行われることになり、第2膜状物内側の水蒸
気によるムレは急速に解消される。本考案の防水
シートは、上記のような多くの利点を有するもの
で、スポーツ用衣料品、レインコート、テント地
等に極めて有利に利用し得る防水シートである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る防水シートの構造を示す
模式的説明図である。 1……第1膜状物、2……第2膜状物、3,4
……夫夫第1、第2膜状物の微孔、5……吸湿性
基材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 水蒸気粒子を透過せしめるが雨滴を透過せしめ
    ない多数の微孔を有する2枚の膜状物の中間に吸
    湿性基材を介在して一体化せしめてなり、前記2
    枚の膜状物のうち、第1の膜状物の微孔の平均径
    が0.005〜5μmの範囲内にあり、かつ、第2の膜
    状物の微孔の平均径の2倍以上である、ことを特
    徴とする防水シート。
JP1987070863U 1987-05-14 1987-05-14 Expired JPS6350119Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1987070863U JPS6350119Y2 (ja) 1987-05-14 1987-05-14

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JP1987070863U JPS6350119Y2 (ja) 1987-05-14 1987-05-14

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JPS6353728U JPS6353728U (ja) 1988-04-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS5826615Y2 (ja) * 1977-12-20 1983-06-08 ジャパン ゴアテックス株式会社 シ−ツ

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