JPS6054484B2 - 電子制御式フルロ−ドストツパを有している噴射ポンプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第２４５３５
７６号明細書から公知になつているような、おもにディ
ーゼル機関用燃料のための噴射ポンプであつて、噴射量
が調整棒の変位によつて調整可能でありかつフルロード
ストツパによつて制限可能であり、しかもこのフルロー
ドストツパが機関の種々異なつた運転の大きさに関連し
て電気の、有利には電子の制御装置もしくは調整装置に
よつて調節可能である形式のものから出発している。

この場合前記フルロードストツパは電気のサーボモータ
お主びねじ山スピンドルを介して電子制御装置によつて
調節される。電気部分が故障すると、ちようど調節され
ている位置でそのフルロードストツパは停止し、そのこ
とは機関の作動安定性にとつて不利である。従つてこの
フルロードストツパは、ちようど始動過程中電気設備に
おいて故障が発生すると、例えば低温始動量調節位置で
停止することがある。その場合運転が継続されてもフル
ロードストツパは絶対働らかない。さらにドイツ連邦共
和国特許出願公開第 １８１１５６１号明細書から電磁石によつて旋回可能な
フルロードストツパが公知になつている。

この場．合もちろん低温始動したり高温始動したりする
ための２つのストッパ位置しかなく、例えば回転数、空
気の温度、吸気圧力又はそれに類似したものに関連した
中間位置はありえない。本発明の課題は、前記フルロー
ドストツパが電．気部分の故障の場合ても有効であり、
しかも該フルロードストツパの位置が調整されなくても
、望ましくない過剰な量の噴射を確実に防止する、冒頭
に述べた形式の噴射ポンプを提供することにある。

この課題を解決するために本発明の構成では、前記フル
ロードストツパが制御装置によつて行程制御可能な電磁
石を介して初ばね力を付けられているばねの作用に抗し
て調節可能でありしかも電磁石に電流が流れていなけれ
ば、ばねによつて全負荷より低減された量を決定するそ
の終端位置へ変位可能であることが提案されている。

初ばね力を付けられているばねの作用に抗してストッパ
を調整する、行程を制御可能な電磁石の使用によつて、
電気部分が故障しても、フルロードストツパが常にその
基本位置へ初ばね力を付けられているばねによつて押し
戻されることが確実に得られるようになり、しかもその
基本位置は、ｊ全負荷の場合でも過剰な混合気が絶対噴
射されないだけでなく、ただ全負荷より低減された量し
か噴射されないように選ばれている。

この噴射ポンプの機械的な性能は、フルロードストツパ
調整器が故障しても侵害されず、従つて環境汚染を伴な
わず内燃機関をさらに運転することができる。本発明に
よる噴射ポンプでは、公知技術から公知になつているよ
うな始動量の解放だけではなく全負荷量が運転に都合よ
く低減されることが重要である。種々異なつた調速機型
式および噴射ポンプの大きさに適合させるためには、前
記ばねの初はね力が調節可能であつてもよい。

さらに全負荷より少ない量と場合によつては低温始動の
ために必要な極限量とを正確に調節するためにストッパ
の少なくとも一方の、有利には両方の終端位置が調整棒
に対して調節可能であることが特に好都合である。さら
に、噴射ポンプの調速機の損傷を除くためかつ電磁石の
調節力を制限するために、調整棒を変動させるための調
速機と調整棒との間に、調整棒がストッパに接触してい
れば該調速機によつて加圧可能になつている引張部材が
設けられてもよく、この場合それによつて調速機から調
整棒に加圧可能な最大の力が制限されている。

このために有利には初ばね力を付けられているばねをそ
の引張部材が有しており、しかもこの場合でもばねの初
ばね力が調節可能であつてもよい。フルロードストツパ
を現存の噴射ポンプにあとになつて取り付けるためには
該ストッパを二腕状の旋回可能なレバーとして構成する
ことが特に適しており、この場合そのレバーの一方の端
部が調整棒と協働しかつ他方の自由端部が行程制御可能
な電磁石と協働する。

この旋回可能なレバーは特に簡単に調整器ケーシングの
切り欠き部内で支持されていてもかつ行程制御可能な電
磁石が調整器ケーシング上に装置されていてもよい。制
御可能なサーボ回路としての行程発生器を有している行
程制御可能な電磁石を配置したことによつて、実際任意
に多くの機関媒介変数に関連して全負荷ラインが任意に
延びるように調節することができる。

即ち、前記電磁石は始動のための過剰な量を解放するだ
けではなく、機械式調速機あるいはその特性とは関連な
く形成され要求される全負荷ラインにも調節することが
できる。前記行程発生器を配置したことによつて、電磁
石、行程発生器および電子制御装置から成つているサー
ボ制御機構が、例えば空気圧、回転数、温度、吸気圧力
およびその他のような主として選ばれた制御量に関連し
て正確に前記ストッパを調節することができる。

これらの制御量による目標値は電子制御装置によつて前
もつて与えられる。電子調整器によつて、その目標値が
ストッパの位置の実際値と一致するまでの間はその流れ
が電磁石によつて変位させられる。次に図面につき本発
明の実施例を説明する。

両方の実施例において相応した部分のために同じ関連符
号を使用する。第１図および第２図の略示図ては、調整
棒１が初ばね力を付けられているばね２を有している引
張部材３および調整レバー４を介して遠心調速機５およ
び目標値調節装置６によつて停止位置７から全負荷量よ
り少ない低減された調節位置８を経て始動量の極限調節
位置９まで、破線で図示したように変位可能である。こ
の調整棒１が可変であることは第１図の実施例では突起
１０に作用するフルロードストツパ１１によつて制限さ
れており、このフルロードストツパ１１は行程制御可能
な電磁石１２を介して、全負荷量より低減された調節位
置８と始動量の極限調節位置９との間の相応した位置へ
摺動可能になつている。このためにこのフルロードスト
ツパ１１は電磁石１２の電機子１３と結合された摺動可
能な棒１４に配置されている。この棒１４上には横材１
５が設けられており、この横材１５は全負荷量より少な
い調節位置８の場合全負荷量より引き下げられたストッ
パ８″に接触しさらに始動量の極限調節位置９ては低温
始動量の極限ストッパ９″に接触する。初はね力を付け
られているばね１６によつてこの横材１５は電磁石１２
に電流が流れていなければストッパ８″で止められしか
も電磁石１２に相応した電流が負荷されると、電子制御
装置１７を介してストッパ８″と９″との間の行程範囲
内で動くことができる。この電子制御装置１７は、冷却
水温度、回転数、空気温度、空気圧力もしくは吸気圧力
その他および目標値調節装置６のような、全負荷量調整
のために必要な、内燃機関の運転状態およびデータを把
握する。正確に調整するためには、棒１４の位置が行程
発生器１８を介して電子制御装置１７へフィードバック
させられている。従つて殊にディーゼル機関の場合噴射
量を常に発煙限界以下に、それも機関を低温状態かある
いは高温状態で始動しても、押さえることができ、この
場合高温の始動であれば低減された全負荷量しか噴射さ
れず、かつ機関が冷えていれば低温始動のために増大さ
れた全負荷量が噴射される。電子制御装置が故障すると
電磁石１２に電流が流れず、従つていずれにせよ横材１
５がストッパ８″に接触しさらに図示されていない噴射
ポンプによつて全負荷より引き下げられた量しか噴射さ
れない。このストッパ８″は例えば調節ナット８″″″
の形状で調節可能であつてもよい。全負荷量を上回らな
い始動量を機関が必要とすれば、その場合フルロードス
トツパ１１の調節位置９および所属のストッパ９″が全
負荷量調節位置を決定する位置９″もしくは９″″″へ
引き下げられている。操作員により前もつて与えられて
いる、調整レバー４の位置に対して、電子制御装置１７
によつて制御されていてかつストッパ１１の位置によつ
て決定されている減少させられた噴射量を噴射させよう
とすると常に、引張部材３のばね２がばね１６のばね力
に抗して働く電磁石１２の作用を支持せしめられ、従つ
て調整の正確さが悪くて苦しむことなく電磁石を比較的
小さく選ぶことができる。

第２図における実施例の場合フルロードストツパ１１が
二腕状のレバー１９によつて形成され、このレバー１９
は調整器ケーシング２１の切り欠き部２０内で旋回可能
に支持されている。

ストッパ１１の反対側のレバー１９端部はスリット２２
を備えており、このスリット２２内て電磁石１２の突き
棒１４″のピン２３が受容されている。このレバー１９
はその上方端部て電磁石１２に電流が流れていない状態
において、調節可能なねじによつて形成されている、全
負荷量より下げられたストッパ８″に接触するのにたい
し、電機子が完全に引き寄せられるとストッパ９″が電
磁石１２に接触し、この場合初ばね力を付けられている
ばね１６が、電磁石１２に電流が流れなくなればただち
に再び突き棒１Ｃを摺動せしめ、従つてレバー１９がス
トッパ８″に接触する。この実施例ではストッパ１１は
それぞれストッパ８″および９″によつて決められた両
方のその終端位置しか占めない。第１図および第２図に
相応した両方の実施例では、電子制御装置１７の代わり
に、始動量調節位置９あるいは全負荷より下げられた調
節位置８を決定する両方の終端位置の一方ヘフルロード
ストツパ１１を切換えるために簡単な例えばキー制御式
始動器が使用されていてもよい。

両方の実施例では、調整レバーとして構成された目標値
調節装置６および遠心調速機５ひいては調整棒１も、機
関が停止しているとそれらが占める停止位置で図示され
ている。この場合この調整レバー６が停止ストッパ２４
に接触している。機関の始動の際にこのレバー６が反時
計回りでその極限ストッパ２５まで旋回せしめられると
、その場合始動過程の際にストッパ９″によつて制限さ
れている始動量調節位置９に位置しているフルロードス
トツパ１１に突起１０が接触するまで円芦棒１が摺動せ
しめられる。機関が始動させられていると、その場合公
知の形式で調整棒１が遠心調速機５によつてその全負荷
位置あるいは別の任意の位置へ引き戻される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の２つの実施例を示したものであつて、第
１図はフルロードストツパが電磁石と直接連結されてい
る調整可能なフルロードストツパの第一実施例の略示図
、第２図は行程制御可能な電磁石を介して旋回可能であ
る二腕状のレバーによつて、調整可能なフルロードスト
ツパが形成されている第二実施例の略示図である。 １・・・・・調整棒、２・・・・・・ばね、３・・・・
・引張部材、４・・・・・・調整レバー、５・・・・・
・遠心調速機、６・・・・・・目標値調節装置、７・・
・・・・停止位置、８・・・・・・全負荷量より少ない
低減された調節位置、８″，８″・・・・・・全負荷量
より引き下げられたストッパ、８″″″・・・・・・調
節ナット、９・・・・・・始動量の極限調節位置、９″
・・・・・低温始動量の極限ストッパ、９″，９″″″
・・・・・・全・負荷量調整を決定する位置、１０・・
・・・・突起、１１・・・・フルロードストツパ、１２
・・・・・・電磁石、１３・・・電機子、１４・・・・
・・棒、１５・・・・・・横材、１６・・・・・・ばね
、１７・・・・・制御装置、１８・・・・・行程発生器
、１９・・・・・二腕状レバー、２０・・・・・切り欠
き部、２１・・・・調整器ケーシング、２２・・・・ス
リット、２３・・・・・・ピン、２４・・・・・・停止
ストッパ、２５ｊ・・極限ストッパ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 噴射ポンプであつて、噴射量が調整棒の変位によつ
   て調整可能でありかつフルロードストッパによつて制限
   可能であり、しかもこのフルロードストッパが機関の種
   々異なつた運転の大きさに関連して電気の制御装置を介
   して調節可能である形式のものにおいて、上記フルロー
   ドストッパ１１が上記制御装置１７によつて行程制御可
   能な電磁石１２を介して初ばね力を付けられているばね
   １６の作用に抗して調節可能であり、しかも電磁石１２
   に電流が流れていなければ、ばね１６によつて全負荷よ
   り低減された量を決定するその終端位置８へ変位可能で
   あることを特徴とする噴射ポンプ。 ２ 前記フルロードストッパ１１の、全負荷より低減さ
   れた量を決定する終端位置８が電磁石１２の電機子１３
   の行程を制限している全負荷より少ない量のストッパ８
   ′、８″によつて決定可能である特許請求の範囲第１項
   記載の噴射ポンプ。 ３ 前記フルロードストッパ１１の少なくとも１つの終
   端位置が調整棒１に対して調節可能である特許請求の範
   囲第１項記載の噴射ポンプ。 ４ 前記調整棒を変動させるための調速機と該調整棒１
   との間に引張部材３が設けられており、該調整棒１がス
   トッパ１１に接触していれば該引張部材３を通して上記
   調速機により加圧可能である特許請求の範囲第１項記載
   の噴射ポンプ。 ５ 前記引張部材３が初ばね力を付けられているばね２
   を有しており、このばねによつて調速機から調整棒１に
   及ぼすことができる最大の力が制限されている特許請求
   の範囲第４項記載の噴射ポンプ。 ６ 前記フルロードストッパ１１が、電磁石１２によつ
   て旋回可能な二腕状のレバー１９の一方の腕として形成
   されている特許請求の範囲第１項記載の噴射ポンプ。 ７ 前記の旋回可能なレバー１９が調整器ケーシング２
   １の切り欠き部２０内で支持されており、しかも行程制
   御可能な前記電磁石１２が該調整器ケーシング２１上に
   装着されている特許請求の範囲第６項記載の噴射ポンプ
   。 ８ 前記ばね１６の初ばね力が調節可能である特許請求
   の範囲第１項記載の噴射ポンプ。