JPS6048582B2 - 熱処理硬さの高いステンレス剃刃用鋼 - Google Patents

熱処理硬さの高いステンレス剃刃用鋼

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JPS6048582B2
JPS6048582B2 JP2918677A JP2918677A JPS6048582B2 JP S6048582 B2 JPS6048582 B2 JP S6048582B2 JP 2918677 A JP2918677 A JP 2918677A JP 2918677 A JP2918677 A JP 2918677A JP S6048582 B2 JPS6048582 B2 JP S6048582B2
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JP
Japan
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hardness
quenching
less
heat treatment
razor blades
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JP2918677A
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義行 村川
義弘 本多
工 武良
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はステンレス剃刃用鋼に関するものである。
優れた剃刃用鋼としては、耐食性がすぐれ、刃先の硬さ
が高く耐久性に富みまた刃欠け及び研削性劣化の原因と
なる巨大炭化物の無いものが望ましい。
従来ステンレス剃刃用鋼としては、1%C−13%Cr
鋼、0.65%C−13%Cr鋼が用いられているが、
前者は高炭素−高Crであるため高い硬さは得られるも
のの巨大炭化物を含む組織となり易いため好ましく最近
ては後者の0.65%C−13%Cr鋼ι、” l コ
ゴ」Aゝ[d−【■i−−I一炭化物組織の点で難がな
いものの、低炭素であるため高い焼入硬さが得られない
欠点がある。
カミソリ刃の熱処理方法としては、1050〜1125
℃の高い温度より焼入、直ちに−75゜C前後でサブゼ
ロ処理をし、ついで約150〜2000Cで低温焼もど
しをし、刃付け研削をしたのち「アタリ」をよくするた
め350〜400℃て樹脂加工をして使用している。こ
の場合オーステナイトが15〜20%も残留し、製品硬
さがHv600〜650と低く、刃先強度が不足するた
めひげ剃りにより刃先か曲がり、寿命を短かくしている
。本発明は重量%て0.05〜0.85%、512.0
%以下、Mnl、O%以下、Cr8、O−17、O%、
No、Os%以下を基本成分とし、さらにW、、V、、
Mo、、Coの1種または2種以上3.0%以下の1群
と、Ni、CU(7)L種または2種で2.0%以下の
1群のいずれか1群または2群を含み残余Feおよび若
干の不純物よりなることを特徴とするものて、強いオー
ステナイト生成元素であるN含有量を低めることにより
残留1オーステナイト量を減少させ、その結果熱処理硬
さの増大を達成したものてある。
すなわち、鋼の焼入硬さと焼入温度の関係は第1図に示
す。
本図は高C−高Cr鋼における焼入温度と残留オーステ
ナイト量及ひ焼入硬さの関係、を示すもので曲線Aはマ
ルテンサイトの硬さ、曲線Bは残留オーステナイト量、
曲線Cは全体の硬さをそれぞれ示すものである。この図
から判るように、焼入温度の上昇にともなうCの炭素の
基地中への溶け込みによるマルテンサイトの硬さの増加
と、それに並行する残留オーステナイトの増加による硬
さの低下のバランスとして表わされるものであるが、ス
テンレスカミソリ剃刃用鋼のような高Cr銅においては
N含有量は通常の溶製法では、0.04〜0.08%と
一般の鋼に比べて高いため、残留オーステナイトは非常
に多く、そのため残留オーステナイトに起因する硬さ低
下は著しい。本発明はN含有量と残留オーステナイト量
および硬さの関係を巾広い実験により求めその結果N含
有量を通常含有される量以下に低めることにより、焼入
硬さが大巾に高められることを見出したものてある。次
に本発明における各元素の限定理由について述べる。
Cは焼入焼もどし硬さをを高める元素であり、そのため
には0.5%以上が必要てある。しかし多量に含有する
耐食性が劣化し、またCr含有量にもよるか巨大炭化物
組織となり、被加工性を害し、また刃欠けの原因ともな
るので、0.85%を上限とした。Siは溶鋼の脱酸を
目的として添加するほか、300〜400’C附近の焼
もどし軟化抵抗を高め、また孔食発生の抑ホlにも効果
がある。
しかし、多量に含有すると加工性が悪くなるので2%を
上限とした。MΠはSiと同様脱酸剤として添加される
が多過−きると、残留オーステナイトが増加し焼入硬さ
が低下するのて1.0%以下に限定した。
Crはステンレス剃刃として耐食性を賦与せしめる不可
欠の元素てあり、8.0%以上が必要である。
しかし、多量に含有すると焼入硬さが低下こし、また巨
大炭化物をも生成するので15%以下とした。Nはすで
に述べたように強いオーステナイト安定化元素であり、
高Cr鋼において通常に含有されるN量が0.04%以
上では焼入により多量のオーlステナイトが残留し、高
い硬さが得られない。
N含有量低下により焼入硬さが増加するが、そのために
は0.03%以下にする必要がある。その他WNV)M
O)COはそれぞれ焼もどし軟化抵抗を高め焼もどし後
の硬さを増加させ、刃先の耐久性を増す元素であるが、
多量に含有すると加工性を害し、また高価な元素でもあ
るので1種または2種以上で3%以下に限定した。
つぎにCu,.Niはともに適量に含有して鋼の耐食性
を向上させる元素であるが、多過ぎると残留オーステナ
イトが増加し焼入硬さが低下するので1種または2種で
2%以下の含有とし、上記W、V)MO)CO及びCu
)Niのいずれか1群あるいはフ2群の含有とする。
次に本発明の効果を実施例により説明すると、第2図は
N含有量と残留オーステナイト量および焼入れ焼もどし
硬さ関係を示したものである。
第2図は0.7%C−0.3%Si−0.7%Mn−1
3%Criなる成分を基本とした鋼について、N含有量
と残留オーステナイト量および焼入硬さと焼もどし硬さ
の関係を示す。熱処理条件は焼入・ ・1100゜C油
冷−75℃サブゼロ処理、焼もどし・ ・350℃×1
hr空冷であり、図中曲線Aは残留オーステナイト1量
、曲線Bは焼入硬さ、曲線Cは焼もどし硬さを示す。第
2図中で曲線ABCはそれぞれ残留オーステナイト量、
焼入硬さ、焼戻硬さを示す。
第2図から明らかなようにN含有量を減少させることに
より、残留オーステナイト量が減少し、その結果として
焼入焼もどし硬さが上昇することがわかる。また表は本
発明のN以外の成分範囲決定のために実施した鋼の組成
およびそれらの鋼の1100℃焼入一ー75゜Cサブゼ
ロ処理後の硬さと、350’C焼もどし後の硬さおよび
残留オーステナイト量を示したものであるが、本発明の
組成においてN含有量を0.03%以下に低めることに
より従来鋼に比べて熱処理硬さが、顕著に増加すること
がわかる。以上に説明したように本発明は高炭素−高ク
ロム鋼においてN含有量を低めることにより残留オース
テナイト量を減少させ、その結果熱処理硬さの高いステ
ンレス剃刃用鋼を見出したものであるが、焼入後の多量
の残留オーステナイトは硬さの低下以外に焼入歪発生の
原因ともなるものであり、本発明はN含有量を低めるこ
とにより、焼入歪みの減少にも効果があることもあわせ
て附記する。なお本発明に示す範囲のN含有量は、真空
溶解法、真空脱ガス法等により容易に達成出来るもので
あり、また熱間加工性、冷間加工法などの製造上の問題
点においては、通常のN含有量の鋼となんら変らないも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は高C−高Cr鋼における焼入温度と残留オース
テナイト量及び焼入硬さの関係を示す図で、ANB及び
Cはそれぞれマルテンサイトの硬さ、残留オーステナイ
ト量及び全体の硬さを表す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で0.05〜0.85%、Si2.0%以下
    、Mn1.0%以下、Cr8.0〜15.0%、N0.
    03%以下残余Feおよび若干の不純物よりなる熱処理
    硬さの高いステンレス剃刃用鋼。 2 重量%で0.05〜0.85%、Si2.0%以下
    、Mn1.0%以下、Cr8.0〜15.0%、N0.
    03%以下を含み、さらにW、V、Mo、Coの1種ま
    たは2種以上3.0%以下の1群と、Ni、Cuの1種
    または2種で2.0%以下の1群のいずれか1群または
    2群を含み残余Feおよび若干の不純物よりなる熱処理
    硬さの高いステンレス剃刃用鋼。
JP2918677A 1977-03-18 1977-03-18 熱処理硬さの高いステンレス剃刃用鋼 Expired JPS6048582B2 (ja)

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JPS53114719A JPS53114719A (en) 1978-10-06
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