JPH05287455A - 油井用マルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents

油井用マルテンサイト系ステンレス鋼

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JPH05287455A
JPH05287455A JP4088506A JP8850692A JPH05287455A JP H05287455 A JPH05287455 A JP H05287455A JP 4088506 A JP4088506 A JP 4088506A JP 8850692 A JP8850692 A JP 8850692A JP H05287455 A JPH05287455 A JP H05287455A
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Kunio Kondo
邦夫 近藤
Takahiro Kushida
隆弘 櫛田
Masakatsu Ueda
昌克 植田
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/44Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten

Abstract

(57)【要約】 【構成】Cr、Mo、Si、Niの含有量の関係を一定条件で満
足し、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以下、Cr:10.0〜1
4.0%、Mo:0.5 〜7.0 %、Ni:4.0 〜 8.0%、Al:0.0
01 〜 0.1%、さらに下記式を満足する量のTiまたは
下記式を満足する量のZrを含有し、残部はFeおよび不
可避不純物からなり、不純物中のC、P、S、N、Vが
それぞれ0.05%以下、0.04%以下、0.005 %以下、0.05
%以下、0.2%以下である強度安定性と耐硫化物応力腐
食割れ性に優れた油井用マルテンサイト系ステンレス
鋼。 4 (%C) ≦%Ti≦ {−0.01/ (%C+0.015)}+0.75 ・・・・・ 10 (%C) ≦%Zr≦2.0 %・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さらに、上記鋼は、微量のMg、Ceの一方または両方を含
有することができる。 【効果】本発明鋼は、塩化物イオン、炭酸ガスおよび硫
化水素ガスが同時に存在するような苛酷な環境下におい
ても良好な耐食性を備え、かつ油井用材料として使用す
るに十分な強度が安定して得られる鋼である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油井あるいはガス井(以
下、本発明ではガス井を含めて、単に「油井」と総称す
る)に使用されるマルテンサイト系ステンレス鋼に関
し、特に炭酸ガス、硫化水素、塩素イオンなど腐食性不
純物を含有している極めて厳しい腐食環境で使用するの
に適した耐食性と適正な強度レベルを有する油井用マル
テンサイト系ステンレス鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油または天然ガスを採取するた
めの井戸の環境がますます苛酷なものになっており、深
さの増加に加えて炭酸ガス、硫化水素を含む油井が増
え、それにつれて腐食などによる材料の脆化が大きな問
題となっている。
【0003】従来、一般の油井用材料の一つである油井
管には炭素鋼や低合金鋼を使用するのが通常であった
が、使用する油井の環境が苛酷になるにつれて、合金含
有量を増加させた鋼が用いられるようになってきてい
る。例えば、炭酸ガスを多く含む油井用の材料では、Cr
を添加すると耐食性が著しく向上することが知られてお
り、Crを9%含有する9%Cr−1%Mo鋼や、Crを13%含
有するSUS420マルテンサイト系ステンレス鋼が多
く用いられている。ところが、このような多量のCrを含
有する鋼はステンレス鋼であるにもかかわらず、硫化水
素に対する耐食性が芳しくなく、前述のような炭酸ガス
だけでなく硫化水素をも同時に含むような環境下では硫
化物応力割れが発生しやすいので、その使用が制限され
ているのが実情である。
【0004】このような炭酸ガスと硫化水素とを同時に
含む油井環境では、現状ではさらに合金含有量を高めた
2相ステンレス鋼やオーステナイト系ステンレス鋼を用
いざるを得ないが、合金元素の添加量が多くなるので材
料コストの上昇が著しい。
【0005】そこで、上述のSUS420鋼をベースに
Ni、Moを含有し、さらに0.02%以下へC含有量の低下を
図って、硫化水素を含む腐食性の高い油井環境下での耐
食性を確保させようという試みが特開昭60−174859号公
報に開示されている。
【0006】本出願人の出願に係わる特開平 2−243740
号公報及び特開平 3−120337号公報では、SUS420
鋼をベースにしてNi、Mo含有量の低減、さらにTi、Nb、
Zr、Vの含有、もしくは低Mn、低S化などの手段によっ
て、良好な硫化物応力腐食割れ性を確保する鋼とその製
造方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、硫化物応力割れ
感受性を向上させるためには、引張強度の低減、すなわ
ち硬度の低下(軟化)が有効であることが知られてい
る。一方、前述の特開昭60−174859号公報に開示される
材料は、Niを含有しているため Ac1点が従来使用されて
いるSUS420鋼に比べて大きく低下するので、低下
した Ac1点以下の温度での低温焼戻しでも軟化しやすい
鋼が望まれていた。特開平 2−243740号及び特開平 3−
120337号公報に示される技術は、Ti、Nb、V、Zrを添加
して焼戻し後の強度を安定にするものであるが、さらに
詳細に検討すると、この強度のばらつきが異常に大きい
場合があり、工業的に安定な強度レベルを有する材料を
製造する技術としてはやや問題があることが判明した。
【0008】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、低温で焼戻しても軟化が容易で、かつ焼戻し後の強
度ばらつきが生じにくい、工業的生産に適した油井用マ
ルテンサイト系ステンレス鋼を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく、低C−Cr−Ni−Fe系のマルテンサイト
系ステンレス鋼の強度に及ぼす種々の元素の影響を調べ
るための各種の実験、検討を重ねた結果、今まで知られ
ていない以下のような知見を得た。
【0010】(1)上記の低Cのマルテンサイト系ステン
レス鋼では、C含有量の微妙な変化によって焼戻し後の
硬度が異常に変動する。その一例を図1に示すが、C含
有量が0.01%〜0.03%程度の時に焼戻し後の硬度が一旦
異常に高くなり、さらにこの挙動はVの含有量に応じて
加速されることが明らかになった。この事実は、低C領
域でも極微量のC含有量のばらつきによって硬度が大き
く変動し、かつ焼戻し軟化が困難であることを示すもの
である。
【0011】(2) C含有量が0.01〜0.03%程度の範囲を
回避すれば異常な硬度ばらつきが抑えられるが、0.01%
以下にC含有量を低減するのは、工業的にはかなりの精
錬コストのアップになり、一方0.03%以上の含有量とす
ると耐食性が低下して問題となる。
【0012】(3) 前記(1) の焼戻し後に異常硬化する原
因を調査したところ、Cr炭化物及びV炭化物が微細に析
出して硬度を上昇させ、また、一旦析出すると、マトリ
ックス中の固溶Cが少ないので析出物の粗大化が起こり
にくくなり、長時間焼戻しをしてもほとんど軟化しない
ためであることが判明した。
【0013】(4) TiまたはZrを添加することによって、
CをTiC 、ZrC のような炭化物として固定すると、マト
リックスは極低C材と同等となり、Cr炭化物およびV炭
化物の微細析出が抑制され、その結果、上記の硬度の異
常変動が回避され、さらに焼戻し後の軟化が著しい。
【0014】(5) 図2に、Cの含有量を変えた図1と同
じマルテンサイト系ステンレス鋼に対して、Ti含有量を
増加させた場合の焼戻し後の硬度変化を示すが、Tiを一
定量含有させると焼戻し後の硬度が低下する。しかし、
過剰に含有させるとTiNi金属間化合物が析出してかえっ
て硬化する。すなわち、Tiには適正な含有量の範囲があ
る。
【0015】図3は図2の結果をTi含有量 (%) /C含
有量 (%) と硬度との関係で示したものであるが、この
図から、Cr炭化物、V炭化物の析出による硬化を抑制す
るには、 (%Ti) / (%C) ≧4、すなわち、4(%
C)≦%Tiが必要条件であることがわかる。
【0016】TiNi金属間化合物が析出して硬化する領域
は、図2のデータからCr含有量、Ti含有量の間の関係式
として求めることができる。この領域はC含有量によっ
て変化し、TiNi金属間化合物の析出が抑制されるTi含有
量は、溶解度型の式でフィッティングすると、図4に示
すように、%Ti≦ {−0.01/(%C+0.015)}+0.75
となった。
【0017】以上をまとめると、焼戻し時に軟化しやす
く、安定した硬度が得られるTiの含有条件として、 4(%C)≦%Ti≦ {−0.01/(%C+0.015)}+0.75 ・・・・ を満足しなければならないことが明確になった。
【0018】(6) 同様にCとZrの含有量を変えた場合を
図5に示すが、この場合はTiと異なって、Zrを過剰に含
有させても硬化は認められない。ZrNi金属間化合物の溶
解度が大きいので析出による硬化を考慮する必要は無
く、 (%Zr) / (%C) ≧10、すなわち、10 (%C) ≦
%Zrを満たせばむしろ硬度低下領域となる。
【0019】本発明の要旨は、下記 (1)、(2) および
(3)の鋼にある。
【0020】(1) 重量%で、Si:1.0 %以下、Mn:1.0
%以下、Cr:10.0〜14.0%、Mo:0.5〜7.0 %、Ni:4.0
〜 8.0%、Al:0.001 〜 0.1%、さらに下記式を満
足する量のTiを含有し、残部はFeおよび不可避不純物か
らなり、不純物中のC、P、S、NおよびVがそれぞれ
0.05%以下、0.04%以下、0.005 %以下、0.05%以下お
よび0.2 %以下であり、かつ下記式および式を満足
する組成を有することを特徴とする強度安定性と耐硫化
物応力腐食割れ性に優れた油井用マルテンサイト系ステ
ンレス鋼。
【0021】(2) 重量%で、Si:1.0 %以下、Mn:1.0
%以下、Cr:10.0〜14.0%、Mo:0.5〜7.0 %、Ni:4.0
〜 8.0%、Al:0.001 〜 0.1%、さらに下記式を満
足する量のZrを含有し、残部はFeおよび不可避不純物か
らなり、不純物中のC、P、S、NおよびVがそれぞれ
0.05%以下、0.04%以下、0.005 %以下、0.05%以下お
よび0.2 %以下であり、かつ下記式および式を満足
する組成を有することを特徴とする強度安定性と耐硫化
物応力腐食割れ性に優れた油井用マルテンサイト系ステ
ンレス鋼。
【0022】 4 (%C) ≦%Ti≦ {−0.01/ (%C+0.015)}+0.75 ・・・・・ 30 (%Cr) +36 (%Mo) +14 (%Si) −28 (%Ni) ≦455 ・・・・・・ 21 (%Cr) +25 (%Mo) +17 (%Si) +35 (%Ni) ≦731 ・・・・・・ 10 (%C) ≦%Zr≦2.0 %・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3) さらに、重量%で、Mg:0.001 〜 0.05 %およびC
e:0.001 〜 0.05 %の一方または両方を含有すること
を特徴とする上記 (1)または (2)の油井用マルテンサイ
ト系ステンレス鋼。
【0023】
【作用】まず、本発明鋼の主要な成分について、その範
囲を定めた理由を説明する。
【0024】Si:通常の精錬過程で脱酸剤として必要で
ある。 1.0%を超えると靱性が低下するので 1.0%を上
限とした。
【0025】Mn:脱酸及び熱間加工性の確保のために添
加する。しかし、含有量が多いと残留オーステナイトが
生成し易くなるので 1.0%以下とした。特に耐ピッティ
ング特性を向上させたいときには 0.5%未満に制限した
方がよく、少なければ少ないほどピッティングに対する
耐食性を向上させる効果があるので、好ましくは 0.3%
以下である。
【0026】Cr:耐食性皮膜を形成させるには、10.0%
以上が必要である。しかし14.0%を超えると耐食性の向
上の効果以上に材料コストの上昇が著しくなる。さらに
Moとの相乗作用でδフェライトが生成して、かえって耐
食性が低下するので上限を14.0%とした。
【0027】Mo:硫化物応力割れ感受性の低減に著しい
効果を有する元素である。 0.5%未満ではその効果が小
さく、 7.0%を超えるとCrとの相乗作用でδフェライト
が生成し易くなり、耐食性が低下するので、Moの含有量
を 0.5〜7.0 %とした。
【0028】Ni:マルテンサイト単相に維持し、必要な
強度と、さらに耐食性を確保するために含有させる元素
である。 4.0%未満ではその効果が十分でなく、一方
8.0%を越えると残留オーステナイトが多くなって耐食
性が低下するので、Niの含有量を4.0〜8.0 %とした。
【0029】Al:脱酸剤として使用する。 0.001%未満
ではその効果がなく、 0.1%を超えると介在物が多くな
って耐食性が損なわれので、Alの含有量を 0.001〜0.1
%とした。
【0030】Ti:Tiは固溶しているCをTiC として固定
し、異常強化の原因となるCr炭化物、V炭化物が微細析
出するのを抑制するために含有させる。C含有量に見合
う量の含有量が必要であり、前述のように、その下限を
4(%C)以上とした。一方、{−0.01/(%C+0.01
5)}+0.75 を超えるとTiNi金属間化合物が析出してか
えって硬度が上昇するので、Tiの含有量は、4(%C)
以上、 {−0.01/(%C+0.015)}+0.75 以下とし
た。
【0031】Zr:ZrはTiと同様に固溶しているCをZrC
として固定し、異常強化の原因となるCr炭化物、V炭化
物が微細析出するのを抑制するために含有させる。C含
有量に見合う量の含有量が必要であり、前述のように、
その下限を10( %C) 以上とした。一方、過剰に含有さ
せても析出硬化を起こさないので強度の面からの上限は
ない。しかし、 2.0%を超えると、靱性、熱間加工性が
低下するので、その上限を 2.0%とした。
【0032】MgおよびCe:熱間加工性を改善するので、
それぞれ 0.001〜0.05%のMgおよびCeのうち1種または
2種を含有してもよい。
【0033】さらに、本発明鋼の化学成分は次の式を満
足しなければならない。
【0034】 30 (%Cr) +36 (%Mo) +14 (%Si)−28 (%Ni) ≦455 ・・・・・・ 21 (%Cr) +25 (%Mo) +17 (%Si) +35 (%Ni) ≦731 ・・・・・・ すなわち、本発明鋼は油井用であるので安定した強度と
優れた耐食性を確保するうえでマルテンサイト単相鋼で
あることが望ましい。このためには、高温でδフェライ
トが生成せずに、通常のオーステナイト化温度である 8
00〜1100℃でオーステナイト単相となり、冷却すればマ
ルテンサイトに変態するような化学成分を選択すること
が必要である。よって式を満足する必要がある。
【0035】一方、室温にまで冷却して残留オーステナ
イトを含まず、マルテンサイト単相鋼にするためには、
式も同時に満足する必要がある。もちろん、場合によ
ってはCr、Vの炭化物など他の相が生成することもある
が、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼では、上記
のように、TiあるいはZrをCに応じて適正に含有させた
上で、および式を同時に満足すれば、望ましくない
炭化物などの影響はなくなるので問題ない。
【0036】次に、不純物について、その許容上限を定
めた理由を説明する。
【0037】C:含有量が0.05%を超えると、図1に示
すように焼戻し後の硬度が上昇し過ぎ、硫化物応力腐食
割れ感受性が高くなる。同時に炭化物も析出しやすくな
り、局部腐食が発生し易くなるので、上限を0.05%とし
た。なお、TiおよびZrの添加量を節約することおよび耐
食性の確保の両面から、C含有量は少なければ少ないほ
どよく、望ましくは 0.025%以下である。
【0038】P:0.04%を超えると、硫化物応力割れ感
受性が著しく上昇するので、上限を、0.04%とした。
【0039】S:熱間加工性を良好に保つには、少なけ
れば少ないほど望ましい。脱硫コストとのかねあいで、
上限を0.005 %とした。
【0040】N:強度を高める一方硫化物応力割れ感受
性を大きくする元素であり、0.05%を超えると強度が上
昇し過ぎるので耐食性が大きく低下する。従って0.05%
以下としたが、耐食性の面からはN含有量は少ない方が
良好であるから、望ましくは、0.02%以下である。
【0041】V:図1に示すように0.03%の混入でも、
特にCの含有量が0.01〜0.03%程度の時、著しく焼戻し
後の硬度を上昇させるので、できるだけ低い方が望まし
い。しかし、Vは溶解原料に混入しやすく、通常ではそ
の含有量を0.01%以下にするのは困難な成分である。前
述のように、TiまたはZrを適正な範囲で含有させること
でこの異常硬度を回避できるが、Vが 0.2%を超えると
Ti、Zrを含有させてもその回避が困難になるので 0.2%
以下に制限した。
【0042】本発明鋼は、焼戻し時に軟化しやすいこと
が特徴の一つであるが、結果的に焼入れままでの強度も
小さく、焼入れのまま、もしくは他の熱処理を施しても
十分満足する耐食性が得られ、実用に供することができ
る。
【0043】また、本発明鋼はマルテンサイト鋼である
ので、焼戻し温度を変化させることによって低強度から
高強度までのコントロールも可能である。
【0044】
【実施例】表1(1) および表1(2) に示す、鋼種A〜R
(A〜Jが本発明鋼、K〜Mが従来鋼、N〜Rが比較
鋼)をそれぞれ溶製し、熱間鍛造、熱間圧延で8mm厚の
板材とした。次いで 850℃×30分−水冷の焼入れ処理後
600℃で30分焼戻し、硬度測定と硫化物応力割れ性試験
を実施した。これらの結果を表1(2) に併せて示す。
【0045】硫化物応力割れ性を調査する腐食試験は、
図6 (a)、(b) および(c) に示すように2mm厚×10mm幅
×75mm長で中央に0.25Rのノッチ2を切った4点曲げ試
験片1をそれぞれ2個作製し、次いで、図7(a)に示す
ように試験片1を曲げ治具3によって同図中の式で表
される応力が1σy (σy:0.2%耐力) になるように曲
げ応力を付した状態で行った。このときの試験片1の曲
げ形状は図7(b) に示すとおりである。
【0046】上記の腐食試験環境は、5% NaCl +0.03
atm.H2S +30atm.CO2 とし、25℃で336時間の浸漬後、
試験片を取り出し、外観観察と試験片断面の光学顕微鏡
観察によって割れの有無を調査した。
【0047】なお、表1(2) 中、硫化物応力割れの欄に
おいて「○○」とあるのは試験片2個ともに「割れな
し」、「××」とあるのは試験片2個ともに「割れあ
り」であることを示す。
【0048】本発明鋼のA〜Jでは、いずれの鋼も硬度
が安定しており、硫化物応力割れは発生しなかった。従
来鋼のK、L、Mも、TiまたはZrを含有しているが、い
ずれも本発明で定める範囲外であるので、TiNi金属間化
合物あるいは炭化物の析出により硬度が著しく上昇し、
硫化物応力割れが認められた。比較鋼のN〜Pは、Cも
しくはV含有量が本発明で定める範囲外である鋼、Tiあ
るいはZrが添加されていない鋼であり、いずれも炭化物
の微細析出によって強化され、硬度が高くなり過ぎて硫
化物応力割れが発生した。比較鋼のQ、Rは、前記の
あるいは式を満足しない鋼であり、従って、マルテン
サイト単相となっていないので、硫化物応力割れは生じ
ないものの、いずれも硬度が低く、油井用材料として必
要な強度を有していない。
【0049】以上のように低C−Cr−Ni−Fe系のマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の特徴として、低C領域におい
て異常強化が認められるのであるが、V含有量を制限
し、TiまたはZrをC含有量に適応する範囲内で含有させ
ることによって、焼戻し後の硬度が異常に上昇せず、ま
た、強度ばらつきの少ない材料が得られ、結果として耐
硫化物応力腐食割れ性で代表される耐食性が良好な鋼が
容易に得られるのである。
【0050】
【表1(1)】
【0051】
【表1(2)】
【0052】
【発明の効果】実施例からも明らかなとおり、本発明鋼
は、塩化物イオン、炭酸ガス、硫化水素ガスが同時に存
在する苛酷な環境下でも十分満足しうる耐食性を備え、
かつ油井用材料として使用するに十分な強度が安定して
得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】低Cマルテンサイト系ステンレス鋼の硬度に及
ぼすCとVの含有量の影響を示す図である。
【図2】低Cマルテンサイト系ステンレス鋼の硬度に及
ぼすCとTiの含有量の影響を示す図である。
【図3】低Cマルテンサイト系ステンレス鋼の硬度に及
ぼすC含有量と鋼中の (%Ti)/ (%C) の影響を示す
図である。
【図4】低Cマルテンサイト系ステンレス鋼において安
定した硬度が得られるための、C含有量に対する許容Ti
含有量を示す図である。
【図5】低Cマルテンサイト系ステンレス鋼の硬度に及
ぼすC含有量と鋼中の (%Zr)/ (%C) の影響を示す
図である。
【図6】ノッチ付き4点曲げ試験片の形状を示す図であ
る。
【図7】曲げ治具を用いた図6の試験片の応力付与状態
を説明する図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】TiNi金属間化合物が析出して硬化する領域
は、図2のデータから含有量、Ti含有量の間の関係式
として求めることができる。この領域はC含有量によっ
て変化し、TiNi金属間化合物の析出が抑制されるTi含有
量は、溶解度型の式でフィッティングすると、図4に示
すように、%Ti≦ {−0.01/(%C+0.015)}+0.75
となった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以
    下、Cr:10.0〜14.0%、Mo:0.5 〜7.0 %、Ni:4.0 〜
    8.0%、Al:0.001 〜 0.1%、さらに下記式を満足す
    る量のTiを含有し、残部はFeおよび不可避不純物からな
    り、不純物中のC、P、S、NおよびVがそれぞれ0.05
    %以下、0.04%以下、0.005 %以下、0.05%以下および
    0.2 %以下であり、かつ下記式および式を満足する
    組成を有することを特徴とする強度安定性と耐硫化物応
    力腐食割れ性に優れた油井用マルテンサイト系ステンレ
    ス鋼。 4 (%C) ≦%Ti≦ {−0.01/ (%C+0.015)}+0.75 ・・・・・ 30 (%Cr) +36 (%Mo) +14 (%Si) −28 (%Ni) ≦455 ・・・・・・ 21 (%Cr) +25 (%Mo) +17 (%Si) +35 (%Ni) ≦731 ・・・・・・
  2. 【請求項2】重量%で、Si:1.0 %以下、Mn:1.0 %以
    下、Cr:10.0〜14.0%、Mo:0.5 〜7.0 %、Ni:4.0 〜
    8.0%、Al:0.001 〜 0.1%、さらに下記式を満足す
    る量のZrを含有し、残部はFeおよび不可避不純物からな
    り、不純物中のC、P、S、NおよびVがそれぞれ0.05
    %以下、0.04%以下、0.005 %以下、0.05%以下および
    0.2 %以下であり、かつ下記式および式を満足する
    組成を有することを特徴とする強度安定性と耐硫化物応
    力腐食割れ性に優れた油井用マルテンサイト系ステンレ
    ス鋼。 10 (%C) ≦%Zr≦2.0 %・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 (%Cr) +36 (%Mo) +14 (%Si) −28 (%Ni) ≦455 ・・・・・・ 21 (%Cr) +25( %Mo) +17 (%Si) +35 (%Ni) ≦731 ・・・・・・
  3. 【請求項3】さらに、重量%で、Mg:0.001 〜 0.05 %
    およびCe:0.001 〜 0.05 %の一方または両方を含有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の油井用マ
    ルテンサイト系ステンレス鋼。
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