JPS6047154B2 - 水中下のプロペラユニツトを取付け及び取はずすための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の背景） この発明は水中下のプロペラユニットを浮遊本体の船体
に対してその外部から取付け及び取外すための装置に関
する。

特にこの発明は、油井掘削機を支持し深く枕木する型の
浮遊本体で使われる、垂直駆動シャフトに装着された回
動運転プロペラいわゆるスラスター（ｔｈｒｕｓｔｅｒ
）に適した新規の改良された装置に関するものである。
垂直駆動シャフトを備えたプロペラユニットを船舶の底
部に対しそれをドツク入りさせずに取付けたり取外すた
めの装置はすでに提案されている。

この種の装置の一つ（スウエーデン特許特許第１８１０
６１号）では、プロペラユニットを取付けた、り取外す
作業は船舶のチャンバ又はバレル内で行われる。このチ
ャンバ又はバレルは、船舶の喫水線上方に位置した開放
上端と、船舶底部の開口に水密に固定された下端を有す
る。取付時にはプロペラユニットがバレルを通して所定
の位置に下され、船舶底部の開口を閉鎖するフランジに
よつて固定される。あるいは、プロペラユニットが船舶
の外側から所定の位置へ引上げられ、次いでバレル内か
ら挿入されたボルトによつて船体へ固定される。外側取
付けは、船舶内に入れてプロペラユニットを運ぶ必要が
ないため、特に大型船舶では多くの利点を有する。

しかし開放形バレル方式は大きな空間を必要とするため
、実用的でない。場合によつては、取付け又は取外し作
業が行われる空間を加圧し、水が内部へ入らないように
することもある。しかし、加圧空間内での作業は別の困
難を生じるため、この方式もあまり好ましくない。（発
明の要旨）本発明の目的は、浮遊本体に対し垂直シャフ
ト式のプロペラユニットを取付け及び取外すための装置
で、上記したような従来法の欠点を取り除いた新規の改
良された装置を提供するものである。

本発明によれば、除去可能な水密ハウジングがプロペラ
ユニットを受入れるべき船体のフランジ付開口上に固定
され、プロペラユニットが浮遊本体外の水中に位置され
、ユニットのフランジが船体開口周囲のフランジと一致
するように持上げられ、ハウジング外の位置から動作可
能で水密ハウジング内に位置した工具で所定位置に置か
れる締付具によつて２つのフランジが相互に水密に固定
．される。プロペラユニットは、船体に設けられた水密
通路を通つて延び且つユニットへ脱着自在に固定された
ケーブルで所定位置へ引上げられる。

又プロペラユニットは、ユニットが所定位置へ引上げら
・．れるとき船体開口周囲のフランジと協働する案内手
段を備え、ユニットの開ロへの進入を容易化すると共に
、ユニットと船体両側の協働締付手段の位置を一致せし
める。プロペラユニットが所定の位置に置かれたとき・
ユニットと一緒に水密ハウジング内にトラップされた加
圧水を排除するための圧力逃し弁が設けられた後、その
近傍に残つている水をドレンするための弁手段も設けら
れている。

次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

図面は垂直駆動シャフトを有するプロペラユニット１０
を示し、プロペラユニットには複数のねじ孔１２を有す
るフランジ１１が設けられている。

プロペラユニットは、ボルト等の固定手段により浮遊本
体の船体１３に取付けられる。又プロペラユニット１０
はアイボルト１４等の吊上手段を備え、プロペラユニッ
トを取付位置にまで持上ノげるためのケーブル１５が吊
上手段に脱着自在に固定されている。ケーブル１５は、
船体１３の水密筒状ガイド１６を通つて延び、浮遊本体
に支持された油井掘削装置上に位置する適当なりレーン
（図示せず）等の巻上手段へ至る。船体１３には開口１
９を取囲むフランジ１８が形成され、開口１９中にプロ
ペラユニット１０の駆動用結合装置２０が受け入れられ
る。

フランジ１８はフランジ１１のねじ孔１２と対応した位
置に孔２１を有し、プロペラユニット１０のフラン”ジ
１１を船体１３のフランジ１８へ固定するための複数の
ボルト２２を収容する。プロペラユニット１０の駆動用
結合装置２０下方には円筒状部２３が形成され、これが
船体の開口１９に嵌合される。

又結合装置２０は開口１９を限定するフランジ壁と協働
する案内縁２３ａを備え、円筒状部２３を開口１９へ案
内し、フランジ１８の孔に対するフランジ１１のネジ１
２の位置合せを容易化する。フランジ１８は、推進力伝
達のため船体１３に固着されたビーム２６に固定されて
いる上方へ延びたリング状部２４を有し、さらにその上
端に横方向へ延びたフランジ２５を有する。

リング状部２４にはボルト２７等の手段でフランジ付の
ドーム状部材２８が脱着自在に固定され、両フランジ２
５と３０の間に従来周知のシール手段２９が押入され、
水密結合を形成している。前述のリング状部材２４及び
ドーム状部材が船体内部と船体外部とを水密状態で分離
する水密ハウジングを構成している。ドーム状部材２８
には、フランジ１８の孔２１位置と対応した箇所に複数
のブッシング３１が装着され、プロペラユニット１０の
フランジ１１を船体のフランジ１８へ固定するのに使う
ボルトを保持緊締及び弛緩するための工具３２が各ブツ
シング内に軸承されている。

これらのブッシング３１が船体内から水密ハウジングの
内部へアクセス可能（接近可能）とするアクセス手段を
構成している。軸承部には水密を図るためそれぞれ適当
なシール手段３３が設けられる。各工具３２は、軸方向
及び回転運動のためブッシング３１内に装着されたバイ
ブ３４から成り、バイブ３４はボルト２２のヘッド３６
を受入れるソケットレンチ３５にその下端が終端する一
方、その上端にバイブを回転させるための回動輪又は歯
車３７を有する。

各バイブ３４内にはロッド３８が水密に軸承され、ボル
トヘッド３６中心の対応したねじ孔３９内へその下端が
ねじ込まれて、ボルトヘッドをソケットレンチ３５内に
保持する。

各ロッド３８の上端は、例えばトルクレンチ等の手段に
よつて容易に回転できる形状に形成されている。ドーム
状部材２８は観察窓４０を備え、この観察窓を通じ取付
け及び取外し作業の進行状態がモニターされる。

リング状部２４には圧力逃し弁４１が装着されドーム状
部材２８、フランジ１８及びリング状部２４で囲まれた
空間から水を排出し、フランジ１１がフランジ１８へ密
接されるようにしてある。又リング状部２４にはドレン
コック４２も装着され、プロペラユニット１０の取付け
が完了した後リング状部２４とドーム状部材２８て囲ま
れた空間から水を排出させる。一般的な運転時、浮遊本
体はプロペラユニットを含まずに進水され、船体フラン
ジ１８の開口１９が船体１３の外側からシール板（図示
せず）でカバーされる。

シール板は、船体フランジ１８の孔２１を通つて延びる
ボルトによつて所定位置に保持される。次にプロペラユ
ニット１０を所定の位置に取付ける場合、円筒形のリン
グ状部２４の上にドーム状部材２８が載置され、両フラ
ンジ２５，３０を貫通するボルト２７でそこに固着され
る。

ボルト２２のヘッド３６がソケットレンチ３５内に具合
よく入り、ロッド３８がボルトのねじ孔３９内に嵌合す
るまで、工具３２を移動させる。次いで工具３２を回転
してボルト２２を緩め、浮遊本体外側の水中で作業する
潜水夫によつて開口１９からシール板が取外される。そ
の後ケーブル１５が降ろされて、プロペラユニット１０
の吊上用アイボルト１４に固定され、プロペラユニット
が適当な装置によつて取付け位置まで引上げられる。

この種の装置は、米国特許第４０６６０３４号明細書及
び米国特許第４０６６０３５号明細書に開示されている
。駆動用結合装置２０が船体の開口１９に近づくと、案
内手段２３ａが円筒状部２３を開口１９内へ案内する役
割を果し、フランジ１１のねじ孔１２が船体フランジ１
８の孔２１とそれぞれ一致させられる。

プロペラユニットの引上げ中、ドーム状部材２８内の圧
力が逃し弁４１の設定値を越えると、逃し弁４１が開き
、ドーム状部材内の圧力を設定値以下に保つ。プロペラ
ユニット１０が充分に引上げられた位置に達すると、工
具３２が降ろされてフランジ１８の孔２１内にあるボル
ト２２へそれぞれ押入され、次いでボルト２２をフラン
ジ１１のねじ孔１２内へねじ込むように回転される。

各ボルト２２が下側へ締付けられた後、ロッド３８がボ
ルト２２と噛合いから外され、ソケットレンチ３５が引
上げられる。次いでドレンコック４２を開き、ドーム状
部材２８内の空間にある水を排出した後、ボルト２７を
外してドーム状部材２８が取外される。その後、駆動用
結合装置２４が周知の方法により、浮遊本体内の駆動手
段に結合される。プロペラユニット１０を浮遊本体から
取外すときは、まずケーブル１５を吊上用アイボルト１
４へ固定し、ボルトを外したときプロペラユニツトノ１
０が落ちないようにする。そして前述したように、脱着
式のドーム状部材２８と工具３２が、プロペラユニット
１０を船体フランジ１８に保持しながらボルト２２を外
すのに使われる。又必要であれば既述のごとく、開口１
９をシール板で被つ７てもよい。以上の説明の如く、本
発明の装置においては、船体内部と船体外部とを水密状
態で分離する水密ハウジングに加えて、船体内から水密
ハウジングの内部へアクセス可能な複数のアクセス手段
（ブつツシング）と、該アクセス手段を貫通して延び、
船体内で水密ハウジング外の位置から水密ハウジング内
の締付手段を動作させてプロペラユニットのフランジを
浮遊本体（船体）の開口フランジの外側へ固定する複数
の工具と、が設けられているのて、従来技術と比較して
以下の効果を有するものである。

すなわち、（１）プロペラユニットを取付け及び取外す
作業を船体外部から行なうことができる。

（２）船体内への水の流入を防止するためにプロペラユ
ニットを取付ける船体の開口に大きなバレルを設ける必
要がなく、また喫水線を考慮する必要もない。

（３）船体外部から取付を行なうこと及び開放形バレル
を用いる必要がないので、大きな空間を必要としない。

以上説明し図示し，た本発明の一実施例は、請求の範囲
に記載の範囲を越えることなくその形状や細部を変更で
きるのは勿論である。例えば、圧力逃し弁４１は円筒状
部２４の代りにドーム状部材２８へ設けてもよい。その
他の変更も容易に可能なことは、当業者にとつて明らか
であろう。

【図面の簡単な説明】

添付の図面は、プロペラユニット１０を浮遊本体の船体
に対し取付け、取外すための本発明による装置の垂直断
面図である。 １０・・・プロペラユニット、１１・・・フランジ、１
２・・・ねじ孔、１３・・・船体、１５・・・ケーブル
、１８・・・フランジ、１９・・・開口、２１・・・孔
、２２，２９・・・ボルト、２４・・・リング状部、２
５・・・フランジ、２８・・・ドーム状部材、２９，３
５・・・シール手段、３０・・・フランジ、３１・・・
ブッシング、３２・・・工具、３４・・・バイブ、３５
・・・ソケットレンチ、３６・・・ボルトヘッド、３７
・・・回動又は歯車、３８・・・ロッド、３９・・・ね
じ孔、４０・・・観察窓、４１・・・圧力逃し弁、４２
・・・ドレンコック。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水面下に位置する浮遊本体の外壁に形成された開口
   を囲むフランジの外側に締付手段で固定されるフランジ
   を備えた水中下のプロペラユニットを取付け及び取外す
   ための装置であつた、船体内部に着脱自在に固定され、
   該外壁のフランジと開口を囲む水密ハウジングと、該水
   密ハウジングの壁に設けられ、船体内から水密ハウジン
   グの内部へアクセス可能とする複数のアクセス手段と、
   該アクセス手段をそれぞれ水密状態を保ちながら貫通し
   て延び、船体内で水密ハウジング外の位置から動作可能
   で、水密ハウジング内の締付手段を動作させて、プロペ
   ラユニットのフランジを浮遊本体の開口フランジの外側
   へ固定する複数の工具手段とから成る装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の装置において上記工
   具手段がそれぞれ上記水密ハウジングに設けられたアク
   セス手段の１つの水密状態に保ちながら軸方向及び回転
   両運動が可能なように装着された筒状部材と、該筒状部
   材の下端にソケットレンチを形成する手段と、回転運動
   を付与するため該筒状部材の上端に設けられた手段と、
   上記締付手段をソケットレンチに脱離自在に保持するた
   めの手段とから成る装置。 ３ 特許請求の範囲第２項に記載の装置において上記保
   持手段が水密状態を保ちながら上記筒状部材を貫いて延
   びるロッドから成り、該ロッドがポルトヘッドのねじ穴
   に噛み合うねじ切下方部と、水密ハウジングの外側から
   回転可能な上方部を有する装置。 ４ 特許請求の範囲第１項に記載の装置において水密ハ
   ウジングが、浮遊本体の船体の開口周囲に固定されたリ
   ング状部材の上端に形成された協働フランジ手段に脱着
   自在に固定されるフランジ手段を有するドーム状部材を
   有する装置。