JPS6047053B2 - 工具の割出し方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は取替え工具マガジンに装備されて工作機械の
前に移送されてきた工具を所定の位置に割り出す、工具
の割出し方法に関する。

マシニングセンタなどを多数並設し、これら工作機械
をコンピュータにより総括制御する加工設備（ＦＭＳ）
が最近数多くみられる。

この設備で使用される工具は、他の場合と同様に、寿命
がきたり、折損したり、或いは加工の対象が変つたよう
な場合、これを取り替える必要がある。 従来から行わ
れてきた工具の取替え方法としては、（ａ）工作機械を
停止させ、人手により工具マガジ ンの工具を取り替え
る。

（ｂ） 工作機械の工具マガジンを交換式にしてマガ
ジンごと工具を取り替える。

（ｃ）工作機械の工具マガジンと別のサブマガジン の
間で工具を取り替える。

などが採用されているが、上記（ａ）の場合は、機械
を停止させて工具を取り替える必要があるため稼働率が
低くなり、また人手を要するため、無人運転化すること
ができないという欠点がある。

また、（ｂ）の場合は、一般の加工において工作物の工
程及び対象によつて共用工具と専用工具で対処すること
になるが、これを一つの工具マガジンに収納するとき、
マガジンごと交換する取替方法では、共用工具を各マガ
ジンごとにもつ必要があり不経済である上、マガジンを
搬送し、工作機械にローディングする装置、さらには位
置決め、クランプ装置など、通常の工具交換装置以外の
装置が必要で高価につき、しかも広いスペースを必要と
する、とつた欠点がある。さらにまた（ｃ）の場合は、
サブマガジンの搬送割出し装置、工作機械の工具マガジ
ンヘのローディング装置などが必要で、上記（ｂ）の場
合と同様に高価なものとなり、広いスペースもとるとい
つた欠点がある。 本発明は、工作機械に設備された専
用工具マガジンと別の取替え工具マガジンの間で工具を
取り替える前記（ｃ）の工具取替え方式において、工具
を保持した取替え工具マガジンを工作機械の主軸に装着
し、上記取替えマガジンを上記工作機械に設備されたテ
ーブルに係止して該テーブルと上記主軸との、主軸中心
に垂直な面内における相対移動で上記取替え工具マガジ
ンを回転させて上記工具を所定の位置に割り出すように
して上記従来の問題点を解消したもので、専用の工具割
出し装置を必要とせず、迅速かつ正確に工具を所定の位
置に割り出すことができる、工具の割出し方法を提供す
ることを目的とする。

以下本発明を図面を参照して説明する。まず、本発明の
概要を第１図により説明すると、取替え工具マガジンＡ
は工具パレットＢに積載され、工作機械Ｃの近くに設備
されたオートパレットチェンジャＤの部分に工具ステー
ション（図示せず）から無人搬送車Ｅで運搬される。

上記工具ステーションは、工作機械Ｃの加工スケジュー
ルに従つて必要となる工具を取替え工具マガジンＡに取
り付けたり、また加工スケジュール上不必要な工具を取
替え工具マガジンから取り外したりする作業を手動また
は自動的に行う場所である。オートパレットチェンジャ
Ｄの部分に運ばれた取替え工具マガジンＡは工具パレッ
トＢごとオートパレットチェンジャＤに移されたのち、
工作機械ＣのテーブルＫにのせられ、更に主軸Ｆにシャ
ンク軸をくわえられて支持される。これが済むと工作機
械Ｃに備えられた工具チェンジャＧが作動し、上記取替
え工具マガジンＡと工作機械Ｃに備えられた通常の専用
工具マガジンＨの間で工具Ｊを取り替える。なお、上記
の作動はすべてコンピュータの指令によりなされる。次
に本発明の実施に用いられる各種機器の構造を説明する
。

まず、取替え工具マガジンＡについて第２図ないし第５
図を参照して説明すると、取替え工具マ．ガジンＡは円
形の固定ドラム１と旋回ドラム２とから構成されている
。

上記固定ドラム１は、その中心に軸受け３を備え、また
外周部分に押圧機構４と戻し機構５を有するとともに、
中心と外周の中間部分に固定部材６と位置決めピン７を
備え．る。また上記旋回ドラム２は、中心に締付具２ｂ
によつて固定されたシャンク軸８を、また外周部分に複
数の工具ポット９を等間隔でそれぞれ備えるとともに、
上記固定ドラム１の位置決めピン７に対応する部分にブ
ッシュ１０を有する。上記シ・ヤング軸８は、工作機械
Ｃの主軸Ｆのテーパ穴に合致するテーパ軸部を有し、該
テーパ軸部の基部フランジに、主軸Ｆの端部のキーに嵌
合するキー溝８ｂが設けられている。上記のように構成
された固定ドラム１と旋回ドラム２は、固定ドラム１の
軸受け３に旋回ドラム２のシャンク軸８を挿入し、相対
的に回転自在に対向状態で組み立てられている。ここで
位置決めピン７は、第４図右側の端部７ａをブッシュ１
０内に挿入されて固定ドラム１と旋回ドラム２の相対回
転を阻止するものであり、上記ブッシュ１０から離れる
方向（第４図で左方）にバネ１１で付勢されて筒部材１
２内に収められている。また、工具ポット９は工具Ｊを
・保持孔９ａに着脱自在に保持するもので、固定ドラム
１の外周面１ａをガイドとするローラ１３を備え、シャ
ンク軸８の中心軸線を含む面内において回動自在に、該
外周部分に固定した支持具２ａに設けられている取付け
軸１４により、旋回ドラム２の外周部分に取り付けられ
ている。固定ドラム１の外周部分に配設された押圧機構
４は、固定ドラム１に固定したブラケット４ａにあけた
挿入孔１５に、先端部が上記工具ポットの根端部に当接
する押圧ピン１６を挿入してなり、後で述べるように工
具チェンジャＧが回動すると、押圧ピン１６がバネ１７
の弾力に抗して第４図で斜右上方に押し動かされ、固定
ドラム１の欠切き１ｂの部分において工具ポット９を取
付け軸１４を中心に所定角度（図のものは４５度）回動
させるようになつている。なお、工具ポット９の上記回
動に際してはローラ１３が切欠き１ｂに入つてこの部分
を移動する。前記の戻し機構５は、押圧ピン１６によつ
て回動せしめられた工具ポット９を元の状態に戻すもの
で、固定ドラム１に固定した前記ブラケット４ａに回動
自在に支持された戻し軸１８に、戻しアーム１９の基部
が固定され、該戻しアーム１９の先端側が切欠き１ｂの
部分において工具ポット９の回動平面と同一の平面内で
回動自在にされ、さらに、戻しバネ２０が戻し軸１８に
装着されてその両端部をそれぞれ戻し軸１８の先端とブ
ラケット４ａとに止着してなり、戻しアーム１９の先端
部のローラ１９ａの前記工具ポット９のローラ１３を触
れさせた第４図の状態において、工具ポット９が押圧ピ
ン１６により押されて回動すると、戻しアーム１９がロ
ーラ１３により押されて戻しバネ２０の弾力に抗してロ
ーラ１３とともに回動し、押圧ピン１６による工具ポッ
ト９の押圧が解かれると、戻しバネ２０の作用によつて
逆方向に回動して工具ポット９を元の状態に戻すように
なつている。上記において工具ポット９は固定ドラム１
に設けられた傾斜ストッパ２１に触れて傾斜状態で停止
し、また旋回ドラム２に設けられた水平ストッパ２２に
触れて水平状態で停止するが、工具ポット９が水平状態
に戻された状態において、戻しアーム１９はストッパボ
トル２３に触れ、ローラ１９ａを固定ドラム１の外周面
１ａに面一で揃えて停止する。したがつてこの状態にお
いては、固定ドラム１に対する旋回ドラム２の回動に際
し、ローラ１３は切欠き１ｂの部分を支障なく通過する
。次に、工具パレットＢ（７）概要を第２図と第３図を
参照して説明する。

この工具パレットＢは、前に述べたように、取替え工具
マガジンＡを積載して無人搬送車Ｅにより運ばれるもの
で、間隔をあけてパレットＢの本体上に立設した一対の
支柱２４ａ，２４ａとこれらを連結する結合材２４ｂと
からなる支持台２４と、上記各支柱２４ａ，２４ａの上
端面に固定した一対のロケートパツト２５と、上記支持
台２４の内側において工具パレット本体上に立設した固
定ピン２６と、該固定ピン２６の前面位置において工具
パレット本体上に固定した回止め部材２７、及び前記一
方（第２図で左方）の支柱２４ａの側面に固定した割出
しアーム２８を備える。

そしてこの工具パレットＢは取替え工具マガジンＡの固
定ドラム１に設けられた固定部材６の孔に上記固定ピン
２６を挿入するとともに、旋回ドラム２の外周部分に設
けられた工具ポット９，９の間に上記回止め部材２７を
入れ、固定ドラム１と旋回ドラム２の自由な回動を阻止
する一方、その固定ドラム１に固定した一対のブロック
１ｃ，１ｃの各溝１ｄを各ロケートパツト２５に嵌合さ
せることにより、前記固定ドラム１が工具パレットＢの
上面に垂直（工具ポットが工具パレット上面に対して平
行状態）になるように、すなわち、取替え工具マガジン
Ａのシャンク軸８が工作機械の主軸Ｆと平行になるよう
に取替え工具マガジンＡを支持し、また、取替え工具マ
ガジンＡが主軸Ｆにシャンク軸８をくわえられて支持さ
れた後において、割出しアーム２８の溝２８ａに下方の
工具ポット９のローラ１３を嵌め込んで、第２図で右に
移動し、旋回ドラム２を１ピッチ旋回させて別の工具ポ
ット９に装着された新たな工具Ｊを所定の位置に割り出
すことができるようになつている。最後に工作機械Ｃに
ついて説明する。本発明の実施対象となる工作機械Ｃに
は、周知の、主軸Ｆ１専用工具マガジンＨ１及び上記主
軸Ｆと専用工具マガジンＨの間において工具Ｊを交換す
る工具チェンジャＧのほかに、位置決め機構３０（第４
図）と中途停止機構３１（第６図）が設備される。

位置決め機構３０は、シャンク軸８を主軸Ｆにくわえら
れて支持された取替え工具マガジンＡの固定ドラム１を
主軸ヘッド３２に固定し、かつ旋回ドラム２を固定ドラ
ム１に固定したり旋回ドラム２の固定を解いたりするも
ので、シリンダ装置３３とこのシリンダ装置のシリンダ
蓋を兼用する位置決めブラケット３６とからなり、該位
置決めブラケット３６は、シリンダ装置３３のピストン
ロッド３４の先端部が移動自在に挿入される、該ピスト
ンロッド３４と同一軸線のかつ該ロッドより大径の位置
決め孔３５を有し、固定ドラム１の前記位置決めピン７
に上記位置決め孔３５が対向するようにして主軸ヘッド
３２に取り付けられている。

上記位置決め孔３５は位置決めピン７の第４図左側の端
部７ｂを挿入して主軸ヘッド３２に対する固定ドラム１
の旋回を拘束し、またシリンダ装置３３は、ピストンロ
ッド３４で位置決めピン７をバネ１１の弾力に抗して旋
回ドラム２側に押し、第４図左側の端部７ｂが位置決め
孔３５から抜け出さない状態において位置決めピン７の
他の端部７ａをブッシュ１０に挿入して固定ドラム１に
旋回ドラム２を固定する構成となつている。また、中途
停止機構３１は、工作機械Ｃのコラムに固定した枠体ま
たは、該コラムの側方に設置たフレームＬに設けた枢軸
３８を中心に主軸Ｆと専用工具マガジンＨの間を回動し
て工具Ｊを相互・に交換する工具チェンジャＧを、主軸
Ｆと専用工具マガジンＨの中間位置で停止させるもので
、前記枠体Ｌに一端を回動自在に取り付けた中途停止用
シリンダ装置３９と、この中途停止用シリンダ装置３９
のピストンロッド３９ａに中間部を回動ノ自在に連結さ
れ、基端部を枠体に固定したブロック４０ａに支持した
中心軸４０に枢着され、該中心軸４０を中心に工具チェ
ンジャＧの回転移動面に回動せしめられ、工具チェンジ
ャＧの停止ボルト４１を当接させて工具チェンジャＧを
停止させる停止レバー４２と、前記ブロック４０ａに取
り付けられ、停止レバー４２を所定の位置に停止させる
調節ボルト４３とから構成されている。工具チェンジャ
Ｇは、専用工具マガジンＨと主軸Ｆの間、及び専用工具
マガジンＨと取換え工具マガジンＡの間で工具Ｊの交換
を行うもので、枢軸３８を中心に回動自在に設けられた
スイングアーム４４に、中心軸４５が軸方向に移動自在
にかつ周方向に回動自在に設けられ、この中心軸４５の
先端に、両端に工具保持部４６を有する保持アーム４７
が取り付けられてなる。次に本発明を詳細に説明する。

工具ステーションで用意された加工スケジュール上次に
必要となる工具Ｊは、所定の取替え工具マガジンＡの各
工具ポット９に保持され、所定の工具パレットＢに取替
え工具マガジンＡごとのせられる。

この時取替え工具マガジンＡは、固定ドラム１の固定部
材６の孔に固定ピン２６を挿入され、かつ旋回ドラム２
の工具ポット９，９の間に回止め部材２７を入れてロケ
ートパツト２５に支持されているので、勝手に回動して
工具ポット９等の位置をずらすことはない。上記準備が
終ると、工作機械等を統括制御するコンピュータには、
それらの工具パレットＮＯ（取替え工具マガジンＮＯ）
、取替え工具マガジンＡ内の工具ポットＮＯｌと工具コ
ード（工具は絶対コードが付与されている。）が記憶さ
せられる。取替え工具マガジンＡをセットされた工具パ
レットＢはコンピュータからの取替え指令があるまでパ
レット収納場所などで待機する。加工スケジュールに従
つて取替え指令が出ると、取替え工具マガジンＡをセッ
トした工具パレットＢは、無人搬送車Ｅにのせられて工
作機械ＣのオートパレットチェンジャＤの所まで運ばれ
、取替え工具マガジンＡとともにオートパレツトチ．エ
ンジヤＤに引き込まれる。

工作機械Ｃが加工中である時は、加工が終るまで工具パ
レットＢはオートチェンジャＤの上で待機する。工作機
械Ｃによる加工が終了すると、工具パレットＢは取替え
工具マガジンＡのシャンク軸８を・工作機械Ｃ側に向け
て工作機械ＣのテーブルＫに移される。

なお、上記に並行して、主軸Ｆにくわえられた工具Ｊは
工具チェンジャＧの作用で専用工具マガジンＨに移され
る。取替え工具マガジンＡを積んだまま工具パレットＢ
がテーブルＫに移されると、主軸ヘッド３２は左右（工
作機械のＸ軸）方向及び上下（同Ｙ軸）方向に移動して
主軸Ｆをシャンク軸８の前位置に動かす。これが済むと
、主軸ヘッド３２は前後（工作機械のＺ軸）方向に移動
して取替え工具マガジンＡのシャンク軸８を第４図に示
すように主軸Ｆにくわえさせる。この時位置決めピン７
の端部７ｂが位置決め機構３０の位置決めブラケット３
６に設けられた位置ｊ決め孔３５内に入つて主軸ヘッド
３２に固定ドラム１を固定する。このようにして位置決
め孔３５に位置決めピン７の端部７ｂが挿入されると、
位置決め機構３０のシリンダ装置３３が作用し端部７ｂ
が位置決め孔３５から抜け出さない範囲でピストンロッ
ド３４を固定ドラム１側に動かし、位置決めピン７を押
して端部７ａを旋回ドラム２のブッシュ１０に挿入させ
る。上記の作動によつて、取替え工具マガジンＡの固定
ドラム１と旋回ドラム２は主軸ヘッド３２に固定される
。上記の作動が終ると主軸ヘッド３２は、上方に動いて
取替え工具マガジンＡを工具パレットＢから外し、更に
後方（Ｚ軸方向において工具パレットから相対的に離れ
る方向）に動いて取替え工具マガジンＡを工具交換位置
につかしめる。

なお、取替え工具マガジンＡを上方に動かして工具パレ
ットＢから外すとき、固定ドラム１の固定部材６が工具
パレットＢの固定ピン２６から外れ、また、それまで、
工具パレットＢの回止め部材２７の左右にあつて旋回ド
ラム２の自由回動を阻止していた一対の工具ポット９，
９が上記回止め部材２７から外れるが、前記のように、
取替え工具マガジンＡの上昇に先立つて位置決めピン７
が働き、主軸ヘッド３２に固定ドラム１と旋回ドラム２
を固定しているので、固定ドラム１と旋回ドラム２が勝
手に回動して所定の状態を崩すことはない。これまでの
間に、工具チェンジャＧの保持アーム４７の１個の工具
保持部４６に、専用工具マガジン１１から取替えるべき
１個の工具Ｊを保持させておく。取替え工具マガジンＡ
がシャンク軸８を主軸Ｆにくわえられて工具交換位置に
つくと、まず、中途停止機構３１の中途停止用シリンダ
装置３９が作用して停止レバー４２を停止ボルト４１の
旋回移動面に回動させ、次いで工具チェンジャＧのスイ
ングアーム４４が枢軸３８を中心に旋回する。

スイングアーム４４は停止ボルト４１を停止レバー４２
に当てて停止するが、停止の直前に押圧機構４の押圧ピ
ン１６を押す。このため、押圧ピン１６は第４図におい
て斜め右上方に動き、工具ポット９を取付け軸１４を中
心に第４図て時計方向に回動させる。この際、戻し機構
５の戻しアーム１９は戻しバネ２０の弾力に抗して戻し
軸１８を中心に第４図で反時計方向に回動する。 上記
の状態において保持アーム４７は直立状態から中心軸４
５を中心に９０度回動して水平となり、押圧ピン１６に
よつて回動せしめられた１個の工具ポット９の工具Ｊを
空の工具保持部４６に保持する。工具Ｊを空の工具保持
部に保持し終ると、保持アーム４７は中心軸４５によつ
て中心軸４５の軸方向に動かされ、取替え工具マガジン
Ａの工具ポット９から取替え工具Ｊを引き抜く。これが
済むと保持アーム４７は、中心軸４５を中心にして１８
０度回動し、前工程で専用工具マガジンＨから引き抜い
た取り替えるべき工具Ｊを取替え工具マガジンＡの上記
空の工具ポット９の前に動かした後、中心軸４５の軸方
向に戻つてその工具を空の工具ポット９に装着し、最後
に中心軸４５を中心に前記とは逆方向に回動して、新た
に工具ポット９に装着された前記取替えるべき工具から
工具保持部４６を離す。その後、工具チェンジャＧのス
イングアーム４４は、枢軸３８を中心に第６図において
時計方向に回動して元の状態に戻り、取替え工具マガジ
ンＡから引き抜いた工具を専用工具マガジンＨに装着す
るが、このスイングアーム４４の戻り回動に追随して、
押圧ピン１６がバネ１７の働きで元に戻され、また戻し
アーム１９が戻しバネ２０の作用て戻し軸１８を中心に
第４図で時計方向に回動して工具ポット９を元の水平状
態に戻す。

これで取替え工具マガジンＡと専用工具マガジンＨとの
間における工具交換の一作動が終るが、更に専用工具マ
ガジンＨと取替え工具マガジンＡの間で次の工具を交換
する必要がある場合は、工作機械のＹ軸、Ｚ軸を作動さ
せて主軸Ｆを移動させると共に、Ｘ軸を作動させてテー
ブルＫを移動させて、工具パレットＢに設けた割出しア
ーム２８を、主軸Ｆにくわえられている工具取替えマガ
ジンＡの最下位の工具ポット位置まで動かして、その溝
２８ａにその工具ポット９のローラ１３を挟み込み、次
いで位置決め機構３０のシリンダ装置３３を前記とは逆
に作用させてピストンロッド３４を第４図で左に動かす
。

これによつて位置決めピン７はピストンロッド３４の押
圧を解かれ、バネ１１の働きにより第４図で左に動いて
端部７ａをブッシュ１０から引き抜くので、旋回ドラム
２の拘束が解除される。さらに、主軸の旋回位置決め機
構の固定を解除して、該主軸の回転を自由として旋回ド
ラム２の拘束を解いたら、工作機械ＣのテーブルＫをＸ
軸方向に移動させて工具パレットＢの上記割出しアーム
２８を横に所定量動かして旋回ドラム２をシャンク軸８
を中心に１ピッチ旋回させ、次の工具を取替え位置に割
り出し、次いで位置決め機構３０のシリンダ装置３３を
作用させてピストンロッド３４で位置決めピン７を押し
、再び旋回ドラム２を固定ドラム１に固定する。以後は
前記と同一に作動して工具の交換がなされる。なお、ピ
ストンロッド３４、スイングアーム４４等の可動部材を
動かす駆動装置の連係作動は通例のようにリミットスイ
ッチ等の連係手段によつてなされる。

なおまた、図の取替え工具マガジンＡの工具ポット９は
、４５度回動した状態で保持アーム４７によつて工具を
保持されるようになつており、他の工具の干渉を受ける
ことなく保持アームを回動させて工具を取り出せるとい
う長所を持つが、工具ポット９の回動角度は上記に限ら
れるものではなく、主軸Ｆと専用工具マガジンＨ及び”
取替え工具マガジンＡの関連構成によつては、取替え工
具マガジンＡの工具ポット９を全く回動させずに保持ア
ーム４７に工具を保持するようにすることもできる。ま
た、上記は、工具チェンジャＧを使用して専用工具マガ
ジンＨと主軸Ｆとの間で通常の工具交換を行う方式の自
動工具交換装置付工作機械に、本発明を適用した場合の
実施例であるが、本発明はこれに限らず、上記工具チェ
ンジャＧを使用しないで専用工具マガジンＨと主軸Ｆと
の間で直接ｌに通常の工具交換を行う方式の自動交換装
置付工作機械にも適用し得る。

この場合、取替え工具と取替えるべき工具との交換、専
用工具マガジンＨと取替え工具マガジンＡとの間で直接
に行われる。以上説明したように、本発明においては、
工作機械Ｃに設備されたテーブルＫが本来持つているＸ
軸（左右方向）の移動機能と主軸Ｆが持つている杷持機
能を活用し、主軸Ｆに取替え工具マガジンを装着してテ
ーブルＫと主軸Ｆとの相対的な移動により工具を所定の
位置に割り出すものであるから、専用の工具割出し装置
および駆動装置を必要とせず、迅速かつ正確に工具を割
り出すことができると共に、装置全体の構成が簡単にな
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の概要を示す説明図、第２図は工具パレ
ットに対する取替え工具マガジンの積載状態を示す正面
略図、第３図は同、側面略図、第４図は主軸に対する取
替え工具マガジンの支持状態を示す断面図、第５図は戻
し機構の正面図、第６図は中途停止機構と工具チェンジ
ャの関係を示す平面図ある。 Ａ・・・・・・取替え工具マガジン、Ｃ・・・・・・工
作機械、Ｆ・・・・・・主軸、Ｊ・・・・・・工具、Ｋ
・・・・・・テーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 工具を保持した取替え工具マガジンを工作機械の主
   軸に装着し、上記取替えマガジンを上記工作機械に設備
   されたテーブルに係止して該テーブルと上記主軸との、
   主軸中心に垂直な面内における相対移動で上記取替え工
   具マガジンを回転させて上記工具の割出しを行うことを
   特徴とする工具の割出し方法。