JPS6042450Y2 - 電池収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池を使用する電気機器における電池収納装置
に関し、特に電池の脱落を防止すると共に電気的接片を
有した電池蓋の構造に関するものである。

従来より、電池を使用した電気機器の電池収納装置にお
ける電池蓋としては種々のものが提案あるいは実洋化さ
れているが、その大部分は電池蓋と電気機器本体とが分
離可能であり、ともすれば電池蓋を失なってしまうとい
う致命的な問題点を有している。

一方、電池蓋が電気機器本体と連接されているものは、
上記如くの問題点は解決できるものの、例えば小型の電
気機器の場合、通常電池蓋の開閉動作を入力で行なわせ
るため、その操作がどうしても行ないにくく、また同様
に電池の収納操作もやりにくい。

従って、電池蓋が自動的に開閉する如くの電池収納装置
即ち簡易な操作で電池蓋の開閉が行なえる電池収納装置
が望まれるわけであるが、電気的接片の取付け、電気機
器本体との連接という構成に新に自動開閉機構を付加し
なければならず、電池収納装置自体が複雑な構成となり
、製造工程の増加、形状の大型化、コスト上昇といった
問題点を有することになる。

本考案は上記如くの諸点を考慮してなしたもので、以下
、図面と共に説明する。

第１図は、本考案による電池収納装置の一実施例を示し
、同図イは上面図、同図口は上面図イ中のＩ−Ｉ’線に
おける縦断面図を示している。

図中、１は電気機器の本体モールド、２は電池３が収納
される電池室、４は電池蓋、５は電池蓋４に固着される
電気的接片であると共にその屈曲構成にて電池蓋４の付
勢用弾性部材としても作用する共通接片、６は電池蓋４
内に移動可能に設けられ電池蓋４の本体モールド１に対
する係止を行なう係止部材、７は係止部材６の動作制御
を行なう係止つまみ、８は電池蓋４と本体モールド１と
の連接を行なう係止棒、９は電池接片、１０は係止部材
６に常時矢印ａ方向への付勢力を与える弾性部材を夫々
示している。

第２図イ９口は、第１図と同様に本考案による電池収納
装置の一実施例を示す上面図およびＩ−Ｉ′線線断断面
図あり、図中第１図と同図番のものは同一の部材を示し
、図面からも明らかではあるが第１図に示した状態は電
池蓋４が開状態にある場合に対し、第２図は電池蓋４が
閉状態にある場合を示した図であることはいうまでもな
い。

前述した如くの部材から構成される本考案による電池収
納装置は、本体モールド１内に形威された電池室２に電
池３を収納後、係止棒８を介して本体モールド１に回動
可能に連接された電池蓋４を矢印す方向に回動せしめる
ことにより、弾性部材１０により常時付勢されている係
止部材６の先端部６１ と本体モールド１に設けられ
た係止凹部１１ とを嵌合させ、第２図に図示した如
くの状態を得ることで電池３の電気機器に対する収納が
完了することになる。

電池３を電池室２から取出すには、一体成形されるなど
して係止部材６と連接され係止つまみ７を介して係止部
材６を矢印ａとは反対方向に前述の弾性部材１０の弾性
力に逆って移動させれば、上述した先端部６１ と係止
凹部１．との嵌合が解除されるため、電池蓋４には電池
接片９の弾性力が電池３を介して、また、第１図の状態
から第２図の状態にその屈曲部分５１が強制的に曲げら
れていた共通接片５の弾性力が直接印加されることにな
り、即ち上記嵌合が解除されれば自動的に電池蓋４は開
状態になされることになり、電池３は簡単に取出すこと
が可能となる。

尚、電池３が収納されていない場合であっても上述した
共通接片５の屈曲部５□の電池室側壁との当接にまり生
ぜしめられる弾性力により、係止つまみ７の操作により
係止部材６と係止凹部１□との嵌合を解除すれば、電池
蓋４は開状態になす入力を必要とせずに電池３を収納可
能な状態になすことができる。

また、この時上記共通接片５の屈曲部５１は、電池室２
に電池３がある場合における電池間の空間を移動するこ
とになり、電池蓋４を開状態になす構成のための特別な
スペースは何ら必要とせず、さらに上記電池蓋４が開状
態にある時の共通接片５の屈曲部５１は電池３の電池室
２への収納時におけるガイドの作用をもすることになり
、この屈曲部５□は多機能を有した極めて便利な構成で
ある。

また、先に述べた実施例における電池蓋４と本体モール
ド１との連接は係止棒８を介して行なっているが、もち
ろん電池蓋４と本体モールド１とを同様な回動操作が可
能な如く一体成形で構成してもよい。

しかしながら、先の実施例の如くに金属棒を係止棒８と
して使用したり、無理嵌合等によるインサート成形によ
る連接の方が連接部分の強度を考えると非常に有利とな
る。

さらに、以上の例では係止部材６の付勢を弾性部材１０
により行なっているが、係止部材６と一体に第２図口に
一点鎖線で示した如くの略半円状の棒状部材１１を形威
し、かつ本体モールド１に上記棒状部材１１を略直線状
になる如くに係止する突起１２を設けることにより係止
部材も自体に矢印ａ方向への付勢力を持たせることがで
きる。

以上述べたように、本考案は係止っまみを係止部材と係
止凹部との嵌合が解除される如く移動せしめることによ
り、電池を電池室に収納できる電池蓋の開状態を、電池
蓋に設けた共通接片の屈曲構成による弾性力および本体
モールドに設けられた電池接片の弾性力によって簡単に
得、一方、電池蓋の閉状態は、常時所定方向に付勢され
ている電池蓋に設けられた移動可能な係止部材と本体モ
ールドの係止凹部との嵌合により上述した弾性力に逆っ
た係止力により簡単に得るものである。

従って、本考案による電池収納装置における電池蓋の開
閉操作は、二部材の嵌合および嵌合解除を係止つまみの
極めてわずかな移動操作を行なうことによって遠戚する
もので極めて簡単な操作となり、また、先にも述べたが
上記操作を可能ならしめた構成によるスペースは極めて
少なく、かつ共通接片、係止棒、係止部材が全て電池蓋
に設けられるため組立て上も簡易な極めて有利な作業と
なり、製造工程の増加等の問題点を有していた従来装置
に比して有利となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案による電池収納装置の一実
施例を示し、第１図イ、第２図イではそれぞれ電池蓋が
開いた状態、電池蓋が閉じた状態における上面図、第１
図口、第２図口はそれぞれイのＩ−Ｉ線、ｎ−ｍ’線に
おける縦断面図である。 １・・・・・・本体モールド、２・・・・・・電池室、
３・・・・・・電池、４・・・・・・電池蓋、５・・・
・・・共通接片、６・・・・・・係止部材、７・・・・
・・係止つまみ、８・・・・・・係止棒、１０・・・・
・・弾性部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電池を使用する電気機器における前記電池の収納装置で
   あって、前記電気機器の本体モールドにより電池挿入口
   および電池接片を有して形成される電池室と、前記本体
   モールドに回動可能な如くに連接され前記電池挿入口の
   開閉を行なう電池蓋と、前記電池蓋に取付けられた前記
   電池と電気的な接触を行なうと共に屈曲した屈曲部分が
   前記電池室の側壁に当接することにより前記電池蓋を開
   状態になる如く付勢し、かつ前記電池蓋の開状態におい
   て前記屈曲部分が電池挿入のガイドとなる共通接片と、
   前記電池蓋内に移動可能に設けられかつ常時所定方向に
   弾性部材によって付勢され、前記本体モールドに形成さ
   れた係止凹部と嵌合することにより前記共通接片による
   付勢に逆らい前記電池蓋を本体モールドに係止する係止
   部材と、前記係止凹部と係止部材の嵌合を解除せしめる
   如く前記係止部材の移動を制御する係止つまみとから構
   成されることを特徴とする電池収納装置。