JPS6040084Y2 - 移植装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、玉ネギ・タバコ等のブロック苗（つまりブロ
ック土とこれに生育された苗をいい、以下、ブロック苗
という）を移植する装置に係り、多数のブロック苗を育
苗した底抜き育苗箱を、その載置台に装置する作業は人
手によるその後の移植作業は自動化して省力化と移植効
率を向上したことを目的とする。

玉ネギ・タバコ等は育苗箱に縦横整列状又は亀甲整列状
にブロック苗として育苗しておき、これを移植機に搭載
せしめ、作業員がブロック苗を育苗箱よりその都度取出
して移植しているのが通例これによれば農業機械化及び
移植効率の点で問題がある。

本考案は、上記実状に鑑み案出されたものであり、その
構成上の特徴は多数のブロック苗を育苗した底抜き育苗
箱を前後左右に摺動自在に支承する載置台を設け、該載
置台の上方所定位置に上下往復自在でかつブロック苗を
突落すブツシュ体を設け、該ブツシュ体はブロック苗の
鉛直上方に長く形成された棒体とこの棒体の下端に備え
られてブロック苗のブロック土の上面に当接される又形
状のブツシュ部からなり、このブツシュ部と棒体部分と
の連結部はブロック苗の苗との干渉をさける苗回避部と
されている点にある。

；、３以下、図面を参照して本考案の実施例を詳述する
。

トラクタ１の牽引型で例示する第１図、第２図において
、２はロータリ耕耘装置で、三点リンク３を介してトラ
クタ１に昇降自在に連結されており、該耕耘装置２に畝
成形装置４、畝面被覆装置５と共に移植装置６が装備さ
れている。

畝成形装置４は耕耘部材２Ａの耕巾中央後方に設けた成
形蓋７、成形蓋７の両脇に設けた少なくとも一方を駆動
輪とするゲージ輪８等から構成されている。

畝面被覆装置５は畝長手方向に直交して繰出し自在に軸
架したマルチ膜体繰出部９、マルチ膜体ガイド部１０、
畝頂面の鎮圧体１１および左右一対のマルチ膜体踏付転
動体１２並びに覆土体１３等から構成されている。

移植装置６は開閉自在の移植筒体１４が畝頂面でかつマ
ルチ膜体を被覆した後を、所定ピッチ毎に穿孔するもの
であり、移植筒体１４はゲージ輪８の転動力を巻掛伝動
体１５、クランク運動体１６等を介して一対の昇降アー
ム１７に上下運動として連動されるもので、開閉アーム
１８によって開閉自在である。

即ち、移植筒体１４が上死点にあるときから降下し、マ
ルチ膜体の切断と植付は孔の成形をしてから移植筒体１
４が開放されてその中に保留していたブロック苗を移植
するのである。

本考案は、上記移植筒体１４が上死点にて待期している
とき、これにブロック苗を補給して移植するものとして
その一例が図解されており、この点を第３図乃至第８図
をも参照して詳述する。

１９は育苗箱であって、方形の箱本体２０と、この箱本
体２０の中を縦横に仕切る仕切り板２１と、孔明き底板
２２等から戒り、底板２２は第７図の如く抜差し自在で
ある。

本考案ではこの育苗箱１９に苗を育苗し、この育苗箱１
９の底板２２を抜き出して所謂底抜き育苗箱としてその
まま利用される。

なお、実施例では育苗箱１９として縦横整列状を例示し
ているが、これは亀甲整列状でもよく、ブロック苗の形
状は任意である。

２３は育苗箱載置台装置であり、実施例ではチェンコン
ベア装置２４にて左右方向つまり畝長手直交方向に間欠
駆動され、更に、コンベア装置２４の全体が前後方向つ
まり畝長手方向に間欠駆動されることにより、載置台２
３に載架した育苗箱１９がそのブロック苗間隔毎に摺動
する構成である。

これを具体的にすれば、機枠２４ａに平面対角配置で４
本の支柱２５を立設し、前後に対向する各支柱２５間に
スライドロッド２６を平行架設し、このスライドロッド
２６にスライダ２７を介してコンベアフレーム２８の一
対を前後に対向して装着している。

コンベアフレーム２８には左右一対の巻掛体２９．３０
、実施例ではスプロケットホイールを架設し、この巻掛
体２９．３０間に巻掛伝動体３１、実施例ではチェノを
掛架して戊り、少なくとも一方の巻掛体２９を実施例で
は油圧モータで示す回転駆動体３２と、この制御装置３
３、実施例では電磁バルブ等で間欠的に左右方向送りと
しており、駆動側の巻掛体２９にはフリホイール等のワ
ンウェイクラッチ体３４が装備されている。

前記巻掛伝動体３１には育苗箱１９の大きさに合わせて
着脱自在のアタッチメント金具３５が設けられ、育苗箱
１９は実質的にこの金具３５に載置され、かつ、送りを
受けるように係合されている。

３６は伸縮形油圧シリンダで、固定側に支承されており
、そのピストンロッド３７がコンベアフレーム２８に連
結されており、このシリンダ３６の伸縮動作で育苗箱１
９をブロック苗間隔毎に前後に切替えて間欠送りするも
ので、３８，３９が油圧モータ３２の間欠切替えスイッ
チで、制御装置３３に連動連結されている。

４０は底板支承体であり、底抜き育苗箱１９を支持して
おり、コンベアフレーム２８に設けたブラケット４１に
着脱自在である。

４２はブロック苗突落し装置であり、実施例では移植筒
体１４の上死点直上において対応する位置に上下往復自
在のブツシュ体４３をフレーム４４に固定のガイド筒４
５に挿通せしめ、クランク板４６とクランクアーム４７
等より構成の駆動体４８にて鉛直方向に可動される。

なお、駆動体４８には移植筒体１４の上下運動と関連ず
けられた巻掛伝動体４９にて動力が伝導される。

つまり、移植筒体１４が上死点に待期しているとき、ブ
ツシュ体４３が下動し、移植筒体１４が下動して再び待
期するのを−サイクルとしている。

ブツシュ体４３は第６図に示す如くブロック苗■の鉛直
上方において長く形成された棒体とこの棒体の下端に２
又形状等のように又形状とされてブロック苗Ｖの苗Ｖ１
をはさんでブロック土の上面に当接される水平方向のブ
ツシュ部４７Ａを有し、更に、棒体部分とブツシュ部４
７Ａとの連結部は苗Ｖ１との干渉をさける本例では斜向
された苗回避部４３Ａを有している。

その他、５０は育苗箱排出シュートであり、コンベア装
置２４の送出端側に設けである。

以上のように構成された実施例によれば、育苗箱１９に
て育成されたブロック苗Ｖはまず、育苗箱１９の底板２
２を抜出し、これをアタッチメント金具３５および底板
４０に載置せしめておく。

トラクタ１の走行に伴い、ロータリ耕耘装置２による耕
起作業、畝成形装置４による畝成形および畝面被覆装置
５によるマルチ膜体の被覆作業と共に移植装置６による
移植作業がなされる。

まず、コンベア装置２４が油圧モータ３２、制御装置３
３等によりひとつのブロック苗■がブツシュ体４７Ａの
真下に待期するように左右方向に間欠駆動し、ブツシュ
体４７の降下にて育苗箱１９中のブロック苗Ｖがブツシ
ュ部４７の押下を受けて突落され、実施例では移植筒体
１４に保留し、該移植筒体１４の降下でマルチカットと
共に移植される。

この移植過程において実施例ではコンベア装置２４の全
体を制御装置３３により、シリンダ３６の伸縮動作を介
してブロック苗の苗ピッチ毎に前後方向に間欠駆動せし
め、次々と最前列のブロック苗■を前後送りして移植筒
１４に供給せしめ、この最前列のブロック苗の供給が終
った後、切替えスイッチ３８．３９を介して油圧モータ
３２を間欠駆動して次位列のブロック苗を次々と送り込
むのである。

なお、実施例ではブツシュ体４７にて移植筒体１４にブ
陥ツク苗Ｖをひとつづき補給して移植すべく構成してい
るが、畝その他の植付は部に移植溝又は孔を予じめ形成
した移植手法のときは、ブツシュ体４７の押下にてその
まま移植することができるのである。

以下、本考案によれば、底抜き育苗箱をそのまま利用し
てその箱を左右・前後に間欠摺動せしめてブツシュ体に
てブロック苗を突落すものであるから、移植作業が円滑
でかつ効率よ〈実施できてその効果は著大である。

また、ブツシュ体はその棒体の下端に又形状のブツシュ
部を有してブロック土の上面の当接可能とされ、このブ
ツシュ部は苗回避部を介して棒体に連結されているので
、ブロック土を確実に押圧しながら落下させることがで
きるばかりでなく、このとき、苗との干渉はなく従って
、苗の痛みも少なくできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を装備した一例のトラクタ牽引型の全体
側面図、第２図は同背面図、第３図は要部拡大背面図、
第４図は同側面図、第５図は要部の配置関係を概略示す
平面説明図、第６図はブツシュ体の詳細斜視図、第７図
は育苗箱の斜視図、第８図１，２は第７図Ａ−Ａ、Ｂ−
Ｂ線の断面図である。 ６・・・・・・移植装置、１９・・・・・・育苗箱、２
３・・・・・・載置台装置、２４・・・・・・コンベア
装置、３２・・・・・・油圧モータ、３３・・・・・・
制御装置、３６・・・・・・シリンダ、４２・・・・・
・ブロック苗突落し装置、４３・・・・・・ブツシュ体
、４７Ａ・・・・・・ブツシュ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数のブロック苗を育苗した底抜き育苗箱を前後左右に
   摺動自在に支承する載置台を設け、該載置台の上方所定
   位置に上下往復自在でかつブロック苗を突落すブツシュ
   体を設け、該ブツシュ体は、ブロック苗の鉛直上方にあ
   って、上下方向に延伸の棒体部分を有し、この棒体部分
   の下端にブロック苗の苗との干渉をさける苗回避部を介
   してブロック苗のブロック上上面と上下に対応して水平
   方向に形成された又状のブツシュ部を有していることを
   特徴とする移植装置。