JPS6131610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、玉ネギ・タバコ等のブロツク苗を移
植する装置に係り、互いに分離自在として縦横整
列状とされたブロツク苗群をそのブロツク苗毎に
自動的に突落すことにより、移植作業の省力化と
効率を向上したことを目的とする。

玉ネギ・タバコ等は育苗箱に縦横整列状にブロ
ツク苗として育苗しておき、これを移植機に搭載
せしめ、作業員がブロツク苗を育苗箱よりその都
度取出して移植しているのが通例で、これによれ
ば農業機械化及び移植効率の点で問題がある。

本考案は、上記実状に鑑み案出されたものであ
り、その構成上の特徴は、上下に開口する苗箱内
に互いに分離可能として縦横整列状に収容されれ
たブロツク苗を突落し位置でブロツク苗ごとに順
次落下させて移植する装置において、前記苗箱を
苗箱内のブロツク苗群の一方の列状方向にブロツ
ク苗のピツチ分宛間欠移送するコンベア装置を設
け、このコンベア装置のコンベアフレームに、苗
箱が上面を摺動しかつ苗箱の下端開口部を前記一
方の列状方向に関して前記突落し位置の手前まで
被覆する案内板を設け、コンベア装置を前記ブロ
ツク苗群の一方の列状方向と直交する他方の列状
方向にブロツク苗のピツチ分宛間欠移送する移動
装置を設け、コンベア装置の上方でかつ所定の固
定側に、鉛直運動するブロツク苗突落し装置を設
けた点にある。以下、図面を参照して本考案の実
施例を詳述する。

トラクタ１の牽引型で例示する第１図、第２図
において、２はロータリ耕耘装置で、三点リンク
３を介してトラクタ１に昇降自在に連結されてお
り、該耕耘装置２に畝成形装置４、畝面被覆装置
５と共に移植装置６が装備されている。

畝成形装置４は耕耘部材２Ａの耕巾中央後方に
設けた成形器７、成形器７の両脇に設けた少なく
とも一方を駆動輪とするゲージ輪８等から構成さ
れている。

畝面被覆装置５は畝長手方向に直交して繰出し
自在に軸架したマルチ膜体繰出部９、マルチ膜体
ガイド部１０、畝頂面の鎮圧体１１および左右一
対のマルチ膜体踏付転動体１２並びに覆土体１３
等から構成されている。

移植装置６は開閉自在の移植筒体１４が畝頂面
でかつマルチ膜体を被覆した後を、所定ピツチ毎
に穿孔するものであり、移植筒体１４はゲージ輪
８の転動力を巻掛伝動体１５、クランク運動体１
６等を介して一対の昇降アーム１７に上下運動と
して連動されるもので、開閉アーム１８によつて
開閉自在である。

即ち、移植筒体１４が上死点にあるときから降
下し、マルチ膜体の切断と植付け孔の成形をして
から移植筒体１４が開放されてその中に保留して
いたブロツク苗を移植するのである。

本考案は、上記移植筒体１４が上死点にて待期
しているとき、これにブロツク苗を補給して移植
するものとしてその一例が図解されており、この
点を第３図乃至第８図をも参照して詳述する。

１９は上下に開口する育苗箱であつて、方形の
箱本体２０と、この箱本体２０の中を縦横に仕切
る仕切り板２１と、孔明き底板２２等から成り、
底板２２は第７図示の如く抜差し自在である。

本考案ではこの育苗箱１９に苗を列状ブロツク
苗群として育苗し、この育苗箱１９の底板２２を
抜き出して所謂底抜き育苗箱としてそのまま利用
される。

２３は育苗箱載置台装置であり、実施例ではチ
エンコンベア装置２４にて左右方向つまり畝長手
直交方向に間欠駆動され、更に、コンベア装置２
４の全体が前後方向つまり畝長手方向に間欠駆動
されることにより、載置台２３に載架した育苗箱
１９がそのブロツク苗間隔毎に摺動する構成であ
る。

これを具体的にすれば、機枠２４ａに平面対角
配置で４本の支柱２５を立設し、前後に対向する
各支柱２５間にスライドロツド２６を平行架設
し、このスライドロツド２６にスライダ２７を介
してコンベアフレーム２８の一対を前後に対向し
て装置している。

コンベアフレーム２８には左右一対の巻掛体２
９，３０、実施例ではスプロケツトホイールを架
設し、この巻掛体２９，３０間に巻掛伝動体３
１、実施例ではチエンを掛架して成り、少なくと
も一方の巻掛体２９を実施例では油圧モータで示
す回転駆動体３２と、この制御装置３３、実施例
では電磁バルブ等で間欠的に左右方向送りとして
おり、駆動側の巻掛体２９にはフリホイール等の
ワンウエイクラツチ体３４が装備されている。

前記巻掛伝動体３１には育苗箱１９の大きさに
合わせて着脱自在のアタツチメント金具３５が設
けられ、育苗箱１９は実質的にこの金具３５に載
置され、かつ、送りを受けるように係合されてい
る。

３６は伸縮形油圧シリンダで、固定側に支承さ
れており、そのピストンロツド３７がコンベアフ
レーム２８に連結されており、このシリンダ３６
の伸縮動作で育苗箱１９をそのブロツク苗間隔毎
に前後に切替えて間欠送りするもので、３８，３
９が油圧モータ３２の間欠切替えスイツチで、制
御装置３３に連動連結されている。

４０は案内板で、底抜き育苗箱１９を支持して
育苗箱１９が上面を摺動すると共に、育苗箱１９
の下端開口部を左右方向に関してブロツク苗の突
落し位置の手前まで被覆するものであつて、コン
ベアフレーム２８に設けたブラケツト４１に着脱
自在である。

４２はブロツク苗突落し装置であり、実施例で
は移植筒体１４の上死点直上において対応する位
置に上下、即ち鉛直方向に往復動自在のブツシユ
体４３をフレーム４４に固定のガイド筒４５に挿
通せしめ、クランク板４６とクランクアーム４７
等より構成の駆動体４８にて鉛直方向に可動され
る。

なお、駆動体４８には移植筒体１４の上下運動
と関連ずけられた巻掛伝動体４９にて動力が伝導
される。つまり、移植筒体１４が上死点に待期し
ているとき、プツシユ体４３が下動し、移植筒体
１４が下動して再び待期するのを一サイクルとし
ている。

プツシユ体４３はその下部に実施例では２又形
状のプツシユ部４７Ａを備え、ブロツク苗Ｖを所
定位置において押下すべく対応している。

その他、５０は育苗箱排出シユートであり、コ
ンベア装置２４の送出端側に設けてある。

以上のように構成された実施例によれば、育苗
箱１９にて育成されたブロツク苗Ｖはまず、育苗
箱１９の底板２２を抜出し、これをアタツチメン
ト金具３５および案内板４０に載置せしめてお
く。

トラクタ１の走行に伴い、ロータリ耕耘装置２
による耕起作業、畝成形装置４による畝成形およ
び畝面被覆装置５によるマルチ膜体の被覆作業と
共に移植装置６による移植作業がなされる。

まず、コンベア装置２４が油圧モータ３２、制
御装置３３等によりひとつのブロツク苗Ｖがプツ
シユ部４７Ａの真下に待期するように左右方向に
間欠駆動し、プツシユ部４７の降下にて育苗箱１
９中のブロツク苗Ｖがプツシユ部４７Ａの押下を
受けて突落され、実施例では移植筒体１４に保留
し、該移植筒体１４の降下でマルチカツトと共に
移植される。

この移植過程において実施例ではコンベア装置
２４の全体を制御装置３３により、シリンダ３６
の伸縮動作を介してブロツク苗の苗ピツチ毎に前
後方向に間欠駆動せしめ、次々と最前列のブロツ
ク苗Ｖを前後送りして移動筒１４に供給せしめ、
この最前列のブロツク苗の供給が終つた後、切替
えスイツチ３８，３９を介して油圧モータ３２を
間欠駆動して次位列のブロツク苗を次々と送り込
むのである。

なお、実施例ではプツシユ体４７にて移植筒体
１４にブロツク苗Ｖをひとつずつ補給して移植す
べく構成しているが、畝その他の植付け部に移植
溝又は孔を予じめ形成した移植手法のときは、プ
ツシユ体４７の押下にしてそのまま移植すること
ができるのである。

また、実施例では列状ブロツク苗群を苗毎に左
右方向に間欠送りするにコンベア装置２４を採用
し、前後方向はシリンダ３６を採用しているが、
前後方向をコンベア装置２４としてもよい。

以上本考案によれば、ブロツク苗が互いに分離
可能として縦横整列状に収容された苗箱を、コン
ベア装置により苗箱内のブロツク苗群の一方の列
状方向にブロツク苗のピツチ分宛間欠移送すると
共に、コンベア装置をブロツク苗群の一方の列状
方向と直交する他方の列状方向にブロツク苗のピ
ツチ分宛間欠移送して、プツシユ体等の突落し装
置の鉛直運動によりブロツク苗を突落し位置で突
落すものであるから、移植作業を円滑でかつ効率
よく実施できる。特に、コンベア装置のコンベア
フレームに、苗箱が上面を摺動しかつ苗箱の下端
開口部を前記一方の列状方向に関して前記突落し
位置の手前まで被覆する案内板を設けたので、ブ
ロツク苗を収容する苗箱がコンベア装置により間
欠移送される際において、苗箱内の各ブロツク苗
が前記一方の列状方向に関して突落し位置に到達
するまでに苗箱内から不慮に落下する惧れを確実
になくせると共に、突落し装置によるブロツク苗
の突落しに関して案内板が障害となることもな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を装備した一例のトラクタ牽引
形の全体側面図、第２図は同背面図、第３図は要
部拡大背面図、第４図は同側面図、第５図は要部
の配置関係を概略示す平面説明図、第６図はブツ
シユ体の詳細斜視図、第７図は育苗箱の斜視図、
第８図１，２は第７図Ａ−Ａ，Ｂ−Ｂ線の断面図
である。 ６……移植装置、１９……育苗箱、２３……載
置台装置、２４……コンベア装置、３２……油圧
モータ、３３……制御装置、４２……ブロツク苗
突落し装置、４３……プツシユ体、４７Ａ……プ
ツシユ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下に開口する苗箱内に互いに分離可能として
   縦横整列状に収容されたブロツク苗を突落し位置
   でブロツク苗ごとに順次落下さてて移植する装置
   において、 前記苗箱を苗箱内のブロツク苗群の一方の列状
   方向にブロツク苗のピツチ分宛間欠移送するコン
   ベア装置を設け、このコンベア装置のコンベアフ
   レームに、苗箱が上面を摺動しかつ苗箱の下端開
   口部を前記一方の列状方向に関して前記突落し位
   置の手前まで被覆する案内板を設け、コンベア装
   置を前記ブロツク苗群の一方の列状方向と直交す
   る他方の列状方向にブロツク苗のピツチ分宛間欠
   移送する移動装置を設け、コンベア装置の上方で
   かつ所定の固定側に、鉛直運動するブロツク苗突
   落し装置を設けたことを特徴とする移植装置。