JP3275244B2

JP3275244B2 - 仮植装置

Info

Publication number: JP3275244B2
Application number: JP03101195A
Authority: JP
Inventors: 孝志小野坂; 久也山田
Original assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd; Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd; Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1995-02-20
Filing date: 1995-02-20
Publication date: 2002-04-15
Anticipated expiration: 2017-04-15
Also published as: JPH08224047A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、花卉や野菜の苗の如
く、セル成形苗トレーに播種し、発芽後に４〜６葉程度
の大きさとなると、苗トレーから仮植トレーに精度良く
仮植する為の技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、セル成形苗をトレーのポット
から抜取り、植えつける機構に関する技術は公知とされ
ているのである。抜取り装置はトレー上のセル成形苗の
土の部分に抜取り爪を挿入して持ち上げて苗を抜取り、
セル成形苗を持ち上げながら水平方向へ移動して、仮置
きカップへ挿入していた。そして、この仮置きカップを
植付部まで搬送して、植付部で植付装置によって、仮置
きカップから仮植ポットへ水平移動と上下移動によって
搬送して、仮植トレーの仮植ポットに仮植されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術においては、セル成形苗を収納した苗トレーのポット
のピッチと、仮植トレーのポットのピッチは異なるの
で、苗トレーから仮置きポットへ移すとき、又は、仮置
きポットから仮植トレーへ移す時にピッチを変更する
が、セル成形苗を持ち上げたまま急にピッチを変更する
と、セル成形苗の姿勢が崩れ、落下することがある。し
かも、変更する間隔が大きくなるほど変化量が大きいの
で、セル成形苗の姿勢を崩す度合いが大きくなる。ま
た、セル成形苗を収納して搬送する仮置きカップによる
搬送途中で、仮植トレーのポットのピッチに合わせるよ
うに構成することも可能であるが、技術的に難しく、正
確に位置決めしないと、仮置きポットからセル成形苗を
抜く時に、爪位置がズレて、苗を傷めたり、うまく抜き
出すことができなかったりするのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明が解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に上記課題を解決するた
めの手段を説明する。即ち、碁盤目状に配置したポット
で育苗したセル成形苗を、列状に複数の抜取爪を有する
苗抜取部Ｅによって、苗トレーコンベア１０上の苗トレ
ーＰより苗搬送コンベアＣ上の苗移載カップに仮置き
し、該苗搬送コンベアＣにて搬送後に列状に複数の植付
チャックを有する植付部Ｂによって、苗移載カップから
仮植トレーコンベア１１上の仮植トレーに植付を行う構
成において、前記苗抜取部Ｅの抜取爪５のピッチＬ１よ
り苗搬送コンベアＣの苗移載カップ９のピッチＬ２を大
きくし、かつ、該苗移載カップ９のピッチＬ２より植付
チャック６のピッチＬ３を大きくしたものである。ま
た、前記苗トレーコンベア１０及び仮植トレーコンベア
１１を任意高さに上下調節可能としたものである。

【０００５】

【作用】次に作用を説明する。仮植作業を始める前に、
苗抜取部Ｅの抜取爪５の最下降位置が苗トレーコンベア
１０上に載せた苗トレーＰのポットに挿入して苗を抜き
取れる位置となるように、高さ調節機構のハンドルを回
転して苗トレーコンベア１０の高さを調節し、同様に仮
植トレーコンベア１１も植付チャック６を下降した時の
高さが仮植トレーＳのポットに植えつけられる高さとな
るように高さを調節する。そして、作業を開始して、セ
ル成形苗が苗トレーコンベア１０によって苗搬送コンベ
アＣ下方まで搬送され、その位置で苗抜取部Ｅによって
１列のセル成形苗が抜き取られて、上昇時に苗抜取部Ｅ
の抜取爪５・５・・・が間隔調整機構によって苗トレー
ＰのポットのピッチＬ１から苗搬送コンベアＣの苗移載
カップ９のピッチＬ２に広げられ、苗搬送コンベアＣの
カップ９上まで搬送されて、カップ９にセル成形苗が挿
入される。そして、苗搬送コンベアＣによって仮植トレ
ーコンベア１１まで直角方向に搬送されて、その位置で
植付部Ｂが搬送コンベアＣのカップ９からセル成形苗を
取り出し、仮植トレーコンベア１１上へ搬送するとき
に、植付チャック６の間隔が苗移載カップ９のピッチＬ
２から仮植トレーＳのポットの間隔Ｌ３に広げられて、
ポットに植えつけられる。

【０００６】

【実施例】次に実施例を説明する。図１は仮植装置の全
体左側面図、図２は同じく仮植装置の全体平面図、図３
は同じく仮植装置の全体正面図、図４は苗抜取部Ｅの正
面図一部断面図、図５は同じく側面断面図、図６は仮植
装置の右側面図、図７は穴開け部正面図、図８は植付部
Ｂの後面図、図９は苗トレーＰと苗移載カップ９と仮植
トレーＳのピッチの関係を示す図、図１０はトレーコン
ベアの昇降機構を示す側面図、図１１は同じく平面図、
図１２は昇降駆動伝達部の断面図である。

【０００７】セル成形苗を育苗する苗トレーＰは播種さ
れる種子の種類に合わせた大きさの穴（ポットＱ）を数
条・数列に碁盤目状に形成し、これらの全ての穴に所定
の用土を充填して播種され、発芽して２〜４葉となると
セル成形苗が出来上がる。該セル成形苗は余りにも小さ
く、そのまま路地やハウス等で栽培すると枯れる可能性
もあるため、更に大きくした苗とするために、苗トレー
のポットの大きさよりもやや大きいポットを有する仮植
トレーに植えつける。この苗トレーから仮植トレーに移
植する装置を仮植装置とする。

【０００８】図１・図２・図３において、自動仮植装置
の全体的な構成について説明する。下部にはキャスター
輪を配置したフレーム台Ｈが設けられている。該フレー
ム台Ｈの上に、前後方向に苗トレーコンベア１０と仮植
トレーコンベア１１が平行して左右に配置されている。
該苗トレーコンベア１０と仮植トレーコンベア１１は、
反対方向に間欠移動すべく構成している。つまり、苗ト
レーコンベア１０は、苗トレーＰの穴ピッチの間隔で前
方（又は後方）へ間欠移動し、仮植トレーコンベア１１
は、仮植トレーＳに嵌装した仮植ポットＴのピッチの間
隔で後方（又は前方）へ間欠移動する。

【０００９】該仮植トレーコンベア１１と苗トレーコン
ベア１０の略中央部において、両コンベアに対して、直
角方向に両コンベアを跨いで、苗搬送コンベアＣが配置
されている。該苗搬送コンベアＣは、垂直方向に配置し
て左右方向に回動するチェーンコンベアにより構成され
ている。該チェーンコンベアのチェーン（又はベルト）
２０は図３に示すように、苗トレーコンベア１０と仮植
トレーコンベア１１の両外側の上下に駆動スプロケット
３５と従動スプロケット３６・３６・３６を正面視長方
形の頂点の位置に配置して、チェーン２０を巻回してい
る。この巻回したチェーン２０内側を苗トレーコンベア
１０と仮植トレーコンベア１１が貫通するごとく平行に
配置し、チェーン２０上部の高さと、苗トレーコンベア
１０及び仮植トレーコンベア１１の上面の高さの差が小
さくなるように配置して、高さを抑えて低重心となるよ
うに構成している。

【００１０】また、苗抜取りや植付のために後述する苗
抜取爪５又は植付チャック７の最下降位置は決まってい
るので、苗トレーまたは仮植トレーの大きさ（高さ）が
異なると、所定位置まで抜取爪５又は植付チャック６が
下降できなかったり、深く入り過ぎたりして、正確に抜
取りや植付ができなくなる。そこで、苗トレーコンベア
１０及び仮植トレーコンベア１１の高さを調節できるよ
うにしている。その高さ調節機構Ｆの構成を苗トレーコ
ンベア１０について図１０、図１１、図１２により説明
すると、フレーム台Ｈにブラケット６０・６０とベアリ
ングケース６１が固設され、ブラケット６０にガイドパ
イプ６２・６２を固定して、該ガイドパイプ６２・６２
にガイドロッド６３・６３を上下摺動自在に挿入し、該
ガイドロッド６３・６３上端はコンベア枠６４に固定し
ている。

【００１１】また、前記ベアリングケース６１にはベア
リングを介して昇降軸６５が回転自在に垂直方向に支持
され、該昇降軸６５上部にはネジ部６５ａが形成され
て、コンベア枠６４下面に設けたボス６４ａに螺装して
いる。また、昇降軸６５下端にはベベルギア８０が固設
され、前記ベアリングケース６１に固設した軸受ユニッ
ト８３に横架した伝動軸８２上に固設したベベルギア８
１と前記ベベルギア８０が噛合されている。そして、上
記昇降軸６５が苗トレーコンベア１０の前後の下部に複
数（本実施例では二組）設けて安定して支持できるよう
にし、伝動軸に固設したベベルギア８０は前記伝動軸８
２上のベベルギア８１とそれぞれ噛合し、該伝動軸８２
の一側にはハンドル８４が固設されている。

【００１２】従って、該ハンドル８４を回動することに
よって、伝動軸８２が回動されて、ベベルギア８０・８
０・８１・８１を介して昇降軸６５・６５が回動され
て、ネジ部６５ａに螺装したボス部６４ａが上下方向に
摺動し、苗トレーコンベア１０を水平の状態で昇降で
き、任意の高さに上下位置調節可能としている。そし
て、仮植トレーコンベア１１も前記と同様に構成され
て、ハンドルを回転することにより、コンベアの高さを
調整できるようにし、苗抜取爪５又は植付チャック７を
下降したときに、ポットの所定位置に入るように、調整
できるようにしている。

【００１３】また、前記苗搬送コンベアＣの駆動スプロ
ケット３５はフレーム台Ｈに設けたモーターＭより電磁
クラッチ、減速機、割出しユニット、スプロケット、チ
ェーンを介して動力が伝達され間欠駆動される。また、
前記チェーン２０外周に、等間隔で苗移載カップ９・９
・・・が固定されている。この苗移載カップ９の取付間
隔（ピッチ）Ｌ２は図９に示すように、苗トレーコンベ
ア１０で搬送する苗トレーＰのポットＱの間隔Ｌ１より
も大きく、仮植トレーコンベア１１で搬送する仮植トレ
ーＳのポットＴの間隔Ｌ３よりも短くしている。但し、
本実施例では苗トレーＰのポットＱを一つおきに抜き取
るので、（Ｌ１×２）≦Ｌ２≦Ｌ３の関係となるように
構成している。そして、後述する苗抜取り部Ｅの抜取り
爪５・５・・・がＬ１とＬ２の間でピッチが変更され、
植付部Ｂの植付チャック６・６・・・がＬ２とＬ３の間
でピッチ変更され、徐々にピッチが広げられるようにし
て変動幅を小さくし、把持した苗が落下したり姿勢を崩
さないようにしている。なお、前記苗移載カップ９は、
セル成形苗を挿入する楔状の挿入孔を有し、その周囲に
は植付チャック６によって把持する為に外から入り込み
可能とする縦溝が構成されている。

【００１４】前記苗搬送コンベアＣの上方と、苗トレー
Ｐの上方の間には、前後上下に移動可能とする苗抜取部
Ｅが設けられている。フレーム台Ｈ上の柱Ｈ１・Ｈ２上
部に苗取りガイドレール１５が前高後低に側面視で円弧
状に配置され、その下部に前後方向水平にガイドレール
２３が配置され、苗取り支持体２２の上部に設けたカム
フォロアがガイドレール１５に嵌合され、苗取り支持体
２２の下部がスライダを介してガイドレール２３に嵌合
されている。そして、該苗取り支持体２２の上部にスラ
イドシリンダー１６が連結され、スライドシリンダー１
６は柱Ｈ２に枢支されて、該スライドシリンダー１６を
伸縮させることによって、苗取りスライドレール１５、
ガイドレール２３に沿って苗取り支持体２２が移動し
て、苗抜取部Ｅが上下動と前後動が同時に行われ、苗搬
送コンベアＣの上方と、苗トレーＰの上方の間を往復動
できるようにしている。

【００１５】また、苗搬送コンベアＣと仮植トレーＳの
上方の間で、植付部Ｂが前記同様に、前後上下動すべく
構成され、柱Ｈ１・Ｈ２上部に植付ガイドレール２５が
前高後低に側面視で円弧状に配置され、その下部に前後
方向水平にガイドレール２４が配置され、植付支持体２
１が植付ガイドレール２５とガイドレール２４に沿って
移動可能に構成され、植付支持体２１がスライドシリン
ダー１７に連結され、該スライドシリンダー１７は柱Ｈ
２に枢支されて、該スライドシリンダー１７を伸縮させ
ることによって、苗取りスライドレール２５、ガイドレ
ール２４に沿って植付支持体２１が移動して、植付部Ｂ
が上下動と前後動が同時に行われて、苗搬送コンベアＣ
と仮植トレーＳの間を往復動できるようにしている。

【００１６】次に苗抜取部Ｅの構成を図４、図５にて説
明する。苗抜取部Ｅは苗トレーＰのセル成形苗が挿入さ
れている凹部に斜め上方から、垂直線に対し所定角度で
挿入される２本の抜取爪５・５と、該抜取爪５・５の間
を開閉する開閉カム杆４により構成している。該開閉カ
ム杆４も同じ角度で傾斜しており、開閉カム杆４と抜取
爪５・５は平行に配置している。該抜取爪５・５を上下
する爪突出シリンダ３０と、開閉カム杆４を上下する爪
開閉シリンダ３１が支持枠７３に設けられ、抜取爪５・
５の突出・収納と開閉カム杆４の伸縮を行っている。

【００１７】抜取爪５・５の上部はスライドガイド７４
により角度を保持されて上下方向に摺動可能に支持さ
れ、爪突出シリンダ３０によるスライドがスムーズに行
われるように構成している。また、開閉カム杆４の上部
もスライドガイド７４によってガイドされており、開閉
カム杆４の上部を爪開閉シリンダ３１と連結している。
該開閉カム杆４の下端の部分にカムフォロワー４４・４
４が左右から接当されており、該開閉カム杆４が爪開閉
シリンダ３１によって突出された時にカムフォロワー４
４・４４を開げて抜取爪５・５を開き、開閉カム杆４が
セル成形苗の位置で縮小した時に抜取爪５・５が閉じる
ように構成している。

【００１８】そして、前記スライドガイド７４の上部に
は間隔調整機構を介して苗抜取部Ｅの全体を上下する昇
降ガイド付シリンダ２７が設けられ、前記苗取り支持体
２２に支持されている。前記間隔調整機構は昇降シリン
ダ２７に取付フレーム７０が支持され、該取付フレーム
７０に苗移載カップ９の列方向に沿う案内レール７２を
介して支持枠７３が吊持されている。支持枠７３には、
数条（本実施例では１４条）の苗トレーＰに対応させる
べく、その半分（７組）の苗抜取部Ｅ１，Ｅ２・・・Ｅ
７が一列をなして苗移載カップ９の列方向へ移動自在に
支持され、各々の苗抜取部Ｅ１，Ｅ２・・・Ｅ７はパン
タグラフ機構７５によって結合されている。

【００１９】一端側の抜取体Ｅ７は、支持枠７３に設置
した第１間隔調整シリンダ７７の可動部に結合してあ
り、第１間隔調整シリンダ７７の作動によって抜取部Ｅ
７を列方向へ移動させることにより、パンタグラフ機構
７５によって隣り合う抜取体の間隔を均等に保ったまま
でその間隔を変更自在に構成しており、（Ｌ１×２）と
Ｌ２の間で苗抜取部Ｅ１，Ｅ２・・・Ｅ７のピッチが変
更される。また、支持枠７３は、取付フレーム７０に設
置した第２間隔調整シリンダ６８の可動部に連結してあ
り、第２間隔調整シリンダ６８の作動によって支持枠７
３を、つまり、全ての苗抜取部Ｅ１，Ｅ２・・・Ｅ７を
苗トレーＰの列方向に並ぶセル成形苗の１間隔分（Ｌ
１）だけ列方向へ移動可能に構成している。

【００２０】また、前記植付支持体２１には図６に示す
ように、植付部Ｂを支持し、植付支持体２１は前述した
ように植付ガイドレール２５及びガイドレール２４に沿
ってスライドシリンダー１７の伸縮で前後動と上下動を
同時に可能とし、該植付支持体２１に植付部Ｂを装着し
ている。該植付部Ｂの仮植トレーＳ搬送方向前方上に穴
開けロッド８が同数平行に配置される。

【００２１】該穴開けロッド８は図７に示すように、搬
送方向の植付部Ｂより前側に、柱Ｈ１に固定した支持フ
レーム２６を設けて、該支持フレーム２６にガイド付の
シリンダー４７を垂直方向に配置して、該シリンダー４
７の下端に穴開けロッド８を仮植トレーＳの仮植ポット
Ｔの一列と同数、動間隔（Ｌ３）で配置し、仮植トレー
コンベア１１の搬送に合わせてシリンダー４７の伸縮に
よって穴開けロッド８を上下動して、植付部Ｂにより植
えつける前に、仮植ポットＴ内にセル成形苗の用土部分
の大きさの穴を穿設する。

【００２２】また、植付部Ｂは図８に示すように、植付
支持体２１下端にスライド枠３７を固設し、該スライド
枠３７に苗抜取り部Ｅと同様のパンタグラフ機構３２を
設けている。該パンタグラフ機構３２はスライド枠３７
にスライドガイド３８・３８を横架し、該スライドガイ
ド３８・３８上に仮植アーム６７・６７・・・を摺動自
在に外嵌し、隣接する仮植アーム６７・６７・・・同士
をリンク６６・６６・・・で枢結し、一側のスライド枠
３７の外側に突設したピッチ変更シリンダー２８のピス
トンロッド２８ａを一側の仮植アーム６７に固定し、該
ピッチ変更シリンダー２８を伸縮することで、Ｌ２とＬ
３の間でピッチを変更できるようにしている。

【００２３】そして、該仮植アーム６７・６７・・・そ
れぞれに上下スライドシリンダーと開閉シリンダーを垂
設して、該スライドシリンダー下端に枢支体７８を設
け、該枢支体７８下部に植付チャック６を設けている。
該植付チャック６・６・・・（本実施例では５個）の数
は仮植ポットＴの列の数に合わせて設けられている。３
７ａは最大ピッチストッパーである。尚、チャック６の
各々が独立的に、対応する苗移載カップ９の中のセル成
形苗を捕捉可能に構成してあり、これは、前記苗抜取部
Ｅが苗トレーＰの、欠株や矮小苗のものを含む全てのセ
ル成形苗を苗移載カップ９に移載するため、植付部Ｂへ
搬送されてくる苗移載カップ９の中には欠株や矮小苗の
セル成形苗が混じっていることがあり、この異常なセル
成形苗は捕捉しないようにするためである。

【００２４】このような構成で仮植装置が起動される
と、苗抜取部Ｅは苗トレーＰに向けて後退し、第１間隔
調節シリンダ７７により苗トレーＰのセル成形苗に対し
てその２間隔分（Ｌ１×２）となるように苗抜取部Ｅ
１，Ｅ２・・・Ｅ７の間隔を調節した後、下降して抜取
爪５・５の各々を同時にセル成形苗の土塊に向けて斜め
上方から下向きに突き刺し、その先端を閉じてセル成形
苗が抜き取られる。そして、苗抜取部Ｅが上昇すること
により苗トレーＰからセル成形苗が抜き取られる。そし
て、苗抜取部Ｅを苗搬送コンベアＣの上方まで上昇前進
させ、苗抜取部Ｅ１，Ｅ２・・・Ｅ７の間隔を第１間隔
調節シリンダ７７で苗移載カップ９の間隔（Ｌ２）に合
わせて調節した後に下降し、抜取爪５・５をセル成形苗
から斜め上方へ引き抜くことにより仮置きする。この抜
取爪５・５をセル成形苗から引き抜く時、図１に示す、
押さえ部材３４が苗移載カップ９まで突出し、セル成形
苗を押さえて抜取爪５・５と共に上昇することを防止し
ている。

【００２５】そして、苗搬送コンベアＣによる苗移載カ
ップ９の搬送が開始され、全体的に７つ搬送される。苗
抜取部Ｅは苗トレーＰに向けて再び後退し、第１間隔調
節シリンダ７７と第２間隔調整シリンダ６８により、苗
トレーＰの先頭列のうちで残ったセル成形苗の間隔に合
わせて下降し、前記同様に捕捉し、その後、苗抜取部Ｅ
を苗搬送コンベアＣの上方まで前進させ、苗移載カップ
９に仮置きする。

【００２６】そして、苗移載カップ９に載置されたセル
成形苗が側方へ搬送され、この搬送時に、セル成形苗の
葉部が正常に成長しているか否かを図示しない苗成長検
出器によって検出され、セル成形苗の葉部が正常に成長
している場合にのみ、植付チャック６・６・・・の各々
に独立的に伸長操作して苗捕捉位置まで移動させ、正常
なセル成形苗のみを苗移載カップ９から取り出し、異常
なセル成形苗は捕捉せず、次に搬送された先頭のセル成
形苗から順次伸縮動作して全ての植付体Ｂに捕捉させ、
仮植ポットＴに植えつけるのである。異常なセル成形苗
は苗搬送コンベアＣ右端に設けた回収容器４９に落とさ
れる。なお、苗搬送コンベアＣのカップ９と仮植トレー
コンベア１１の仮植トレーＳのポットとの間で、植付チ
ャック６・６・・・が移動する時に、その間隔が前記同
様にピッチ変更シリンダー２８を伸縮することによって
Ｌ２とＬ３の間で間隔が調節され、シリンダの伸縮によ
って植付チャック６が開閉され、苗移載カップ９でセル
成形苗の土塊の周囲をつかみ、仮植トレーＳのポットで
放される。

【００２７】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項１の如く構
成したので、セル成形苗を苗トレーコンベア１０の苗ト
レーから苗搬送コンベアＣの苗移載カップを介して仮植
トレーのポットに植えつける時に、苗トレーのポットの
ピッチから苗移載カップのピッチ、仮植トレーのポット
のピッチと徐々に間隔が広げられ、ピッチの変動が小さ
く、セル成形苗を搬送する時に苗が落下したり、姿勢が
崩れたりすることがなく、また、搬送中にピッチを変更
する構成よりも簡単に構成することが可能となった。

【００２８】請求項２の如く構成したので、苗の種類が
変更されたり、仮植する時期が変更されて、苗トレーや
仮植トレーのポットの大きさが変更されても、苗トレー
コンベア及び仮植トレーコンベアの高さを抜取爪や植付
チャックの下降位置に合わせて高さを任意に変更でき、
最適の高さに容易に調整できるようになり、正確に苗の
抜取りや植付ができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】仮植装置の全体左側面図である。

【図２】同じく仮植装置の全体平面図である。

【図３】同じく仮植装置の全体正面図である。

【図４】苗抜取部Ｅの正面図一部断面図である。

【図５】同じく側面断面図である。

【図６】仮植装置の右側面図である。

【図７】穴開け部正面図である。

【図８】植付部Ｂの後面図である。

【図９】苗トレーＰと苗移載カップ９と仮植トレーＳの
ピッチの関係を示す図である。

【図１０】トレーコンベアの昇降機構を示す側面図であ
る。

【図１１】同じく平面図である。

【図１２】昇降駆動伝達部の断面図である。

【符号の説明】

Ｂ植付部Ｃ苗搬送コンベアＥ苗抜取部Ｐ苗トレーＳ仮植トレーＬ１苗トレーのポットのピッチＬ２苗移載カップのピッチＬ３仮植トレーのポットのピッチ９苗移載カップ１０苗トレーコンベア１１仮植トレーコンベア

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平２−286014（ＪＰ，Ａ) 実開平４−38209（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A01G 9/08

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】碁盤目状に配置したポットで育苗したセ
ル成形苗を、列状に複数の抜取爪を有する苗抜取部Ｅに
よって、苗トレーコンベア１０上の苗トレーＰより苗搬
送コンベアＣ上の苗移載カップに仮置きし、該苗搬送コ
ンベアＣにて搬送後に列状に複数の植付チャックを有す
る植付部Ｂによって、苗移載カップから仮植トレーコン
ベア１１上の仮植トレーに植付を行う構成において、前
記苗抜取部Ｅの抜取爪５のピッチＬ１より苗搬送コンベ
アＣの苗移載カップ９のピッチＬ２を大きくし、かつ、
該苗移載カップ９のピッチＬ２より植付チャック６のピ
ッチＬ３を大きくしたことを特徴とする仮植装置。
【請求項２】セル成形苗を苗トレーコンベア１０から
該苗トレーコンベア１０と直角方向に配置した苗搬送コ
ンベアＣに苗抜取部Ｅにより仮置きし、該苗搬送コンベ
アＣから該苗搬送コンベアＣと直角方向に配置した仮植
トレーコンベア１１に植付部Ｂにより植付を行う構成に
おいて、前記苗トレーコンベア１０及び仮植トレーコン
ベア１１を任意高さに上下調節可能としたことを特徴と
する仮植装置。