JPS6037821Y2 - コネクタ用ケ−ブル・クランプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は種々の電気設備に使用されるコネクタ用ケーブ
ル・クランプに関するものである。

〔考案の技術的背景と問題点〕

電気設備に用いられるコネクタにおいてはそのコネクタ
におけるケーブルのクランプは次の如く行っている。

即ち、第１図に示すようにコネクタ１にケーブル２の心
線を接続した後、ケーブル心線部（ケーブルの被覆を剥
いだ部分）２ａにゴムカバーをかけて覆い、その上から
ケーブルを押えるケーブル・クランプ３で締付はコネク
タ１にケーブル２がしっかりと固定されるようにしてい
た。

しかしながら、この方式の場合、コネクタ１を電気設備
に装着した際、コネクタ１のケーブル引出し口の方向が
ケーブル２の引き回し方向と異なると心線部２ａに絶え
ず力が加わることになり、心線に断線が生ずることがあ
る。

また、心線の保護もゴムカバーによるでけであるため、
強度的にも十分とは云えず、従ってクランプに対する心
線の保護と云う目的を十分に得ることができない。

従って、ケーブルのコネクタ処理部の曲げによるケーブ
ル心線の折損防止及び心線部の保護強化の対策が必要で
あった。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情に鑑みて威されたもので、その目的と
するところは心線に加わる外力を大幅に軽減し、且つ保
護の強化を図ることができるようにしたコネクタ用ケー
ブル・クランプを提供することにある。

〔考案の概要〕

即ち、本考案は上記目的を遠戚するため、ケーブル・コ
ネクタのケーブル引込み端側に設けられ、接続されるケ
ーブルをその外周側より押えるケーブル−クランプとし
て、一端側内側に脱落を防止し且つ廻り止めとなる突起
部を形威し、また外方に固定用のネジ止め部を形成する
と共に他端側にはクランプ取付用のネジ止め部を形威し
前記固定用ネジ止め部をネジ止めすることにより一体化
する二つ割り構造で折曲した筒形の保護管と、前記ケー
ブル・コネクタに取り付けられ外周に前記保護管の突起
部に嵌合する複数の嵌合部が形成されたコネクタ取付金
具と、前記保護管のクランプ用ネジ止め部に取り付けら
れケーブルを押えるクランプ金具とより構成し、一対の
保護管をその突起部をケーブル取付金具の任意の嵌合部
に嵌合させ、前記固定用ネジ止め部をもって一対の保護
管を固定することにより引き出し口を任意方向にしてコ
ネクタ取付金具に固定でき、また、ケーブルを保護管の
引き出し口より導き出すようにすることによりケーブル
の引き廻し方向をケーブルの軸方向に一致させることが
できるように１７、また、ケーブルの被覆である部分で
クランプできるようにして心線の断線などが生じないよ
うにする。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例について第２図〜第５図を参照
しながら説明する。

第２図は本考案によるケーブル・クランプの構造を示す
平面図であり、２１はコネクタ部である。

２２．２３がケーブル・クランプ構成要素であり、２２
はコネクタ取付金具、２３は保護管である。

コネクタ取付金具２２は第３図に示す如く筒体を二つ割
りした半弧状のもので、一端側の弧の端部にはコネクタ
部２１への固定用のネジ止め部２４．２４’が形成され
ており、また、外周面側にはコネクタ取付金具２２の中
心軸線方向に沿って伸びる複数の溝部２５．２５’が形
成されている。

そして、この溝部２５．２５’の端部はコネクタ取付金
具２２の端部に形成された鍔部２６．２６’により閉じ
られている。

また保護管２３はアルミニウム等の強度の高い材料で作
られ、第３図に示すように例えば９０′折曲させた筒体
を二つ割りした形状のもので、一端側の内周面には前記
コネクタ取付金具２２の溝部２５または２５′に嵌合さ
せる突起部２７が設けられており、また、外周側にはコ
ネクタ取付金具２２の上から固定するために用いるネジ
止め部２８．２８’が設けである。

更に保護管２３の他端部にはケーブルをクランプするた
めの第５図に示す如き、円弧形のクランプ金具２９．２
９’をネジ止めするためのネジ止め部３０が外方に突出
して設けである。

このような構成の装置はコネクタ取付金具２２及び保護
管２３をそれぞれ一対用意する。

そして、コネクタ取付金具２２を凹面側を内側にし、且
つネジ止め部２４．２４’をコネクタ部２１のクランプ
保持用のネジ止め部３１．３１’に位置させて内側に装
着し、ネジを用いてこれらを一体に固定する。

そして次に一対の保護管２３をその突起部２７をコネク
タ取付金具２２の任意の溝部２５または２５′に嵌合さ
せて重ね合わせた後、互いのネジ止め部２８．２８’に
それぞれネジを通して締付固定する。

そして、最後に保護管２３の他端側に設けであるネジ止
め部３０を利用してここに第４図に示す円弧状の一対の
クランプ金具２９．２９’をその両端側に設けられたネ
ジ穴を用いてネジ止め固定する。

一対の保護管２３にはそれぞれにネジ止め部３０が設け
であるので、クランプ金具２９．２９’をこれらネジ止
め部３０間に渡し、ネジ止め用の孔を用いてネジにより
締付固定すると保護管２３の他端部側も分離しなくなる
。

以上の手順にて組み立てを行うが、組み立て開始前には
コネクタ部２１にはケーブルが取り付けられており、こ
のケーブルを覆うようにして保護管２３等が取り付けら
れる。

そしてケーブル３２は保護管２３内を通った後、保護管
２３の他端部より外部に導き出されるが、該他端部では
クランプ金具２９．２９が設けられていて第５図の如く
このクランプ金具２９゜２９′間を通して導き出される
。

従って、保護管２３内にケーブル３２の被覆剥離部分が
来るようにしてクランプ金具２９，２９′部分ではケー
ブルの被覆がある部分がクランプされるようにすれば心
線部分をクランプしていた従来方式のように心線に対す
る外力の作用などの危険はなくなり、外力はすべて保護
管２３の他端部のクランプ金具２９．２９’位置におけ
るケーブルに加わる。

しかし、この部分ではケーブル３２の被覆部分が存在す
る部分であるから、被覆部分の強度は十分にあり、心線
を傷める心配がない しかも保護管２３は折曲されており、また、突起部２７
をコネクタ取付金具２２の外周の任意の溝部２５．２５
’に係合させることによって保護管２３の他端部の開口
側の向きは任意の方向とすることができるため、ケーブ
ル３２を引き廻す方向に開口部を向ければケーブル３２
に対し大きな外力を加える心配もなくなる。

尚、コネクタ取付金具２２の溝部はその位置や数を任意
に定めることにより保護管２３の開口側の向きの自由度
を変えることができ、また上記溝の代りに歯形状とした
り波形状の係合溝とし、保護管２３の突起部もこれに合
わせて歯形状や波形状とするようにしても自由度は高く
なる。

またコネクタへのケーブルルートによっては保護管２３
をストレートの形状としても自由度は高くなる。

〔考案の効果〕

以上詳述したように本考案はケーブル・コネクタのケー
ブル引込み端側に設けられ、接続されるケーブルをその
外周側より押えるケーブル・クランプとして一端側内側
に脱落を防止し且つ廻り止めとなる突起部を形成し、ま
た外方にネジ止め部をそれぞれ形成すると共に他端側に
はクランプ金具取付用のネジ止め具を形成した二つ割り
構造で折曲した筒形の保護管と、前記ケーブル・コネク
タに取り付けられ外周に前記保護管の突起部に嵌合する
端部が閉じられた凹凸状の嵌合部を形成したコネクタ取
付金具と、前記保護管のネジ止め具に取付けられケーブ
ルを抑えるクランプ金具とよす構成し、コネクタ部に接
続したケーブルの上から二つ割りした一対の保護管を覆
せ、ケーブルの引き廻し方向に保護管の端部を向けたう
えで突起部をコネクタ取付金具の嵌合部に嵌合させ、互
いのネジ止め部をもって固定することによりこの一対の
保護管をコネクタ取付金具の上に固定し、更に保護管端
部のクランプ金具によりケーブルをクランプするように
したので、ケーブルはそのクランプ部分での引き出し方
向がケーブルの軸方向と一致するためクランプ部分にお
いてケーブルに無理な外力が加わることもなくなり、従
ってケーブルの心線の切断なども無くなって信頼性も高
くなる他、構造も比較的簡易で在来のコネクタにも使用
できるなど、優れた特徴を有するコネクタ用ケーブル・
クランプを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す図、第２図は本考案の一実施例を
示す分解図、第３図は要部構成部品の斜視図、第４図は
クランプ金具の斜視図、第５図は本装置の完成図である
。 ２１・・・・・・コネクタ部、２２・・・・・・コネク
タ取付金具、２３・・・・・・保護管、２４，２４’、
２８，２８′・・・・・・ネジ止め部、２５，２５’・
・・・・・溝部、２６．２６’・・・・・・鍔部、２７
・・・・・・突起部、２９，２９′・・・・・・クラン
プ金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーブル・コネクタのケーブル引込み端側に設けられ、
   接続されるケーブルをその外周側より押えるケーブル・
   クランプとして、一端側内側に脱落を防止し且つ廻り止
   めとなる突起部を形威し、また外方に固定用のネジ止め
   部を形成すると共に他端側にはクランプ取付用のネジ止
   め部を形威し前記固定用ネジ止め部をネジ止めすること
   により一体化する二つ割り構造で折曲した筒形の保護管
   と、前記ケーブル・コネクタに取り付けられ外周に前記
   保護管の突起部に嵌合する複数の嵌合部が形成されたコ
   ネクタ取付金具と、前記保護管のクランプ用ネジ止め部
   に取り付けられケーブルを押えるクランプ金具とより構
   威し、前記突起部と嵌合部との嵌合位置により保護管の
   前記他端側の方向を設定できるようにしたことを特徴と
   するコネクタ用ケーブル・クランプ。