JPS5828428Y2 - 電力ケ−ブル接続箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電カケープル接続箱、特に電カケープルのア
ルミニウム心線導体の接続部の改良に関するものである
。

電カケープル接続箱は、電カケープルの心線導体を相互
に接続する接続導体と、この接続導体に電気的に接続さ
れ内面に露呈する内部電極と外面に露呈する外部電極と
が埋設され心線導体と接続導体とを包囲する絶縁体と、
電力アープルの絶縁層と絶縁体との間に押込まれたスト
レスコーンと、絶縁体の外側に配置された収納ナースと
から成っている。

従来技術では接続導体は絶縁体の内部電極に接続する接
続部と心線導体を圧縮接続するスリーブ部とから成って
いた。

しかし、このような構造では接続導体のスリーブ部を心
線導体に圧縮接続する際にケーブルが曲ったり反ったり
するためストレスコーンの絶縁体及び絶縁層に対する面
圧が不均一になって電気的特性を低下し、またケーブル
の曲りや反りが著しく大きい場合には接続箱の組立が不
可能になる欠点があった。

また、電カケープルの心線導体がアルミニウムから成っ
ていて断面が大きい場合にはクリープ特性上問題が生じ
機械的、電気的特性が低下する。

本考案の目的は、機械的、電気的特性が低下することが
なく、組立が容易な電カケープル接続箱を提供すること
にある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、第１
図は本考案に係る電カケープル接続箱１０を示し、この
電カケープル接続箱は電カケープル１，１′のアルミニ
ウム心線導体ｌ ａ 、 １’ａを相互に接続する接続
導体１２と、心線導体ｌａ。

１′ａと接続導体１２とを包囲する円筒形のエポキシ樹
脂製絶縁体１４と電カケープル１，１′の絶縁層１ ｂ
、 １’ｂど絶縁体１４との間に押込まれたストレス
コーン１６ 、１６’と、絶縁体１４の外側に配置され
た収納ケース（図示せず）とから成っている。

絶縁体１４は、内面に露呈する環状内部電極１８と外面
両端に露呈する２つの環状外部電極２０．２０’とが埋
込まれている。

接続導体１２は、第２図及び第３図に示すように、一方
の心線導体１ａに嵌合される耐蝕アルミニウム製の環状
接続部材２２と各心線導体１ａ。

１′ａに嵌合される保持環２４，２４’を有しこれらの
心線導体を受止めるように保持環２４．２４’間を延び
る橋形の純アルミニウム製の受止部材２６とから成って
いる。

接続部材２２は、絶縁体１４の内部電極１８の環状突出
部１８ａに衝合するストッパー２８とこの環状突出部１
８ａをストッパー２８との間で挾むように締付金具３２
が螺合されるねじ部３０とを有する。

受止部材２６の一方の保持環２４の内径は心線導体１ａ
に密接に嵌合する程度の寸法を有しまたその外径は接続
部材２２の内面に密接に嵌合する程度の寸法を有しこの
保持環２４は接続部材２２に嵌入されて溶接によって接
続されている。

この接続導体１２は、第１図に示すように、電カケープ
ル１，１′の心線導体ｉ ａ 、 ｌ’ａを相互に接続
する溶接部３４と一体に溶接されて心線導体ｌａ、ｌ’
ａに溶接されている。

即ち、心線導体１ａ、１′ａは溶接すべき端部ｆ”！＋
こ■形開先を形成するように加工した後、接続導体１２
の保持ｆｉ２４．２４’内に挿入して適当な間隔をあけ
て対向し、次いで開先部分で溶接すると共にこれらの心
線導体と接続導体の受止部材を溶接する溶接部３４が形
成される。

受止部材２６はアルミニウム心線導体１ａ、１ａと同材
質であるので心線導体と共に充分な強度で溶接される。

絶縁体１４は予め一方の電カケープル、例えば電カケー
プル１に嵌合されており、接続導体１２が心線導体ｌａ
、ｉ’ａの溶接部３４によって溶接された後、心線導体
１ａ、１′ａと接続導体１２とを包囲するように引寄せ
られ、その内部電極１８の環状突出部１８ａを接続導体
１２のストッパー２８に衝合し、内部電極１８の内側空
間内で締付金具３２を適当な治具によりねじ部３０に螺
合して締付ける。

このようにすると、絶縁体１４が固定されると共に内部
電極１８を心線導体１ａ。

１′ａに電気的に接続する。

この場合、接続部材２２は耐蝕アルミニウムから戒って
いるのでねじ結合部の機械的強度は純アルミニウムの場
合より大きくねじ固定を強固に行うことができる。

ストレスコーン１６，１６’も心線導体１ａ。

１′ａを溶接する以前に予め電カケープル１，１′絶縁
層１ｂｔ１’ｂに嵌合されており、絶縁体１４の接続後
この絶縁体の両側に引寄せてストレスコーン押え金具３
６，３６’を有するアダプター３８゜３８′を外部電極
２０，２０’に取付け、更に同様に予め電カケープル１
，１′に嵌合しであるケーブル保護金具４０．４０’を
アダプター３８，３８’と電カケープル１，１′との間
に取付ける。

ストレスコーン１６，１６’はその押え金具３６，３６
’によって絶縁体１４とケーブル絶縁層１ ｂ 、 １
’ｂとの間で所定の面圧が保たれる。

尚符号４２，４２’はアダプター３８，３Ｂ’とケーブ
ル保護金具４０゜４０′との間に巻付けられた防水テー
プ、また４４゜４４′はケーブル保護金具４０，４０’
と電カケープル１，１′との間に巻付けられた防水テー
プである。

図示しない収納ケースも一方の電カケープル１に嵌合さ
れて上記の操作の後引寄せられて電カケープル１，１′
に取付けられる。

尚、図示していないが、接続導体１２の内部電極１８に
対する電気的接続を確保するため受止部材２６にねじ止
めされて内部電極１８に接触する板ばねを設けることが
できる。

また、接続導体１２の受止部材２６は橋形でなく開先部
分でのみ切欠かれた円筒形であってもよい。

本考案によれば、上記のように、電カケープルのアルミ
ニウム心線導体は圧縮接続ではなく溶接によって接続さ
れるのでケーブルの曲り、反りが発生することがないか
ら接続箱の電気的、機械的特性を低下することがなく、
また絶縁体の内部電極に接触する接続導体は心線導体の
溶接部と共に溶接されるのでその取付が容易であり、更
に溶接部と共に溶接される受止部材は心線導体の材質と
同じである上に絶縁体の内部電極に締付金具によって接
続される接続部材は耐蝕アルミニウムから成っているの
で溶接部及び締付金具のねじ結合部の両方の機械的強度
が大きい実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電カケープル接続箱の縦断面図、
第２図及び第３図は本考案に用いられる接続導体の一部
を断面で示す側面図及び分解斜視図である。 １．１′・・・・・・電カケープル、１ａ、１′ａ・・
・・・・心線導体、 １ｂ ｌ／ｂ・・・・・・絶縁層、 １０・・・・・・電カケ− プル接続箱、 １２・・・・・・接続導体、 １４・・・・・・絶縁体、 １６．１６’・・・・・・ストレスコーン、１８・・・
・・・内部型 極、 ２０゜ ２０′・・・・・・外部電極、 ２２・・・・・・接続部材、 ２４．２４’・・・・・・保持環、２６・・・・・・受
止部材、２Ｂ・・・・・・ストッパー、３０・・・・・
・ねじ部、３２・・・・・・締付金具、３４・・・・・
・溶接部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２つの電カケープルのアルミニウム心線導体を相互に接
   続する接続導体と、前記接続導体に電気的に接続され内
   面に露呈する内部電極と外面に露呈する外部電極とが埋
   設され前記心線導体と接続導体とを包囲する絶縁体と、
   前記電カケープルの絶縁層と前記絶縁体との間に押込ま
   れたストレスコーンと、前記絶縁体の外側に配置された
   収納ケースとから成る電極ケーブル接続箱において、前
   記接続導体は一方の電カケープルのアルミニウム心線導
   体に嵌合され前記絶縁体の内部電極の一部が衝合するス
   トッパーと前記内部電極の一部を前記ストッパーに向け
   て締付ける締付金具を螺合するねじ部とを有する耐蝕ア
   ルミニウム製の環状接続部材と前記環状接続部材に接続
   され前記２つの電カケープルの心線導体の接続部分を受
   止める純アルミニウム製の受止部材とから成り、前記電
   カケープルの心線導体相互は前記接続導体の受止部材と
   一体に溶接される溶接部によって接続されている電カケ
   ープル接続箱。