JPS5840747Y2 - 電力ケ−ブル接続箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電カケープル接続箱、特に電カケープルの心
線導体の接続部の改良に関するものである。

電カケープル接続箱は、電カケープルの心線導体を相互
に接続する接続導体と、この接続導体に電気的に接続さ
れ内面に露呈する内部電極と外面に露呈する外部電極と
が埋設され心線導体と接続導体とを包囲する絶縁体と、
電カケープルの絶縁層と絶縁体との間に押込渣れたスト
レスコーンと、絶縁体の外側に配置された収納ケースと
から成っている。

従来技術では接続導体は絶縁体の内部電極に接続する接
続部と心線導体を圧縮接続するスリーブ部とから成って
いた。

しかし、このような構造では接続導体のスリーブ部わ心
線導体に圧縮接続する際にケーブルが曲ったり反ったり
するためストレスコーンの絶縁体及びケーブル絶縁層に
対する面圧が不均一になって電気的特性を低下し、また
ケーブルの曲りや反りが著しく大きい場合には接続箱の
組立が不可能になる欠点があった。

また、電カケープルの心線導体がアルミニウムから成っ
ていて断面が大きい場合には接続導体のスリーブ部を大
きな力で圧縮するためクリープ特性上問題が生じ、機械
的、電気的特性が低下する。

一方、最近、電カケープルの心線導体を接続導体と共に
溶接し、この接続導体を内部電極に接続するようにした
電カケープル接続部が提案されている（実開昭５２−５
３９９８号）。

しかし、この接続部でも溶接時に２つの電カケープルの
心線導体を接続する際にこれらの心線導体を整夕１ルて
保持するために特殊の治具を必要とし、溶接後この治具
を取外す必要がある上に溶接後ストレスコーンを挿入す
る際に溶接された心線導体と絶縁体とが整列していない
とストレスコーンを導入することが難しかったり接続導
体と内部電極との嵌合による接続が難しく、また接続導
体は心線導体より突出しているので溶接が面倒であり、
作業性が低かった。

本考案の目的は機械的、電気的特性が低下することがな
く、組立が容易な電カケープル接続箱を提供することに
ある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、第１
図は本考案に係る電カケープル接続箱１０の一実施例を
示し、この電カケープル接続箱は電カケープル１，１′
の心線導体１ａ、ｌ’ａｋ相互に接続する接続導体１２
と、心線導体１ａ、１′ａと接続導体１２とを包囲する
円筒形の絶縁体１４と、電カケープル１，１′の絶縁層
ｉ ｂ 、 ｉ’ｂと絶縁体１４との間に押込１れたス
トレスコーン１６゜１６′と、絶縁体１４の外側に配置
された収納ケース（図示せず）とから戒っている。

絶縁体１４は内面に露呈する環状内部電極１８と外面両
端に露呈する２つの環状外部電極２０．２０’とが埋込
１れている。

接続導体１２は、第２図乃至第４図に詳細に示すように
、心線導体１ａ、ｌ’ａ’ｒ整列して保持する環状保持
部２２．２２’とこの保持部２２ 、２２’と一体でこ
れらの保持部間を延び心線導体１ａｓ１ ／ ａを受止
める機影の受止部２４とから成っている。

一方の保持部２２は、絶縁体１４の内部電極１８に接続
する接続部を兼ね、内部電極１８の環状突出部１８ａに
衝合するストッパー２６とこの環状突出部１８ａｋスト
ツパー２６との間で挾むように締付金具３０が螺合され
るねじ部２８とを有する。

この接続導体１２は、第１図に示すように、電カケープ
ル１，１′の心線導体ｉ ａ ｐ １ ａ’を相互に接
続する溶接部３２と一体に溶接されて心線導体１ ａ
ｐ １’ａに溶接されている。

第４図は心線導体１ａ、１′ａの溶接状態を示し、これ
らの心線導体は溶接すべき端部間にＶ形開先を形成する
ように加工した後、接続導体１２の保持部２２゜２２′
内に挿入して適尚な間隔をあけて対向し、次いで開先部
分で溶接トーチ３４によって溶接する。

このようにすると、心線導体１ａ、１’ａｆｆｉ相互に
溶接すると共にこれらの心線導体と接続導体１２の受止
部２４を溶接する溶接部・３２が形成される。

絶縁体１４は予め一方の電カケープル、例えば電カケー
プル１に嵌合されており、接続導体１２が心線導体１ａ
、１′ａの溶接部３２によって溶接された後、心線導体
１ａ 、 ｉ’ａと接続導体１２とを包囲するように引
寄せられ、その内部電極１８の環状突出部１８ａを接続
導体１２のストッパー２６に衝合し、内部電極１８の内
側空間内で締付金具３０を適当な治具によりねじ部２８
に螺合して締付ける。

このようにすると、絶縁体１４が固定されると共に内部
電極１８を心線導体１ ａ ｓ ｉ ’ａに電気的に接
続する。

その後、心線導体ｉ ａ 、 ｉ’ａを溶接する以前に
予め電カケープル１，１′の絶縁層１ ｂ 、 １’ｂ
に嵌合しであるストレスコーン１６゜１６′ヲ絶縁体１
４０両側に引寄せる。

既にのべたように心線導体ｉ ａ ｙ ｌ’ａは保持部
２２．２２’によって整列し、一方の保持部が接続部と
して内部電極の１８の環状突出部１８ａ’ｒ嵌合し締付
金具３０でこの環状突出部１８ａ’ｅ挾むように締付け
られるため絶縁体１４は電カケープル１，１′とも同心
状に整列するのでストレスコーン１６ 、１６’を絶縁
体１６内に容易に挿入することができる。

次いでストレーコーン押え金具３６．３６’を有するア
ダプター３８．３８’を外部電極２０．２０’に取付け
、更に同様に電カケープル１，１′に予め嵌合しである
ケーブル保護金具４０ 、４０’にアダプター３８ 、
３８’と電カケープル１，１′との間に取付ケる。

ストレスコーン１６ 、１６’Ｈその押え金具３６．３
６’によって絶縁体１４とケーブル絶縁層１ ｂ 、
１’ｂとの間で所定の面圧が保たれる。

尚、符号４２，４２’はアダプター３８．３８’とケー
ブル保護金具４０．４０’との間に巻付けられた防水テ
ープ、また４４．４４’はケーブル保護金具４０゜４０
′と電カケープル１，１′との間に巻付けられた防水テ
ープである。

最後に、一方の電カケープル１に嵌合された図示しない
収納ケースを引寄せて電カケープル１，１′に取付けら
れる。

伺、上記実施例で絶縁体１４はエポキシ樹脂から成型さ
れ、また心線導体がアルミニウムである場合には溶接部
３２はＭＩＧ溶接により形成され、心線導体が銅の場合
にはＴＩＧ溶接により形成される。

また、第２図において符号４６は受止部２４に取付けら
れて内部電極１８に接触する板ばね、また符号４８ 、
４８’はストレスコーン１６゜１６′のストッパーであ
る。

第５図は変形された接続導体１７を示し、この接続導体
１２′は受止部２４′が心線導体１ａ 、 ｌ’ａの開
先部分に対応する切欠２４’ａ’に有する円筒形である
ことを除いて前の実施例と実質的に同じである。

本考案によれば、上記のように、電カケープルの心線導
体は圧縮接続ではなく溶接によって接続されるのでケー
ブルの曲り、反りが発生することがないから接続箱の電
気的、機械的特性を低下することがなく、特に心線導体
の受止部は心線導体の保持部と一体であるので溶接時に
特殊な治具の取付、取外を必要としない上に内部電極及
び絶縁体に対し電カケープルを同心的に整列するのでス
トレスコーンの挿入が容易であり、且つ一方の保持部で
ある接続部は内部電極の環状突出部を挾むように締付け
て内部電極に接続されるので接続が容易で確実であり、
更に心線導体に圧縮応力が加わらないので心線導体がア
ルミニウムで大型の場合でもクリープ特性上問題を起す
ことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案に係る電カケープル
接続箱の縦断面図及びその要部の拡大断面図、第３図は
本考案に用いる接続導体の斜視図、第４図は心線導体と
接続導体との溶接状態の説明図、第５図は第４図と同じ
であるが接続導体が変形された説明図である。 １．１′・・・電カケープル、１ ａ ｚ １／ａ・・
・心線導体、１ ｂ 、 １’ｂ・・・絶縁層、１０・
・・電カケーフル接続箱、１２．１２’・・・接続導体
、１４・・・絶縁体、１６．１６’・・・ストレスコー
ン １８・・・Ｍ電極、２０．２０’・・・外部電極、
２２・・・接触部を有する保持部、２４・・・受止部Ｉ
Ｌ ２６・・・ストッパー、２８・・・ねじ部、３０
・・・締付金具、３２・・・溶接部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２つの電カケープルの心線導体を相互に接続する接続導
   体と、前記接続導体に電気的に接続され内面に露呈する
   内部電極と外面に露呈する外部電極とが埋設され前記心
   線導体と接続導体とを包囲する絶縁体と、前記電カケー
   プルの絶縁層と前記絶縁体との間に押込１れたストレス
   コーンと、前記絶縁体の外側に配置された収納ケースと
   から成る電カケープル接続箱において、前記接続導体は
   前記２つの電カケープルの心線導体をそれぞれ保持する
   ２つの環状保持部と前記２つの環状保持部と一体であり
   前記２つの電カケープルの心線導体の接続部分を受止め
   る受止部とから成り、一方の環状保持部は前記内部電極
   の環状突出部に衝合するストッパーと前記ストッパーと
   共に前記内部電極を挾むように前記一方の保持部に締付
   金具が螺合されるねじ部を有し、前記電カケープルの心
   線導体相互は前記接続導体と一体に溶接される溶接部に
   よって接続されている電カケープル接続箱。