JPS591393Y2 - ケ−ブル插入部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケーブルの終端部、中間接続部、機器直結部
等におけるケーブル挿入部の改良に関するものである。

絶縁成形体と弾性ストレスコーンと押出機構とからなる
いわゆるプレハブ形接続部は、組立簡単、分解可能、性
能安定、作業簡略等の点からケーブルの接続部を提供す
る上で極めて有効に利用されている。

そして、このプレハブ形接続部も、近年の電力機器の大
容量化と長距離送電の必要から、大サイズ、かつ高電圧
の長尺ケーブルが布設されることにより、大形化してい
る。

加えて、ケーブルの大サイズ、高電圧化に伴ってその剛
性も増加し、プレハブ形接続部の基本的条件である挿入
ケーブル部の直線性の維持が極めて困難となっている。

即ち、プレハブ形接続部の大形化により、ケーブルが保
持される弾性ストレスコーン部と防水部の支点間が長く
なっているため、いったん矯正されても使用中に曲りが
戻り、絶縁成形体と弾性ストレスコーンの密接性が低下
し絶縁性能が低下するおそれが大きい。

一方、ケーブルの長尺化に伴って、その熱伸縮量も増大
するため、接続部のケーブル端部はオフセットをとり、
直接ケーブルの移動量が接続部へ影響しないように配慮
されているが、一般的にマンホールの小形化からオフセ
ット寸法の縮少化が図られ、接続部への機械的力が増大
の傾向にある。

そして、この機械力によって上記と同様に接続部内ケー
ブルに曲りが生じて電気的性能の低下を招くことになる
。

上記の二点は、今後プレハブ形接続部を長期に安定して
使用する上で極めて重要な問題である。

本考案の第１の目的は、ケーブルが曲げられようとする
力によるゴムストレスコーン界面の絶縁性能の低下を防
止でき、かつオフセット寸法の縮少化ができるケーブル
挿入部を提供することにある。

本考案の第２の目的は、ケーブル金属シールドと接続部
保護筒との電気的接続が容易にできるケーブル挿入部を
提供することにある。

本考案のケーブル挿入部は、金属保護筒の中間内側にケ
ーブルを金属保護筒の中心に保持する中間支持体を設け
、接続部に対する許容曲げ応力を増大できるようにする
と共に、上記中間支持体を同心的に分割された内側リン
グと導電性外側リングで構成し、これら両リング間にケ
ーブル金属シールドの一端を保持せしめ、もって当該中
間支持体によりケーブル金属シールドと金属保護筒とを
電気的に接続したものである。

以下本考案のケーブル挿入部の一実施例を図面により説
明する。

１は絶縁成形体で、そのらっは状開口部中心には導体３
、絶縁体４、外部半導電層５、金属シールド６、シース
７を有するケーブルが挿入されている。

このケーブルと絶縁成形体１のらっは状開口部との空間
に、ゴムからなる弾性ストレスコーン２が挿入されてい
る。

弾性ストレスコーン２は、絶縁成形体１にベース金具１
６を介し固定された締付金具１１に取付けられるばね１
０ａを備えた押圧機構１０を介して絶縁成形体１に密着
するように押圧され取付けられている。

そして、弾性ストレスコーン２と押圧機構１０と締付金
具１１は、絶縁成形体１にベース金具１６を介し一端を
固定され、他端を弾性ストレスコーン２に固定されたケ
ーブルに水蜜構造物１５を介し取付けられた金属保護筒
１２により覆われている。

金属保護筒１２の内周とシース７外周との間には、金属
保護筒１２のほぼ中間部において中間支持体１３が設け
られている。

そして、当該金属保護筒１２の中心部に中間支持体１３
を介し、ケーブルを保持している。

中間支持体１３は、ケーブル及び金属保護筒１２に水密
に取付けるが、ケーブルへの外傷防止と合せて弾性体１
４を介在させることが効果的である。

そして、中間支持体１３を金属等の導電性材質で内側リ
ング１３ａと外側リング１３ｂとにより構成し、内外側
リング１３ ａ 、１３ ｂ相互間にワイヤシールド等
の金属シールド６を挿入することにより、加熱溶着媒体
や圧着金具等を用いることなく容易に金属シールド６を
金属保護筒１２に電気的接続ができる。

このように中間接続体１３を取付けることにより、接続
部端部のケーブルに曲げようとする力等が作用した場合
、接続部内ケーブルは弾性ストレスコーン２と水密構造
部１５と中間支持体１３とによる三点支持となり曲げ力
の影響が解消される。

このため、接続部の許容曲げ応力の増加が可能となり間
接的にオフセット寸法の縮少化とマンホール寸法の小形
化ができる。

また、中間支持体１３は図示の如く内側リング１３ａと
外側リング１３ｂに分割しその接合面を斜面により結合
することによる組立が容易にできる。

中間支持体１３は非磁性金属、導電性を持つゴム、プラ
スチックにより形成することもできる。

尚、８はストッパー、９は導電性薄層である。

上記したように本実施例のケーブル挿入部は構成されて
おり、ケーフ゛ルを曲げようとする力によるゴムストレ
スコーン界面の絶縁性能の低下を防止でき、接続部に対
する許容曲げ応力が増加できてオフセット寸法の縮少化
が図れる。

また、中間支持体を利用し金属シールド（遮へい金属線
）の拘束が容易、確実にでき、ケーブルと接続部間の接
地容量を増大できる。

従って、大サイズ、高電圧、長尺ケーブルに好適である
。

以上記述したように本考案のケーブル挿入部は、ケーブ
ル接続部に加わる曲げ力によるゴムストレスコーン界面
の絶縁性能の低下を防止でき、かつ、オフセット寸法の
縮少化ができる効果を有し、加えてケーブル金属シール
ドと接続部保護筒との電気的接続が容易にできる効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】 図は本考案のケーブル挿入部の一実施例の断面図である
。 １：絶縁成形体、２：弾性ストレスコーン、３：導体、
６：金属シールド、１０：押圧機構、１２：金属保護筒
、１３：中間支持体、１３ａ：内側リング、１３ｂ：外
側リング、１４：弾性体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外方に向って端面が開口されるとともにケーブル線
   心挿入孔を有する絶縁成形体と、該絶縁成形体のケーブ
   ル線心挿入孔に挿入されるケーブル線心と、該ケーブル
   線心外周に密接され且つ上記絶縁成形体の端面に絶縁成
   形体に固定された押圧機構を介し密着するように押圧さ
   れて取付けられた弾性体ストレスコーンと、それ自身の
   一端を上記絶縁成形体に固定し、他端をケーブルに水密
   に固定し、且つそれ自身の中間部をもって弾性体ストレ
   スコーン及び押圧機構を覆う金属保護筒と、上記金属保
   護筒の中間部内周にケーブルを中心位置に保持する中間
   支持体を設けてなり、上記中間支持体を同心的に分割さ
   れた内側リングと導電性外側リングで構威し、これら両
   リング間にケーブル金属シールドの一端を保持せしめ、
   もって当該中間支持体によりケーブル金属シールドと金
   属保護筒とを電気的に接続せしめてなることを特徴とす
   るケーブル挿入部。 ２ 上記中間支持体のケーブル及び金属保護筒接合部を
   水密に封止した実用新案登録請求の範囲第１項記載のケ
   ーブル挿入部。 ３ 上記中間支持体は、内外側リングの接触面を斜面に
   より形成するとともに何れか一方に弾性体を介在させた
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のケーブル挿入部。