JPH0548380Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は機器直結形コネクタに関し、特に、安
全増防爆地域において電気機器に電力ケーブルを
接続する場合、その接続部を小型化にした機器直
結形コネクタに関する。

〔従来の技術〕

従来、電力ケーブルを電気機器等に接続する方
法としては、端子箱等を用いて電力ケーブルと機
器側ケーブルとを直接、端子接続する方法が一般
的である。即ち、両ケーブルの導体を端子金具等
によつて接続し、その外周に内部遮蔽層、絶縁
層、外部遮蔽層等を順に設け、これらを端子箱で
覆うものである。しかし、この方法によると、ワ
ンアクシヨンでケーブル同志の着脱が行えないた
め、メンテナンス時の能率が悪く、施工する作業
者によつて信頼性、安全性等に差がでることがあ
る。

そこで、第２図に示すように、電力ケーブル
（図示せず）の端末に接続されたケーブル側コネ
クタ１に、電気機器（図示せず）のブツシング７
を挿入することによつて電力ケーブルと電気機器
とを接続するプラグイン方式が適用されてきてい
る。具体的な構成を説明すると、ケーブル側コネ
クタ１は電力ケーブルの導体端末（図示せず）に
接続される圧縮端子（図示せず）を有する可動ロ
ツド２と、ブツシング７の先端まで伸びている内
部遮蔽層３と、内部遮蔽層３の外周に設けられた
絶縁層４および外部遮蔽層５と、これらを保護す
る外部ケース６とを有し、また、ブツシング７は
電気機器と直結した導体８と、導体８の端末に接
続されたチユーリツプコンタクト９と、ブツシン
グ７を機器側ケース１０とケーブル側固定金具１
１との間に固定するフランジ１２とを有する。

以上の構成において、ブツシング７にケーブル
側コネクタ１の開口部１Ａを嵌合させてブツシン
グ７の先端を内部遮蔽層３の先端にまで挿入する
と、可動ロツド２がチユーリツプコンタクト９の
一方に嵌合する。このため、可動ロツド２と機器
側の導体８とが電気的に接続され、電力ケーブル
から電気機器への電力の供給が可能となる。この
ように電力ケーブルと電気機器とがワンアクシヨ
ンで接続することができ、メンテナンス等を容易
に行うことができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、従来の機器直結形コネクタによると、
安全増防爆地域において適用する場合、非防爆地
域に比べて絶縁層４とブツシング７の界面長Ｌ
（第２図）を長くする必要があるため、コネクタ
の取付高が高くなり、取り付けスペースが大型化
する。このため、設置性および取扱性が悪くなる
という不都合がある。

従つて、本考案の目的はコネクタの取付高を高
くすることなく、界面長を長くすることができ、
安全増防爆地域においても非防爆地域と同様の設
置性および取扱性を得ることができる機器直結形
コネクタを提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は以上述べた目的を実現するため、電気
機器等のブツシングと、電力ケーブルの端末に接
続されたコネクタとの嵌合部において、コネクタ
の絶縁層の外周に設けた外部遮蔽層をその終端に
おいて絶縁層内に埋め込み、かつ、その外周をブ
ツシングの絶縁延長部で被嵌した機器直結形コネ
クタを提供するものである。

即ち、本考案の機器直結形コネクタは、ブツシ
ングとコネクタの嵌合部において、コネクタの外
部遮蔽層をその内側の絶縁層内に埋め込んでお
り、また、その外周をブツシングの絶縁延長部で
被嵌している。このため、コネクタの取付高を変
えずにブツシングとコネクタの界面長を長くする
ことができる。即ち、外部遮蔽層を絶縁層内に埋
め込むことにより、絶縁層の内外面を界面長とし
て利用することができ、外部遮蔽層を埋め込んだ
長さだ長く取ることができる。

〔作用〕

外部遮蔽層を絶縁層に埋め込むことにより、コ
ネクタの取付高を変ずにブツシングとコネクタの
界面長を長く取ることができ、コネクタの設置
性、取扱性を向上することができる。

〔実施例〕

以下、本考案の機器直結形コネクタを詳細に説
明する。

第１図は本考案の一実施例を示し、電力ケーブ
ル２０はシース、外部遮蔽層（いずれも図示せ
ず）、ケーブル絶縁体２１および導線２２と段剥
ぎされており、そのうち、導線２２はケーブル側
コネクタ３０の圧縮端子３１内に挿入され、圧着
されている。ケーブル絶縁体２１上にはベルマウ
ス（図示せず）を有するストレスコーン２３が設
けられており、圧縮端子３１の外周に設けられた
内部遮蔽層３２の端部まで伸びている。これらス
トレスコーン２３および内部遮蔽層３２の外周に
は絶縁層３３、外部遮蔽層３４および外部ケース
３６が順に設けられ、ケーブル側コネクタ３０を
構成している。ここで、ケーブル側コネクタ３０
とブツシング４０との嵌合部においては外部遮蔽
層３４の終端が所定の長さにわたつて絶縁層３３
の内部に埋め込まれている。ケーブル側コネクタ
３０はブツシング４０が挿入可能な円錐状の開口
部３０Ａを形成しており、内部遮蔽層３２の先端
から開口部３０Ａにかけて圧縮端子３１と接続し
た可動ロツド３５が突出している。一方、ブツシ
ング４０は内部に導体４１を有しており、ブツシ
ング４０の先端部に設けられた空隙４０ａ内に配
設されたチユーリツプコンタクト４２の一方に予
め嵌合している。このチユーリツプコンタクト４
２の他方はケーブル側コネクタ３０の開口部３０
Ａにブツシング４０を嵌合させた場合、前述した
可動ロツド３５が挿入するようになつており、こ
の場合、チユーリツプコンタクト４２に可動ロツ
ド３５を案内するようにブツシング４０の先端に
挿入ガイド４０ｂが設けられている。このブツシ
ング４０は断面が凹状の絶縁延長部４０ｃを有し
ており、前述した絶縁層３３内に外部遮蔽層３４
が埋め込まれた部分を被嵌する。４３はフランジ
金具であり、固定金具４４をボルト等にて機器側
ケース４５に固定することによりブツシング４０
を機器側に固定している。

以下、本考案の着脱操作を説明する。

まず、ブツシング４０にケーブル側コネクタ３
０の開口部３０Ａを嵌合させてブツシング４０の
先端を内部遮蔽層３２の先端部３２ａに挿入する
と、可動ロツド３５がブツシング４０の挿入ガイ
ド４０ｂに案内されてチユーリツプコンタクト４
２の一方に嵌合させる。このため、可動ロツド３
５と機器側の導体４１とが接続され、電力ケーブ
ルから電気機器への通電が可能となる。このと
き、外部遮蔽層３４が絶縁層３３内に埋め込まれ
た部分をブツシング４０の絶縁延長部４０ｃが被
嵌しているため、ケーブル側コネクタ３０とブツ
シング４０の界面長は、Ｌ（従来の界面長）＋ｌ
（外部遮蔽層３４の埋込長）となる。即ち、絶縁
層３３の内外面を界面長として利用してｌだけ界
面長を長くとることが可能となる。従つて、取付
高を高くすることなくブツシング４０とケーブル
側コネクタ３０と界面長を長くすることができ、
安全増防爆地域において適用する場合でも、非増
防爆地域と同様の設置性および取扱性を得ること
ができる。

以上の実施例において、絶縁層３３を、例え
ば、EPゴム、ブツシング４０を、例えば、エポ
キシとすると、絶縁層３３の終端部をブツシング
４０と延長部４０ｃの間で圧縮することができ
る。従つて、界面長の増加だけでなく、すぐれた
界面効果を得ることができる。また、外部遮蔽層
３４が埋め込まれる部分は導体４１の充電部に対
してブツシング４０が介在するので絶縁層３３の
有効厚さが減少するといつた問題も発生しない。

〔考案の効果〕

以上説明した通り、本考案の機器直結形コンタ
クトによると、機器側ブツシングとケーブル側コ
ネクタの嵌合部においてケーブル側コンタクトの
外部遮蔽層の終端部をその内側の絶縁層内に埋め
込み、かつ、その外周をブツシングの延長部で覆
つたため、コネクタの取付高を高くすることな
く、界面長を長くすることができ、安全増防爆地
域においても非防爆地域と同様の設置性および取
扱性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す説明図、第２
図は従来の機器直結形コネクタを示す説明図。 符号の説明、１，３０……ケーブル側コネク
タ、２，３５……可動ロツド、３，３２……内部
遮蔽層、４，３３……絶縁層、５，３４……外部
遮蔽層、６，３６……外部ケース、７，４０……
ブツシング、７ｂ，４０ｂ……挿入ガイド、８，
４１……導体、９，４２……チユーリツプコンタ
クト、１０，４５……機器側ケース、３１……圧
縮端子、４０ｃ……絶縁延長部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電気機器等のブツシングを電力ケーブルの端末
   に接続されたコネクタに嵌合させると共に前記コ
   ネクタから突出した可動ロツドを前記ブツシング
   内に設けられ、かつ、一方に機器側の導体が接続
   されたチユーリツプコンタクトの他方に嵌合させ
   て前記電力ケーブルと前記電気機器等とを接続す
   る機器直結形コネクタにおいて、 前記コネクタの絶縁層の外周に設けられた外部
   遮蔽層が前記ブツシングと前記コネクタの嵌合部
   において前記絶縁層内に埋め込まれ、前記絶縁層
   の外周を前記ブツシングの延長部によつて所定の
   界面圧で覆つていることを特徴とする機器直結形
   コネクタ。