JP3259035B2 - ケーブル接続部 - Google Patents

ケーブル接続部

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JP3259035B2
JP3259035B2 JP12076993A JP12076993A JP3259035B2 JP 3259035 B2 JP3259035 B2 JP 3259035B2 JP 12076993 A JP12076993 A JP 12076993A JP 12076993 A JP12076993 A JP 12076993A JP 3259035 B2 JP3259035 B2 JP 3259035B2
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浩正 佐藤
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昭和電線電纜株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電圧CVケーブルの
プレハブジョイント等に適するケーブル接続部に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高電圧CVケーブルを接続する場合に
は、その工事期間を短縮し、接続作業を容易にして品質
安定化を図るために、プレハブジョイント工法が採用さ
れている。図2に、従来のエポキシユニットタイプのケ
ーブル接続部一部縦断面図を示す。図のケーブル1は、
遮蔽体2と半導電層3と絶縁体4が順に段剥されて、導
体5が露出されている。この導体5はスリーブ6により
圧縮接続されている。
【0003】そして、この導体接続部近傍を包囲するよ
うにエポキシユニット7が配置されている。更に、この
エポキシユニット7とケーブルの絶縁体4との間の隙間
を埋めるように、両側からストレスコーン8が差し込ま
れている。また、このストレスコーン8の側面にはスプ
リングユニット9が配置され、ストレスコーン8をエポ
キシユニット7の内面及びケーブル1の絶縁体4に所定
以上の圧力を加えるように密着させている。上記のよう
な工法によれば、接続部外周に絶縁テープを巻き付けた
り樹脂をモールド成形するような方法に比べて、短時間
に容易に一定以上の品質の接続部の組み立てが可能とな
る。なお、この接続部は接続箱10により保護されてい
る。
【0004】図3に、従来の別の構成のケーブル接続部
縦断面図を示す。ケーブル11は、遮蔽体12、半導電
層13及び絶縁体14を順に断剥し、導体15を露出さ
せている。この導体15はスリーブ16により圧縮接続
されており、この導体接続部近傍を包囲するように絶縁
筒17が配置されている。この絶縁筒17とケーブル1
1の絶縁体14との間の隙間にはスペーサ18が挿入さ
れ、導体15の露出部分から半導電層13の端部までの
距離を十分に取ることによって、絶縁を確保している。
なお、この接続部も接続箱19により保護されている。
上記の図2及び図3に示した工法は、何れも接続部にお
ける絶縁補強構造を、予め工場等で組み立てられたユニ
ットとすることにより、接続部組み立て作業の簡略化を
図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のケーブル接続部には、次のような解決すべき課
題があった。まず、図2に示すようなエポキシユニット
とストレスコーンを使用する接続部では、接続部が大型
化するとエポキシユニットの重量が非常に重くなる。し
かも、そのコストが高くなり、半径も非常に大きいた
め、運搬や組み立て作業もその重量に耐える内容としな
ければならない。また、エポキシユニットは衝撃により
破損するおそれがあるといった問題もある。
【0006】一方、図3で説明したような絶縁筒を挿入
する方法では、絶縁筒自身はゴム等で構成することがで
き、重量や破損のおそれ等の問題はエポキシユニットに
比べて小さいといえる。しかしながら、十分な絶縁を確
保するために、絶縁筒の長さが非常に長くなるといった
問題がある。しかも、絶縁筒とスペーサとケーブル絶縁
体との密着がよくなるように、絶縁筒の内径は比較的細
く作られ、ケーブルを挿入する場合、非常に大きな力を
必要とする。従って、絶縁筒が挿入できるケーブルは3
3キロボルト系のものが限界であるという問題があっ
た。本発明は以上の点に着目してなされたもので、保護
ケースの一部を圧縮することにより絶縁筒に必要な圧力
を加えて、組み立てが容易で絶縁特性のよいケーブル接
続部を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のケーブル接続部
は、相互に接続されている一対のケーブル導体を覆うと
共に各ケーブル導体近傍のそれぞれのケーブル絶縁体上
に嵌合され、両端に徐々に縮径するテーパ部が形成され
ている弾性を有する絶縁筒と、絶縁筒を保護すべく包囲
する保護ケースとを備え、保護ケースの一端側内部に配
され、絶縁筒の一方のテーパ部を一方のケーブル絶縁体
の周面に押し付けるべく押圧する押圧手段と、保護ケー
スの他端をテーパ状に縮径して形成され、絶縁筒の他方
のテーパ部を他方のケーブル絶縁体の周面に密着させる
べく押圧するケース縮径部と、を含むことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】このケーブル接続部は、ケーブル導体及びその
近傍のケーブル絶縁体を覆うように、ゴム等の弾性絶縁
体から成る絶縁筒を被せる。この絶縁筒はケーブル絶
体に対し比較的緩く嵌め込むことのできる構成とし、そ
の外周に保護ケースを被せる。そして、保護ケースの一
端の押圧手段にて絶縁筒の一方のテーパ部を押圧した状
態で保護ケースの他端をテーパ状に縮径して絶縁筒の
方のテーパ部を圧縮する。絶縁筒は圧縮によりケーブ
縁体の外周面に所定の圧力で密着し、十分な電気特性
を得る。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説
明する。図1は、本発明のケーブル接続部実施例を示す
縦断面図である。ここで、ケーブル11は、遮蔽体12
と半導電層13と絶縁体14を段剥し、導体15を露出
させている。この導体15はスリーブ16により圧縮接
続されている。また、このケーブルの導体接続部及びそ
の近傍の絶縁体14を包囲するように、ゴム等の弾性絶
縁体から成る絶縁筒21が被せられている。この絶縁筒
21は、丁度スリーブ16に接触し、その外周を包囲す
る部分に内部導体21Aを備え、外周部分には外部導体
21Bを備えている。その他の部分は絶縁性のゴムから
構成される。内部導体21Aは半導電性ゴムか、あるい
は金属筒から構成される。外部導体21Bは、この実施
例では全て半導電性ゴムから構成される。
【0010】このような接続部は、全体として保護ケー
ス25で包囲される。この保護ケース25は、銅、鉄あ
るいはアルミニウム等の金属ケースから構成される。ま
た、本発明のケーブル接続部の場合、この保護ケース2
5の一部が、組み立て後強制的に縮径される縮径部25
Aを構成している。この例では縮径部25Aはテーパ状
に縮径されている。また、上記保護ケース25は図の右
側部分にフランジ25Bを設け左右に分割できる構成と
されている。そして、この部分には絶縁筒21を図の左
側の縮径部25Aに向かって押すように押し金具22と
スプリング23とが挿入されている。
【0011】上記のように、保護ケース25を絶縁筒2
1の外周に被せた後に縮径することによって、絶縁筒2
1は圧縮され、ケーブルの絶縁体14の外周面に所定の
力で密着する。これによって、両者の間に十分な絶縁特
性が得られる。従って、図3に示した従来の絶縁筒ほど
長くする必要は無く、ケーブル外周に嵌め込み易い。ま
た、この圧力が長期間の間に変動しないように、押し金
具22を介してスプリング23が押し一定の圧力を保持
するようにしている。なお、上記のような接続部を構成
する場合、絶縁筒21はゴムにより構成され、比較的軽
量となる。また、後で圧縮により十分な面圧を加えるこ
とができるため、比較的絶縁体14に嵌め易いような内
径にすることができ、絶縁筒21の長さは従来より短く
ても絶縁を確保することが可能である。また、十分な圧
力により電気特性を得ることから外半径を比較的小さく
することができる。
【0012】本発明は以上の実施例に限定されない。図
4に、本発明のケーブル接続部の変形例を示す導体接続
部近傍縦断面図を示した。図1のような圧縮接続方式の
ケーブル接続部では、導体接続部の右あるいは左側の絶
縁体14上に、一旦、図1に示したような絶縁筒21を
ずらせて配置した状態で導体接続作業を行う。従って、
絶縁体14を絶縁筒21の長さだけ露出させておく必要
がある。これには比較的長い部分について半導電層13
の除去作業が必要となる。
【0013】一方、図4に示す実施例では、導体の接続
をスリップオン方式とした。即ち、絶縁体14を剥離し
て露出された導体15には、雄型端子31と雌型端子3
2とが圧縮接続されている。これにより、雄型端子31
の先端外周面に設けられた接触子31Aによって両者の
間の電気接続が確保される。なお、この接触子31A
は、雄型端子31の先端外周面に配置された多数の板ば
ね状の電気接続用舌片等から構成することができる。ま
た、内部導体21Aの中央内面には埋め込み金具33が
配置されており、雌型端子32の中心軸を確保してい
る。更に、雄型端子31の雌型端子32に嵌め込まれる
部分の外周には溝31Bが設けられ、ここにストッパー
リング34が挿入されている。このストッパーリング3
4はばね状のリングから構成され、1箇所にすり割りが
設けられている。
【0014】上記のような構成を採用することにより、
図1に示すような絶縁筒21を被せるために必要最小限
の加工を、ケーブルの絶縁体14等に施すだけでよくな
る。接続部の組立ては、一方の絶縁体外周に絶縁筒21
を被せ、他方の絶縁体を絶縁筒21の貫通孔に挿入し
て、雌型端子32と雄型端子31とを接続するだけで完
了する。なお、上記実施例においては、保護ケースの一
方の端のみを縮径し、絶縁筒に対し圧縮力を加えるよう
にしたが、両側部分について同様の縮径を施し、絶縁を
確保するようにしてもよい。また、少なくとも一方の端
を含む2箇所以上を環状に縮径し、更に圧力を加えるよ
うにしても差し支えない。
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明のケーブル接続部
は、ケーブル導体接続部及びその近傍のケーブル絶縁体
を包囲する弾性絶縁体から成る絶縁筒と、この絶縁筒の
外周を包囲する保護ケースとを備え、保護ケースの一端
側の押圧手段にて絶縁筒の一方のテーパ部を押圧し、保
護ケースの他端が絶縁筒の他方のテーパ部を圧縮して、
絶縁筒がケーブルの絶縁体外周面に密着するまで縮径さ
れるようにしたので、絶縁筒とケーブル絶縁体との間に
十分な面圧を加えて高い絶縁特性を得ることができる。
しかも、構造が簡単で且つ小型化できるため、ケーブル
接続部の小型軽量化とコストダウン等を図ることができ
る。また、ゴム等の絶縁筒を使用すれば損傷の危険が少
なくなることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル接続部実施例を示す縦断面図
である。
【図2】従来のケーブル接続部を示す主要部縦断面図で
ある。
【図3】従来の別のケーブル接続部を示す縦断面図であ
る。
【図4】本発明の変形例を示す導体接続部近傍縦断面図
である。
【符号の説明】
11 ケーブル 14 絶縁体 15 導体 21 絶縁筒 22 押し金具 23 スプリング 25 保護ケース 25A 縮径部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に接続されている一対のケーブル導
    体を覆うと共に各ケーブル導体近傍のそれぞれのケーブ
    ル絶縁体上に嵌合され、両端に徐々に縮径するテーパ部
    が形成されている弾性を有する絶縁筒と、該絶縁筒を保
    護すべく包囲する保護ケースとを備え、 前記保護ケースの一端側内部に配され、前記絶縁筒の一
    方のテーパ部を前記一方のケーブル絶縁体の周面に押し
    付けるべく押圧する押圧手段と、 前記保護ケースの他端をテーパ状に縮径して形成され、
    前記絶縁筒の他方のテーパ部を前記他方のケーブル絶縁
    体の周面に密着させるべく押圧するケース縮径部と、 を含むことを特徴とするケーブル接続部。
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