JPS603708Y2 - コンバインにおける刈取搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインにおいて刈刃上部から脱穀装置の
フィートチエンに向けて刈取殻稈を搬送する装置の改良
に関する。

コンバインでは、機体の進行前部で刈取られる殻稈の株
元部を、搬送装置で挟持して後方の脱穀機フィートチエ
ンに受渡し供給するように構成されるが、このような搬
送構造においては、脱穀機フィートチエンをコンバイン
機体の幅方向中程部に配設して、これに向って殻稈を搬
送供給するようになすのが、搬送装置による搬送行程を
短縮でき、且つ、搬送途上での方向転換を小ならしめて
、乱れの少ない状態にできて有利であり、例えば実開昭
４８−５０５２７号公報で提案されている。

ところが、既提案のものでは、フィートチエンを機体幅
方向の中程部に配設し、殻稈搬送を短縮構造にしている
とはいうものの、脱穀機前部に装設される搬送装置は、
機体幅の＠副こわたって設けられる枠体に全面的に配設
されるので、搬送途上で発生する藁屑や芥が堆積して搬
送を阻害することになり易い難点があり、藁屑などが堆
積することと装置が全幅にわたった設けられることとか
ら、コンバインの走行部の進行する個所を確認しに＜＜
、また、コンバインを運転操作する各種操作具類も、刈
取搬送部を看視しながら操作できるように設けられてい
ないので、これらにより運個操作が容易でないといった
問題もある。

そこで本考案は、刈取殻稈を刈刃からフィートチエンに
向けて直線状の短かい搬送経路で移送しながら、搬送中
に発生する藁屑なとは落下させて乱れのない良好な搬送
が図れると共に、搬送ならびにコンバイン走行部の状況
を容易的確にしながら種々の運転操作を行えようにして
コンバイン作業を楽にして上記の難点を解消することが
でき、その上搬送装置など刈取搬送部各部へ伝動機構の
保守点検も容易となり、機体の左右バランスの上からも
好都合となるようにした装置を提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの側面図を示し、左右クローラ１０
．１０の上方に支持する機体フレーム１１の上方には脱
穀装置４を搭載するが、該脱穀装置４のフィートチエン
６は機体全体の横幅中央で該装置４の内側方にそい機体
の前後方向に延長するように装設し脱穀装置４は扱胴１
２や揺動選別体１３等を有する従来形の構造で、フィー
トチエン６の上方には挟扼桿１４を対設して、その後端
部を脱穀装置４後方の基カッター１５側に延出して構成
する。

また、機体全体の右側前部には操縦筒１６やシート１７
からなる操縦部を、その後方に籾タンク１８等をそれぞ
れ装設し、機体後部の中央位にはエンジン１９を装設し
て構成する。

前記脱穀装置４の前方側における機体前部の下方には左
側に前後方向の刈取フレーム部材８を延出し右側におい
て前後方向に延出する刈取フレーム部材８′の後部８ａ
′を左側刈取フレーム部材８の後部８ａ側に接近するよ
う屈折して延出し、側面における上方から見て両フレー
ム部材８，８′がＬ字状をなすように形威して、雨後部
８ａ、８ａ′の後端を連結杆２０により連結し、連杆２
０は左側クローラ１０の前部に位置させ、後部８ａ′の
右側方には上方にも開放された空間Ｃを形威し、雨後部
８ａ、８ａ’間における狭い間隙内には薄形の駆動ケー
ス９を装着し、該ケース９のの後部上方における入力部
９ａに機体外側の伝動機構で入力するようにして構成す
る。

また、両刈取フレーム部材８，８′の先端にはそれぞれ
左右のデバイダ−２１，２１’を装着し、両フレーム部
材８，８′の前部寄りまたがって横設し横フレーム部材
２２の中間部より前方に中央フレーム部材８″を延出す
るとともにその先端に中間デバイダ−２１“を装着し、
横フレーム部材２２の前面にそって刈刃１を横設し、各
デバイダ−の間後方には左右にそれぞれタイン２３゜２
３′を有する引起しケース２４．２４’を斜設し、刈刃
１の上方後部には掻込用噛合形の両スターホイ２，２′
を並設し両スターホイル２，２′の上方から斜前力に向
は突起性ベルト形補助搬送体３．３′をそれぞれ延出し
て構成するが、第４図において点線イで示すように、両
スターホイル２．２′の間が前記フィートチエン６の前
後方向延長線上に位置するように構成する。

左側スターホイル２の後部下方における前記駆動ケース
９の上部には伝動ケース２４を突設し、該伝動ケース２
４からスターホイル２の後方を上方に延長する側面り状
の中間伝動ケース２５の前部を、前記伝動ケース２４に
対し、横方向の回動支点Ｏを中心に回動できるようにし
て伝動連結し、長い下部搬送チェ７５の始端部５ａより
やや上方の下面に中間伝動ケース２５の上端を連設し、
その始端部５ａが左側スターホイル２とその上方の補助
搬送体３の後部間隔内に入り込んでのぞむように設け、
下部搬送チェ７５の終端寄り下面から延出した調節レバ
ーをガイド板の係止溝に対し、移動調節自在にして従来
形と同様に下部搬送チェ７５を回動支点Ｏを中心に回動
させながら長短界に応じ傾斜変更調節自在に装設するが
、下部搬送チェ７５の挟持面は前記点線イにそうように
するとともに、下部搬送チェ７の下方には前記空間Ｃが
のぞむようにして構成する。

また、下部搬送チェ７５から殻稈の稈元側を受継ぐ受継
搬送チェノ２６をフィートチエン６の始端部に接近する
ようにして延設し、前記駆動ケース９から伝動パイプ２
７を介して動力伝達する穂先搬送体７を下部搬送チェ７
５から受継搬送チェノ２６の上方にかけて延設するが、
穂先搬送体７および受継搬送チェノ２６の殻稈搬送面が
前記点線イにそうように構成する。

尚、２８は前記空間Ｃの部分に配設する。

走行変速レバーその他の操作具である。

しかして、コンバイン作業時に機体を前進させると、各
デバイダ−２１，２１’、２１“が分草スるとともに両
引起しケース２４，２４’が引起し作用を行ない、両補
助搬送体３，３′がその間に掻込む状態で刈刃１が刈取
るとともに、両スターホイル２，２′がその間に殻稈を
掻込んで後方へ送出するが、両補助搬送体３，３′と両
スターホイル２，２′によって後方へ送出されようとす
る状態で、その稈元側部分は下部搬送チェ７５の始端部
５ａに受継がれる。

下部搬送チェ７５が稈元部を挟持搬送する状態で穂先搬
送体７が穂先側を搬送し、下部搬送チェ７５から稈撃側
が受継搬送チェノ２６に受継がれると、そのまま次いで
フィートチエン６に受継がれて脱穀装置４へ供給される
。

その場合に、両スターホイル２，２′の間からフィート
チエン６にかけては第４図に示すように点線イにそって
前後方向に殻稈が搬送されることになり、下部搬送チェ
７５の下方は空間Ｃになっているので邪魔ものがなく搬
送させるとともに、藁屑等が落下しても空間Ｃを通して
地上側に排除される。

また、長短稈に応じて下部搬送チェ７５を回動調節する
と、該チェノ５全体は回動支点Ｏを中心に回動して矢印
口で示すように後端部側が大きく上下動するが、始端部
５ａはスターホイル２の上方側で回動支点Ｏが下方に近
いために大きく変動することなく受継姿勢が殆んど変ら
ない状態となり、下部搬送チェ７５の終端側から受継搬
送チェノ２６に受継がれる挟持位置が変って、脱穀装置
４への供給深さが長短稈にかかわらず略同じとなって供
給できるよう調節することができる。

このように本考案は、刈取フレームにおける刈刃横設部
よりも後方の部分を、機体操縦部１６゜１６から遠い横
−側部のクローラ１０前方部に偏寄させて枠組し、その
偏寄枠組部分の後端を機体への取付部に形成し、偏寄枠
組部分には駆動ケース９を取付けて機体外側部から入力
するようにし、刈刃横設部より後方の前記機体操縦部１
６゜１７寄りには上下に開放された空間Ｃが形成される
ようなして該空間Ｃ部に走行変速レバーその他の操作具
２８を配設するとともに、刈取フレーム部材に横架され
る刈刃１の刈幅方向中央上部には一対の掻込用スターホ
イル２，２′を設け、両スターホイル２，２′の間の掻
込間隙は、機体内側で前後方向にむけ装設されているフ
ィートチエン６の前方延長線上に位置させ、掻込間隙と
フィートチエンとの間は前記延長線にそって殻稈搬送面
が位置する下部搬送チェ７５、穂先搬送体７で殻稈搬送
可能に連絡させ、これらの殻稈搬送面が前記空間Ｃに位
置するようにしたから、刈取殻稈を刈刃１部からフィー
トチエン６にむけて方向変換のほとんどない直線状の短
かい距離で無理なく良好に搬送することができ、搬送途
上生ずる藁屑や草などを空間Ｃから抜は落させ堆積や殻
稈への引掛りがないようにしていよいよ良好に殻稈搬送
できるというだけでなく、前記の空間部Ｃに下部搬送チ
ェ７５などと操縦部との間で上下ともに開放されて、そ
の部分に操作具２８を配設して構成されることから、殻
稈の搬送状況と走行部の進行状態とを同時に併せて確認
しながら、その状況に応じて操作具を操作することがで
きコンバイン作業が著しく楽に行える。

しかも、空間Ｃ部を設けるために一側方に偏寄して枠組
するフレーム部材は、クローラ１０の前部に位置させ機
体えの取付部にするので、刈取搬送部の重さはクローラ
部で受けさせて走行良好とすることができ、同フレーム
部材に配設する駆動ケースの入力連結も機体外側で行わ
せて保守点検容易なものにできるといった利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバインの概
略側面図、第２図はその概略平面図、第３図は第１図の
一部を示し、第４図は第２図の一部を示し、第５図は第
４図の一部を示す。 １・・・・・・刈刃、２，２′・・・・・・スターホイ
ル、４・・・・・・脱穀装置、５・・・・・・下部搬送
チェ７．６・・・・・・フィートチエン、９・・・・・
・穂先搬送体、１０・・・・・・クローラ、１６，１７
・・・・・・操縦部、２８・・・・・・操作具、Ｃ・・
・・・・空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈取フレームにおける刈刃横設部よりも後方の部分を、
   機体操縦部１６．１７から遠い横−側部のクローラ１０
   前方部に偏寄させて枠組し、その偏寄枠組部分の後端を
   機体への取付部に形成し、偏寄枠組部分にには駆動ケー
   ス９を取付けて機体外側部から入力するようにし、刈刃
   横設部より後方の前記機体操縦部１６．１７寄りには上
   下に開放された空間Ｃが形成されるようなして該空間Ｃ
   部に走行変速レバーその他の操作具２８を配設するとと
   もに、刈取フレームに横架させる刈刃１の刈幅方向中央
   部には一対の掻込用スターホイル２．２′を設け、両ス
   ターホイル２，２′の間の掻込間隙は、機体内側で前後
   方向にむけ装設されているフィートチエン６の前方延長
   線上に位置させ、掻込間隙とフィートチエンとの間は前
   記延長線にそって殻稈搬送面が位置する下部搬送チェ７
   ５、穂先搬送体７で殻稈搬送可能に連絡させ、これらの
   殻稈搬送面が前記空間Ｃに位置するようにしたことを特
   徴とするにしたことを特徴とする刈取搬送装置。