JPS603381B2 - イソインドリン誘導体の新規な製造方法 - Google Patents

イソインドリン誘導体の新規な製造方法

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JPS603381B2
JPS603381B2 JP4922379A JP4922379A JPS603381B2 JP S603381 B2 JPS603381 B2 JP S603381B2 JP 4922379 A JP4922379 A JP 4922379A JP 4922379 A JP4922379 A JP 4922379A JP S603381 B2 JPS603381 B2 JP S603381B2
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博之 井出
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【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(1) (式中、Rは水素原子又は1〜2個の炭素原子を有する
低級アルキル基を、×はカルボキシ基、カルボアルコキ
シ基、カルバモィル基又はシア/基を意味する)で示さ
れるペンジリデン譲導体を還元剤(例えば水素化ホウ素
ナトリウム又は水素化ホウ素カリウム等)の存在下にお
いて環化することを特徴とする一般式(0)(式中、R
及び×は前記と同じ意味を有する)で示されるィソィン
ドリン譲導体の新規な製造方法、及び、式(m)で示さ
れるo−フタルアルデヒド酸と一般式(W)(式中、R
及び×は前記と同じ意味を有する)で示されるアニリン
誘導体を反応させることにより生成する特許請求の範囲
第1項記載の一般式(1)で示される中間体を単離する
ことなく、還元剤(例えば水酸化ホウ素ナトリウム又は
水素化ホウ素カリウム等)の存在下において濠化するこ
とを特徴とする一般式(0)で示されるィソィンドリン
誘導体の新規な製造方法に関するものである。
本発明によって得られるィソィンドリン誘導体の1−オ
キソ−2一{p一〔aーメチル)力ルボキシメチル〕ー
フエニル}ーイソインドリン(インドプロフェン)は、
近年、抗炎症剤、鎮痛剤として極めてすぐれた活性を示
すことが知られている。
従来インドプロフェンの製造法としては数種の方法が知
られているが、大別すると次の如くなる。
1 一般式(V) (式中、Xはカルボキシ、アルコキシカルボニル又はシ
アノ基である)で示されるアニリン誘導体をo−シアノ
ベンジルプロミド、フタリド、チオフタリド又はフタル
アルデヒドと反応させたのち、塩基あるいは雛酸で加水
分解する方法。
〔特公昭51一11627号、Arznel山m −F
orsch(Dm駅es)23,1090(1973)
〕2 前記一般式(V)で示されるアニリン譲導体を無
水フタル酸、フタル酸ジェチルと反応させ、一般式(M
)(式中、R及び×は前記と同じ意味を有する)で示さ
れる化合物としたのち適当な還元剤でィソィンドリン体
に還元、さらに所望により加水分解する方法。
〔特公昭61一11627号、Arzenelum−F
o母Ch(DmgReS)23,1090(1973)
〕3 前記一般式(V)で示される化合物をN−スルホ
ニルフタルイミド、Nーアルコキシカルボニルフタルィ
ミド、チオ無水フタル酸と反応させ、式(肌)で示され
る化合物としてのち適当な還元剤で還元する方法。
(樽公昭53−37343号、侍関昭51一6959号
)4 前記一般式(V)で示される化合物をペンズアル
デヒドと反応させたのち還元し、さらにホスゲンとの反
応によって一般式(風)(式中、×は前記と同じ意味を
有する)とし、これをフリーデルクラフト反応によって
環化させ、さらに所望によって加水分解する方法。
(袴関昭48一57965号)5 前記一般式(V)で
示される化合物を−般式(K)(式中、Rは低級アルキ
ル基、Xはハロゲン原子である)で示される化合物と反
応させる方法。
(袴閥昭51−34147号)6 一般式(X)及び(
幻) (式中、R及びR2は低級アルキル基、RI及びR3は
水素原子又は低級アルキル基である)で示される化合物
を酸性条件下還元する方法。
(特関昭53−82772号)7 式(狐) で示される化合物を加水分解する方法。
(侍関昭53一37655号)8式(Xm) で示される化合物を酸化する方法。
(特開昭53一50157号)しかしながら、これらの
方法は禾だ工業的に満足できる方法とは言い難い。
例えば‘11の方法では高価な原料であるフタルアルデ
ヒド、チオフタリド等を使用するため、企業的に経済的
且つ安価に製造するには問題が有る。‘21,【3}の
方法ではジオキソ化合物を得たのち還元あるいは必要に
応じ加水分解して目的物を得るために工程が長くなる欠
点がある。■の方法では還元工程において高価な酸化白
金を使用し、さらに叢性の強いホスゲンを用い、しかも
製造工程が長いという欠点がある。【5’の方法では原
料であるoーハロメチル安息香酸ェ.ステルを合成する
うえでハロゲン化剤(塩素、臭素、N−ブロムコハク酸
ィミド、N−クロルコハク酸ィミド等)を用いる為に労
働衛生上、又、製造上問題がある。又、無水エタノール
及びィソブロパ/一ル等の高価な溶媒を用いるのでコス
ト的に高くなる等企業的有利な製造法とはいい難い。■
,‘7)及び■の方法では工程数が長く経済的あるいは
工業的に問題があり、余り満足すべき方法とは言い難い
。しかるに、本発明者らは従来法の欠点を克服すべく鋭
意研究した結果、前記式(m)で示されるo−フタルア
ルデヒド酸と一般式(W)で示されるアニリン譲導体と
の反応がメタノール、ェタ/−ル、ジグリム(特にメタ
ノールが好ましい)中において室温又は少し加溢するこ
とにより短時間に反応が進行し、高収率で一般式(W)
で示されるペンジリデン誘導体を生成し、次いでそのま
ま、又は単離したのち0〜1000午0(特に20〜4
0℃が好ましい)にて還元剤(例えば水酸化ホウ素ナト
リウム、水酸化ホウ素カリウム等)を1〜2倍モル使用
し1〜2独時間反応させることにより高収率で一般式(
0)で示されるィソィンドリン謎導体が得られることを
見出した。
本発明の製造方法は以上の如く、oーフタルアルデヒド
ド酸(m)と一般式(W)で表わされるアニリン譲導体
を安価な有機溶媒であるメタノール中反応させ且つ単離
することなく還元剤を加え室温で−裕反応することが出
釆るため、反応装置、反応操作も簡単で非常に安価に目
的化合物を製造することが出来る。
又、所望によりェステル、アミド及びシアノ基を有する
ィソィンドリン誘導体は公知方法の一般的な加水分解に
よって容易にインドプロフェンを収率よく得ることが出
釆る。次に本発明を実施例によって具体的に説暁する。
実施例 1 o−フタルアルデヒド酸1.5夕とp−アミノ−(a−
メチル)−フェニル酢酸1.65夕をメタノール30の
【に加え室温にて3の片間損拝させたのち氷格で冷却し
ながら水酸化ホウ素ナトリウム0.75夕を数回にわけ
加えた。
次に室温の状態に戻し3時間反応を行なったのち減圧下
にて溶媒を蟹去した。浅薄に水50のZを加え、さらに
少量の酢酸を加えて酸性溶液とし、析出する結晶を炉取
、乾燥後、エタノールにて再結晶すると1ーオキソー2
一{p−〔(a−メチル)力ルポキシメチル〕ーフエニ
ル}−イソインドリン2.6夕(収率92.5%)を得
た。この物質の融点、赤外吸収スペクトル、マススベク
トル及び元素分析値は次の通りであった。
融点 214〜215℃赤
外吸収スペクトル vc=o(KBr)1舷ね〜1マス
スベクトル M+281元
素分析値 C,7日,5N03理
論値 C:72.58 H:5.37 N:4.9
8実測値 C:72.53 H:5.31 N:4.
92上記分析結果から明らかな如く、この物質の純度は
99%以上と判断された。実施例 2 p一(o−力ルボキシベンジリデン)−アミノ−(aー
メチル)ーフェニル酢酸1.5夕をメタノール30の‘
に懸濁させ氷冷下水素化ホウ素ナトリウム0.斑夕を数
回に分け加えた。
次に室温に戻し3時間擬拝させたのち減圧下にて溶媒を
蟹去した。残澄に水50Mを加え、さらに少量の酢酸を
加えて酸性溶液とし、析出する結晶を炉取、乾燥後、エ
タノールにて再結晶すると1−オキソー2一{p一〔(
aーメチル)力ルポキシメチル)ーフエニル}−ィソィ
ンドリン1.3夕(収率91.5%)を得た。この物質
の融点、赤外吸収スペクトル及びマスクベクトルは次の
通りであった。
融点 214〜21500
赤外吸収スペクトル vc=o(KBr)1筋3お−1
マススベクトル M十2
81上記分析結果から明らかな如く、この物質の純度は
99%%以上と判断された。
実施例 3 oーフタルアルデヒド酸1.5夕とp−アミノフェニル
酢酸1.5夕をメタノール30の‘に加え室温にて1時
間燈拝させたのち水酸化ホウ素カリウム0.54夕を数
回にわけ加えた。
さらに室温下にて5時間反応を行なったのち減圧下にて
溶媒を蟹去した。残澄に水50の【を加え、さらに少量
の酢酸を加えて酸性溶媒とし、析出する結晶を炉取、乾
燥後、エタノールにて再結晶すると1ーオキソー2−{
p一(力ルボキシメチル)−フエニル}ーイソィンドリ
ン2.5夕(収率93.6%)を得た。この物質の融点
、赤外吸収スペクトル、マススベクトル及び元素分析値
は次の通りであった。融点
210〜211℃赤外吸収スベクトルレc:o(KB
r)1船母ネ‐1マススベクトル
M十267元素分析値
C,6日,3N03理論値 C:71.90 H:4.
90 N:5.24実測値 C:71.81 H:4.
98 N:5.16上記分析結果から明らかな如く、
この物質の純度は99%以上と判断された。実施例 4 oーフタルアルデヒド酸1.5夕とpーアミノベンジル
シアニド1.3夕をメタノール30の上に加え室温にて
5分間燈拝させたのち水浴で冷却しながら水素化ホウ素
ナトリウム0.75夕を数回にわけ加えた。
次に室温の状態に戻しlq時間反応を行なったのち減圧
化にて溶媒を留去した。残澄に水50の‘を加え酸性溶
液とし、析出する結晶を炉取、乾燥後、エタノールにて
再結晶すると1−オキソー2一{p一(力ルボニトリル
メチル)ーフエニル}−イソインドリン1.9夕(収率
766%)を得た。この物質の融点、赤外吸収スペクト
ル,マススベクトル及び元素分析槽は次の通りであった
。融点 207〜20ザ
○赤外吸収スペクトル〃c=o(KBr)1魔&ネ‐1
マススベクトル M+24
8元素分析値 C,6日,2N2
0理論値 C:77.40 H:4.87 N:1
1.28実測値 C:77.47 H:4.73 N
:11.35上記分析結果から明らかな如く、この物質
の純度は99%以上と判断された。実施例 5 o−フタルアルデヒド酸1.5夕とp−アミ/−(aー
メチル)山フェニル酢酸エチルェステル1.9夕をメタ
ノール30泌に加え室温にて1時間雛拝させたのち氷格
で冷却しながら水素化ホウ素ナトリウム0.75夕を数
回にわけ加えた。
次に室温の状態に戻し7時間反応を行なったのち減圧下
にて溶媒を留去した。孫笹に水50の‘を加え、さらに
少量の酢酸を加えて酸性溶液とし、酢酸エチルにて抽出
、脱水後、減圧下に溶媒を留去した。残笹にィソプロピ
ルェーテルを加えて結晶化させると1ーオキソー2−{
p一〔(a−メチル)一カルボエトキシメチル〕−フエ
ニル}−イソインドリン2.6夕(収率88%)を得た
。この物質の融点、赤外吸収スペクトル、マススベクト
ル及び元素分析値は次の通りであった。
融点 101〜1020
赤外吸収スペクトルし仁一。
(KBr)1725 1677伽‐1マススベクトル
M十309元素分析値
C,9日,9N03理論値 C:7
3.76 H:6.19 N:4.53実績町直
C:73.71 H:6.10 N:4.61上記分
析結果から明からな如く、この物質の純度は99%以上
と判断された。実施例1〜5の方法に準じて下記の表1
の化合物を合成した。
表1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(I) ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Rは水素原子又は1〜2個の炭素原子を有す
    る低級アルキル基を、Xはカルボキシ基、カルボアルコ
    キシ基、カルバモイル基又はシアノ基を意味する)で示
    されるベンジリデン誘導体を還元剤の存在下において環
    化することを特徴とする一般式(II)▲数式、化学式、
    表等があります▼ (式中、R及びXは前記と同じ意味を有する)で示さ
    れるイソインドリン誘導体の製造方法。 2 式(III) ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される。 −フタルアルデヒド酸と一般式(IV)▲数式、化学式、
    表等があります▼ (式中、R及びXは前記と同じ意味を有する)で示さ
    れるアニリン誘導体を反応させることにより生成する特
    許請求の範囲第1項記載の一般式(I)で示される中間
    体を単離することなく、還元剤の存在下において環化す
    ることを特徴とする一般式(II)で示されるイソインド
    リン誘導体の製造方法。
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