JPS6033203Y2 - 壁パネルの連結具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は壁パネルの連結具に関する。

従来における壁パネルの連結具は、長方形函体の両側面
に、同板面の延長をもって帯状面を前方に突出しながら
下方に垂設する突片を設け、該突片の内側位置には取付
溝を設けたものであるが、全体が面形であることから、
製作が困難でコスト高になるうえ、壁パネル同志を連結
するときは、両パネルに設けた長孔内に突片を挿入した
のち、連結具を下げることで長孔下の壁パネル面に突片
が食い入る押圧力により結合を計っていたので、壁パネ
ルが地震や強風を受けて振動をした場合、連結具がゆる
んだり、脱落するという各問題点があった。

一本考案は上記の各問題点を解決
するためになされたものであり、断面をＵ字形の簡単な
構造にしてコストの低減が得られるうえ、連結時には壁
パネル側の長孔内に突片の他に連結具の一部も嵌入させ
ることにより、連結具自体も係合態様が得られて、振動
を受けてもゆるみや脱落を防止できる壁パネルの連結具
を提供することを目的としている。

以下本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

まず構成を説明すると、第１図、第３図および第４図に
示すように連結板１は、金属板で横断面がＵ字形になる
ように屈曲され、上方の曲げ端部ｌａ、ｌａと下方の曲
げ端部Ｉｆ、Ｉｆはほぼ同一の垂線Ａ上に設けられてい
る。

前記の各曲げ端部１ａの直下位置には両側面を前方に延
長するようにして該曲げ端部１ａと板厚分だけ段差をも
つ突堤部１ｂ、ｌｂが垂線Ａを外側に越えるように形出
されている。

各突堤部１ｂの真下位置には両側面から同板面の延長を
もって所定巾による帯状板が前方向けに突出されたのち
、垂線Ａに対して壁パネル板厚２枚分を経た位置から、
それまでは前方向けに突出していた板面の方向を下方に
転じて垂線Ａと平行状に降下させ、その垂直降下部の先
端縁は内方に屈曲させながら垂線Ａの方向に斜めに上昇
させるようにして除々に幅広となる突片１ｃ、ｌｃが平
行状に突設されている。

前記による突片１ｃの各先端縁部と対応する連結具１の
両側位置には、突片１ｃの内側斜辺と平゛行する斜辺に
より垂線Ａを内側に越えて、その位置毎の側面部を削除
する態様により締込み溝１ｄ、ｌｄが凹設されている。

また連結具１の正面側で、前記締込み溝１ｄとほぼ同じ
高さとなる中央帯にはネジ孔１ｅが設けられている。

なお第２図に示すように壁パネル２Ａ、２Ｂ同志を結合
するためにＬ字形に屈曲された該各壁パネル２Ａ、２Ｂ
の正面側縦面には、あらかじめ第４図に一点鎖線をもっ
て示すように上部から下部に近い位置までは連結具１の
両突片１ｃに合せてその板厚よりも少し幅広い孔となり
、また下部から下端にかけては徐々に幅を縮めて両突片
１ｃに密接が可能な幅狭い孔となる先細り長孔２ｅ、２
ｆがそれぞれ設けられている。

また前記壁パネル２Ａ、２Ｂの端部位置に化粧板３を取
付けるための横断面がほぼ灰皿形となる締付は枠４の正
面側縦面の同一位置にも、上部から下部にかけて前記の
長孔２ｅ、２ｆと同形による長孔４ａ、４ａが設けられ
ている。

さらに第３図に一点鎖線をもって示す５は、前記締付は
枠４の正面側開口部を被覆するフタ板であり、その正面
側の複数個所には該フタ板５を連結板１のネジ孔１ｅに
ビス止めするためのビス孔５ａが設けられている。

次に作用を説明する。

第２図のように左右の壁パネル２Ａ、２Ｂ同志と室内側
の化粧板３を結合する場合は１．まず両壁パネル２Ａ、
２Ｂの屈曲端部に両化粧板３の各外側端部に設けた切欠
部３ａを密接させ、この態様による壁パネル２Ａ、２Ｂ
の正面側には締付は枠４を、該枠４の両端部が化粧板３
の各内側端部に設けた切欠部３ｂ内に密接させるように
して正面側縦面を当接し、合致した双方の長孔２ｅ、４
ａｔ ２ｆ、 ４ａ内には連結具１の突片１ｃを挿入し
て第３図のように連結具１を下方に押圧すると、両突片
１ｃの先端内側は徐々に幅広くなるように形成されてい
るため、各長孔２ｅｅ ４ａ、 ２ｆ、４ａ下の板面
を締込み溝１ｄ側に引き寄せるようにして降下すること
から゛、壁パネル２Ａ、２Ｂ同志と締付は枠４の双方を
同時に３点結合することができる。

従って前記の結合時に化粧板３も壁パネル２Ａ、２Ｂの
端部と締付は枠４の端部によってそれぞれの轡部を押圧
状に被着されやため、締すは枠４を介して両パネル２Ａ
、２Ｂの結合時に同時に化粧板３の結合も縁できる。

また前記の結合時に連結具１の突堤部１ｂ、１ｂは、第
３図および第４図に示すように突片１ｃと締込み溝１ｄ
の共通天部が各長孔２ｅｗ４ａｔ２ｆ、４ａの下端部に
到達した時点で完全に前記長孔２ｅ＊ ４ａｔ ２Ｌ
４ａ内に嵌入し、その上；部端が当該毎の長孔２ｅ、４
ａまたは２ｆ、４ａの上端部に係合することから、この
時点で連結具１自体も係合により確実に固定される。

従って連結具１の開口頭部内に棒状の工具等を入れて強
制的に外方に引出す操作をしないかぎり、該連結具ｒ１
は、地震や強風による振動を受けても、ゆるんだり、脱
落したりすることなく、前記の結合態様を堅持できるも
のである。

なお連結具１の正面側にはネジ孔１ｅが設けであるため
、第２図によって壁パネル２Ａ、２Ｂと３点結合を果し
た締付は枠４の正面開口位置にフタ板５を被着したとき
、当該位置のビス孔５ａからネジ１ｅ内に螺挿したビス
６をもって該フタ板５を化粧板３の切欠部３ｂ、３ｂ間
に固着することができる。

さらに連結具１は、前記の３点結合に限らず図示しない
が、壁パネルと天井パネル、壁パネルと仕切板および壁
パネルと床パネル等の２点結合も、双方に各長孔を設け
ることで、前述と同様に容易確実に達成できるうえ、こ
の場合も結合達成時に連結具１自体も同様に係合固定が
完了できるものである。

以上に説明したように本考案は、Ｕ字形断面による面板
の上端に設けた曲げ端部１ａの直下位置に突堤部１ｂを
形出し、その下部位置には円弧状の屈曲降下する突片１
ａを設けるとともに、下方曲げ端部１ｆの直上で突片１
ｃと対応する両側面の位置には締込み溝１ｄを凹設し、
かっ該溝１ｄに隣接する正面中央帯にはネジ孔１ｅを設
けるようにして連結具１を構成することにより、壁パネ
ル２Ａ、２Ｂ同志と化粧板３の３点結合および壁パネル
と天井パネル、壁パネルと仕切板および壁パネルと床パ
ネル等の２点結合も、ボルトなどを用いることなく、容
易確実に緊結できるうえ、この緊結時に連結具１自体も
係合固定が得られて、振動等を受けても、ゆるみや脱落
が防止できるため、パネルを主体とする建物の剛性が強
化でき、かつ連結具１は構造が簡単であることから、パ
ネル連結におけるコストを大巾に低減できる効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による壁パネルの連結具を示す斜視図、
第２図は同連結具をもって結合する壁パネルと化粧板お
よび介添役の締付は枠を示す要部斜視図、第３図は第２
図の壁パネルと締付は枠を連結具により結合する態様を
示す縦断面図、第４図は同一部縦断背面図である。 符号の説明、１・・・・・・連結具、１ａ・・・・・・
曲げ端部、１ｂ・・・・・・突堤部、１ｃ・・・・・・
突片、１ｄ・・・・・・締込み溝、１ｅ・・・・・・ネ
ジ孔、１ｆ・・・・・・曲げ端部、２Ａ、２Ｂ・・・・
・・壁パネル、２ｅ、２ｔ、４ａ・・・・・・長孔、３
・・・・・・化粧板、３ａｙ３ｂ・・・・・・切欠部、
４・・・・・・締付は枠、５・・・・・・フタ板、５ａ
・・・・・・ビス孔、６・・・・・・ビス、Ａ・・・・
・・垂線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｕ字形断面による面板両側の上下端に曲げ端部ｌａ、Ｉ
   ｆ−をほぼ同一垂線上の配置により設け、上方曲げ端部
   １ａの直下装置には前記垂線を越える突堤部１ｂを形出
   し、該突堤部１ｂの下方には側面からの面板延長による
   帯状板を前方に突出して垂直状に降下させ、その先端縁
   は内方に屈曲しながら斜めに上昇することで徐々に幅広
   となる突片１ｃを設けるとともに、下方曲げ端部１ｆの
   直上で前記突片１ｃと対応する両側面の位置には当該両
   側面の削除をもって締込み溝１ｄを凹設し、かつ該締込
   み溝１ｄに隣接する正面中央帯にはネジ孔１ｅを設けて
   成る壁パネルの連結具。