JPS6032261Y2 - 波板取付用締付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプラスチック等の波板を固定する締付金具に関
するものである。

テラス、カーポートその他の各種構築物の屋根板として
プラスチック等の波板は多く用いられている。

一般に、この種の波板を屋根に取付けするには、波板の
所要箇所に孔を穿け、その孔の上に座金を当てかった状
態で、ボルト、ナツトにより母屋、たる木等に固定する
ものであるが、ナツトをこの固定作業において強く締め
過ぎると波板が割れることがしばしば生ずる。

一方、ナツトの締付けが緩いと、波板は風に煽られて騒
音を発生し、やがて割れることになる。

従って、割れを生じないようにかつ風に煽られてがたつ
かないように適度にナツトを締付ける作業はかなり難し
く、波板の取付は作業には熟練者を要する。

本考案はこれに鑑み、特殊な技術を必要とせずに屋根板
としてプラスチック等の波板を確実に母屋、たる木等に
固定できる波板取付用締付金具を提供するものである。

以下、本考案を添附の図面を参照しつつ実施例により説
明する。

第１図には本考案締付金具の第１実施例が斜視図で示さ
れている。

この本考案締付金具はフックボルトＡとナツトＢからな
り、フックボルトＡは下部が鉤状に折曲げられて掛止部
１に形成されている。

又、上部はおねじ部２に形成されている。

一方、ナツトＢは一側面から、上方に彎曲して横倒Ｕ字
状に形成されたアーム３が突設されたものであり、この
アーム３の先端３ａは、所定間隙ｍを隔ててねじ孔４の
直上方に臨ませられている。

つぎに、第２図及び第３図によって、本考案締付金具の
使用状態を説明する。

第２図には母屋５上に載せたプラスチック波板６の固定
に使用された状態の縦断側面図が又、第３図には縦断正
面図が示されている。

母屋５はリップ付り形鋼が使用されておりプラスチック
波板６には予め山部６Ａの所要箇所にボルト通し孔７が
設けられている。

母屋５上にプラスチック波板６を載せたのち、ボルト通
し孔７に下方から、フックボルトＡのおねじ部２を挿通
し、掛止部１は母屋５の一部に掛止する。

このようにしてフックボルトＡのおねじ部をプラスチッ
ク波板６の山部６Ａ上面から突出させておき、これにパ
ツキン８を嵌め、さらにその上に座金９を嵌めたのち、
ナツトＢを螺着する。

かくして、ナツトＢを締込んでゆくと、やがてアーム３
の先端３ａはフックボルトＡのおねじ部２の先端に当接
し、それ以上締込むことができなくなる。

このとき、プラスチック波板６が母屋５上に密接された
状態となるように、パツキン８の厚みが調整されていれ
ば、プラスチック波板６に過大な圧力をかけることなく
、適正な締付状態が得られる。

つぎに、第４図に斜視図で示される第２実施例は、ナツ
トＢのアーム３を左右両側に設け、ねじ孔４の直上方に
おいて、両アーム３の先端を正対当接させた点において
第１実施例と異なる。

以上の説明から明らかなように、本考案は、ナツトＢが
１つ又は２つのアーム３を有するので、蝶ねじのように
ナツトの締付は工具を使用せずに締付けることができる
し、締付けに際しては、アーム３の先端がフックボルト
Ａのおねじ部２の先端に当接して、それ以上囲わすこと
ができなくなるまでナツトＢを回わせばよいので、屋根
上での作業を著しく容易確実にすると共に、プラスチッ
ク等の波板のように割れ易い屋根材に対して、何等の手
加減を加える必要もなく、常に最適な締付は状態が得ら
れる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案締付金具の第１実施例を示す斜視図、第
２図は使用状態を示す縦断側面図、第３図は同じく縦断
正面図、第４図は第２実施例を示す斜視図である。 Ａ・・・・・・フックボルト、Ｂ・・・・・・ナツト、
１・・・・・・掛止部、２・・・・・・おねじ部、３・
・・・・・アーム、３ａ・・・・・・先端、４・・・・
・・ねじ孔、５・・・・・・母屋、６・・・・・・プラ
スチック波板、６Ａ・・・・・・山部、７・・・・・・
ボルト通し孔、訃・・・・・パツキン、９・・・・・・
座金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 掛止部１を下部の折曲げによって形成し、上部をおねじ
   部２に形成したフックボルトＡと、上記おねじ部２の先
   端面に当接する彎曲アーム３を側面から突設したナツト
   Ｂとの組合わせからなる波板取付用締付金具。