JPS6029802Y2 - 電池ブタ部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池時計の電池交換のための電池ブタ部の構造
に関するものであり、電池ブタを二体に分けてさらに電
池ブタに回転止メを設け、電池ブタの加工性と取扱い性
を向上させる事を目的としたものである。

従来の電池ブタに突起を有し、該突起に対応する裏ブタ
の凹部に電池ブタの突起を挿入して電池ブタを回転する
ことにより電池ブタを固定するバヨネット構造の電池ブ
タは、突起部を一体で形威していたため突起部の加工が
複雑でありこの部分に種々の加工を加えることが困難で
あった。

したがって回転止メも有さす電池ブタを回転させる時に
どこまで回転させれば良いかが不明確であり、固定に関
して不安感を残していた。

又さらに回転させると反対側の凹部に突起が落ち込んで
しまい固定できない等の欠点を有し、さらに電池ブタを
逆回転させてはずす時においても凹部と突起がどこで合
致してはずれるかが非常に不明確である等の電池ブタの
操作性において非常に不明確なものであった。

本考案はこれらの欠点を除去するためのものであり、電
池ブタを内側材と外側材に分けて、その内側材に係合用
突起と回転止メ用突起を形威し内側材と外側材を固定し
電池ブタを形威したものであり、実施例において詳説す
ると、電池ブタ体１ （外側材）の上方（機械体側）に
板状の内側材２をロー付け、カシメ又は溶接等により一
体固定する。

そして該板状の内側材２は、その外周に平面的に第１図
の様に係合用突起２ａその側方に、切り欠き２Ｃを介し
て回転止メ用突起２ｂを有する。

そして係合用突起２ａは第３図の断面図の如く、電池３
の平面方向外側においてカマ首状に折り曲げ、もち上げ
られ、回転止メ用突起２ｂとは上下方向に段差を威して
いる。

さらにこの突起２ｂは組込時に後記する裏ブタの凹部４
ｂの側壁と平面的に干渉する位置に設計しである。

４は裏ブタであり電池３に対応する位置に電池を取り出
すためと、電池ブタを装着させるための開口部４ａを有
し該開口部の一部外周に第４図の様に電池ブタの突起２
ａと２ｂを含めた形状の凹部４ｂを有する。

従って、該突起２ａと２ｂとを含めた幅は該凹部４ｂよ
り狭い。

そしてその下方にパツキン５を収納するための平面を有
する。

このパツキン５は裏ブタ４と電池ブタ体との間に設置し
その間で押圧圧縮されその間の防水性を得る。

そしてこの電池ブタの組付けは第４図の様に裏ブタの凹
部４ｂに電池ブタの突起２ａと２ｂを合わせて電池ブタ
体１を裏ブタにセットし、その後第５図の様に電池ブタ
体を外側に加工した外部操作溝１ａで矢印の方向に回転
させると、突起２ａが裏ブタの前記開口部４ａロ縁に係
合する（バヨネット係合）。

この時回転止メ用突起２ｂが裏ブタの凹部４ｂの一方の
側壁に当って電池ブタ体の回転は止まる。

又電池ブタをはずす（前記バヨネット係合を解除する）
時は締付時と逆回転させて第４図の状態にもどすと突起
２ｂが凹部４ｂの他方の側壁に当って回転が止まりはず
れる事がわかる。

本考案は以上の様に、電池ブタを外側材と板状の内側材
の２体に分けたため、各突起を容易に、しかも精度よく
設けることができるようになった。

つまり、バヨネット係合用突起をカマ首状に曲げ、その
側方に切り欠きを設けて回転止メ用突起を形成すること
は、板状部材であればきわめて良好に行なうことができ
るものである。

実際上、バヨネット係合用突起のカマ首状部を電池の平
面方向外側に設け、且つその高さ位置も高精度が要求さ
れる等、各突起の平面位置、高さ位置精度を高度に求め
られる電池時計にとって、電池ブタ本体から分離し板状
部材とした内側部材に各突起を設けるようにしたことは
大きな意義をもつものである。

加えて前述のカマ首状部を電池の平面方向外側に配した
ので、該カマ首状部、すまりバヨネット係合部と電池と
が重なることがないので高さ寸法を大きく確保する必要
性がなく、薄型の電池時計をもたらすことができ、又、
強強度が要求される電池ブタ及び裏ブタの各バヨネット
保合部の寸法を最適に設計しうる実用上のメリットも有
する。

更に本考案は、電池ブタの回転止メ構造を設けたので、
電池ブタの回転範囲が明確になり、電池ブタのバヨネッ
ト係合位置、ないしはバヨネット解除位置が明確になり
、バヨネット係合、解除が確実になされ、且つ使用者に
確実な操作を施した安心感を与えることができるように
なった。

従って電池時計という使用者が装身具として身近かに取
り扱う機器の商品価値を高める働きにも寄与するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電池ブタの平面図。 第２図は本考案の電池ブタの側面図。 第３図は本考案の電池ブタ組込状態断面図で、電池ブタ
は第１図のＡ−Ａ断面を示す。 第４図は電池ブタを裏ブタに挿入した時の時計ケース内
部からの平面図であり、第５図は電池ブタを回転固定し
た時のケース内面からの平面図である。 １・・・・・・電池ブタ、２・・・・・・内側材、２ａ
・・・・・・係合用突起、２ｂ・・・・・・回転止メ用
突起、２ｃ・・・・・・切り欠き、４・・・・・・裏ブ
タ、４ａ・・・・・・開口部、４ｂ・・・・・・凹部、
５・・・・・・パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状の内側材２と外側材を固定して電池ブタ１を構成し
   、裏ブタ１の電池取り出し相開ロ部４ａロ縁に係合する
   よう該内側材２の外周部にバヨネット係合用突起２ａを
   形成する電池時計において、該突起２ａの側方に切り欠
   き２ｃを介して回転止メ用突起２ｂを形威し、前記突起
   ２ａを電池３の平面方向外側においてカマ首状に折り曲
   げて前記突起２ｂと上下方向に段差を設け、前記突起２
   ａと２ｂとを含めた幅は、裏ブタの前記開口部４ａの外
   周に設けた凹部４ｂより狭く形威し、前記突起２ａを裏
   ブタの前記口縁にバヨネット係合させた時前記突起２ｂ
   を裏ブタの前記凹部４ｂにおける一方の側壁に度当たり
   させ、前記バヨネット係合を解除させるよう電池ブタを
   逆方向に回転させた時前記突起２ｂを前記凹部４ｂにお
   ける他方の側壁に度当たりさせるよう構成したことを特
   徴とする電池時計における電池ブタ部の構造。