JPH0334838Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、電池式時計の電池ホルダーの改良構
造に関する。

（従来技術） 電池式時計において、電池は通常時計ケース内
に収納され、その電池収納開口部に電池蓋を着脱
自在に取付けている。

（考案が解決しようとする問題点） この種従来の電池式時計は、電池ホルダー（電
池収納部）のほかに上述のように電池蓋を設ける
ため、構造上は少なくとも電池蓋だけ部品点数が
増加し、又使用上においても電池交換の度びに電
池蓋を取外さなければならないものであり、しか
もこの電池蓋の取外しは指などをケース内に挿入
して行わなければならないので以外と面倒であつ
た。さらに外部からの振動や衝撃を受けて電池蓋
が外れることもあり、ときには電池までも外れて
時計駆動がストツプする不都合もあつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記欠点を除去するためになされたも
ので、従来のような電池蓋を用いずに時計の電池
ホルダーを構成したものである。

すなわち本考案は、電池ホルダーを時計のケー
スに従来のような固定式でなく回転可能に設ける
ことを基本構造とし、さらに該ホルダーには、電
池の両極に押接する端子と、これを外部へ導通さ
せるための外部電極とを備え、又前記ケースに
は、電池ホルダーの前記外部電極と導通する接片
を設けてなる時計の電池ホルダーを提供するもの
である。

（実施例） 以下に本考案を実施例に基いて説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す時計の電池ホ
ルダー部の縦断面図、第２図及び第３図は同上の
Ａ−Ａ及びＢ−Ｂ断面図である。同図において本
考案は、時計のケースに電池ホルダーを回転可能
に設けるもので、実施例では上ケース１から下ケ
ース３に向けて一対の突片５，５を垂設し、該突
片５，５の間に電池ホルダー２１を回転可能に軸
着している。電池ホルダー２１は、電池２３を装
着した図示の場合、そのフラツト状筐体２５を上
ケース１に対し同一面となるように設け、該筐体
２５には、電池２３のプラスとマイナスの電極に
対応する壁体２７と、横方向から電池２３を支え
る支持片２９を一体に形成している。尚、前記壁
体２７には軸３１を突設し、これを上ケース１の
前記突片５に嵌挿して、電池ホルダー２１を回転
可能に軸着するものである。この例では、上ケー
ス１に溝部９を設け、他方前記支持片２９には、
この溝部９と嵌合して電池２３の装着位置決めを
なす突起３３を設けている。

電池ホルダー２１には、電池の両極に押接する
端子３５と、これを外部へ導通させるための外部
電極３７とを備え、これに対応して、前記ケース
には、電池ホルダー２１の外部電極３７と導通す
る接片７を設けた。この実施例では、これらの端
子３５と外部電極３７を前記壁体２７に設ける一
方、バネ状の接片７を下ケース３に設けている。
尚、１１はリード線である。

上述の実施例において、電池２３の交換をする
ときは、電池ホルダー２１の筐体２５の一側（第
２図の場合は右側）を押圧して行う。すなわち筐
体２５を押圧することにより突起３３が溝部９か
ら外れるとともに、電池ホルダー２１は軸３１を
支点として第４図及び第５図に示すように回転
し、これにより電池２３が表面に現われることと
なる。この状態で電池を交換し、今度は逆方向に
電池ホルダー２１を回転させれば突起３３は再び
溝部９と嵌合し、と同時に外部電極３７は接片７
に押接して両者の導通が図られる。

第６図及び第７図は本考案の他の実施例を示す
図であつて前記第１図及び第３図に対応するもの
である。この例の場合は、外部電極３７を電池ホ
ルダー２１の軸３１内を挿通させて設け、他方こ
れに押接する接片７を上ケース１に取付けたもの
で、前例と異なり電池ホルダー２１を回転させて
も外部電極３７と接片７との導通が図られるよう
に構成した。これにより、電池交換により生じる
時計の停止時間を必要最小限に押さえることがで
きる。尚、本考案の電池ホルダーは、時計以外に
も用いることができるものである。

（考案の効果） 本考案は以上説明したように、時計のケースに
電池ホルダーを回転可能に設けるとともに、該ホ
ルダーには、電池の両極に押接する端子と、これ
を外部へ導通させるための外部電極とを備え、さ
らに前記ケースには、電池ホルダーの前記外部電
極と導通する接片を設けて構成したので、電池ホ
ルダーを回転させるという簡単な操作により、時
計のケース内に存在した電池をケース外に移動さ
せることができ、しかも電池ホルダーの回転操作
は単に押圧すればよいのですこぶる簡易に電池交
換を行うことができる。さらに、本考案は電池ホ
ルダーのみを設ければよいので、従来のような電
池蓋を不要とし、したがつて部品点数を削減しえ
て省力化を図ることができ、又、従来のような電
池蓋の外れにより生じる不具合も阻止できるなど
の作用効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す時計の電池ホ
ルダー部の縦断面図、第２図及び第３図は同上の
Ａ−Ａ及びＢ−Ｂ断面図、第４図及び第５図は第
１図及び第２図に対応する図であつて電池ホルダ
ーを回転させた状態を示すもの、第６図及び第７
図は本考案の他の実施例を示す図であつて前記第
１図及び第３図に対応するものである。 １……上ケース、３……下ケース、７……接
片、２１……電池ホルダー、３５……端子、３７
……外部電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 時計のケースに電池ホルダーを回転可能に設け
   るとともに、該ホルダーには、電池の両極に押接
   する端子と、これを外部へ導通させるための外部
   電極とを備え、さらに前記ケースには、電池ホル
   ダーの前記外部電極と導通する接片を設けたこと
   を特徴とする時計の電池ホルダー。