JPS591323Y2 - 電池時計の電池接続端子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電池時計に用いる電池接続端子に関する。

従来、腕時計の駆動源としてぜんまいを多く用いていた
が、電子技術等の発達にともなって電池を駆動源とする
電池時計が普及している。

しかし、電池時計の電池は一定時間経過すると蓄電量は
減少して電池を交換する必要が生じ、電池交換の際に電
池の大きさが少しでも変わると電池時計の収納部内で電
池が動いてしまう。

その結果、電池と接続端子との接触が不完全となって接
触不良を起すので、指定された電池以外は使用不能とな
る。

また、従来の電池接続端子は電池電極への接触が１ケ所
であるため、電池からの漏液によって電池接続端子が腐
食劣化した場合には接触不良となる虞れがあった。

この考案は、叙上の欠点を解消し、使用電池の大きさが
若干異なっても、そのまま使用できるようにした電池時
計の電池接続端子を提供せんとするものである。

この考案を、以下図示の実施例にもとづいてさらに説明
する。

第１図は電池接続端子の斜視図であり、１は接触片、２
，３は固定片である。

接触片１は帯板の両端部を鈍角に折曲して形成したばね
性のある接触部１ａ、ｌｂを有している。

横長にした接触片１の中央上・下部からは接触部１ａ、
ｌｂの折曲方向とは反対方向に平行にする２つの固定片
２．３を突設する。

固定片２，３は首部２ａ、３ａおよび固定部２ｂ、３ｂ
とからなり、首部２ａ、３ａの一側は接触片１に接続さ
れ、その他側に固定部２ｂ、３ｂを一体に形成している
。

この固定部２ａ、２ｂは円形を有し、その中央部に接触
片１に向ける楕円状の長孔４，５を設ける。

なお、上記実施例では固定部２ｂ、３ｂは円形であるが
、矩形状にしてもよい。

このように構成される電池接続端子イは第２図のように
して用いられる。

以下第２図について説明すると、電池接続端子イの固定
片２と３との間にモールド枠６を挾んでモールド枠６を
固定片２．３のスペーサとして利用し、固定片３を他の
モールド枠７上に載置する回路基板８上に載置する。

回路基板８表面にはプリントパターンにした導電部（図
示省略）を設けているので、固定片３は導電部と接触し
て電気的に接続する。

さらに、この回路基板８は固定片３を介してモールド枠
６と７とによって挾まれるので、固定片３と導電部との
接触は一層確実になる。

モールド枠７にはその上面から一端をわずかに突出する
導電体からなるブツシュ９が嵌着され、その突出部９ａ
を回路基板８の孔１０に挿入するとともにブツシュ９の
中心に切設されるねじ部９ｂに、固定片２，３の長孔４
゜５およびモールド枠６の孔１１を貫通するねじ１２を
螺着して電池接続端子イを固定する。

モールド枠７の下面にはソーラ基板１３がねじ１４によ
って固定されている。

従って、電池接続端子イとソーラ基板１３とは、これら
を押えるねし１２．１４およびブツシュ９によって電気
的に接続される。

このことは、電気接続をするための他の部品を必要とせ
ず、組立を容易にする効果を生じる。

モールド枠７には電池収納部１５が設けられ、電池接続
端子イの接触片１がこの電池収納部１５に突出される。

この接触片１が電池カバー１６に覆われたボタン型の電
池１７の側面陽極１７ ａに接触する。

なお、電池１７の陰極１７ ｂには電池収納部１５の底
面に設ける陰極端子１８に接触している。

モールド枠７に固着される電池接続端子イは、第３図Ａ
およびＢで示すように長孔４，５の大きさの範囲内で摺
動できる。

すなわち、図中Ａの如く、収納される電池１７の直径が
この電池時計に使用される標準電池より小さい場合には
電池接続端子イを電池１７側に摺動させて接触部１ａ、
ｌｂと電池１７の側面とが接触する位置でメ〕じ１２を
締め付ける。

収納される電池１７の直径が前記標準電池より大きい場
合には、図中Ｂの如く電池接続端子イを摺動させて引込
め、接触部１ａ、ｌｂと電池１７の側面とが接触する位
置でねじ１２を締め付けて電池接続端子イを固定する。

なお、接触部１ａ、ｌｂはばね性を有しているので、接
触部１ａ、ｌｂが電池１７に圧接するような位置に固定
すれば接触は完全になり、接触不良を起すことがない。

以上の説明から明らかなように、この考案によれば電池
交換をする際に電池の大きさが若干界なっても電池接続
端子を摺動させる簡単な操作によってそのまま使用でき
、電池の入れ換え作業も容易になる。

また、接触片と電池との接触が２個所で行なわれるので
、電池からの漏液によって一度に２つの接触部が侵され
る事故を防＋、）、 Ｌ 、接触不良を無くすことがで
き、信頼性が向−Ｌする。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例である電池接続端子の斜視図
であり、第２図は電池接続端子を使用する電池収納部周
辺の一部断面図であり、第３図Ａは電池接続端子を電池
収納部方向に摺動させた状態の平面図、Ｂは電池接続端
子をＡとは反対方向に摺動させた状態の平面図である。 イ・・・・・・電池接続端子、１・・・・・・接触片、
ｌａ、ｌｂ・・・・・・接触部、２，３・・・・・・固
定片、４，５・・・・・・長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯板の両端部を鈍角に屈曲して２つの接触部を形成する
   接触片の中央部から平行な２つの固定片を前記接触部と
   反対方向に突設し、それら固定片に前記接触片に向けて
   長孔を設けるとともに、これら固定片がそれぞれ別個に
   他部材と電気的に接続して回路を形成してなる電池時計
   の電池接続端子。