JPS602889Y2 - コンクリ−ト型枠の難脱型部離型装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考委は、コンクリート型枠の難脱型部離型装置に関す
る。

従来、図面第１図に示す様に製品本体から抜き勾配を充
分いとれなれ難脱型部が突出するコンクリート製品にお
いては、前記難脱型部の型態れが悪く、従って、脱型を
時間をかけておもむろに行なわなければならないため、
脱型にかなりの時間がかかつて、難脱型部の製品に欠損
を生じ、且、型枠の部分的な難易差によるひねれや歪を
生じる重大な欠点があった。

本考案は、前記従来の欠点を解消するためになされたも
ので、コンクリート型枠の難脱型部の中央に窓孔を設け
、型枠にジヤツキを支持させて、このジヤツキにより窓
孔から型枠内蓋板を圧入させ、型枠と製品とに引離し力
を加えて、難脱型部の製品と型とを遊離させることによ
り、難脱型部の製品の欠損や型枠のひねれ、歪みを生じ
ない脱型が短時間に行なわれる離型装置を提供すること
を目的とする。

次に本考案に関するコンクリート型枠の難脱型部離型装
置の実施の一例を図面に付き説明すれば下記の通りであ
る。

図中１は例えば、丁字形断面のコンクリート製品で、縦
片ａの両側に抜き勾配の充分にとれない突条等の難脱型
部２が所定の間隔で形威されている。

３は前記コンクリート製品１を製品するコンクリート型
枠で、難脱型部４の正面壁の中央部に窓孔５を設けであ
る。

６は前記した窓孔５の蓋板で、その外面の両側を型枠３
における難脱型部４に取付けた支持駒７，７に当接する
とき、蓋板６の内面と型枠３の内面が一致する様にしで
ある、８は前記蓋板６の外面に取付けた支持駒７，７と
同じ厚さの座板９の中央に軸１０着した蓋板６の係止体
で、長辺側は両端が前記支持駒７，７に掛り、短片側は
支持駒７，７の間に納る短形板に形威し、長片側を支持
駒７，７へ掛けるときは、蓋板６は窓孔５内へ型枠３と
同一平面を保って保持され、短片側を支持駒７，７間に
位置させるときは、蓋板６を窓孔５から型枠３の中へ押
し込める様にする。

１１．１１は型枠３における難脱型部４に取付けて門形
枠１２の取付部材で、上側に図面第３図及び第４図に後
方へ傾かせた切込み１３．１３を入れ、この切込み１３
．１３へ前記門型枠１２の基部内側に設けた係止ピン１
４．１４を係合させて門型枠１２を着脱する様にしであ
る。

１５は門形枠１２の中央部に取付けたジヤツキ（なるべ
く油圧式が好ましい）で、その押杆１６の先端に前記係
止体８の附設したソケット１７を回転自在に取付けたも
のである。

尚、前記門型枠１２は、その係止ピン１４，１４を取付
部材１１．１１の切込み１３．１３に掛ける様に構成し
たから、各難脱型部４毎に取付部１１．１１だけを取付
けて置けば、ジヤツキ１５を取付けた門型枠１２は少数
を備え、之を順次掛は換え使用することにより、ジヤツ
キ１５の数を減らして設備費の節約を計ることが出来る
ものであり、又経費面よりも作業能率を重視するときは
、各難脱型部４毎にジヤツキ１５を取付ければ、之の着
脱の手数を省いて作業能率を上げることが出来る。

次に本考案に関する離型装置の作用を説明する。

コンクリート製品の製造を行うときは、型枠３における
難脱型部４の中央に設けた窓孔５に蓋板６を嵌め、その
係止体８における長辺側を支持鉤７．７に支持させて置
けば、蓋板６は窓孔５を塞いで、コンクリート打込みに
よる製品の成形を支障なく行わせる。

こうして製品の成形を終り、その脱型を行うときは、各
難脱型部４の取付部材１１．１１に門型枠１２を取付け
、蓋板６の係止体８を９０°回転させて、短片側を支重
鉤７，７の間に位置させ、そのソケット１７内へジヤツ
キ１５の押杆１６を係合させてジヤツキ１５を作動させ
れば、押杆１６が蓋板６を窓孔５内へ押し込むため、製
品は蓋板６により内方へ押されるのに対し、型枠３は門
形枠１２により外方へ引かれることとなり、難脱型部４
の製品と型枠３とを遊離させるため、この操作により各
難脱型部４において製品と型枠３とを遊離させて置き、
型開きを行えば製品は短時間で脱型され、難脱型部４に
おける製品の欠損も、型枠３のひねれや歪みを生ずるこ
ともなかった。

前述の様に本考案に関するコンクリート型枠の難脱型部
離型装置は、難脱型部の中央に窓孔を設け、この窓孔に
蓋板を嵌合して置き、この蓋板を難脱型部に取付けた門
形枠に支持されるジヤツキにより窓孔から型枠へ押し込
ませ、製品と型枠に反対おりを加えさせてから、離型装
置の製品と型枠とが完全に遊離し、この状態において型
ばらしを行えば、コンクリート製品の脱型が短時間で行
われ、難脱型部における製品の欠損も、型枠のひねれや
歪みを生じることもないものである。

殊にこの装置は、型枠の難脱型部に窓孔を設けるが、こ
の窓孔はコンクリートの打込み時は、蓋板を係止体によ
り支持させて、蓋板が型枠内面と同一平面をなす様にし
であるから、製品成形が支障なく行われて製品の体裁も
良いものであり、更に、前記蓋板はその係止体の掛は外
しにより、窓孔を塞ぐ作用と、窓孔から型枠内へ侵入し
て製品を押す両方の作用を兼ねさせ得るため、門型枠に
支持されるジヤツキの簡単な構造と相俟って、設備費、
保守費の経済化にも大きな効果が奏されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は難脱型部を有するコンクリート製品の斜視図。 第２図か本考案に関する装置の離型状態を示す平面図。 第３図は仝上縦断面図。第４図は装置の構造を一部を縦
断して示す拡大平面図。 第５図は蓋板と係止体との関係を示す正面図である。 図中３・・・・・・コンクリート型枠、４・・・・・・
難脱型部、５・・・・・・窓孔、６・・・・・・蓋板、
８・・・・・・係止体、１１．１１・・・・・・取付部
材、１２・・・・・・・・・門型枠、１５・・・・・・
ジヤツキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート型枠における難脱型部の中央部に設けた窓
   孔と、この窓孔をコンクリートの灯込時塞がせる蓋板と
   、前記窓孔の外側に設けて、前記蓋板をその内面が型面
   と一致する様に保持させる係止体と、前記コンクリート
   型枠の難脱型部の外側に取付けた門形枠と、この門形枠
   に前記窓孔に対応させて取付け、製品の脱型時、前記蓋
   板体を内方へ圧入させるジヤツキとを備えさせたことを
   特徴とするコンクリート型枠の難脱型部離型装置。