JPS586669Y2 - コンクリ−ト成形用型枠の内枠構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、外枠、内枠及び底板からなるコンクリート成
形用の型枠の特に内枠の組立、及び離型をきわめて簡単
に行えることを目的とした内枠の構造に関する。

通常、特に大型のコンクリート成形体の成形作業に於い
ては、第１図に示した様な各部品を所定の位置に固定し
ボールド及ナツト等にて締付けてコンクリートペースト
を打込んだのち、蒸気等にて加熱養生等にて硬化促進を
行う。

しがるのち十分に固まった後、すみやかに離型作業が行
われるのであるが、特に従来の方法では内枠の場合４分
又は３分割されて居り、各所ボールド締になって居たた
め離型作業に際しては、蒸気等の余熱のさめやらね中に
、作業員が内枠中側に入り込んでの作業であり困難をき
わめていた。

さらにボールド、ナツトの取付はブレ等時間的にも作業
時間が永くなり全体の作業工程中のネックになって居た
。

又、ボールド、ナツト等のふん失等による損がひどく経
済的にも不利であった。

本考案は上記の欠点を無くシ、組み立て及び離型が簡単
に行なえる内枠の構造を提供するものであり、その要旨
は平板状の底板及び所要形状の側壁板により構成された
外枠の内部に載置される内枠に於いて、同内枠を２対の
対向する小片に分割して１対の釣上片と１対の被釣上片
となし、釣上片を引上げた際に被釣上片が内枠の中心に
向って従動すべく内枠の分割を、内枠方向に於いて所要
角度で交わり少なくとも該内枠の上端及び下端を通過す
る仮想平面に沿って行なうと共に、釣上片及び被釣上片
をそれぞれ緩く連結した事を特徴とするコンクリート成
形型枠の内枠構造にある。

以下、本考案を図面に示した実施例に側して詳述する。

本例はボックス・カルパー１１成形用型枠に応用した例
である。

ボックス・カルバートは、略均等内厚を有する中空角柱
状の箱体であり、これを製作する場合の型枠は第１図に
示す様な底板Ａと２分割された外枠１とにより構成され
る。

内枠１は４個の構成片よりなり四隅の稜線部分を面取し
た中空の角柱であり、側板２と所要形状の補強リブ３に
より構成される。

なお四隅の面取は、被成形体の形状から要求されるもの
である。

四個の構成片の分割は、内枠１上方に於いて所要角度で
交わり、少なくとも該内枠１の上端及び下端を通過する
仮想平面４，４′に沿って行なわれており、−構成片の
側片２に於いて平行に対向する面が出来ない様に、仮想
平面４，４′の交線５は内枠１の四隅との対角線に対し
平行及び又は直角に設定される。

これは角柱状の内枠の場合に考慮すべき事であり、多角
柱の場合は適宜決定され円柱状の内枠の場合はこの様な
設定は必要ない。

四個の構成片の内、仮構平面４，４′の上方に位置する
一対の構成片を引上片５，５′下方に位置する一対の構
成片を被引上片６，６′とし引上片５，５′上面の補強
リブ３には型枠１釣上用ロープＣ係止用のアイボルト７
．７が設けられている。

引上片５，５′はそれぞれ被引上片６，６′と緩く連結
されている。

この連結は引上片５，５′を釣上げた際に所要間隔をお
いて被引上片６，６′が従動すべく構成されており、そ
の例を第３図〜第５図に示す。

第３図に示したものは、波列上片６，６′内部に内枠１
の分割線８と平行に案内線９を設けると共に、合案内幹
９に遊嵌たれ摺動する摺動片１０を引上片５．５′に固
着したもので゛ある。

第４図に示したものは、引上片５，５′及び被引上片６
，６′にそれぞれ段違いに案内片１を設け、同案内片１
１を、下方に向って径の減少するテーパを有する摺動ピ
ン９′によって連結した構造である。

第４図に示したものは、引上片５，５′と被引上片６．
６′を鎖１２で連結したもので引上片５，５′が所要高
さ引上げられた位置に於いて連結用の鎖１２が垂直にな
る位置をそれぞれ連結した構造である。

上記の連結法の他、分割線８部分に於いて被引上片６，
６′に引上片に重なる様にしてもよい。

なお、被引上片６，６′の内枠１中心への従動は、はん
のわずかで十分であり、又、その従動が少ない方が型枠
組立の際便利である。

図中１３及び１４は底板Ａに突設された型枠の位置決め
用突起及び内枠に設けられ該突起１３と嵌合する穴であ
り、１５は内枠１吊土用のロープを示す。

離型の過程を説明すれば、まず引上片５，５′を吊上用
ローブ１５により吊上げると、引上片５，５′は分割線
８にそって吊上げられる。

すなわち、引上片５．５′は内枠１の中心に向って移動
しながら上方へ引上げられる。

この時、第３図に失した連結構造を持つ内枠の場合、被
引上片６，６′は引上片５，５′の上昇に伴って除々に
内枠の中心に向って従動する。

引上片５，５′に固着された摺動片１０が案内幹９の端
部まで移動すると内枠中心への移動は終り、被引上片６
，６′も共に吊上げられ、離型が完了する。

第４図、第５図に示した例に於いては、被引上片の内枠
中心への移動及び吊上げは略同時に行なわれる。

本考案は上記の様な構成により成るので、離型時の作業
としては、内枠１を引き上げると云う作業のみであり、
煩雑な内枠の分解作業の必要が全く無いとともに、組立
て時も底板Ａ上に載置するだけで連結部の構造及び位置
決め突起１３の働きにより使用時の形状に復視されると
云う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の型枠（ボックスカルバート成形用型枠）
を示す分解斜視図、第２図は本案内枠構造を応用した内
枠の説明図、第３図、第４図、第５図は連結部分の例を
示す説明図、第６図は内枠を吊上状態を示す斜視図であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状の底板及び所要形状の側壁板により構成された外
   枠の内部に載置される内枠に於いて同内枠を２対の対向
   する小片に分割して１対の釣上片と１対の被釣上片とな
   し、釣上片を引上げた際に被釣上片が内枠の中心に向っ
   て従動すべく内枠の分割を、内枠上方に於いて所要角度
   で交わり少なくとも該内枠の上端及び下端を通過する仮
   想平面に沿って行なうと共に、釣上片及び被釣上片をそ
   れぞれ緩く連結した事を特徴とするコンクリート成形用
   型枠の内枠構造。