JP3633681B2 - 擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
前壁部に任意の深彫り紋様を形成し、前壁部背面に突設した控え壁に複数のPC棒鋼の挿通孔を設けた擁壁ブロックを、控え壁背面側から打設する擁壁ブロック製造用型枠の中子装置、または、上面に開口部を設け両側面に側壁部を設け底面を開放した側溝ブロックを、天地逆に製造する製造用型枠の中子装置で、脱型時に伸縮手段の操作により中子本体が縮小且つ上昇し、中子外皮とコンクリート面の剥離が瞬時に行われ、製品を僅か吊上げれば型枠上に中子装置を残したまま前方へ容易に脱型でき、擁壁ブロックまたは前記側溝ブロックの製造時間短縮と省力化生産に有用な擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置を提供する。
【0002】
【従来の技術】
順不同であるが、本発明の理解を深めるため、図6を参照し、本発明で造る擁壁ブロックBLと、該擁壁ブロックBLの使用状態を説明し、図7により、従来の擁壁ブロック製造用型枠の中子装置を説明し、図8により、本発明で造る側溝ブロックVと、該側溝ブロックVの使用状態を説明し、図9により、側溝ブロックVを天地逆に製造する側溝ブロック製造用型枠の中子装置を説明する。
【0003】
図6は、前壁部背面の控え壁にPC棒鋼の挿通孔を設けた擁壁ブロックの斜視図と該擁壁ブロックの使用状態を示す施工断面図である。
図6(a)は、前壁部背面の控え壁にPC棒鋼の挿通孔を設けた擁壁ブロックの斜視図である。この擁壁ブロックBLは、前壁部10に深彫り紋様を形成することが多く背面側に2枚の控え壁15を突設し、控え壁15部の上下方向にPC棒鋼を挿通する複数の挿通孔20を穿設している。
【0004】
図6(b)に使用状態を示す前記擁壁ブロックBLは、基礎工3上にアンカー筋Aを突出させて、該基礎工3上に載置した擁壁ブロックBLの挿通孔20部にアンカー筋Aを挿入し上段に控え壁の奥行きの少ない擁壁ブロックBL2を載置し、該擁壁ブロックBL2上面の挿通孔20からPC棒鋼pcを挿通してグラウト材を充填し、更に上段に擁壁ブロックBL3を載置し、該擁壁BL3の挿通孔20からPC棒鋼pcを挿通して挿通孔内にグラウト材を充填し、更に上段に擁壁ブロックBL3,BL4等所要段数を順次積み上げ一体化して擁壁を構築する。次に従来の擁壁ブロック製造用型枠WKを説明する。
【0005】
図7は、従来の擁壁ブロック製造用型枠の斜視図で(中子装置以外は細線で略示している)、台枠5の前後に前・後妻板7,7を前後動可能に転支して設け、前・後妻板7,7に、2分割して抜き勾配(テーパ)を付けた中子6と同じく2分割したテーパ状の挿通孔形成部材Pを夫々に固着し、前後妻板7,7に牽引用金具7fを設け、開閉自在な両側板9,9を枢着して構成している。
【0006】
図8は、上面に開口部を設け両側面に側壁部を設けた側溝ブロックの斜視図と該側溝ブロックの使用状態を示す施工断面図である。
図8(a)は、上面中央(または両端)に溝蓋2またはグレーチング3を挿着可能な可能な蓋掛部fを有する開口部kを設け、両側に底面を開放した側壁部11,11を対峙して設けた側溝ブロックVの斜視図である。
【0007】
図8(b)に使用状態を示す前記側溝ブロックVは、路肩の掘削穴内の基礎工5上に連設して両側壁部11、11を埋戻し、上面の開口部kから底面開放部にモルタルを打設し、所要の水路勾配の付いた水路敷4部分を形成して、開口部kの蓋掛部fに溝蓋2またはグレーチング3を挿着して使用する。
【0008】
図9は、従来の上面に開口部を設けた側溝ブロックを天地逆に製造する側溝ブロック製造用型枠の斜視図で、中子装置以外を細線で略示した型枠VKは、台枠Bの前後に前・後妻板7,7を左右に両側板8,8を夫々開閉自在に枢着し、台枠Bの底板t(製品の上面となる)上に蓋掛部fと開口部kを形成する入子kaを載置し、U字形に形成した中子6の左右内側の連結部にリンク 9,9の一端を連結し、リンク9,9の他端部を集合して槓杆13に回動自在に連結して成る拡縮可能な中子装置6を前記入子ka上に載せて、前・後妻板7,7間で挟持可能に構成している。この型枠では、脱型時には槓杆13部をクレーン等で吊上げ、中子6重量により中子幅を縮小させて、型枠外へ搬出した後側溝ブロックVを再度吊上げて脱型している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の擁壁ブロックブロック製造用型枠の中子装置では、脱型時に中子6の付着力により、前後妻板7,7を開くことが困難であり、前後部妻板の端部(図9に示す斜線部h)を人力で叩打して中子6等の剥離を促しながら開いたり、前後妻板7,7の牽引用金具7fを牽引しながら、前後妻板に設けた多数の押しボルトboの先端で、側板8端部を押圧して剥離を促す等の作業を併用し妻板を解放している。従って、脱型のための型枠開きと型枠の再組付の工程に多数の作業員と長時間を要し、型枠の叩打部分の破損・変形等の発生も多く、脱型時に型枠WKを乗り越える高さまで擁壁ブロックBLを吊上げるため危険を伴い、両側板9,9を水平まで開けば吊上げ高さは低くなるが、側方への脱型により型枠間隔(設置面積)を広く要し工場面積の有効利用が計れない等の欠点があった。
【0010】
また、従来の側溝ブロック製造用型枠VKの中子装置6では、脱型時に中子装置6を幅縮小した後型枠外へクレーン・ホークリフト等で搬出し、打設時に再度搬入して組付る必要があり、各工程が煩雑なため多数の作業員と長時間を要し、中子装置を吊上げての運搬作業は危険を伴う欠点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
従来技術の擁壁ブロック製造用型枠または側溝ブロック製造用型枠の欠点を排除するため、請求項1では、擁壁・側溝ブロック製造用型枠の後部妻板70から突設した支持梁120に、内設した遊挿枠130を介して支持可能な中子装置300であって、略中子50長さを有する基盤100の下面に、前記支持梁120を遊挿可能な複数の遊挿枠130を配設し、該遊挿枠130下面に連結孔131を設けたリンク取付部132を夫々固着し、連結孔131と可撓部分を有する断面略U字形の中子50内側に設けた連結孔部54間をリンク140で揺動自在に連結し、螺杆150の回動運動を左右方向への伸縮運動に変換するリンク機構より成る伸縮手段200の出力端188を前記連結孔部54と同軸線上または同軸線近傍の平行線上の中子50内側に設けられる連結孔部58に連結し、前記基盤100上部に螺杆150を回動自在に支承した、ことを特徴とする擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置を構成している。
【0012】
また、請求項2では、打設時に中子50と両側板90、90間の狭隘部に効率良くコンクリートを投入するため、中子装置と同時に拡縮可能に分水嶺状に構成した傘部材250を、中子50上端部50bに連結して設けた、ことを特徴とする請求項1記載の擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置300を構成している。
【0013】
【作用】
図1乃至図5は本発明の擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置である、以下、図1乃至図4を使用し、先ず、擁壁ブロック製造用型枠WWの中子装置300の作用から説明する。 本発明の中子装置300は、中子50に内設した伸縮手段200の螺杆150の回動頭部151を左回転すれば、螺杆151の左螺子部150Lと右螺子部150Rに螺嵌したナット部材160Lと160Rが互いに離反する方向へ移動し、両ナット部材160L,160Rに連結金具161a及び161bを介して連結したリンク170が出力端である連結金具180の連結部188が螺杆の軸心方向へ引付けられ、該連結部188に連結した中子の連結孔部58を引付け、該連結部58はリンク140の回転面の軌跡を通りながら上昇し、中子50を縮小かつ上昇させ中子外皮50aとコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、中子50は縮小と上昇(製品吊上時の余裕ができる)を約10秒間で終了する。ここで、擁壁ブロックBLを僅か(紋様の深さ分Mを考慮して)吊り上げれば、従来型枠のように型枠以上の高さまで吊り上げることなく、型枠WW上に中子装置300を残したまま、前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50a・紋様プレート35M面等の掃除が容易になる。
【0014】
また、打設時(型枠組付時)に、伸縮手段200の回動頭部151を逆転すれば出力端である連結金具180の連結部188が、前記リンク140の回転面の軌跡を通りながら降下し、中子50が正確な縮小前の位置及び形状寸法50Aに復帰する、次に図示しない両側板90,90を閉じた後前部妻板60と後部妻板70を閉じれば、即打設可能となる。中子操作が前部妻板60側からの回動操作で行えるため、簡単な空気・電動工具等で省力化でき中子装置の拡幅と所定位置への復帰工程が約10秒間(試作試験による)で終了し、生産効率が飛躍的に向上する。
【0015】
次に、図5を使用し、側溝ブロック製造用型枠VVに本発明を適用した場合の作用を説明する。本発明の中子装置300は、中子50に内設した伸縮手段200の回動頭部151を所定方向へ回転すれば、中子50は断面幅を縮小しながら上昇して中子外皮50aとコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、中子50は縮小と上昇を約10秒間で終了し、中子底面に固着した開口部入子50Kが型枠底面部の蓋掛部入子F(型枠の底面下に降下可能な)から抜け出て製品吊上時の余裕ができる、ここで、側溝ブロックVを僅か吊り上げれば、底面上に凹凸紋様の付いた紋様プレート35Mがある場合も、型枠VV上に中子装置300を残したまま、前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50aと型枠底面部(凹凸紋様を付ける場合の紋様プレート35M面)等の掃除が容易になる。
【0016】
また、打設時(型枠組付時)に、伸縮手段200の回動頭部151を逆転すれば中子幅が拡幅しながら定位置への復帰が約10秒間で終了し、両側板90,90を閉じ後部妻板70と前部妻板60を閉じれば、前記蓋掛け部入子Fが上昇し開口部入子50Kと結合するので、即打設可能となる。中子操作が前部妻板60側からの回動操作で行えるため、簡単な空気・電動工具等で省力化でき、生産効率が飛躍的に向上する。
【0017】
更に、側溝ブロックVの間欠移動式(型枠が約3.5分で次工程へ移動する)の製造ラインの型枠に本発明を適用すれば、脱型・打設の度の中子装置の脱着が不要なため、中子装置の抜取り装置(クレーン)・抜取った中子装置を打設のための組付場所へ運搬するライン等の設備が不要になり、ライン設備費が低廉になると共に工場面積の有効利用が計れる。
【0018】
また、中子装置300の遊挿枠130は支持梁120に上方・左右・前後方向に遊動範囲を設けて遊挿されているため、クレーン・ホークリフト等による擁壁ブロック・側溝ブロック等の吊上時(脱型時の)に横振れ・ヨーイング等による接触時の衝撃を緩和し中子装置の磨耗・損傷が防止できる。
【0019】
また、請求項2記載の傘部材250を適用すれば、打設時に中子50と両側板90,90間の狭隘部に効率良くコンクリートを投入でき、着脱不要のため更に製造時間の短縮が計れ、内部機構へのコンクリート・塵埃等の進入も防止できる。
【0020】
【実施例】
図1乃至図5は、本発明の実施例を示すもので、図1は、擁壁ブロック製造用型枠に挿着した本発明の中子装置を示す斜視図、図2は、本発明の中子装置の要部伸縮手段の斜視図、図3は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す拡幅時の正面図、図4は、本発明の、本発明の中子装置の構成及び作用を示す縮小時の正面図、図5は、側溝ブロック製造用型枠に挿着した本発明の中子装置を示す正面図、図6は、本発明で造る擁壁ブロックの斜視図と使用状態を示す施工断面図、図7は、本発明で造る側溝ブロックの斜視図と使用状態を示す施工断面図、図8は、従来の擁壁ブロック製造用型枠の斜視図、図9は、従来の側溝ブロック製造用型枠の斜視図である。
【0021】
以下、図1乃至図4を参照して本発明の擁壁ブロック製造用型枠の中子装置の構成を詳記する。
【0022】
図1に示す型枠WWは既に本出願人が出願した平成7年特許願第162819号擁壁ブロック製造用型枠と中子装置以外略同様の構成で、台枠に枢着した前部妻板60は前方へ開かれ後部妻板70は後方へ僅か後退または後傾し、左側板90(右側板は省略)を側方へ開いた脱型時の状態を示し、型枠底面には凹凸紋様の付いた紋様プレート35M(符号Mは紋様深さ)を載置し、後部妻板70または後部妻板70側から水平に前方へ支持梁120を突設し、本発明の中子装置300は内設した遊挿枠130を介して支持梁120に遊挿(製品吊上時(脱型時の)の横振れ・ヨーイングの発生等を考慮して中子装置の磨耗・損傷を防止するため、上方・左右・前後方向に遊動範囲を設けて)し装着している。
【0023】
上記のように構成された型枠WWに装着した本発明の中子装置300は、伸縮手段200の操作により、二点鎖線50Aで示す定位置(打設時の中子外郭線)から所定寸法幅縮小且つ上昇した脱型時の状態で示し、一部省略した挿通孔形成部材pは型枠WW後部へ抜去し、擁壁ブロックBLは型枠前方へ脱型して示している。なお、図上部に示す請求項2に係る打設用の傘部材250については後述する。
【0024】
図2は、本発明の中子装置の要部伸縮手段の斜視図で、図3は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す拡幅時の正面図で、図4は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す縮小時の正面図である。
中子装置300は、略中子50長さの剛性のある基盤100の下面に、前記支持梁120に上方・左右・前後方向に遊びを持たせて遊挿可能な複数の遊挿枠130を固着し、該遊挿枠130の下面に連結孔131を設けたリンク取付部132を固着し、可撓性を持たせ断面略U字形に構成した中子50の左右内側の補強リブ部に突設した連結孔部54と前記連結孔131間を、中子50の昇降位置及び幅復帰を正確にするためのリンク140で揺動自在に連結して設け、前端に回動頭部151を設けた螺杆150に左螺子部150Lと右螺子部150Rを一組とする螺刻部を複数組螺刻し、左螺子部150Lと右螺子部150Rに、両端に連結孔部161を設けたナット部材160Lと160Rを夫々螺嵌し、両ナット部材160Lと160Rの両端連結孔部161に、直交した連結孔を有する連結金具161aと161bを揺動自在に軸着し、連結金具161aと161bの上下方向の孔部162aと162bにリンク170の一端を夫々揺動自在に軸着し、該リンク170他端を重合させて連結金具180の螺杆150の軸心と直交方向の連結孔部181に軸着し、連結金具180の、螺杆150の軸心と平行する連結部188(伸縮手段200の出力端となる)を、中子50の左右内側に突設した前記連結部54と同軸線上Dに連結孔を有する連結部58に揺動自在に軸着し、前記螺杆150を基盤100上に回動自在に支承して構成している。なお、支持梁120先端部には遊挿枠130の抜出しを防止するストッパ135を螺着している。
【0025】
また、別の実施例(側溝ブロック用)として中子50幅が(例えば30cm)特に狭く、内部機構が寸法制約を受ける中子装置300の場合は、図2右下部に示す狭い遊挿枠130と、該遊挿枠下面にリンク取付部132を設け該リンク取付部132の下部中心に連結孔131を設け、前記連結部188を連結する連結孔部58は前記連結孔部54の同軸線近傍の平行線上に設けて実施することもできる。
【0026】
上記のように構成したので、脱型時に(図4参照)、螺杆150の回動頭部151を左回転すれば、螺杆151の左螺子部150Lと右螺子部150Rに螺嵌したナット部材160Lと160Rが互いに離反する方向へ移動し、両ナット部材160L,160Rに連結金具161a及び161bを介して連結したリンク170が引っ張られ、出力端である連結金具180の連結部188が、前記リンク140の回転面を軌跡として螺杆の軸心方向へ引付けられながら連結孔58を上昇させ、中子外皮50aと製品のコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、中子50は縮小と上昇を約10秒間で終了し、製品吊上時の余裕寸法ができる。ここで、擁壁ブロックBLを僅か(紋様の深さM分を考慮して)吊り上げれば、従来型枠WKのように型枠以上の高さまで吊り上げることなく、型枠WW上に中子装置300を残したまま、前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50a・紋様プレート35面等の掃除が容易になる。
【0027】
また、打設時(型枠組付時)に、螺杆150の回動頭部151を右回転すれば、螺杆151の左螺子部150Lと右螺子部150Rに螺嵌したナット部材160Lと160Rが互いに接近する方向へ移動し、両ナット部材160L,160Rに連結金具161a及び161bを介して連結したリンク170が押され、出力端である連結金具180の連結部188が、前記リンク140の回転面の軌跡を通りながら降下し、中子50が正確な縮小前の位置及び形状寸法50Aに復帰(この間約10秒)して図3に示す拡幅状態になり、型枠各部を閉じれば直ちに打設可能となる。
【0028】
更に、図1の上部図3右下に示す請求項2に係る傘部材250は、該傘部材250中央上部から打設したコンクリートを中子50と両側板90,90間の空間部へ効率よく投入するもので、外皮250aの一部(例えば中央部)に可撓性を持たせた弾性体で形成し、左右両端部252に設けた係合部255を中子50上部両端部50bに挿入または固着し、前後端部の開放部253は左右から交差可能な鋼板またはゴム板・キャンバス布等で拡縮可能に覆設し、中子50と同時に拡縮及び昇降可能に構成している。
【0029】
図4は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す正面図で、図示省略した前部妻板の開閉に連動して蓋掛部入子Fを台枠30内へ昇降(矢符E)可能に構成した側溝ブロック製造用型枠VVに適用した場合を示し、後部妻板70または後部妻板70側から水平前方へ支持梁120を突設し、所要形状に構成した側溝ブロックV用の中子50を設け、前記同様に遊挿枠130を介して中子50を支持可能に設け、該中子50の下面の所定位置に側溝ブロックVの開口部kを形成する開口部入子50Kを固着し、中子装置300の拡幅した降下時に、型枠VVの蓋掛部入子F(蓋掛部fを形成する)に係合し、中子装置300の縮小上昇時に離脱可能に設け、前記中子装置300同様の伸縮手段200(図2参照)を内設し構成している。なお、中子50に固着した開口部入子50Kを蓋掛部入子Fと一体に形成(符号KF)し、型枠VVの台枠30内に降下可能に設けることも可能である。
【0030】
上記のように構成したので、脱型時に、螺杆150の回動頭部151を左回転すれば、螺杆151の左螺子部150Lと右螺子部150Rに螺嵌したナット部材160Lと160Rが互いに離反する方向へ移動し、両ナット部材160L,160Rに連結金具161a及び161bを介して連結したリンク170が引っ張られ、出力端である連結金具180の連結部188が、前記リンク140の回転面を軌跡として螺杆の軸心方向へ引付けられながら連結孔58を上昇させ、中子外皮50aと製品のコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、約10秒間で矢符で示す右図のように中子50は縮小且つ上昇し、中子50底部の開口部入子50Kも上昇するので、製品吊上時の余裕寸法ができる。ここで、側溝ブロックVを僅か(紋様の深さMと蓋掛部入子F高さを考慮して)吊り上げれば、定置式の製造ラインにおける従来型枠のように中子装置をクレーン・ホークリフト等で吊上げて搬出する手間・搬出通路も必要もなく、型枠VV上に中子装置300を残したまま、前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50a・紋様プレート35M等の掃除が容易になる。また、側溝ブロックVの間欠移動の製造ラインの型枠に本発明を適用すれば、脱型・打設の度の中子装置の脱着が不要なため、中子装置の抜取り装置(クレーン)・抜取った中子装置を打設のための組付場所へ運搬するライン等の設備が不要になり、ラインの設備費が低廉になり工場面積の有効利用が計れる。更に、本発明の中子装置300は縮小時に上部寸法が大きく内側へ撓むため、脱型時に側溝ブロックVの鎖線で示す両側壁11,11部を図示しないクランプで挟持することが容易になり脱型時間が短縮できる。
【0031】
また、打設時に、螺杆150の回動頭部151を右回転すれば、螺杆151の左螺子部150Lと右螺子部150Rに螺嵌したナット部材160Lと160Rが互いに接近する方向へ移動し、両ナット部材160L,160Rに連結金具161a及び161bを介して連結したリンク170が押され、出力端である連結金具180の連結部188が、前記リンク140の回転面の軌跡を通りながら降下し、中子50が正確な縮小前の位置及び形状寸法に約10秒間で復帰し、開口部入子50Kが蓋掛部入子Fと係合し封着するので、型枠各部を閉じれば直ちに打設可能となる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の中子装置を擁壁ブロック製造用型枠に適用した場合、脱型時に、中子50に内設した伸縮手段200の回動頭部151を左回転すれば、中子50は断面幅を縮小しながら上昇し中子外皮50aと製品のコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、中子50は更に縮小しながら上昇を約10秒間で終了し、製品吊上時の余裕ができる、ここで、擁壁ブロックBLを僅か(紋様の深さ分を考慮して)吊り上げれば、従来型枠のように型枠以上の高さまで吊り上げることなく、型枠上に中子装置を残したまま前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50a・紋様プレート35面等の掃除が容易になる効果がある。
【0033】
また、打設時(型枠組付時)に、伸縮手段200の回動頭部151を逆転すれば中子幅が拡幅しながら定位置へ約10秒間で降下し、両側板90,90を閉じた後前部妻板60と後部妻板70を閉じれば、即打設可能となる。中子操作が前部妻板60側からの回動操作で行えるため、簡単な空気・電動工具等(インパクトレンチ)で省力化でき、生産効率が飛躍的に向上する効果がある。
【0034】
また、側溝ブロック製造用型枠に本発明を適用した場合、中子50に内設した伸縮手段200の回動頭部151を左回転すれば、中子50は断面幅を縮小しながら上昇して中子外皮50aと製品のコンクリート面との剥離が瞬時に行われ、更に回転の進行により、中子50は縮小と上昇を約10秒間で終了し、中子底面に固着した開口部入子50Kが型枠底面部の蓋掛部入子Fから抜け出て製品吊上時の余裕ができる、 更に、本発明の中子装置300は縮小時に上部寸法が大きく内側へ撓むため、側溝ブロックVの両側壁11,11をクランプで挟持することが容易になる。ここで、側溝ブロックVを僅か吊り上げれば、上面凹凸紋様がある場合も、型枠上に中子装置を残したまま前方へ簡単に脱型でき、中子50上昇により次工程のための中子外皮50aと型枠底面部(凹凸紋様を付ける場合の紋様プレート35面)蓋掛部入子F等の掃除が容易になる効果がある。
【0035】
また、打設時(型枠組付時)に、伸縮手段200の回動頭部151を逆転すれば中子幅が拡幅しながら定位置への復帰が約10秒間で終了し、両側板90,90を閉じ後部妻板70と前部妻板60を閉じれば、前記蓋掛け部入子Fが上昇し開口部入子50Kと結合するので、即打設可能となる。中子操作が前部妻板60側からの回動操作で行えるため、簡単な空気・電動工具等で省力化でき、生産効率が飛躍的に向上する効果がある。
【0036】
更に、側溝ブロックVの間欠移動式(型枠が約3.5分で次工程へ移動する)製造ラインの型枠に本発明を適用すれば、脱型・打設の度の中子装置の脱着が不要なため汎用製品の生産ラインが使用でき、中子装置の抜取り装置(クレーン)・抜取った中子装置を打設のための組付場所へ運搬する搬送ライン等の設備が不要なため、ライン設備費の低廉化と工場面積の有効利用が計れる効果がある。
【0037】
また、中子装置300の遊挿枠130が支持梁120に上方・左右・前後方向に僅かな遊動範囲を設けて遊挿されているため、クレーン・ホークリフト等による製品吊上時(脱型時の)に横振れ・ヨーイング等による接触時の衝撃を緩和し中子装置の磨耗・損傷が防止できる効果がある。
【0038】
また、請求項2記載の傘部材250を適用すれば、擁壁ブロック・側溝ブロックの打設時に中子50と両側板90,90間の狭隘部に効率良くコンクリートを投入でき、着脱不要のため更に製造時間の短縮が計れ、内部機構へのコンクリート・塵埃等の進入が防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、擁壁ブロック製造用型枠に挿着した本発明の中子装置を示す斜視図。
【図2】は、本発明の中子装置の要部伸縮手段の斜視図。
【図3】は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す拡幅時の正面図。
【図4】は、本発明の中子装置の構成及び作用を示す縮小時の正面図。
【図5】は、側溝ブロック製造用型枠に挿着した本発明の中子装置を示す正面図。
【図6】は、本発明で造る擁壁ブロックの斜視図と使用状態を示す施工断面図。
【図7】は、本発明で造る側溝ブロックの斜視図と使用状態を示す施工断面図。
【図8】は、従来の擁壁ブロック製造用型枠の斜視図。
【図9】は、従来の側溝ブロック製造用型枠の斜視図。
【符号の説明】
BL─擁壁ブロック
V─側溝ブロック
VK─従来の側溝ブロック製造用型枠
VV─側溝ブロック製造用型枠
WK─従来の擁壁ブロック製造用型枠
WW─擁壁ブロック製造用型枠
50─中子
54─中子の連結部(リンク140との)
58─中子の連結部(出力端188との)
60─前部妻板(型枠の)
70─後部妻板(型枠の)
90─側板(型枠の)
100─基盤
120─支持梁(型枠に設けた)
130─遊挿枠
132─リンク取付部
140─リンク(中子の昇降及び幅復帰用の)
150─螺杆
150L─左螺子部
150R─右螺子部
151─回動頭部
160L─ナット部材(左螺子の)
160R─ナット部材(右螺子の)
170─リンク
180─連結金具
188─連結部(伸縮手段の出力端)
200─伸縮手段
250─傘部材
300─本発明の中子装置
Claims (2)
- 擁壁・側溝ブロック製造用型枠の後部妻板70から突設した支持梁120に、内設した遊挿枠130を介して支持可能な中子装置300であって、
略中子50長さを有する基盤100の下面に、前記支持梁120を遊挿可能な複数の遊挿枠130を配設し、該遊挿枠130下面に連結孔131を設けたリンク取付部132を夫々固着し、連結孔131と可撓部分を有する断面略U字形の中子50内側に設けた連結孔部54間をリンク140で揺動自在に連結し、螺杆150の回動運動を左右方向への伸縮運動に変換するリンク機構より成る伸縮手段200の出力端188を前記連結孔部54と同軸線上または同軸線近傍の平行線上の中子50内側に設けられる連結孔部58に連結し、前記基盤100上部に螺杆150を回動自在に支承した、ことを特徴とする擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置。 - 中子装置と同時に拡縮可能に分水嶺状に構成した傘部材250を、中子50上端部50bに連結して設けた、ことを特徴とする請求項1記載の擁壁・側溝ブロック製造用型枠の中子装置。
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- 1995-08-12 JP JP22718095A patent/JP3633681B2/ja not_active Expired - Fee Related
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