JPS6032972Y2 - コンクリ−トブロツク用脱型装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンクリートブロック用脱型装置に係り、特に
移動台車のアタッチメントとして自由な移動が可能なコ
ンクリートブロック用脱型装置に関する。

従来、例えば護岸用ブロック等のコンクリートブロック
を型枠から脱型する方法としては、特公昭５６−１２４
８７号に示されているように型枠の側枠板をそれぞれ外
側に開き、その後適当な把持具を用いて型枠内からコン
クリートブロックを取出す方式のもの、あるいは、実公
昭４４−２４２２峰に示されているように凹状型板の開
閉に連動する係止杆により型枠を持ち上げてコンクリー
トブロックを自重で落下させ、その後適当な吊り具を用
いて型枠のみを引上げる方式のもの等が提案されている
。

しかしながら前者は作業が容易でないとともに自動化が
容易でない。

また後者は自重のみでコンクリートブロックと型枠との
分離を行なうため、密着状態によってはコンクリートブ
ロックと型枠とが分離しないおそれがあり、吊り具で型
枠を吊り上げる際にコンクリートブロックも同時に吊り
上げてしまうおそれがある。

そこで本出願人は先に、実願昭５７−８１５５１号とし
て搬送ライン上において多数の型枠の脱型を同時に行な
うことができ、しかも脱型時にコンクリートブロックを
損傷するおそれがないコンクリートブロック用脱型装置
を提案した。

本考案は前記出願の改良に関するもので、その目的とす
るところは、装置を移動台車のアタッチメントとして構
成しても、もって充分な設備を有しない工場等において
も迅速かつ確実な脱型を行なうことができるコンクリー
トブロック用脱型装置を提供することにある。

本考案は、移動台車の前面に着脱可能に取付けられ第１
駆動機構により上下動するアタッチメント本体と、この
アタッチ、メント本体の上下動により上下動する複数の
押え金具と、第２駆動機構により上下動し移動台車の前
方に開口する鉤状をなす複数のホルダとを備え、両側か
ら横方向に突出する把手を相互に対向させて並置された
複数の型枠内のコンクリートブロックを、前記各押え金
具により型枠の上端開口部を介して下方に押圧するとと
もに、押え金具でコンクリートブロックが押圧されてい
る各型枠を、前記各ホルダによって隣位する型枠の把手
を同時に下方からすくい上げて引上げることにより脱型
を行なうようにしたことを特徴とする。

以下本考案を第１図ないし第４図に示す一実施例に基づ
いて説明する。

第１図において１はフォークリフトであり、このフォー
クリフト１の前面側には、油圧シリンダ２の駆動により
前後にわずかに傾斜可能なポスト３が設けられている。

そしてこのポスト３には、第１図に示すようにアタッチ
メントとしての脱型装置４が着脱可能でかつポスト３に
そって昇降可能に取付けられている。

この脱型装置４は、第１図に示すように取付金具５を介
して着脱可能に前記ポスト３に取付けられるＬ形状のア
タッチメント本体６とアタッチメント本体６の突出先端
部に説けられた上下動装置７とから構成されている。

前記上下動装置７は、第１図および第２図に示すように
２本の溝形鋼を所要間隔で背合わせに配して構成される
上側の第１駆動フレーム８と下側の第２駆動フレーム９
とを備えており、前記アタッチメント本体６の突出先端
部は下側の第２駆動フレーム９に連結固定されている。

前記第１駆動フレーム８には、第２図に示すように一定
間隔で配された８本のシャフト１０の上端ブロック１１
が固定されており、前記第２駆動フレーム９内を非接触
で貫通する各シャフト１０の下端部には、第１図お′よ
び第２図に示すように鉤状をなすホルダー１２が一体に
設けられている。

そして相隣るホルダー１２間には、第２図に鎖線で示す
ように両側の把手１３ａを介して型枠１３が係止される
ようになっている。

前記第１駆動フレーム８にはまた、第１図および第２図
に示すように２基の油圧シリンダ１４が載置固定されて
おり、第１駆動フレーム８を非接触で貫通する各ロッド
１４ａの先端部は前記第２駆動フレーム９に固定されて
いる。

そして第１駆動フレーム８は、前記油圧シリンダ１４の
伸縮作動により第２駆動フレーム９の動きと独立して上
下動するようになっている。

また油圧シリンダ１４は、第２図に示すように切換機構
１５を介してフォークリフト１側から送られてくる圧油
により作動するようになっている。

この第２駆動フレーム９には、第１図および第２図に示
すように相隣るホルダー１２間に７個の押え金具１６が
ピン１７を介して取付けられており、この押え金具１６
は、第２図に鎖線で示すように型枠１３上端の開口部１
３ｂを介して型枠１３内のコンクリートブロック１８を
押圧するようになっている。

なお、第２図ないし第４図において１９は、型枠１３の
下端開口部に着脱可能に取付けられてコンクリートブロ
ック１８の鏡面を形成する鏡面プレス板、１３ｃは型組
み時には閉じられるととも番と脱型時には開かれる型枠
１３両側の凹状型板である。

次に作用について説明する。

適当箇所に並置された７個の型枠１３内のコンクリート
ブロック１８を脱型する場合には、まず作業に先立ち第
３図および第４図に示すように凹状型板１３ｃを両側に
開くとともに、型枠１３と鏡面プレス板１９との連結を
解除しておく。

次いで、脱型装置４をポ”スト３にそって下降させ、□
ホルダー１２を型枠１３の把手１３ａよりも下方に位置
させる。

次いで、フォークリフト１を前進させ第３図に示すよう
に型枠１３の把手１３ａをホルダー１２内に位置させる
。

すると、押え金具１６は型枠１３上端の開口部１３ｂの
直上に位置することになる。

この際、予め位置設定されたストッパにフォークリフト
１の前輪が当接した位置で押え金具１６が型枠１３上端
の開口部１３ｂ直上に位置するようにしておけば作業が
極めて容易になる。

次いで、第２駆動フレーム９をポスト３にそって下降さ
せ、第２図に鎖線で示すように型枠１３の上端開口部１
３ｂを介して型枠１３内のコンクリートブロック１８を
押え金具１６で下方に押圧する。

そしてこの状態で油圧シリンダ１４を伸長作動させて第
１駆動フレーム８を上動させる。

すると、コンクリートブロック１８が押え金具１６で押
圧された状態でホルダー１２が別途げられ、これに伴っ
て型枠１３も引上げられて脱型が行なわれる。

ホルダー１２の上動により型枠１３を１０〜２−上昇さ
せた後、油圧シリンダ１４の伸長を停止するとともに、
脱型装置４をポスト３にそって上昇させる。

これにより、第４図に示すように下端に鏡面プレス板１
９を残した状態でコンクリートブロック１８が型枠１３
から完全に脱型される。

次いで、フォークリフト１を移動させ、空になった型枠
１３を図示しないコンクリートブロック成型機まで運搬
する。

一方、脱型後のコンクリートブロック１８は人力等によ
り鏡面プレス板１９と分離された後出荷され、分離され
た鏡面プレス板１９は前記コンクリートブロック成型機
まで適当な手段により運搬される。

コンクリートブロック成型機でコンクリートが打設され
た型枠１３は、脱型の場合と同様ホルダー１２により７
個ずつ把持され、適当な養生場所まで運搬されて養生さ
れる。

そして養生後、この場所までフォークリフト１を運転し
て脱型装置４を移動させ、前述の方法により脱型を行な
う。

以上説明したように本実施例によれば以下の如き効果を
奏する。

（１）７個の脱型を同時に行なうことができるので極め
て効率がよい。

またホルダにより把持された型枠はそのままの状態で運
搬されるので、７個−組とした型組み、コンクリート打
設ができ、次工程での作業も容易である。

（２）脱型装置を自由に移動させることができるので、
自動化設備のない工場、あるいは敷地の形状等により自
動化が困難な工場等においても容易に脱型の自動化を図
ることができる。

また使用しない時には移動させることができるので、敷
地の有効利用を図ることもできる。

（３） 脱型の際にコンクリートブロックが浮上がる
ことがないので、落下によるコンクリートブロックの損
傷のおそれは全くない。

なお前記実施例では同時に７個の脱型を行なう場合につ
いて説明したが、これ以上でもこれ以下でもよい。

また前記実施例では移動台車としてフォークリフトを用
いる場合について説明したが、ブルドーザ、ショベルカ
ー導性の自走台車でもよく、また人力を用いて移動させ
る台車でもよい。

第５図は本考案の他の実施例を示すもので、アタッチメ
ント本体６を第２駆動フレーム９ではなく第１駆動フレ
ーム８に取付けるようにしたものである。

このようにすれば、前記実施例の場合と操作は多少異な
るが、同様の効果を得ることができる。

以上本考案を好適な実施例に基づいて説明したが、本考
案によれば、充分な設備を有しない工場等においても脱
型を自動化して作業の簡素化を図ることができ、しかも
脱型時にコンクリートブロックを損傷するおそれが全く
ない。

また、ホルダにより把手を下方からすくい上げて型枠を
引上げるようにしているので、載置されている多数の型
枠の各列間に充分なスペースがなくても脱型を行なうこ
とができる。

また隣位する型枠の把手を単一のホルダで同時にすくい
上げるようにしているので、装置構成が簡素化され、移
動台車ひいては装置全体の小型、軽量化を図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す部分断面図、第２図は
第１図の■−■線矢視部分断面図、第３図および第４図
は脱型の手順をそれぞれ示す説明図、第５図は本考案の
他の実施例を示す部分断面図である。 １・・・・・・フォークリフト、３・・・・・・ポスト
、４・・・・・・脱型装置、６・・・・・・アタッチメ
ント本体、７・・・・・・上下動装置、訃・・・・・第
１駆動フレーム、９・・・・・・第２駆動フレーム、１
２・・・・・・ホルダ、１３・・・・・・型枠、１３ａ
・・・・・・把手、１３ｂ・・・・・・上端開口部、１
４・・・・・・油圧シリンダ、１４ａ・・・・・・ロッ
ド、１６・・・・・・押え金具、１８・・・・・・コン
クリートブロック。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 移動台車の前面に着脱可能に取付けられ第１駆動機
   構により上下動するアタッチメント本体と、このアタッ
   チメント本体の上下動により上下動する複数の押え金具
   と、第２駆動機構により上下動し移動台車の前方に開口
   する鉤状をなす複数のホルダとを備え、両側から横方向
   に突出する把手を相互に対向させて並置された複数の型
   枠内のコンクリートブロックを、前記各押え金具により
   型枠の上端開口部を介して下方に押圧するとともに、押
   え金具でコンクリートブロックが押圧されている各型枠
   を、前記各ホルダによって隣位する型枠の把手を同時に
   下方からすくい上げて引上げることにより脱型を行なう
   ことを特徴とするコンクリートブロック用脱型装置。 ２ 移動台車としてフォークリフトを用いることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のコンクリー
   トブロック用脱型装置。