JP6224744B2 - 擁壁用コンクリートブロック製造型枠及び擁壁用コンクリートブロック製造方法 - Google Patents
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Description
当該コンクリートブロック製造型枠によって形成される擁壁用L字型コンクリートブロックは、複数個を横一列に土留めして配置することにより、宅地造成工事の土留め工事等に使用するものである。
成形基板が載置架台に載置され、傾斜底板成形板が成形基板に取り付けられた状態で、擁壁用コンクリートブロックを成形するためのコンクリート打設空間が形成され、当該コンクリート打設空間にコンクリートを打設し、打設したコンクリートの表面に凹凸形状の転写パターンが形成されている転写体を移動させることで、擁壁用コンクリートブロックを取り出す前に擁壁の表面に模様が形成される。
転写体をコンクリートの表面に沿って回転移動させることで擁壁用コンクリートブロックを取り出す前に擁壁の表面に模様が形成される。
ギア部とガイド溝を設けることで、転写体の載置架台における位置決めが容易となる。また、ガイド溝により転写体の移動方向が一定の方向に固定される。
載置架台の側壁部に、それぞれ凸部及び凹部が形成されることで、当該擁壁用コンクリートブロック製造型枠から側壁に凹部及び凸部を有する擁壁用コンクリートブロックが成形される。
傾斜底板成形板が、上辺よりも下辺が短い略台形状に形成されていることで、当該擁壁用コンクリートブロック製造型枠から傾斜底板部が上縁の左右方向における幅が下縁の左右方向における幅よりも長い略台形状に形成されている擁壁用コンクリートブロックが成形される。
載置架台が支持部により支えられる。また、成形した擁壁用コンクリートブロックを取り出すために載置架台を回転させる際、載置架台が左右に倒れることを防止する。
擁壁用コンクリートブロックを擁壁用コンクリートブロック製造型枠から取り外す前にコンクリートの表面に模様を転写することができる。また、壁部の表面に模様が施された擁壁用コンクリートブロックが成形される。
まず、本実施の形態で製造される擁壁用コンクリートブロックの構成について添付図面を参照して説明する。
本発明擁壁用コンクリートブロックは、主に宅地造成工事等の土留め工事において擁壁を構築するために用いられる。
このように配置した擁壁用コンクリートブロック1に対して、傾斜底板3の上面に盛り土101が置かれることで土留めがなされる。
次に、上記のような擁壁用コンクリートブロック1の製造に用いるコンクリートブロック製造型枠10(擁壁用コンクリートブロック製造型枠)の構造について添付図面を参照して説明する。
コンクリートブロック製造型枠10は、図3に示すように、成形基板20と、傾斜底板成形板30と、載置架台40と、転写体50とを有する。
天端部22は、壁部2の上面(図2Aの設置状態で上端となる面)を成形する面とされる。
傾斜底板成形基部23の周囲三方には、傾斜底板成形枠部24が形成されており、これにより傾斜底板3の両側面及び端面が成形される。傾斜底板成形枠部24は、後述する傾斜底板成形面部31が嵌合するように略台形状に形成されている。
補強リブ型枠部25は、上述の擁壁用コンクリートブロック1における補強リブ4を成形する空間を形成している。補強リブ型枠部25内には、テーパーピン26a、26bが取り付けられている。テーパーピン26a、26bによって補強リブ4に図1Bのようなテーパー孔4a、4bが形成される。
接合フック27は、傾斜底板成形基部23の両側面の傾斜底板成形枠部24にそれぞれ形成されている。接合フック27の詳細については後述する。
側壁部42、43のそれぞれは、載置架台40の骨組みを形成している断面L字状の渡し部材44、44に対して、蝶番45で取り付けられており、図3のように側壁を形成する状態と、図4のように水平に開いた状態とで開閉可能とされている。このように開閉可能とすることで、嵌合凹部2a及び嵌合凸部2bを有する擁壁用コンクリートブロック1をコンクリートブロック製造型枠10から取り出すことができるようにしたものである。
天端止め部46から一段下がった位置に、成形基板20を載置するための基板載置部47が形成されている。
傾斜底板成形板30は、図4に示すように、傾斜底板成形面部31と、擁壁用コンクリートブロック1の底面部を成形する壁基部成形面部32と、ピン33とを有する。
転写面部51は、図7に示すように、コンクリートブロック製造型枠10に載置された際、円周面がコンクリート200の表面部200aと接するように形成されている。従って、転写面部51に形成された転写パターン成形部51aを、図7に示すように、表面部200aに確実に食い込ませることができる。即ち、表面部200aに模様をはっきりと転写することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、転写面部51に形成された転写パターン成形部51aは凸状に形成されるとしたが、転写面部51に形成された転写パターン成形部51aは凸状だけに限られず、凹状であってもよい。この場合、凹状の転写パターン成形部51aが表面部200aに転写されるように転写面部51が形成される。また、転写面部51はコンクリートブロック製造型枠10に載置された際、必ずしも円周面がコンクリート200の表面部200aと接するように形成されている必要はなく、模様が表面部200aに転写される程度に形成されていればよい。
次に、上記のようなコンクリートブロック製造型枠10(擁壁用コンクリートブロック製造型枠)を用いて、擁壁用コンクリートブロック1の壁部2の表面に模様を転写する方法について添付図面を参照して説明する。
本実施の形態のコンクリートブロック製造型枠10は、図3のように載置架台40に成形基板20が載置され、成形基板20に傾斜底板成形板30が取り付けられることで、その内面側がコンクリート打設空間が形成される。
なお、本実施の形態においては、転写体の移動方向を図に示す矢印の方向(後方から前方)としたが、転写体の移動方向は後方から前方に限られることはなく、例えば前方から後方に移動してもよい。
次に、図9で擁壁用コンクリートブロック製造型枠の第2の実施例について説明する。図9において図3と同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
本実施例において、コンクリートブロック製造型枠10は、上記した構成に加えて、四角柱状に形成された支持部60、60を有する。
支持部60、60は、収納部49の左右両端に挿入され、図示のように、矢印の方向に引き出して接地することができるようにそれぞれ取り付けられている。
以上の実施の形態では、次のような効果が得られる。実施の形態の擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)は、図3乃至図11に示したような構成を採る。
成形基板20が載置架台40に載置され、傾斜底板成形板30が成形基板20に取り付けられた状態で、擁壁用コンクリートブロック1を成形するためのコンクリート打設空間が形成され、当該コンクリート打設空間にコンクリート200を打設し、打設したコンクリート200の表面に凹凸形状の転写パターン(転写パターン成形部51a)が形成されている転写体50を移動させることで、擁壁用コンクリートブロック1を取り出す際に擁壁の表面に模様が形成される。
従って、本発明によれば、擁壁用コンクリートブロック1の表面に模様が形成されることで、コンクリートの寒々とした地肌が模様により覆い隠され暖かい印象を与えることができる。従って、擁壁用コンクリートブロック1の美観を高めることが可能となる。
また、従来は、コンクリート200が凝固した後に塗装、打刻等により模様を施していたため手間と時間がかかってしまい、製造工程として非効率なものとなっていた。その点、本願発明は、コンクリート200を擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)から取り外すことなく一連の流れの中で模様を施すことができるため、装飾工程が不要となることで製造工程を短縮することができ、擁壁用コンクリートブロック1の製造の効率化を図ることができる。
転写体50をコンクリートの表面(表面部200a)に沿って回転移動させることで擁壁用コンクリートブロック1を取り出す前に擁壁の表面に模様が形成される。
円筒状の転写体50を用いることで、例えば、型板を貼り付けたりするような他の装飾方法に比べて労力をかけることなく簡易に擁壁用コンクリートブロック1の表面に模様を成形することができる。従って、装飾工程が簡易となることで製造工程を短縮することができ、擁壁用コンクリートブロック1の製造のさらなる効率化を図ることができる。
ギア部53、53とガイド溝48、48を設けることで、転写体50の載置架台40における位置決めが容易となる。また、ガイド溝48、48により転写体50の移動方向が一定の方向に固定される。
従って、ガイド枠48に沿って転写体50を移動させることにより、転写体50の移動方向が左右にぶれることがなくなり、毎回均一な模様を転写することができる。これにより、擁壁用コンクリートブロック1の美観をより一層向上させることができる。また、ガイド枠48に沿って転写体50を移動させることで、移動軸50が擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)から転落することによる不慮の事故等を防止することができ、その結果、安全性の向上を図ることができる。
載置架台40の側壁部42、43に、それぞれ凸部42a及び凹部43aが形成されることで、当該擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)から側壁(壁部2の側面)に凹部(嵌合凹部2a)及び凸部(嵌合凸部2b)を有する擁壁用コンクリートブロック1が成形される。
従って、並べられた複数の擁壁用コンクリートブロック1間の連結が強固なものとなり、設置された擁壁用コンクリートブロック全体としての安定性を向上させることができる擁壁用コンクリートブロック1を成形することができる。
傾斜底板成形板3が、上辺よりも下辺が短い略台形状に形成されていることで、当該擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)から傾斜底板部3が上縁の左右方向における幅が下縁の左右方向における幅よりも長い略台形状に形成されている擁壁用コンクリートブロック1が成形される。
従って、複数の擁壁用コンクリートブロック1を並べる際に、壁部2に傾斜底板成形板3の幅が合わないことにより隙間が空くことを防止し、多少傾斜が異なっても問題ないようにないような擁壁用コンクリートブロック1を成形することができる。
載置架台40が支持部60により支えられることで、載置架台40を安定して設置することができる。また、成形した擁壁用コンクリートブロック1を取り出すために載置架台40を回転させる際、載置架台40が左右に倒れることを防止する。
これにより、載置架台40の安定性を向上させるとともに、コンクリートブロック製造型枠10から擁壁用コンクリートブロック1を取り出すとき等に転倒等の事故を未然に防ぐことができる。
従って、本発明によれば、擁壁用コンクリートブロック1の表面に模様が形成されることで、コンクリートの寒々とした地肌が模様により覆い隠され暖かい印象を与えることができる。従って、擁壁用コンクリートブロック1の美観を高めることが可能となる。
また、コンクリート200を擁壁用コンクリートブロック製造型枠(コンクリートブロック製造型枠10)から取り外すことなく一連の流れの中で模様を施すことができるため、製造工程を短縮し、効率化を図ることができる。
Claims (5)
- 壁部及び前記壁部に連続する傾斜底板部を有する擁壁用コンクリートブロックの製造に用いる擁壁用コンクリートブロック製造型枠であって、
成形基板と、
前記成形基板を載置する載置架台と、
傾斜底板成形板と、
周面に凹凸形状の転写パターンが形成されている転写体とを備え、
前記成形基板が前記載置架台に載置され、前記傾斜底板成形板が前記成形基板に取り付けられた状態で、前記擁壁用コンクリートブロックを成形するためのコンクリート打設空間が形成され、
前記転写体が前記コンクリート打設空間に打設されたコンクリートの表面を移動できるように形成され、
前記載置架台の側壁部は、凸部の形成された第1の側壁部と、凹部の形成された第2の側壁部を有し、
前記第1の側壁部と前記第2の側壁部が開閉可能に形成されている
擁壁用コンクリートブロック製造型枠。 - 前記転写体が円筒状に形成され、前記表面を回転して移動する
請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロック製造型枠。 - 前記転写体の両端部にギア部が設けられ、
前記載置架台の側壁部の上面に前記ギア部を載置するガイド溝が設けられた
請求項2に記載の擁壁用コンクリートブロック製造型枠。 - 前記傾斜底板成形板が、上辺よりも下辺が短い略台形状に形成された
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の擁壁用コンクリートブロック製造型枠。 - 前記載置架台から突出して接地する支持部を有する
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の擁壁用コンクリートブロック製造型枠。
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