JPS6028176Y2 - 自走式刈取機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は走行機台に刈取部を水平横軸周りに揺動自在に
枢支するとともに、昇降装置を介して前記刈取部を昇降
可能に構成しである自走式刈取機に関し特に、その刈取
部の昇降下限位置を規制する構造の改良に関する。

この種自走式刈取機では、刈取作業時における刈取部の
高さを規制するために、昇降下限を規制していたが、従
来は、昇降装置である油圧シリンダーのストロークエン
ドを下限規制に使用したり、あるいは実開昭５４−４８
８２８号公報に示される如く昇降装置である油圧シリン
ダの一部にストッパを設けて規制していたりしたがため
に昇降装置を損傷する虞れがあった。

又、この様な昇降用の油圧シリンダーは、それ自体が昇
降による刈取部の揺動に連れ、走行機台に対し揺動し得
るように枢支しであるので刈取部の下限規制に当り、こ
の枢支故に、刈取部が大きく揺動しやすい欠点があった
。

本考案は、この様な欠点を解消して、極めて確実に、か
つ、昇降装置を損傷する虞れなく、刈取部の下限を規制
することができるようにすると共に、下限の変更調節を
迅速、容易に行なうことができる自走刈取機を提供する
ことを目的とする。

本考案の自走式刈取機は、前記走行機台の前部に設けた
走行用車軸ケースに、刈取部昇降フレームの下面に接当
して、前記刈取部の下降限度を規制する上下に調節自在
なボルトを設けるとともに、前記ボルトに対向する刈取
部昇降フレーム部分に、前記ボルト頭部に接当する状態
と非接当状態とに水平軸芯周りで２位置に姿勢切換え可
能なスペーサーを設けて、前記ボルトとスペーサーとで
前記刈取部の下降限度を規制すべく構威し、さらに、前
記スペーサーを支持するブラケットと前記スペーサーと
の間に、スペーサーに対する位置固定用の弾性係脱機構
を設けであることを特徴とするが故に以下の効果を奏す
る。

つまり刈取部は走行機台の下部に有る車軸ケースによっ
て、その揺動枢支位置から離れた所を支えられて下限規
制がなされるので、刈取部の支え位置が離れた三箇所に
よって行なえて、刈取部の振動防止に有利であるととも
に車軸ケースも機台に確実に固定されるものであるから
、刈取部が下限規制されているとき、これを大きく振動
させる虞れがなくなった。

又、昇降装置にはこの下限規制のための荷重がかからず
破損する虞れもなくなった。

しかも、下降限度の調節は、ボルトとスペーサーとによ
って行なうものであるから、スペーサーによる粗調節と
ボルトによる微調節を行なうことができ、下降限度の変
更調節が迅速、容易に行なえる。

また、スペーサーの作用姿勢、非作用姿勢の位置固定、
固定解除は弾性係脱機構を介して行なうものであるから
、固定、固定解除が迅速容易に行なえる。

次に本考案の実施例を説明する。

本実施例はコンバインを例にして説明する。

１．１′はクローラであって、走行機台であるシャーシ
ーフレーム２の両横側に軸支した転輪３・・に巻掛けで
ある。

そして、該シャーシーフレーム２の前部横力向中央近く
にはミッションケース４が載置固定してあり、このミッ
ションケース４から左右に車軸ケース５，５′が延出し
てあって、このケース５，５′の延出端はシャーシーフ
レーム２の左右側枠に一体固定しである。

そして、この車軸ケース５，５′内を通る車軸６゜６′
の機体横側端には前記クローラ１，１′が巻掛けられた
スプロケット７．７′が夫々軸固定されている。

そして、前記シャーシーフレーム２の前部には支柱８が
立設されていて、この支柱８の上端に、刈取部９の主フ
レーム１０の後端が水平横軸１１周りに揺動自在に枢支
しである。

この主フレーム１０は筒状であって、前記ミッションケ
ース４から動力伝達される伝動軸１２が収納しである。

そして、この主フレーム１０に刈刃１３や引起しケース
１４、分草具１５、横搬送装置１６、後送搬送装置１７
などを一体的に組付けて刈取部９を構威しである。

前記主フレームと長手方向中間部とシャーシーフレーム
２との間にくの字状の屈折リンク１８が介在してあり、
このリンク１８の伸縮を行なう油圧ジヤツキ１９を設け
て昇降装置２０を構威しである。

前記車軸ケース５の前記主フレーム１０の下方に対向す
る位置には、該主フレーム１０を支える下限制限具２１
が設けである。

この下限制限具２１は前記車軸ケース５に固定のブラケ
ット２２に対し、頭付ボルト２３を上下方向に向けて螺
合し、このボルト２３の上端である頭部２４が前記主フ
レーム１０の下側に接当して、これを支持し、下限を制
限すべく構威しである。

ボルト２３の螺進によって、下限高さを調節可能に構威
しである。

そして、前記主フレーム１０のボルト２３の接当部分近
くには、左右に板状のカバー兼用保持板ブラケット２５
．２５が固着してあり、この保持板２５．２５の中央に
横軸線周りて回動自在にスペーサー２６の一端が枢支し
である。

そしてこのスペーサー２６の横−側でその枢支部より離
れた所にポール２７を横外方に向って弾性付勢して嵌入
し、前記保持板２５の枢支部を対称中心とした三箇所に
前記ホール２７が係合する凹部２９，２９′を形成して
、弾性係脱機構２８を構成しである。

このようにして、該スペーサー２６を前記ボルト２３の
接当部分とこれとは離れた位置との三箇所に変位固定可
能にした下限高さ調整構造３０を構威しである。

３１は前記スペーサー２６の遊端面に形成した指掛は凹
部で、スペーサー２６の変位作業を容易に行ない得るよ
うに構成しである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る自走式刈取機の実施例を示し、第１
図はコンバインの前部を示す側面図、第２図はコンバイ
ンの前部を示す平面図、第３図は要部を示す拡大縦断側
面図、第４図は第３図ＩＶ−■線縦断面図である。 ２・・・・・・走行機台、５・・・・・・車軸ケース、
９・・・・・・刈取部、１０・・・・・・刈取部昇降用
フレーム、１１・・・・・・水平横軸、２０・・・・・
・昇降装置、２３・・・・・・ボルト、２５・・・・・
・ブラケット、２６・・・・・・スペーサー ２８・・
・・・・弾性係脱機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行機台２に刈取部９を水平横軸１１周りに揺動自在に
   枢支するとともに、昇降装置２０を介して前記刈取部９
   を昇降可能に構威しである自走式刈取機において、前記
   走行機台２の前部に設けた走行用車軸ケース５に、刈取
   部昇降フレーム１０の下面に接当して、前記刈取部９の
   下降限度を規制する上下に調節自在なボルト２３を設け
   るとともに、前記ボルト２３に対向する刈取部昇降フレ
   ーム１０部分に、前記ボルト２３頭部に接当する状態と
   非接当状態とに水平軸芯周りで２位置に姿勢切換え可能
   なスペーサー２６を設けて、前記ボルト２３とスペーサ
   ー２６とで前記刈取部９の下降限度を規制すべく構威し
   、さらに、前記スペーサー２６を支持するブラケット２
   ５．２５と前記スペーサー２６との間に、スペーサー２
   ６に対する位置固定用の弾性係脱機構２８を設けである
   ことを特徴とする自走式刈取機。