JPS60248630A - 低級オレフインの製造方法 - Google Patents
低級オレフインの製造方法Info
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- JPS60248630A JPS60248630A JP59105538A JP10553884A JPS60248630A JP S60248630 A JPS60248630 A JP S60248630A JP 59105538 A JP59105538 A JP 59105538A JP 10553884 A JP10553884 A JP 10553884A JP S60248630 A JPS60248630 A JP S60248630A
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は、サブミクロンオーダ以下の微結晶ZSM −
5型ゼオライト(シリカライトを含む)を触媒として用
いる、メタノール又はジメチルエーテルから低級オレフ
ィンを製造する方法に関するものである。 1970年代にモーピルオイル社はメタノールやジメチ
ルエーテルから高品質ガソリンを主成分とする炭化水素
を製造する形状選択性触媒としてZSM−5型ゼオライ
ト触媒を開発した。このゼオライトは従来のゼオライト
と異なり組成Sj、02 /A Q 203比を自由自
在に制御できることや耐熱性が極めて高いなどの優れた
性質をもっており、その特長を生かすことにより、メタ
ノールやジメチルエーテルの転化反応の主生成物を低級
オレフィンとすることも可能である。例えば、Get、
Pat、 、 2935863号明細書によれば、5i
02/AQ 203 =35−1600(7)活性型ゼ
オライt−(II −ZSM −5)は、350℃がら
600”C−でセでの温度範囲のメタノール転化反応に
おいて最高収率70.1wt%で低級オレフィン(炭素
数2〜4)を与えることが知られている。この場合のZ
SM−5型ゼオライト触媒の最適組成並びに反応温度は
それぞれS、io、/AQ203=298〜500及び
550℃であることがその実施例で明示されている。従
って、メタノールやジメチルエーテルから低級オレフィ
ンを主成分とする炭化水素を製造するには、反応温度を
できるだけ高くする方が有利であることがわかるが、同
時にこのような高温下のメタノール転化反応においては
、耐熱性の高いZSM −5型ゼオライト触媒といえど
も、反応温度550℃近傍を境にして急速な触媒劣化現
象が見られる場合が多い。 従って、500℃以上の高温下でメタノールやジメチル
エーテルを原料として低級オレフィンを高収率でしかも
急速な触媒劣化を伴うことなく長時間に製造するために
は、550℃以上の温度で容易に活性劣化を起こさない
ようなZSM −5型ゼオライトを巧みに製造する必要
がある。 本発明者らは、このような観点から、500℃以゛1上
の高温下で低級オレフィンの生成が有利となるメタノー
ル及び/又はジメチルエーテルの転化反応において高温
劣化し難いZSM −5型ゼオライ1−の開発に関して
鋭意検討を行った結果、サブミクロンオーダー以下の結
晶粒子径をもつ微結晶ZSM −5型ゼオライトがその
目的に適合し、またこのような結晶粒子径をもつZSM
−5型ゼオライトを活性化処理したZSM −5型ゼ
オライトに主成分とする触媒は、500℃以上の高温下
でのメタノール及び/又はジメチルエーテルの転化反応
において、コーク析出量がきわめて少なく、従って、低
級オレフィン収率も高く、また触媒寿命の観点からも低
級オレフィンの製造にきわめて有利であるとの知見を得
て、本発明を完成するに至った。特にその効果について
言及するならば、後の滲(例14でも示されるように、
本発明で製造されるZSM −5型ゼオライト触媒のい
くつかは、550℃近傍の高温下でのメタノール転化反
応において、前記のGet、Pat、、。 2935863号明m書に明置きれている低級オレフィ
ン収率の最高値70.1wt%をはるかに上廻り〔たと
えば、後記試料番号12の触媒は560℃で89.36
wt%(炭素基((
5型ゼオライト(シリカライトを含む)を触媒として用
いる、メタノール又はジメチルエーテルから低級オレフ
ィンを製造する方法に関するものである。 1970年代にモーピルオイル社はメタノールやジメチ
ルエーテルから高品質ガソリンを主成分とする炭化水素
を製造する形状選択性触媒としてZSM−5型ゼオライ
ト触媒を開発した。このゼオライトは従来のゼオライト
と異なり組成Sj、02 /A Q 203比を自由自
在に制御できることや耐熱性が極めて高いなどの優れた
性質をもっており、その特長を生かすことにより、メタ
ノールやジメチルエーテルの転化反応の主生成物を低級
オレフィンとすることも可能である。例えば、Get、
Pat、 、 2935863号明細書によれば、5i
02/AQ 203 =35−1600(7)活性型ゼ
オライt−(II −ZSM −5)は、350℃がら
600”C−でセでの温度範囲のメタノール転化反応に
おいて最高収率70.1wt%で低級オレフィン(炭素
数2〜4)を与えることが知られている。この場合のZ
SM−5型ゼオライト触媒の最適組成並びに反応温度は
それぞれS、io、/AQ203=298〜500及び
550℃であることがその実施例で明示されている。従
って、メタノールやジメチルエーテルから低級オレフィ
ンを主成分とする炭化水素を製造するには、反応温度を
できるだけ高くする方が有利であることがわかるが、同
時にこのような高温下のメタノール転化反応においては
、耐熱性の高いZSM −5型ゼオライト触媒といえど
も、反応温度550℃近傍を境にして急速な触媒劣化現
象が見られる場合が多い。 従って、500℃以上の高温下でメタノールやジメチル
エーテルを原料として低級オレフィンを高収率でしかも
急速な触媒劣化を伴うことなく長時間に製造するために
は、550℃以上の温度で容易に活性劣化を起こさない
ようなZSM −5型ゼオライトを巧みに製造する必要
がある。 本発明者らは、このような観点から、500℃以゛1上
の高温下で低級オレフィンの生成が有利となるメタノー
ル及び/又はジメチルエーテルの転化反応において高温
劣化し難いZSM −5型ゼオライ1−の開発に関して
鋭意検討を行った結果、サブミクロンオーダー以下の結
晶粒子径をもつ微結晶ZSM −5型ゼオライトがその
目的に適合し、またこのような結晶粒子径をもつZSM
−5型ゼオライトを活性化処理したZSM −5型ゼ
オライトに主成分とする触媒は、500℃以上の高温下
でのメタノール及び/又はジメチルエーテルの転化反応
において、コーク析出量がきわめて少なく、従って、低
級オレフィン収率も高く、また触媒寿命の観点からも低
級オレフィンの製造にきわめて有利であるとの知見を得
て、本発明を完成するに至った。特にその効果について
言及するならば、後の滲(例14でも示されるように、
本発明で製造されるZSM −5型ゼオライト触媒のい
くつかは、550℃近傍の高温下でのメタノール転化反
応において、前記のGet、Pat、、。 2935863号明m書に明置きれている低級オレフィ
ン収率の最高値70.1wt%をはるかに上廻り〔たと
えば、後記試料番号12の触媒は560℃で89.36
wt%(炭素基((
【!換算では88.97%))、シ
かも600℃のより高温域においてもさらに高い低級オ
レフィン収率を与えていること、並びに実施例1で示さ
れる触媒は550°Cでのメタノール転化反応において
113時間後においてもなお、低級オレフィン収率を前
記特許方法の最高値より高い値71.30νL%(炭素
基準換算では71.49%)を維持していたことが強調
される。 従来、ZSM−5型ゼオライトに関する多数の特許文献
や内外の研究論文にも見られるように、メタノールやジ
メチルエーテルを原料とした低級オレフィンを含む炭化
水素の製造用触媒の調製法としては、通常結晶化速度を
上げるためオー1−クレープを用いて150 ’C近傍
の高温高圧下の水熱合成条件下で結晶化させることが多
い。この方法は、高圧反応容器(オー1−クレープ)を
用いなければならないこと1反応温度が天然堆積性ゼオ
ライトの生成温度よりも高くしなければならないことな
ど苛酷な合成条件と経費を必要とするが、比較的短時′
知で目的のゼオライ1−が合成できること、またミクロ
ンオーダー以上の高品質自形ZSM −5型ゼオライト
結晶が合成できるなどの利点をもっている。 しかも、モーピルオイル社の特許に係る0524083
888号及びUSP4083889号明細書に開示され
ているように、このような方法で得られた大きなZSM
−5型ゼオライト結晶を触媒としてメタノール転化反
応を行うと、生成炭化水素中のエチレンの選択率が高く
なるという形状選択性触媒としての優れた特長が触媒反
応面で見られる。本発明者らも、本発明に至る研究途上
においては、低級オレフィンを高選択性で得るZSM
−5ゼオライト触媒を得るために、オートクレーブを使
用したり、仕込みH20/Sj、02比を高くして自形
をした高品質大結晶ZSM −5型結晶の合成を行って
、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化反応を
行った。その結果、上記モーピル社特許明細書に明示さ
れているようなエチレンへの選択性が高くなるという形
状選択性効果が大結晶ZSM −5型ゼオライト触媒に
見られることが確認されたが、低級オレフイン収率が最
も高くなる550℃近傍又はそれ以上の高温域の反応で
は、急速な活性劣化を伴うことが見い出された。そこで
、本発明者らは、ZSM 75型ゼオライトの結晶粒子
径をなるべく小さくするよう鋭意工夫を行った結果、常
圧下で第4級アルキルアンモニウム塩を含むシリカやシ
リカ−アルミナのアルカリ性溶液である出発原料混合物
を還流加熱してZSM −5型ゼオライトを合成すると
いう経済的で簡便な方法において、その仕込みH20/
Si02比を適切に選ぶことにより、サブミクロンオー
ダー以]−の微結晶ZSM −5型ゼオライ1へか得ら
れることがわかった。このような微結晶ZSM −5型
ゼオライトを通常行われているようなイオン交換等の活
性化処理を施すことにより得られる触媒は、メタノール
及び/又はジメチルエーテルを原料とした炭化水素合成
反応において、500℃以上の高温反応領域においても
活性劣化がきわめて小さいことがわかった。またZSM
−5型ゼオライトの結晶粒子径は仕込み1120/S
j、02モル比に大きく依存して一義的にその大きさが
決まるが、結晶化時間も触媒γ応にとっては重要な因子
となっており、適切な結晶化時間を選ぶことが炭化水素
生成反応の高温劣化を小さくするのに重要であることも
わかった。 なお、ここでいう適切な結晶化時間とは出発原料混合物
ゲル溶液が次第に結晶化してゆき、生成したZSM −
5型ゼオライトの結晶化状態が、X線回折図形、BET
比表面積、並びにヘキサン異性体吸着分離特性などの測
定から完全になったと考えられる時点までの合成時間あ
るいはその近傍数日間までの合成時間を指す。結晶化時
間をこれより長くすると、ZSM −5型ゼオライト自
体の結晶粒子径は変らないが、炭化水素生成反応におい
ては、結晶粒子径が大きくなったのと同様な効果が見ら
れ、結晶化時間が長いほどコーク析出に伴う高温劣化現
象が顕著になってくるので、触媒寿命の点から結晶化時
間を適切に選ぶことが重要である。本発明者の研究によ
れば、前記の最適結晶化状態を得るには、一般的に、反
応開始後6日〜13日間、好ましくは7〜9日間にわた
って加熱還流を継続すればよいことが見出された。 以下、本発明のサブミクロンオーダー以下の結晶粒子を
もつ微結晶ZSM −5型ゼオライトの製造方法及びそ
のようにして得られた微結晶ZSM −5型ゼオライト
を活性化処理することによって得られる活性化ZSM
−5型ゼオライトを主成分とする触媒上でのメタノール
及びl又はジメチルエーテルの転化反応について詳述す
る。 本発明のZSM−5型ゼオライトは、シリカ又はシリカ
−アルミナのアルカリ性溶液と第4級アルキルアンモニ
ウム塩の水性混合物を出発原料として、常圧下100℃
近傍において還流加熱処理することによって合成される
が、重要なのはその系のH20/Si02の仕込みモル
比と結晶化時間である。従って、この系の出発原料のア
ルカリ源、シリカ源、アルミナ源、第4級アルキルアン
モニウム源としては、通常のZSM −5型ゼオライト
の合成に用いられているものが使用可能である。即ち、
NaOH1に011. NaCQ + K(11、水ガ
ラス、コロイダルシリカ、シリカゾル、シリカゲル、ケ
イ酸ナトリウム、ケイ砂、アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、オキシ水酸化アルミニウム、ベーマイト。 プソイドベーマイト、カオリン、メタカオリン、酸性白
土、ハロイサイト、メタハロイサイト、TPAOH,T
PACQ、TPABr、 TPAl、 TBAO)I、
TBACQ、TBABr (TPA= (n−C3H
’7 ) 4 N +、TBA=(n−C4)19)4
N”1などを所要の組合せで選ぶことが可能である。出
発物質の混合比は仕込みモル比でSi02/Afl 2
03 =50−oo、より好ましくは200〜1200
、Hz O/Si02 = 5〜20、より好ましくは
7〜11、OH/Sj02 = 0.1〜0.5、より
好ましくは0.2〜0,4、R+/ 5102 (R=
TPA及び/又はTBA) =0.01〜0.2、よ
り好ましくは0.03〜0.07となるようにする。こ
の出発原料混合物を、還流冷却器と攪拌器を組み込んだ
反応容器に入れ、100±20℃の温度に設定した油浴
あるいは湯浴を用いて常圧下で6〜13日間、より好ま
しくは7〜9日間還流加熱する。得られた生成物である
ZSM−5型ゼオライトはただちに水洗しながら遠心分
離器や濾過器を用いて母液より分離し、乾燥を行う。こ
のような方法でサブミクロンオーダー以下の結晶粒子径
をもつZSM −5型ゼオライトの微結晶集合体を得る
ことができる。 低級オレフィンの合成を目的としたメタノールやジメチ
ルエーテルの転化反応に、この微結晶ZSM −5型ゼ
オライトを用いる場合には、500℃近傍の温度で有機
結晶化剤である第4級アルキルアンモニウム塩を分解除
去した後、通常行われているようなアンモニウム塩や鉱
酸で焼成ZSM −5型ゼオライト中に含まれているア
ルカリイオンをNH44や1(1でイオン交換処理し、
500°C近傍の温度で焼成することにより、活性なl
(−ZSM−5型ゼオライトに変える。また低級オレフ
ィンの収率を高めたり、高温劣化をできるだけ少なくす
るために、このH−ZSM−5型ゼオライトをアルカリ
土類元素、希土類元素、マンガン、リン化合物等を単独
又は組み合わせて修飾することも可能である。 このような手法で得られた活性化ZSM −5型ゼオラ
イ1−を触媒とするメタノールやジメチルエーテルの転
化反応は、0.01〜50気圧のメタノール分圧。 j−IJsV=0.1〜1000h −” 、反応温度
300〜70o℃〕操−作条件の下で行うことができる
。本発明によって合成されたZSM −5型ゼオライ1
〜を用いることにより、例えば、メタノール分圧0.5
気圧、LH3V = 2h−1、反応温度560〜60
0℃において、収率66%(炭素基準)及び87%(炭
素基準)以上の高収率で低級オレフィン(炭素数2〜4
)を製造することができ、メタノール転化用実用触媒と
して使用可能である。 一方、本発明以外の方法で合成されたZSM−5型ゼオ
ライト触媒は、後記比較例1で示されるよう1;、55
0℃近傍の反応温度で低級オレフィンの収率が急激に低
下し始め、実用触媒としての価値は低い。 以下、本発明のさらに詳細な説明を参考例、実施例及び
比較例に基いて説明する。 参考例1 本例では、5102源として触媒化成■市販のシリカゾ
ルCataloid 5I−30(SiO2: 30w
t%、H20ニア0す11%)、AQ 203源として
市販特級試薬1(No 3 ) 3・9H20、アルカ
リ源として市販特級試薬aOH1有機結晶化剤として市
販特級試薬臭化ナトノーn−プロピルアンモニウム(T
PA)を選んだ。出発原料混合物ゲル溶液は下記のよう
な方法で調製した。 テフロン製磁気攪拌子を入れた内容積500+n Qの
ポリプロピレン三角フラスコに158=4gのCata
loidSI −30を採取し、この溶液を攪拌しなが
ら、1 、698gのAQ(NO3)3Jl(20−1
0,2gの)laOHllo、8&のTPAの順に加え
て行く。このようにして得られる流動性のある均一ゲル
白濁溶液のpHは室温で、約13.5であり、出発混合
物の各組成物のモル比は5i02/A悲203=350 0H/SiO2=0.322 TPA/SiO2=0.0513 H20/Sj02 = 7.83 の仕込比となっている。 次に、この出発混合物の入った三角フラスコに還流冷却
器を取り付け、マグネチック・スターシーを取り付けた
油浴(110℃にセット)上で三角フラスコ内の内容物
を11日間還流攪拌加熱を行う。 得られた生成物は水洗を繰り返しながら遠心分離器で母
液から分離し、 CuKα線を用いるX線回折測定(X
RD)による相の同定と走査型電子顕微鏡観察(SEM
)で結晶粒子の大きさを測定した。 XRDの結果、得られた生成物は典形的なNa −TP
AZSM −5型ゼオライトの回折図形を示した。また
SEMからめた平均結晶粒子径は0.3μm程度であり
、本漬によりサブミクロンオーダーのZSM −5型ゼ
オライト微結晶が得られることがわかった。 このようにして得られた微結晶ZSM −5型ゼオライ
ト触媒物性及びメタノール転化反応に関する触媒性能を
評価するために、以下の活性化処理を行った。Na −
TPA −ZSM −5型ゼオライトを空気中500℃
で20時間焼成し、TPAを熱分解してNa −H−Z
SM−5型ゼオライトを得た。ついで、このNa−H−
ZSM −5型ゼオライトを室温において、0.6NH
CQでイオン交換処理を行った後、再度500℃、20
時間加熱処理してII−ZSM−5型ゼオライトを得た
。この活性化ZSM −5型ゼオライト触媒について、
下記のような物性測定を行った。 BET比表面積の測定: 500mgのH−ZSM −5型ゼオライトを10−
’ Torr、150℃の条件下で30分間真空脱気処
理を行った後、液体窒素温度下でN2ガスの吸着平衡実
験を行って試料の比表面積をめた。このような方法から
めた本実施例の試料H−ZSM −5型ゼオライトのB
ET比表面積は294.8m2/gであった。 ヘキサン異性体吸着分離特性: 100mgのH−ZSM−5型ゼオライトを内径3mm
φのステンレス製カラムに詰め、Ile気流中500℃
で1時間脱気処理を行う。ついでこのカラムに分子径の
異なる3種の(] : l : 1)ヘキサン異性体混
合物〔2,2−ジメチルブタン(有効分子径7.0人)
、3−メチルペンタン(5,6人)、n−ヘキサン(3
,1人)〕を2μΩずつパルス法で注入し、試料カラム
からの流出成分をガスクロマトグラフにより分析し、各
異性体の吸着容量をパルス回数として測定した。このよ
うな方法からめた試料のヘキサン異性体吸着容量(2,
2−ジメチルブタン/3−メチルペンタン/n −ヘキ
サンの吸着パルス数)は0−7−19であった。 酸性質測定: 1gの++−ZSM−5型ゼオライトを1O−4Tor
r、450℃の条件下で2時間真空排気処理した後、1
00℃まで試料温度を下げ、続いてNH3ガスを14〜
16Torrで試料中に導入し1時間保持した。ついで
同一温度で1時間真空(10’ Torr)排気した後
、昇温速度5℃/分で600℃までプログラム昇温し、
各温度におけるNH3脱離量を測定し、100〜600
°C間のNi13脱離量の差を全酸量とした。このよう
な方法でめられた試料H−ZSM −5型ゼオライトの
脱酸量は0.29meq/gであった。 H−ZSM−5型ゼオライト結晶のバルクの化学組成C
510z/A Q 203 ) :試料300mgを4
7%HF2m Qに溶解し、原子吸光光度法によりSl
とA[の濃度をめ、バルクのSi02/AQz03比を
算出した。このような方法でめられた試料の実測5iO
z/Afl 203比は271であった。 参考例2 本例は出発原料混合物中の仕込みH20/Si02比が
10.6であることを結晶化時間が7日間であること以
外は参考例1と同等の合成条件でZSM −5型ゼオラ
イトの結晶化を行った。得られた生成物は0.3μm程
度の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 また、このもののII−ZSM−5型ゼオライトへの活
性化は、1MNH4NO3の代りに0.6NHC[を使
用した以外は参考例1と同じ方法で行った。この活性比
ZSM −5型ゼオライト触媒のBET比表面積、ヘキ
サン異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ306.1 r
rF/g、0−7−21であった。 参考例3 本例は結晶化時間が8日間である以外はZSM−5型ゼ
オライトの合成条件も活性化処理条件も参考例2と同じ
である。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶ZS
M −5型ゼオライトであった。また、このZSM −
5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着
容量、脱酸量、実測5i02/Aj2203比はそれぞ
れ310.7ポ/g、0−7−21.0.24meq/
g、466であった。 参考例4 本例は結晶化時間が9日間であった以外はZSM −着
倒2と同じである。得られた生成物は0.3μmの微結
晶ZSM −5型ゼオライトであった。また、このH−
ZSM’−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン
異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ313.3rrF/
g、0−9−23.0.28+neq/gであった。 参考例5 本例は結晶化時間が13日間であった以外はZSM−5
型ゼオライトの合成条件も檜性化処理条件も参考例2と
同じである。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶
25M−5型ゼオライトであった。またこのH−ZSM
−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ335.0rrr/g、0
−7−21.0.23meq/gであった。 参考例6 本例は出発原料混合物の仕込みH20/Si02比が2
0、結晶化時間が6日間である以外はZSM−5型ゼオ
ライトの合成条件も活性化処理条件も参考例2と同じで
ある。得られた生成物は0.6μm程度の微結、7.
ZSM −5型ゼオライトであった。また、H−ZSM
i−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ412.5イ/g、0−9
−23.0.24meq/gであった。 参考例7 本例は結晶化時間が8時間である以外はZSM −5型
ゼオライトの合成条件も活性化処理条件も参考例6と同
じである。得られた生成物は0.6μm程度の微結晶Z
SM −5型ゼオライトであった。またこのH−ZSM
−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ309.3m/g、0−7
−1.9.0.24meQ/gであった。 参考例8 本例は仕込みSiO□/AQz03比が500である以
外はZSM −5型ゼオライトの合成条件も活性化処理
条件も参考例3と同じである。得られた生成物は0.3
μm程度の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 またこのH−ZSM −5型ゼオライ1〜のBET比表
面積、ヘキサン異性体吸着容量、全酸素はそれぞれ28
9.5m/g、0−7−20.0.23meq/gであ
った。 参考例9 本例では仕込み5iOz/AQ203比が800、H2
0/Sj比が8である以外はZSM −5型ゼオライト
の合成条件も活性化処理条件も参考例3と同じである。 得られた生成物は0.2μm程度の微結晶ZSM −5
型ゼオライトであった。またこのH−ZSM−5型ゼオ
ライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着容量、全
酸量、実測5iOz/AQ203比はそれぞれ359.
4イ/g、0−9−27.0.185meq’/gであ
った。 5M−5型ゼオライトの合成条件も活性化処理条件も参
考例9と同じである。得られた生成物は0.3μm程度
の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 (また、H−ZSM −5型ゼオライトのBET比表面
積、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測Si02/
AQ 203比はそれぞれ315.フイ/g、0−9−
23.0.155meq/g、 874であった。 参考例11 本例はイオン交換溶液に0.6NHCflを用いる代す
に温6NHCQを用いた以外はZSM −5型ゼオライ
トの合成条件も活性化処理条件も参考例3と同じである
。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶25M−5
型ゼオライトであった。また、このZSM −5型ゼオ
ライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着容量、全
酸量、実測5iOz/Afl 203比はそれぞれ26
1、+rrr/g、0−7−19.0.20meq/g
、478であった。 参考例12 本例は参考例11で活性化処理することによって得られ
たZSM −5型ゼオライトの5gを500m QのL
M −Ca(OCOCH] ) 2水溶液に含浸し、1
00℃の湯浴上で1時間還流加熱を行った後、得られた
生成物を真空アスピレータを使って濾別し100℃で乾
燥した。 このCa含有25M −5型ゼオライト触媒中の実測C
a量は0.214tyt%であり、またBET比表面積
、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測Si02 /
A Q z 03比はそれぞれ256.7rrf/g、
0−7−21.0.20meq/g、557であった。 参考例13 本例は出発原料混合物に積極的にAQ 203源を加え
なかったことと、結晶化時間が】2日間である以外は合
成条件も活性化処理条件も、参考例2と同じである。得
られた生成物は0.3μm程度の微結晶シリカライトで
あった。またこのH−シリカライトのBET比表面積、
ヘキサン異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ324ボ/
g、0−7−21.0.107meq/Gであった。 参考例14 参考例1〜13で得られたZSM −5型ゼオライト、
Ca −ZSM−5型ゼオライト、H−シリカライト型
ゼオライトを触媒(それぞれ参考例の番号にしたがって
試料番号1〜13と以降呼ぶことにする)として用い、
固定床常圧上流通方式でメタノール転化反応試験を行っ
た。反応条件は次のようである。メタノール分圧が0.
5気圧になるようにアルゴンで希釈した原料をメタノー
ル換算LH5V = 2h −1で触媒2mQを含む触
媒層に通した。反応温度は3206Cから開始し、2時
間おきに340℃、360℃、400℃、440℃、5
00℃、560℃、600℃に設定し、各温度下での生
成物分布をガスグロマトグラフで分析した。 表−1には低級オレフィンの収率が高くなる反応温度5
00℃から600℃の間の各触媒によるメタノール転化
率、有効転化率、各生成物の選択率を炭素基準%で表わ
した。これらの結果から明らかなように、本発明で合成
されたZSM −5型ゼオライト触媒(Ca含有ZSM
−5型ゼオライ1〜、H−シリカライトも含めて)は
、550℃近傍の反応温度を越えても高温劣化現象をほ
とんど伴わず、低級オレフィンの収率は、より高温の6
00℃の反応温度下でむしろ向上している場合が多い。 従って、高温劣化を起こすことなく高収率で低級オレフ
ィンをメタノール及び/又はジメチルエーテルから製造
するためには、本発明の方法で合成されるサブミクロン
オーダー以下の微小粒子径をもつZSM −5型ゼオラ
イ1−を触媒として用いる方が後述する比較例で得られ
るZSM −5型ゼオライトを触媒とするよりも有利で
あると結論される。 なお、表−1及び以下において示した次の事項の意味は
下記の通りである。 有効転化率:メタノール転化物の中、ジメチルエーテル
を除く炭素質生成物の炭 素基準収率 選択率(%):有効転化生成物中の各生成物の炭素基準
選択率 C−%:炭素基準で表わした% C2’ +C3’ :エチレン+プロピレンの合計収率
C2’〜C4′:エチレン+プロピレン+ブテンの合計
収率 C2′ :エチレン C2:エタン 03′ :プロピレン C3:プロパン 04′ ニブテン 1−C4:イソブタン nC4:n−ブタン 05′ :ペンテン C5:ペンタン 実施例1 参考例9で得られたH−ZSM−5型ゼオライトの抛を
500m Qの1.M NH4Hz PO4水溶液に含
浸し、100°°Cの湯浴上で1時間還流加熱を行った
後、ただちに生成物を真空アスピレータ−を使って濾別
し、100℃で乾燥した。このようにして得られたp−
ZSM−型ゼオライドをさらに500℃で20時間焼成
を行って活性なP −ZSM −5型ゼオライトゼオラ
イト触媒を得た。この試料のP含有量、BET比表面積
、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測5i02/常
圧流通式固定床メタノール転化反応用石英反応管に詰め
、メタノール/アルゴン比=1:I、メタノール換算L
H3V = 2h −1、反応温度550℃の反応条件
下で触媒寿命試験を行った。その結果、表−2に示され
るようにメタノールの炭化水素への有効転化率は131
時間もの間はぼ100%(炭素基準)の値を維持し、1
31時間目の(C2’ +C3’ )の収率は50、3
8、C2’〜C4’の収率は62.02%(炭素基準)
を維持していた。また113時間目まで(02′〜04
′)収率はモーピルオイル社の特許明細書(Ger、P
at、 。 2935863)に明示されている最高収率70.1w
t;%を上廻る71.30wシ%(炭素基準換算では7
1.49%)以上を維持しており、本発明の触媒は高温
劣化に強い高選択性触媒であることがわかる。 表 −1(4) 実施例2 参考例10で得られた微結晶H−ZSM −5型ゼオラ
イト触媒について、実施例1と同一のメタノール転化反
応条件下で触媒寿命試験を行った。その結果は、実施例
1のP含有ZSM −5型ゼオライトの反応結果と比べ
ると、 (C2’ +C3’ )の選択率の経時変化は
121時間後もほぼ100%を維持しており、従って、
サブミクロンオーダー以下の微結晶集合体であるH −
ZSM −5型ゼオライト触媒は高温劣化に強いことが
わかる。また比較のために、ミクロンオーダーの粒子径
サイズをもつH−ZSM −5型ゼオライト触媒(比較
例1のゼオライト試料番号6′)についても同様のメタ
ノール転化反応寿命試験を行ったところ、この場合には
、反応時間が20時間を超えると、急速な活性劣化現象
が見られた。 比較例1 比較のために、種々のH−ZSM −5型ゼオライト触
媒(試料番号1′〜8′)を表−4に示す合成条件で合
成した。このH−ZSM −5型ゼオライトの触媒物性
は表−3に示される通りである。試料番号】′〜4′は
オートクレーブを用いて水熱合成したも−のであるのに
対し、試料番号5′〜8′は常圧上還流攪拌加熱方式で
合成したものである。なお、活性処理は参考例2に準じ
て行った。また、表−4にはこれら各触媒のメタノール
転化反応を実施例1に基いて行った結果を示した。表−
3と表−4の結果から明らかなように、一般に結晶粒子
径が大きいものほど高温劣化が起こり易いこと、オート
クレーブ法で合成したH −ZSM−5型ゼオライト触
媒は550近傍の反応温度を越えると急激な劣化現象が
見られること、また常圧上還流加熱方式で合成した+1
−ZSM−5型ゼオライト触媒はたとえ結晶粒子が小さ
くても結晶化時間が本発明で規定した範囲から逸脱する
とやはり高温劣化が起こることがわかる。
かも600℃のより高温域においてもさらに高い低級オ
レフィン収率を与えていること、並びに実施例1で示さ
れる触媒は550°Cでのメタノール転化反応において
113時間後においてもなお、低級オレフィン収率を前
記特許方法の最高値より高い値71.30νL%(炭素
基準換算では71.49%)を維持していたことが強調
される。 従来、ZSM−5型ゼオライトに関する多数の特許文献
や内外の研究論文にも見られるように、メタノールやジ
メチルエーテルを原料とした低級オレフィンを含む炭化
水素の製造用触媒の調製法としては、通常結晶化速度を
上げるためオー1−クレープを用いて150 ’C近傍
の高温高圧下の水熱合成条件下で結晶化させることが多
い。この方法は、高圧反応容器(オー1−クレープ)を
用いなければならないこと1反応温度が天然堆積性ゼオ
ライトの生成温度よりも高くしなければならないことな
ど苛酷な合成条件と経費を必要とするが、比較的短時′
知で目的のゼオライ1−が合成できること、またミクロ
ンオーダー以上の高品質自形ZSM −5型ゼオライト
結晶が合成できるなどの利点をもっている。 しかも、モーピルオイル社の特許に係る0524083
888号及びUSP4083889号明細書に開示され
ているように、このような方法で得られた大きなZSM
−5型ゼオライト結晶を触媒としてメタノール転化反
応を行うと、生成炭化水素中のエチレンの選択率が高く
なるという形状選択性触媒としての優れた特長が触媒反
応面で見られる。本発明者らも、本発明に至る研究途上
においては、低級オレフィンを高選択性で得るZSM
−5ゼオライト触媒を得るために、オートクレーブを使
用したり、仕込みH20/Sj、02比を高くして自形
をした高品質大結晶ZSM −5型結晶の合成を行って
、メタノール及び/又はジメチルエーテルの転化反応を
行った。その結果、上記モーピル社特許明細書に明示さ
れているようなエチレンへの選択性が高くなるという形
状選択性効果が大結晶ZSM −5型ゼオライト触媒に
見られることが確認されたが、低級オレフイン収率が最
も高くなる550℃近傍又はそれ以上の高温域の反応で
は、急速な活性劣化を伴うことが見い出された。そこで
、本発明者らは、ZSM 75型ゼオライトの結晶粒子
径をなるべく小さくするよう鋭意工夫を行った結果、常
圧下で第4級アルキルアンモニウム塩を含むシリカやシ
リカ−アルミナのアルカリ性溶液である出発原料混合物
を還流加熱してZSM −5型ゼオライトを合成すると
いう経済的で簡便な方法において、その仕込みH20/
Si02比を適切に選ぶことにより、サブミクロンオー
ダー以]−の微結晶ZSM −5型ゼオライ1へか得ら
れることがわかった。このような微結晶ZSM −5型
ゼオライトを通常行われているようなイオン交換等の活
性化処理を施すことにより得られる触媒は、メタノール
及び/又はジメチルエーテルを原料とした炭化水素合成
反応において、500℃以上の高温反応領域においても
活性劣化がきわめて小さいことがわかった。またZSM
−5型ゼオライトの結晶粒子径は仕込み1120/S
j、02モル比に大きく依存して一義的にその大きさが
決まるが、結晶化時間も触媒γ応にとっては重要な因子
となっており、適切な結晶化時間を選ぶことが炭化水素
生成反応の高温劣化を小さくするのに重要であることも
わかった。 なお、ここでいう適切な結晶化時間とは出発原料混合物
ゲル溶液が次第に結晶化してゆき、生成したZSM −
5型ゼオライトの結晶化状態が、X線回折図形、BET
比表面積、並びにヘキサン異性体吸着分離特性などの測
定から完全になったと考えられる時点までの合成時間あ
るいはその近傍数日間までの合成時間を指す。結晶化時
間をこれより長くすると、ZSM −5型ゼオライト自
体の結晶粒子径は変らないが、炭化水素生成反応におい
ては、結晶粒子径が大きくなったのと同様な効果が見ら
れ、結晶化時間が長いほどコーク析出に伴う高温劣化現
象が顕著になってくるので、触媒寿命の点から結晶化時
間を適切に選ぶことが重要である。本発明者の研究によ
れば、前記の最適結晶化状態を得るには、一般的に、反
応開始後6日〜13日間、好ましくは7〜9日間にわた
って加熱還流を継続すればよいことが見出された。 以下、本発明のサブミクロンオーダー以下の結晶粒子を
もつ微結晶ZSM −5型ゼオライトの製造方法及びそ
のようにして得られた微結晶ZSM −5型ゼオライト
を活性化処理することによって得られる活性化ZSM
−5型ゼオライトを主成分とする触媒上でのメタノール
及びl又はジメチルエーテルの転化反応について詳述す
る。 本発明のZSM−5型ゼオライトは、シリカ又はシリカ
−アルミナのアルカリ性溶液と第4級アルキルアンモニ
ウム塩の水性混合物を出発原料として、常圧下100℃
近傍において還流加熱処理することによって合成される
が、重要なのはその系のH20/Si02の仕込みモル
比と結晶化時間である。従って、この系の出発原料のア
ルカリ源、シリカ源、アルミナ源、第4級アルキルアン
モニウム源としては、通常のZSM −5型ゼオライト
の合成に用いられているものが使用可能である。即ち、
NaOH1に011. NaCQ + K(11、水ガ
ラス、コロイダルシリカ、シリカゾル、シリカゲル、ケ
イ酸ナトリウム、ケイ砂、アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、オキシ水酸化アルミニウム、ベーマイト。 プソイドベーマイト、カオリン、メタカオリン、酸性白
土、ハロイサイト、メタハロイサイト、TPAOH,T
PACQ、TPABr、 TPAl、 TBAO)I、
TBACQ、TBABr (TPA= (n−C3H
’7 ) 4 N +、TBA=(n−C4)19)4
N”1などを所要の組合せで選ぶことが可能である。出
発物質の混合比は仕込みモル比でSi02/Afl 2
03 =50−oo、より好ましくは200〜1200
、Hz O/Si02 = 5〜20、より好ましくは
7〜11、OH/Sj02 = 0.1〜0.5、より
好ましくは0.2〜0,4、R+/ 5102 (R=
TPA及び/又はTBA) =0.01〜0.2、よ
り好ましくは0.03〜0.07となるようにする。こ
の出発原料混合物を、還流冷却器と攪拌器を組み込んだ
反応容器に入れ、100±20℃の温度に設定した油浴
あるいは湯浴を用いて常圧下で6〜13日間、より好ま
しくは7〜9日間還流加熱する。得られた生成物である
ZSM−5型ゼオライトはただちに水洗しながら遠心分
離器や濾過器を用いて母液より分離し、乾燥を行う。こ
のような方法でサブミクロンオーダー以下の結晶粒子径
をもつZSM −5型ゼオライトの微結晶集合体を得る
ことができる。 低級オレフィンの合成を目的としたメタノールやジメチ
ルエーテルの転化反応に、この微結晶ZSM −5型ゼ
オライトを用いる場合には、500℃近傍の温度で有機
結晶化剤である第4級アルキルアンモニウム塩を分解除
去した後、通常行われているようなアンモニウム塩や鉱
酸で焼成ZSM −5型ゼオライト中に含まれているア
ルカリイオンをNH44や1(1でイオン交換処理し、
500°C近傍の温度で焼成することにより、活性なl
(−ZSM−5型ゼオライトに変える。また低級オレフ
ィンの収率を高めたり、高温劣化をできるだけ少なくす
るために、このH−ZSM−5型ゼオライトをアルカリ
土類元素、希土類元素、マンガン、リン化合物等を単独
又は組み合わせて修飾することも可能である。 このような手法で得られた活性化ZSM −5型ゼオラ
イ1−を触媒とするメタノールやジメチルエーテルの転
化反応は、0.01〜50気圧のメタノール分圧。 j−IJsV=0.1〜1000h −” 、反応温度
300〜70o℃〕操−作条件の下で行うことができる
。本発明によって合成されたZSM −5型ゼオライ1
〜を用いることにより、例えば、メタノール分圧0.5
気圧、LH3V = 2h−1、反応温度560〜60
0℃において、収率66%(炭素基準)及び87%(炭
素基準)以上の高収率で低級オレフィン(炭素数2〜4
)を製造することができ、メタノール転化用実用触媒と
して使用可能である。 一方、本発明以外の方法で合成されたZSM−5型ゼオ
ライト触媒は、後記比較例1で示されるよう1;、55
0℃近傍の反応温度で低級オレフィンの収率が急激に低
下し始め、実用触媒としての価値は低い。 以下、本発明のさらに詳細な説明を参考例、実施例及び
比較例に基いて説明する。 参考例1 本例では、5102源として触媒化成■市販のシリカゾ
ルCataloid 5I−30(SiO2: 30w
t%、H20ニア0す11%)、AQ 203源として
市販特級試薬1(No 3 ) 3・9H20、アルカ
リ源として市販特級試薬aOH1有機結晶化剤として市
販特級試薬臭化ナトノーn−プロピルアンモニウム(T
PA)を選んだ。出発原料混合物ゲル溶液は下記のよう
な方法で調製した。 テフロン製磁気攪拌子を入れた内容積500+n Qの
ポリプロピレン三角フラスコに158=4gのCata
loidSI −30を採取し、この溶液を攪拌しなが
ら、1 、698gのAQ(NO3)3Jl(20−1
0,2gの)laOHllo、8&のTPAの順に加え
て行く。このようにして得られる流動性のある均一ゲル
白濁溶液のpHは室温で、約13.5であり、出発混合
物の各組成物のモル比は5i02/A悲203=350 0H/SiO2=0.322 TPA/SiO2=0.0513 H20/Sj02 = 7.83 の仕込比となっている。 次に、この出発混合物の入った三角フラスコに還流冷却
器を取り付け、マグネチック・スターシーを取り付けた
油浴(110℃にセット)上で三角フラスコ内の内容物
を11日間還流攪拌加熱を行う。 得られた生成物は水洗を繰り返しながら遠心分離器で母
液から分離し、 CuKα線を用いるX線回折測定(X
RD)による相の同定と走査型電子顕微鏡観察(SEM
)で結晶粒子の大きさを測定した。 XRDの結果、得られた生成物は典形的なNa −TP
AZSM −5型ゼオライトの回折図形を示した。また
SEMからめた平均結晶粒子径は0.3μm程度であり
、本漬によりサブミクロンオーダーのZSM −5型ゼ
オライト微結晶が得られることがわかった。 このようにして得られた微結晶ZSM −5型ゼオライ
ト触媒物性及びメタノール転化反応に関する触媒性能を
評価するために、以下の活性化処理を行った。Na −
TPA −ZSM −5型ゼオライトを空気中500℃
で20時間焼成し、TPAを熱分解してNa −H−Z
SM−5型ゼオライトを得た。ついで、このNa−H−
ZSM −5型ゼオライトを室温において、0.6NH
CQでイオン交換処理を行った後、再度500℃、20
時間加熱処理してII−ZSM−5型ゼオライトを得た
。この活性化ZSM −5型ゼオライト触媒について、
下記のような物性測定を行った。 BET比表面積の測定: 500mgのH−ZSM −5型ゼオライトを10−
’ Torr、150℃の条件下で30分間真空脱気処
理を行った後、液体窒素温度下でN2ガスの吸着平衡実
験を行って試料の比表面積をめた。このような方法から
めた本実施例の試料H−ZSM −5型ゼオライトのB
ET比表面積は294.8m2/gであった。 ヘキサン異性体吸着分離特性: 100mgのH−ZSM−5型ゼオライトを内径3mm
φのステンレス製カラムに詰め、Ile気流中500℃
で1時間脱気処理を行う。ついでこのカラムに分子径の
異なる3種の(] : l : 1)ヘキサン異性体混
合物〔2,2−ジメチルブタン(有効分子径7.0人)
、3−メチルペンタン(5,6人)、n−ヘキサン(3
,1人)〕を2μΩずつパルス法で注入し、試料カラム
からの流出成分をガスクロマトグラフにより分析し、各
異性体の吸着容量をパルス回数として測定した。このよ
うな方法からめた試料のヘキサン異性体吸着容量(2,
2−ジメチルブタン/3−メチルペンタン/n −ヘキ
サンの吸着パルス数)は0−7−19であった。 酸性質測定: 1gの++−ZSM−5型ゼオライトを1O−4Tor
r、450℃の条件下で2時間真空排気処理した後、1
00℃まで試料温度を下げ、続いてNH3ガスを14〜
16Torrで試料中に導入し1時間保持した。ついで
同一温度で1時間真空(10’ Torr)排気した後
、昇温速度5℃/分で600℃までプログラム昇温し、
各温度におけるNH3脱離量を測定し、100〜600
°C間のNi13脱離量の差を全酸量とした。このよう
な方法でめられた試料H−ZSM −5型ゼオライトの
脱酸量は0.29meq/gであった。 H−ZSM−5型ゼオライト結晶のバルクの化学組成C
510z/A Q 203 ) :試料300mgを4
7%HF2m Qに溶解し、原子吸光光度法によりSl
とA[の濃度をめ、バルクのSi02/AQz03比を
算出した。このような方法でめられた試料の実測5iO
z/Afl 203比は271であった。 参考例2 本例は出発原料混合物中の仕込みH20/Si02比が
10.6であることを結晶化時間が7日間であること以
外は参考例1と同等の合成条件でZSM −5型ゼオラ
イトの結晶化を行った。得られた生成物は0.3μm程
度の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 また、このもののII−ZSM−5型ゼオライトへの活
性化は、1MNH4NO3の代りに0.6NHC[を使
用した以外は参考例1と同じ方法で行った。この活性比
ZSM −5型ゼオライト触媒のBET比表面積、ヘキ
サン異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ306.1 r
rF/g、0−7−21であった。 参考例3 本例は結晶化時間が8日間である以外はZSM−5型ゼ
オライトの合成条件も活性化処理条件も参考例2と同じ
である。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶ZS
M −5型ゼオライトであった。また、このZSM −
5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着
容量、脱酸量、実測5i02/Aj2203比はそれぞ
れ310.7ポ/g、0−7−21.0.24meq/
g、466であった。 参考例4 本例は結晶化時間が9日間であった以外はZSM −着
倒2と同じである。得られた生成物は0.3μmの微結
晶ZSM −5型ゼオライトであった。また、このH−
ZSM’−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン
異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ313.3rrF/
g、0−9−23.0.28+neq/gであった。 参考例5 本例は結晶化時間が13日間であった以外はZSM−5
型ゼオライトの合成条件も檜性化処理条件も参考例2と
同じである。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶
25M−5型ゼオライトであった。またこのH−ZSM
−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ335.0rrr/g、0
−7−21.0.23meq/gであった。 参考例6 本例は出発原料混合物の仕込みH20/Si02比が2
0、結晶化時間が6日間である以外はZSM−5型ゼオ
ライトの合成条件も活性化処理条件も参考例2と同じで
ある。得られた生成物は0.6μm程度の微結、7.
ZSM −5型ゼオライトであった。また、H−ZSM
i−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ412.5イ/g、0−9
−23.0.24meq/gであった。 参考例7 本例は結晶化時間が8時間である以外はZSM −5型
ゼオライトの合成条件も活性化処理条件も参考例6と同
じである。得られた生成物は0.6μm程度の微結晶Z
SM −5型ゼオライトであった。またこのH−ZSM
−5型ゼオライトのBET比表面積、ヘキサン異性体
吸着容量、全酸量はそれぞれ309.3m/g、0−7
−1.9.0.24meQ/gであった。 参考例8 本例は仕込みSiO□/AQz03比が500である以
外はZSM −5型ゼオライトの合成条件も活性化処理
条件も参考例3と同じである。得られた生成物は0.3
μm程度の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 またこのH−ZSM −5型ゼオライ1〜のBET比表
面積、ヘキサン異性体吸着容量、全酸素はそれぞれ28
9.5m/g、0−7−20.0.23meq/gであ
った。 参考例9 本例では仕込み5iOz/AQ203比が800、H2
0/Sj比が8である以外はZSM −5型ゼオライト
の合成条件も活性化処理条件も参考例3と同じである。 得られた生成物は0.2μm程度の微結晶ZSM −5
型ゼオライトであった。またこのH−ZSM−5型ゼオ
ライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着容量、全
酸量、実測5iOz/AQ203比はそれぞれ359.
4イ/g、0−9−27.0.185meq’/gであ
った。 5M−5型ゼオライトの合成条件も活性化処理条件も参
考例9と同じである。得られた生成物は0.3μm程度
の微結晶ZSM −5型ゼオライトであった。 (また、H−ZSM −5型ゼオライトのBET比表面
積、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測Si02/
AQ 203比はそれぞれ315.フイ/g、0−9−
23.0.155meq/g、 874であった。 参考例11 本例はイオン交換溶液に0.6NHCflを用いる代す
に温6NHCQを用いた以外はZSM −5型ゼオライ
トの合成条件も活性化処理条件も参考例3と同じである
。得られた生成物は0.3μm程度の微結晶25M−5
型ゼオライトであった。また、このZSM −5型ゼオ
ライトのBET比表面積、ヘキサン異性体吸着容量、全
酸量、実測5iOz/Afl 203比はそれぞれ26
1、+rrr/g、0−7−19.0.20meq/g
、478であった。 参考例12 本例は参考例11で活性化処理することによって得られ
たZSM −5型ゼオライトの5gを500m QのL
M −Ca(OCOCH] ) 2水溶液に含浸し、1
00℃の湯浴上で1時間還流加熱を行った後、得られた
生成物を真空アスピレータを使って濾別し100℃で乾
燥した。 このCa含有25M −5型ゼオライト触媒中の実測C
a量は0.214tyt%であり、またBET比表面積
、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測Si02 /
A Q z 03比はそれぞれ256.7rrf/g、
0−7−21.0.20meq/g、557であった。 参考例13 本例は出発原料混合物に積極的にAQ 203源を加え
なかったことと、結晶化時間が】2日間である以外は合
成条件も活性化処理条件も、参考例2と同じである。得
られた生成物は0.3μm程度の微結晶シリカライトで
あった。またこのH−シリカライトのBET比表面積、
ヘキサン異性体吸着容量、全酸量はそれぞれ324ボ/
g、0−7−21.0.107meq/Gであった。 参考例14 参考例1〜13で得られたZSM −5型ゼオライト、
Ca −ZSM−5型ゼオライト、H−シリカライト型
ゼオライトを触媒(それぞれ参考例の番号にしたがって
試料番号1〜13と以降呼ぶことにする)として用い、
固定床常圧上流通方式でメタノール転化反応試験を行っ
た。反応条件は次のようである。メタノール分圧が0.
5気圧になるようにアルゴンで希釈した原料をメタノー
ル換算LH5V = 2h −1で触媒2mQを含む触
媒層に通した。反応温度は3206Cから開始し、2時
間おきに340℃、360℃、400℃、440℃、5
00℃、560℃、600℃に設定し、各温度下での生
成物分布をガスグロマトグラフで分析した。 表−1には低級オレフィンの収率が高くなる反応温度5
00℃から600℃の間の各触媒によるメタノール転化
率、有効転化率、各生成物の選択率を炭素基準%で表わ
した。これらの結果から明らかなように、本発明で合成
されたZSM −5型ゼオライト触媒(Ca含有ZSM
−5型ゼオライ1〜、H−シリカライトも含めて)は
、550℃近傍の反応温度を越えても高温劣化現象をほ
とんど伴わず、低級オレフィンの収率は、より高温の6
00℃の反応温度下でむしろ向上している場合が多い。 従って、高温劣化を起こすことなく高収率で低級オレフ
ィンをメタノール及び/又はジメチルエーテルから製造
するためには、本発明の方法で合成されるサブミクロン
オーダー以下の微小粒子径をもつZSM −5型ゼオラ
イ1−を触媒として用いる方が後述する比較例で得られ
るZSM −5型ゼオライトを触媒とするよりも有利で
あると結論される。 なお、表−1及び以下において示した次の事項の意味は
下記の通りである。 有効転化率:メタノール転化物の中、ジメチルエーテル
を除く炭素質生成物の炭 素基準収率 選択率(%):有効転化生成物中の各生成物の炭素基準
選択率 C−%:炭素基準で表わした% C2’ +C3’ :エチレン+プロピレンの合計収率
C2’〜C4′:エチレン+プロピレン+ブテンの合計
収率 C2′ :エチレン C2:エタン 03′ :プロピレン C3:プロパン 04′ ニブテン 1−C4:イソブタン nC4:n−ブタン 05′ :ペンテン C5:ペンタン 実施例1 参考例9で得られたH−ZSM−5型ゼオライトの抛を
500m Qの1.M NH4Hz PO4水溶液に含
浸し、100°°Cの湯浴上で1時間還流加熱を行った
後、ただちに生成物を真空アスピレータ−を使って濾別
し、100℃で乾燥した。このようにして得られたp−
ZSM−型ゼオライドをさらに500℃で20時間焼成
を行って活性なP −ZSM −5型ゼオライトゼオラ
イト触媒を得た。この試料のP含有量、BET比表面積
、ヘキサン異性体吸着容量、全酸量、実測5i02/常
圧流通式固定床メタノール転化反応用石英反応管に詰め
、メタノール/アルゴン比=1:I、メタノール換算L
H3V = 2h −1、反応温度550℃の反応条件
下で触媒寿命試験を行った。その結果、表−2に示され
るようにメタノールの炭化水素への有効転化率は131
時間もの間はぼ100%(炭素基準)の値を維持し、1
31時間目の(C2’ +C3’ )の収率は50、3
8、C2’〜C4’の収率は62.02%(炭素基準)
を維持していた。また113時間目まで(02′〜04
′)収率はモーピルオイル社の特許明細書(Ger、P
at、 。 2935863)に明示されている最高収率70.1w
t;%を上廻る71.30wシ%(炭素基準換算では7
1.49%)以上を維持しており、本発明の触媒は高温
劣化に強い高選択性触媒であることがわかる。 表 −1(4) 実施例2 参考例10で得られた微結晶H−ZSM −5型ゼオラ
イト触媒について、実施例1と同一のメタノール転化反
応条件下で触媒寿命試験を行った。その結果は、実施例
1のP含有ZSM −5型ゼオライトの反応結果と比べ
ると、 (C2’ +C3’ )の選択率の経時変化は
121時間後もほぼ100%を維持しており、従って、
サブミクロンオーダー以下の微結晶集合体であるH −
ZSM −5型ゼオライト触媒は高温劣化に強いことが
わかる。また比較のために、ミクロンオーダーの粒子径
サイズをもつH−ZSM −5型ゼオライト触媒(比較
例1のゼオライト試料番号6′)についても同様のメタ
ノール転化反応寿命試験を行ったところ、この場合には
、反応時間が20時間を超えると、急速な活性劣化現象
が見られた。 比較例1 比較のために、種々のH−ZSM −5型ゼオライト触
媒(試料番号1′〜8′)を表−4に示す合成条件で合
成した。このH−ZSM −5型ゼオライトの触媒物性
は表−3に示される通りである。試料番号】′〜4′は
オートクレーブを用いて水熱合成したも−のであるのに
対し、試料番号5′〜8′は常圧上還流攪拌加熱方式で
合成したものである。なお、活性処理は参考例2に準じ
て行った。また、表−4にはこれら各触媒のメタノール
転化反応を実施例1に基いて行った結果を示した。表−
3と表−4の結果から明らかなように、一般に結晶粒子
径が大きいものほど高温劣化が起こり易いこと、オート
クレーブ法で合成したH −ZSM−5型ゼオライト触
媒は550近傍の反応温度を越えると急激な劣化現象が
見られること、また常圧上還流加熱方式で合成した+1
−ZSM−5型ゼオライト触媒はたとえ結晶粒子が小さ
くても結晶化時間が本発明で規定した範囲から逸脱する
とやはり高温劣化が起こることがわかる。
Claims (2)
- (1)メタノール及び/又はジメチルエーテルを触媒の
存在下で加熱反応させて低級オレフィンを製造するに際
し7、該角虫媒として、シリカ源、アルミナ源、アルカ
リ源及び第4級アルキルアンモニウム塩を含有する水性
溶液を、シリカ源と水のモル比Sj、02 /IT 2
0を5〜20の範囲に規定し、かつ6日−・−13日間
常圧下で加熱還流して得られた微結晶7.5M−5型ゼ
オライトを用いることを特徴とする低級オレフィンの製
造方法。 - (2)メタノール及び/又はジメチルエーテルを触媒の
存在下で加熱反応させて低級オレフィンを製;のするに
際し7、該触媒として、シリカ源、アルカリ源及び第4
級アルキルアンモニウム塩を含有する溶液を、シリカ源
と水のモル比Si02 /H20を5〜20の範囲に規
定し、かつ6日〜13日間加熱還流することによって得
られた微結晶ZSM −5型ゼオラIイト(シリカライ
トを含む)を用いることを特徴とする低級オレフィンの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59105538A JPS60248630A (ja) | 1984-05-24 | 1984-05-24 | 低級オレフインの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59105538A JPS60248630A (ja) | 1984-05-24 | 1984-05-24 | 低級オレフインの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60248630A true JPS60248630A (ja) | 1985-12-09 |
JPS632937B2 JPS632937B2 (ja) | 1988-01-21 |
Family
ID=14410361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59105538A Granted JPS60248630A (ja) | 1984-05-24 | 1984-05-24 | 低級オレフインの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60248630A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1984
- 1984-05-24 JP JP59105538A patent/JPS60248630A/ja active Granted
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS632937B2 (ja) | 1988-01-21 |
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