JPS60239512A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

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JPS60239512A
JPS60239512A JP59089359A JP8935984A JPS60239512A JP S60239512 A JPS60239512 A JP S60239512A JP 59089359 A JP59089359 A JP 59089359A JP 8935984 A JP8935984 A JP 8935984A JP S60239512 A JPS60239512 A JP S60239512A
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JP
Japan
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heat treatment
temperature
acid
polyester
tension
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JP59089359A
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English (en)
Inventor
Hideo Kasatani
秀雄 笠谷
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Asahi Kasei Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Asahi Kasei Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (r)産業上の利用分野 本発明は、異方性溶融物を形成するポリエステル繊維の
製造方法、さらに詳しくは、ヤング率および引張強度の
高いポリエステル繊維を比較的短時間の熱処理によって
製造する方法に関する。
(ロ)従来の技術 従来、ゴムやプラスチックなどの有機高分子材料の補強
材用繊維として、比較的高強度又は高ヤング率を有する
ポリヘキサメチレンアジパミドなどのポリアミド繊維、
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維、
あるいはスチール、ガラスのような無機繊維などがそれ
ぞれの用途に応じて広く使用されている。しかしながら
、昨今の各産業分野での技術の進歩及びエネルギー資源
の供給不安による省エネルギー志向などのため、有機高
分子材料の高性能化、軽量化がめられているのはもちろ
んのこと、さらに金属代替物として使用できる高性能材
料も要求されている。これらの目的を満たすためには、
高性能、特に機械的性質及び熱的性質の優れた補強材用
繊維が要求される。しかしながら、従来広く用いられて
いる補強材用繊維は機械的性質、すなわち引張り強妾及
びヤング率がそれほど大きくなく、これらの機械的性質
を含め種々の物性の強化方法が研究されているものの、
飛躍的な物性の向上が望めないのが実状である。
高性能を有する補強材用繊維として知られている、ポリ
パラフェニレンテレフタルアミドなどのアラミ、ド繊維
、炭素繊維などは性能的にはかなり優れたものであり、
一部で実用仕されているが、それぞれ製造工程がかなり
複雑であり、高価格であるため、使用範囲が特殊な用途
に限られている。
一方、「液晶ポリエステル」といわれる異方性溶融物を
形成するポリエステルからは、通常の溶融紡糸によって
高ヤング率の繊維が得られ、さらに熱処理することによ
り高強度の繊維が得られることが知られている。この繊
維は機械的物性が良好な補強用繊維として利用しうろこ
とが期待されている。この異方性溶融物を形成するポリ
エステルの特徴は、その溶融状態での液晶配向性のため
に、紡糸するのみで、延伸することなく高配向となり高
ヤング率を有する繊維となること及び、こ1 の紡糸し
たままの繊維を軟化m変に近い高温で、不活性雰囲気下
で比較的長時間、例えば数十分〜数十時間熱処理するこ
とにより、強変iss’/c1以上の高強度を有する繊
維が得られることである(特開昭50−157619号
公報、特開昭54−77691号公報など)。
かかる熱処理は、繊維が溶融しない範囲において出来る
だけ高温で行なうほうが性能の向上速蜜が大きくなり、
熱処理時間を短縮する上では好ましい。しかしながら、
通常の方法で熱処理を行う場合、熱処理温度が高すぎる
とヤング率が低下し、強度も低下する傾向がある。また
、熱処理中に繊維にある程妾以上の張力を付与すると、
繊維の切断が起こるか、または部分的な構造破壊が起こ
るためか物性が低下する。このため熱処理時の張力付与
によってヤング率および強度の有意な向上を図ることは
従来困難であった。因みに、この点に関して、例えば特
表昭58−502227号公報には[糸を張力下に保つ
ことは伺の利点もない」と記載されている。
Q→ 発明の目的 本発明者らは、これらの点を改良し、高性能の補強用繊
維として使用可能な、高ヤング率かつ高強度のポリエス
テル繊維を、工業的に有利な方法で得るべく鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。
(ロ)発明の構成 本発明に係るポリエステル繊維の製造方法は、異方性溶
融物を形成するポリエステルから成る繊維を、流動開始
温度以下50℃から流動開始atまでのm変範囲におい
て実質的に無緊張下で前段の熱処理を行なった後、さら
に前段の熱処理の最高温度以下、Tα以上の湛嘲範囲に
おいて、張力0、2176以上、29/d以下の緊張下
に後段の熱処理を行うことを特徴とする(ここで、 ぽ
α」はポリエステル繊維の湛変〜Tanδ曲線のピーク
温度(℃)である)。
(ホ)発明の構成の具体的説明 本発明において、「異方性溶融物を形成するポリエステ
ル」とは、流動可能な温度範囲すなわち溶融状態におり
て90’に交叉した偏光子をそなえた光学系で光を透過
させる性質を有するポリエステルを意味する。・このよ
うなポリエステルとしては+ (1’j%呑旌ジカルボ
ン酸およi脂環族ジカルボン酸の中から選ばれた少くと
も1種と、芳香族ジオール、脂環族ジオールおよび脂肪
族ジオールの中から選ばれた少くとも1種から導かれる
もの、(2)少りとも1種の芳香族オキシカルボン酸か
ら導かれるもの、(3)上記(1)の成分に上記(2)
の成分を共重合したものがあげられる。ここで芳香族ジ
カルボン酸としては、テレフタル酸% 41 ”−ジフ
ェニルジカルボン酸、4.4’−トリフェニルジカルボ
ン酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
−4゜4′−ジカルボン酸、ジンエノキシフ゛メンー4
.4′−ジカルボンe、’/ 7 エールエタン−4,
4’−ジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテ
ル−3,3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3
,3′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′−
ジカルボン酸、ナフタレン−1,6−ジカルボン酸の如
き芳香族ジカルボン酸、また#″t%クロルテレフタル
酸、ジクロルテレフタル酸、ブロムテレフタル酸、メチ
ルテレフタル酸、ジメテルテレンタル酸、エチルテレフ
タル酸、メトキシテレフタル酸、エトキ7テレフタル酸
の如き前記芳香族ジカルボン酸のアルキル、アルコキシ
またはノ・ロゲン置〜換体等があげられる。
脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1゜4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1.3−シクロヘキサンジカルボン酸
等の脂環族ジカルボン酸まりltiト5ンスーi、a−
(i−メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トランス
−1,4−(1−クロル)シクロヘキサンジカルボン酸
等、およびこれら脂環族ジカルボン酸のアルキル、アル
コキシ、またはハロゲン置換体等があげられる。
芳香族ジオールとしては、ハイドロキノン、レゾルシン
、4 、4’−ジオキシジフェニル、4.4’−ジオキ
シトリフェニル、2.6−ナフタレンジオール、a、4
’−ジオキシジフェニルエーテル、ビス〔4−オキシフ
ェノキシ〕エタン、3 、3’−ジオキシジフェニル、
3.3’−ジオキシジフェニルエーテル、1,6−ナフ
タレンジオール、2゜2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル〕プロパン。
2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン等の芳
香族ジオールまたは、クロルハイドロキノン、メチルハ
イドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハ
イドロキノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハ
イドロキノン、4−クロルレゾルシン、4−メチルレゾ
ルシン等上記芳香族ジオールのアルキル、アルコキシま
たはハロゲン置換体があげられる。
脂環族ジオールとしては、トランス−1,4−シクロヘ
キサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサンジオー
ル、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタツール、
シス−1,4−シクロヘキサンジメタツール、トランス
−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シ
クロヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキ
サンジメタツールの如き脂環族ジオールまたは、トラン
ス−1,4−(1−メチル)シクロヘキサンジオール、
トランス−1,4−(1−クロル)シクロヘキサンジオ
ールの如き上記脂環族ジオールのアルキル、アルコキシ
またはハロゲン置換体があげられる。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1.3
−7’ロパンジオール、1.4−ブタンジオール・ネオ
ペンチルグリコール等の直鎖状または分枝状脂肪族ジオ
ールがあげられる。
芳香族オキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息
香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸等の芳香
族オキシカルボン酸または、3−メチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、3−クロル−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−メトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸等、上記芳香族オ
キシカルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン
置換体があげられる。
上記(1)〜(3)の各成分から導かれるポリエステル
は、構成成分およびポリマー中の組成比、γ−クエンス
分布によっては、異方性溶融物を形成するものとしない
ものが存在するが、本発明で用いるポリエステルは上記
のポリエステルの中で、異方性溶融物を形成するもの一
一限られる。
本発明で用いるポリエステルは軟化点が130〜400
℃の範囲にあることが好ましく、180〜350℃の範
囲にあることが更に好ましい。
本発明に用いる好ましいポリエステルとしては、(1)
テレフタル酸、ジフェニルエーテル−404′−ジカル
ボン酸、ジフェノキシエタン−4、4’−ジカルボン酸
、2.6−ナフタレンジカルボン酸の中から選ばれた少
ぐ七も1種と、ハイドロキノン、クロルハイドロキノン
、メチルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、フ
ェニルハイドロキノン、フェノキシハイドロキノンの中
から選ばれた少くとも1種から導かれるコポリエステル
、(2) fv7タル酸、ジフェニルエーテル−4−4
′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4、4’−ジ
カルボン酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸の中から
選ばれた少くとも1種と、ハイドロキノン、クロルハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキシハイドロ
キノン、フェニルハイドロキノン、フェノキシハイドロ
キノンの中から選ばれた少くとも1種と、p−ヒドロキ
シ安息香酸から導かれるコポリエステル、 (3) テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4−
ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4′→カルボ
ン酸、2,6−ナツタレンジカル4fン酸の中から選ば
れた少くとも7種と、エチレングリコールと、p−ヒド
ロキシ安息香酸から導かれるコポリエステル、 (4) テレフタル酸、ジフェニルエーテル−414′
−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4、4/−ジカ
ルボン酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸の中から選
ばれた少くとも1種と、ノ・イドロキノン、クロルハイ
ドロキノン、メトキシハイドロキノン、メトキシハイド
ロキノン、フエニルノーイドロキノン、フェノキシ/)
イドロキノンの中から選ばれ穴少くとも1種とエチレン
グリコニルから導かれるコポリエステル、 (5) テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,41
−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカ
ルボン酸、2.6−ナフタレンジカルボン酸の中から選
ばれた少くとも1種と、/・イドロキノン、クロルハイ
ドロキノン、メチル/S性ドロキノン、メトキシハイド
ロキノン、フェニルノーイ、ドロキノン、フェノキジノ
)イドロキノンの中から選ばれた少くとも1種と、エチ
レングリコールおよびp−ヒドロキシ安息香酸から導か
れるコポリエステルなどがあげられる。
本発明で用いるポリエステルは、上記に例示の構成成分
のジカルボン酸、ジオール、オキ7カルボン酸等および
/またはそれらの誘導体等から公知の方法で製造するこ
とができる。
l′fllえば、次に列挙する方法を採ることができる
(1)芳香族ジカルボン酸および/または脂環族ジカル
ボン酸と、芳香族ジオールおよび/iたは脂環族の酢酸
エステルを混合加熱攪拌し、脱酢酸重縮合反応を行う。
(2)芳香族ジカルボン酸および7″!念は脂環族ジカ
ルボン酸と、芳香族ジオールおよび/または指環族ジオ
ールの酢酸エステルと、芳香族オキシカルボン酸の酢酸
エステルを混合、加熱攪拌し、脱酢酸重縮合反応を行う
。(3)芳香族ジカルボン酸および/または指環族ジカ
ルボン酸のフェニルエステルと、芳香族ジオールおよび
/lたは脂環族ジオーンを混合、加熱、攪拌し、脱フエ
ノール重縮合反応を行う。(4)芳香族ジカルボン酸お
よび/または指環族ジカルボン酸のフェニルエステルと
、芳香族ジオールおよび/または脂環族ジオールと、 
芳香Sオキシカルボン酸のフェニルエステルを混合、加
熱、攪拌して脱フエノール重縮合反応を行う、r5)芳
香族ジカルボン酸および/または脂環族カルボン酸と、
脂肪族ジオールから通常の溶融重縮合によって得六ポリ
エステル(fl、f−ハ、ポリエチレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−1,
2−ビス−ジフェノキシエタン−p 、 p’−ジカル
ボンレート等)と、(a)芳香族ジカルボン酸および/
捷たは脂環族ジカルボン酸と、芳香族ジオールおよび/
または脂環族ジオールの酢酸エステル’を混合、加熱、
攪拌して、アシドリシス反応と、脱酢酸重縮合反応を行
う、(b)芳香族オキシカルボン酸の酢酸エステルを混
合、加熱、攪拌して、アシドリシス反応と脱酢酸重縮合
反応を行う。(c)芳香族ジカルボン酸および/または
指環族ジカルボン酸と、芳香族ジオールおよび/またば
N環族ジオールの酢酸エステルと、芳香族オキ7カルボ
ン酸の酢酸エステルを混合、加熱、攪拌して、アシドリ
シス、脱酢酸重縮合を行う。
重縮合反応は、通常150〜400℃の湛変範囲、常圧
〜0.01Torrの圧力範囲で、溶融状態で行われ、
反応の最終段階では、10’[’orr〜Q、 Q I
 Torrの滅゛圧下で行われる。また、アンチモン化
合物、ゲルマニウム化合物等の重縮合触媒、リン化合物
等の安定剤、TlO2等のつや消し剤等を必要に応じて
、反応開始から終了までの任意の時点で加えることがで
きる。
得られたポリエステル溶融物は、そのまま紡口から押出
して紡糸することもでき、−Ll、、冷却固化した後紡
糸に用いることもでき、(に、冷却固什、して得たポリ
エステルを軟化点以下の温度で、不活性気体中または減
圧下で固相重合した後に紡糸に用いることもできる。
本発明において、溶融紡糸の際の紡糸口金温度は、ポリ
エステルの軟化点以上であり、好ましい淵昨は軟什点よ
り10℃以上高く、400℃以下である。
本発明において、ポリエステルを溶融紡糸する際の見か
けの粘醗け10〜10 D、 [] 00ポイズである
ことが好ましく、20ボイズ以上、5’0,000ポイ
ズ以下であることが更に好捷しい。ここにおいて、紡糸
する際の見かけの粘度(ηm+a)とは、次式(1) %式%(1) Q:1ホールアたりの吐出量(cc/see )、t:
紡糸口金の長さくα)・ yne P:紡糸口金における圧力損失(/?、I2)、r:紡
糸口金の半径(σ) で与えられ、紡糸と同様なφ件(温度、ずり速度v=4
Q/□5)において、高什式フローテスターで測定する
ことによってめられる。η□、aはポリエステルの重合
妾、渦電、ずり速摩によって変化するが、η□、aが低
いと、溶融紡糸した糸が弱く、強電を上昇させるために
長時間の熱処理を必要とする。また、ηIT1.aが高
いと、溶融物の曳糸性が小さくなり、均一な糸を得るの
が困難になる。
本発明においては、以上のような方法で溶融押出したポ
リエステルを紡口下で急冷し、またけ紡口下に加熱筒あ
るいは保温筒等によって作られた高温雰囲気を通過した
後冷却固什し、巻取って繊維とする。紡糸する際のドラ
フト率は1.2 〜1、 o o oであることが好ま
しく、巻取速度は30m/分〜5,000m/分が好ま
しい。
本発明においては、このようにして得られた繊維を、(
1)流動開始温度より50℃低い湛変から流動開始温度
までの温度範囲において実質的に無緊張下で加熱する前
段の熱処理を行なった後、(2)前段の熱処理の最高温
1以下、Ta以上の温度範囲において、張力0.2 f
ed以上、29/d以下の緊張下に後段の熱処理を行な
う。
ここで、「流動開始温度」とけ、繊維試料をカバーガラ
スにはさんでホットステージ上に置き、偏光顕微鏡で観
察しながら30℃/分の昇温連室で加熱した時、試料が
流動開始する温度のことであり、一般に繊維試料の熱履
歴によって変化し、熱処理過程において上昇することが
あるが、ここにおいては、−処理中の各時点における流
動開始温度を意味する。
また、Taは測定周波数110H2,温度範囲0℃〜2
50℃、昇温速度5℃/分で測定した未熱処理繊維の’
I’anδ〜温度曲線において、Tanδが極大値を示
すピークのピーク基間を意味し、このようなピークが2
つ以上ある場合には最も高温側のピーク現変ヲ意味する
。なお、Taのより詳細な説明は繊維学会編「繊維物理
学」98頁(昭和37年11月30日丸丸首行)に記載
されている。
前段の熱処理において(d1通常繊維の強度が上昇する
が、これは繊維を形成するポリエステルの固相重合によ
り分子量の増大が起こるためと考えられる。この熱処理
は流動開始温度より50℃低い温度から流動開始温度ま
での温度範囲で行なうことが必要である。これより低い
温度では熱処理による強電上昇速度が小さく、強妾ヲ上
昇させるのに長時間を要し、実用的でない。熱処理速度
を一層大きくするために、流動開始温度より30℃低い
温度から流動開始温度オでの温度範囲で行なうことが(
K好ましい、また、熱処理は、この温度範囲内の一定輻
変で行なっても、貰た連続的もしくは段階的に変イヒさ
せてもよく、かかる温度範囲への昇温過程において、連
続的または段階的に温度を変化させて予備的に熱処理し
てもよい。
前段の熱処理は実質的に無緊張下に行なうことが必要で
ある。ここで「実質的に無緊張下」とは繊維に対し特に
外部から張力を与えない状態を意味しているが、約Q、
 1 fed以下の徽弱な張力は殆んど繊維に影響を与
えないので、この程変の張力が繊維に加わることは許容
される。しかし、これを超える張力は、流動開始温度に
近い高温の繊維の部分的な構造破壊葡もたらして繊維の
物性の低下の原因となり、繊維の切断が起こることもあ
るので、避ける必要がある。
前段の熱処理は、繊維の強電が所望のレベルに達するま
で行なうので、ポリエステルの種類、デニール、温度等
の条件によって必要な時間は異なるが、有意な強蜜の上
昇のために30秒以上が好ましく、実用上の意味から2
4時間以内が好ましい。
前段の熱処理の方法としては、(1)繊維をボビンに巻
いた状態で加熱する、(2)繊維をかぜ状に束ねた状態
で加熱する。r3)繊aを一組またはそれv上のロール
の間を走行させながら加熱する、(4)繊維を移動する
ネットコンベアの上に滞積させて加熱する、等があるが
、これに限らず他の方法を利用してよい。
熱処理時の雰囲気は、窒素、アルゴン等の不活性気体の
存在下または空気等信の気体の存在下で行なうことがで
きるが、比較的長時間熱処W’に行なう場合は、酸素に
よる分解を防ぐため、不活性気体中で熱処理することが
好ましい。加熱方法は、加熱した気体を繊維上に流通さ
せる方法、輻射または誘電加熱により繊維を直接加熱す
る方法、これらを併用した方法等を甲いることができる
このようにして前段の熱処理で得られた繊維は通常熱処
理的に比較して強電が50に以上増大している。さて、
本発明においてはこのようにして得られた繊維に対し、
後段の熱処理を行うが、この際、繊維を一旦室温付近ま
で冷却した後、後段の熱処理を行うこともでき、また、
前段の熱処理温度から徐々に後段の熱処理温度に移行さ
せることもできる。
後段の熱処理は、前段の熱処理に比較して、低温、高張
力、短時間で行うことに特徴がある。
後段の熱処理は、前段の熱処理の最高温度以下、Ta以
上で行なう必要があるが、この範囲において繊維を形成
するポリマー分子が連峰の易動性を有し、適当な張力を
付与することにより物性の有効な向上が達成される。
後段の熱処理は張力0.2 f/d以上、2 r/d以
下の緊張下に行う。張力0.2116未満では物性の有
効な向上が見られず、張力が2t/dを超えると過大な
張力のために繊維の部分的な構造破壊をもたらして繊維
の物性の低下の原因となり、繊維の切断が起こることが
ある。この後段の熱処理に要する時間は前段の熱処理に
比較して短時間であシ、0.1秒以上、1分以内が好ま
しい。更に好ましくは0.1秒以上、30秒以内である
。また、この後段の熱処理をざらに2段階以上に分けて
いくつかの温度、張力条件で実施してもよい。
後段の熱処理は次のような方法によって行うことができ
る。
(1)周速の異なる一組または二組以上のロールの間で
繊維を伸長させながらロール上またけホットプレート等
の加熱表面に接触させて加熱するか、または加熱気体、
放射熱等で加熱する。
(2)繊維に一定張力を付与した状態で固定しておき、
それに対して移動する加熱表面から接触または放射によ
って加熱する。
通常、後段の熱処理は空包の存在下で行なうが、場合に
よっては不活性気体雰囲気下で行なってもよい。この後
段の熱処理によって、繊維は通常、0.1%〜5π程度
伸長する。
本発明の方法によれば、(1)従来の無緊張熱処理に比
較してヤング率の高い繊維が得られる、(2)高強妾、
高ヤング率の繊維を製造するのに要する時間が、従来の
無緊張熱処理に比較して短縮できるといった特徴を有す
る他、(3)得られた繊維の寸法安定性が良好であると
いう、従来の技術からは予測できないゃぐれた特徴を持
っている。
本発明の方法で得られ念ポリエステル繊維は高強度、高
ヤング率1寸法安定性を有するので、タイヤコードをは
じめとした有機高分子材料の補強材等、産業資材用途に
使用することができる。
(へ)実施例 次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 フェノキシヒドロキノン、テレフタル酸およびp−ヒド
ロキシ安息香酸より構成されるポリエステルから本発明
の方法で繊維を製造する例を示す。
重合工程 フェノキシヒドロキノンジアセテート66. Of(0
,23モル)、テレフタル酸34.7 f (0,22
モル)、p−アセトキシ安息香酸16.5 y (0,
09モル〕を、かきまぜ機、減圧蒸留装[を取付けた重
合反応器に仕込み、窒素気流中、かきまぜながら80分
間で320℃に昇温し、320℃で20分間反応せしめ
た。はらに5分間かけて徐々に減圧し、次いで減圧KO
,2Torrで20分間反応を行った。反応終了後、窒
素を導入して系を常圧に戻し、ポリエステル溶融物を取
り出し、急冷固化させたのち、クラッシャーで粉砕し、
チップ化した。
得られたポリエステルの軟イヒ点は310℃であり、溶
融状態で光学異方性を示した。固有粘度は2.18で、
320℃における溶融粘度ば47ボイズでめった。
紡糸工程 得られたチップを180℃で8時間減圧乾燥したのち、
スクリーーi径25mの押出機及び紡口径0.25 m
、ホール数6個の紡糸孔を備えた溶融紡糸装置を用いて
紡糸孔渦1i330℃で押出し、毎分270mの速度で
巻き取った。得られたポリエステル繊維は単糸デニール
14.3cl、強度3.2f/d、伸度1.2%、初期
モジュラス311 fedであり、流動開始m18′は
370℃、T、1d150℃であった。
熱処理工程 (1)両段の熱処理 内容積10tの円筒型フラスコの中に繊維を入れ、窒素
を毎分2を流しながら、25・分間で310℃まで昇温
し、さらに20分間310℃で熱処理した。得られた熱
処理系は強度21.2 fed。
伸電s、aH1初期モジュラス329 fedであった
(2)後段の熱処理 上記繊維約50tMをとり、その下部に1.2 fed
に相当する荷重をかけて垂直に・垂らしておき、繊維に
沿って、表面温度295℃に加熱した幅5鰭のヒーター
を毎分101Mの速度で下から上に移動させながら繊維
を加熱処理した。得られた熱処理系は強度21.8f/
d、停電5.4 %、初期モジュラス392 fedで
あった向 実施例2 メチルヒドロキノン、エチレングリコール、テレフタル
酸、p−ヒト巳キシ安息香酸から構成されるポリエステ
ルから本発明の方法で繊維を製造する例を示す。
メチルヒドロキノンジアセテート、ポリエチレンテレフ
タレート、テレフタル酸tモル比31.3: 11.8
 : 29.3 : 27.3で重合器に仕込み、実施
例1とほぼ同様の方法で重合、紡糸を行なった□。
得られたポリエステル繊維ぽ単糸デニール11.2d、
強度6.1 fed 、停学2.5%、初期モジ−ラス
3 D 9 y/d、流動開始臨席は280℃、Tαけ
80℃であった。
熱処理工程 実施例1と同様な方法で、いくつかの条件で熱処理を行
った結果を表に示す。
実験席1〜4は本発明の方法、(5〜7は本発明外の方
法で行なったものである。本発明の方法によって、高ヤ
ング率の繊維が得られること、さらに強度上昇に要する
熱処理時間が短かいことがわかる。
以下余白 表、実施例2による熱処理結果 実施例4 6−ヒドロキシ−2−す7トエ酸およびp−ヒドロキシ
安息香酸から構成されるポリエステルから本発明の方法
で繊維を製造する例を示す。
6−アセトキシ−2−ナフトエ酸オよびp−アセトキシ
安息香酸をモル比25ニア5で重合器に仕込み、実施例
1と実質的に同様の方法で重合、紡糸を行なった。
得られたポリエステル繊維は単糸デニール11.8d1
強度13.6r/d、伸度5.6o10.初期モジュラ
ス392f/d、流動開始温度300℃、Tαは70℃
であった。
この繊維を実施例1と同様の方法で、8時間270℃で
前段の熱処理を行い、強度17.3i?/d 。
伸度5.8%、初期モジ−ラス2 B 6 t/dの繊
維を得た。さらに張力o、 s t/d、温度260℃
で隈段の熱処理を行った。得られだ熱処理系の物性は、
強度1 a 1 r/d 、伸度5.1%、初期モジ−
ラス40/r/d であった。
実施例3 フェニルヒドロキノンおよびテレフタル酸から構成され
るポリエステルから本発明の方法で繊維を製造する例を
示す。
フェニルヒドロキノンジアセテートおよびテレフタル酸
をモル比1:1で重合器に仕込み、実施例1と実質的に
同様の方法で重合、紡糸を行なった。
得られたポリエステル繊維は単糸デニール17.5d1
強度1.1り/d、伸度0.4%9初期モジーラス32
2 f/d 流動開始温度340℃、Tαは155℃で
あった。
この繊維を実施例1と同様の方法で4時間。
635℃で前段の熱処理を行い、強度1aC1/d。
伸度5.5%、初期モジュラス309 f/dの繊維を
得た。さらに張力1.2 Vd 、温度280℃で後段
の熱処理を行った。得られた熱処理系の物性は、強度1
9.2 f/d 、伸度4.7%、初期モジュラス37
7 y/dであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 異方性溶融物を形成するポリエステルから成る繊維を、
    流動開始温度より50℃低い湛妾から流動開始m妾まで
    の温度範囲において実質的に無緊張下で帥段の熱処理を
    行なった後、さらに両段の熱処理の最窩湛変以下、Tα
    以上のB変範囲において、張力0.25’/d以上、 
    2 S’/d以下の緊張下に後段の熱処理を行うことを
    特徴とするポリエステル繊維の製造方法(ここで、Tα
    はポリエステル繊維の温度〜Tanδ曲線のピーク湛妾
    (t?:)である)。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020175216A1 (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 株式会社クラレ 液晶ポリエステルマルチフィラメント及びその製造方法

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