JPS6023079B2 - 走行形ケ−ブルクレ−ンの主索位置調整装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、走行形ケーブルクレーンに関し、走行形ケー
ブルクレーンの主素位置をタワーに対して変位させる技
術に係るものである。

走行形ケーブルクレーンは、第１図、第２図で示す如く
、レールー上を走行するエンジンタワー３と、レール２
上を走行するテールタワー４との間に主素５を掛け渡し
、この主素５に移動自在に吊持したトロリー６からコン
クリートバケット等を吊ってダム建設におけるコンクリ
ート打設作業等に使用される。

このように、両タワー３，４あるいは、いずれか一方の
タワーが走行するケーブルクレーンを走行形ケーブルク
レーンと称され、走行するタワーを走行式タワーと称し
ている。

走行形ケーブルクレーンの特徴は、例えば第１図、第２
図に示した形式、即ち両タワー走行するものにあっては
、両タワー３，４がレール１，２上を走行移動すること
により主素５をａ範囲だけ移動でき、そのａ範囲を１台
の走行形ケープルクレーンで作業できる点にある。

この特徴は、一方のタワーのみが走行する形式の走行形
ケーブルクレーンにあっても同様で、その際作業範囲が
扇形の領域を呈する点が異なるだけである。このような
走行形ケーブルクレーンにあって、従来第３図、第４図
、第５図の如く、主索５の端末７あるいは８は、エンジ
ンタワー３あるいはテールタワー４の中心に団結されて
いる。

このため、レールー，２の長さが１寸法あるにもかかわ
らず、作業範囲は１寸法よりも少ない範囲に限定される
欠点が生じる。また、第３図、第５図の如く、同一レー
ル上に２台の走行形ケーブルクレーンを採用して２合同
時稼動による迅速な作業を行う場合にも、ｂ範囲での作
業は相手側の走行形ケーブルクレーンが退避しないかぎ
り行えず作業能率が低下する欠点を生じる。これらの欠
点を解決するために、主素５をあらかじめ中心からはず
れた一方寄りのタワー部分に団結することが公知である
。

この場合には他方寄り側の作業領域がより一層挟し、範
囲となる欠点を生じる。また走行形ケーブルクレーンを
山中に設置する場合には、レール敷設面を作るために山
肌を掘削したり、地盤や地形が悪い場合にはしール支持
手段として高価なトレッスルを採用せねばならない。

このような場合には、自然環境の破壊や経済性の悪化を
起しやすい欠点がある。このため、トレッスルの使用長
さや掘削領域の短かくてすむ短い走行路でも大きな作業
範囲を得られる走行形ケーブルクレーンの要求がある。

本発明の目的は、短い走行路範囲でも広い作業範囲を得
られる走行形ケーブルクレーンを提供することにある。
本発明の要点は、走行形ケーブルクレーンの主素とタワ
ーとを走行方向において相対的移動関係にて取り合せ、
この相対的移動により主素の走行方向への到達範囲をタ
ワーの走行移動用無いこ達成し、もって主素で支えたト
ロリーのサービスエリアを拡大する点にある。

以下に本発明の実施例を第６図から第１４図までの各図
に基づいて説明する。

走行形ケーブルクレーンのエンジンタワー３は、第６図
、第７図の如く、垂直荷重を受ける走行装置１８と水平
荷重を受ける走行装置１９とを備えてレール１上を走行
移動できる。

テールタワー４も同様であって、レール２上を走行移動
できる。エンジンタワー３とテールタワー４との上部フ
レーム部分には、第６図、第７図の如く、台車９が垂直
車輪と水平車輪とで架載される。

台車９はエンジンタワー３あるいはテールタワー４の上
部フレーム部分においてレール１あるいはレール２の長
手方向へ移動自由となっている。第６図の如く、台車９
の左端に連結された牽引ロープ１１は、エンジンタヮ−
３の４隅にそれぞれ設けたガイドシープ１３ａ，１３ｂ
，１５ａ，１５ｂの内、まずガイドシープ１３ａからガ
イドシープ１３ｂへと通して、エンジンタワー３の下部
フレ−ム上に設置したウィンチ１０のドラム１４部分に
巻き掛けられる。さらに牽引ロープ１１はドラム１４か
ら繰り出された後にガイドシープ１５ｂからガイドシー
プ１５ａへと通されて、ついには他端が台車９の右端に
連結されている。ウィンチ１０１ま牽引ロープ１１を操
作して台車９を主素５と直交する方向へ移動させる移動
駆動装置として供するもので、具体的には、第１２図の
如く、モーター２０の駆動力で減速機２１を介してドラ
ム１４を回転させ、この回転により、ガイドシープ１３
ｂ側の牽引ロープ１１を巻き取り、巻き取り量と同量だ
けガイドシープ１５ｂ側へ牽引ロープ１１を繰り出して
台車９を牽引する牽引式駆動装置となっている。

台車９を他方へ牽引する場合には、モーター２０の逆転
により上述とは逆のロープ操作を誘起させて実施する。
台車９を移動させる移動駆動装置としては、シリンダー
装置で台車９を押し引きする方法、ねじ送り方式、ある
いは台車９自身に車輪を回転させるモータ−を備える自
走式等が採用可能である。しかし、牽引式駆動装置を使
用すると、台車９から下方へはなれた位置に駆動菱鷹、
例えばウィンチ１０を設置できるので、保守点検やタワ
ーの安定化に関し有利である。テールタワ−４にもエン
ジンタワー３と同様に台車９と台車９の移動駆動装置を
備ている。

走行形ケーブルクレーンの主素５は、一端末７がエンジ
ンタワー３に設置した台車９に団結し、他端末８はテー
ルタワー４に設置した台車９に団結されている。このた
め、本実施例では、台車９自体が主素支持フレームとな
っている。したがって、主素支持フレームは、タワーに
対してレールー，２の長手方向へ移動するように取り合
っている部村であれば良い。トロリー６は、従来通り主
素５に吊持されて主素５沿いに移動する。

以上の本実施例にあって、ウインチ１０により台車９を
、第６図の如く、両タワー３，４に対してＳ寸法だけ両
タワー３，４の走行移動方向へ移動させることができる
。

このため、両タワー３，４が、第１０図の如く、レール
１，２の様部で止められても、止め位置中心から１／筏
寸法だけレール１，２の端方向へ向けて台車９に団結し
た主素５を移動させることができる。また、レール１，
２の他端部にあっては、他端側へ台車９に団結した主素
５を１／る寸法だけレール１，２の池端方向へ向けて移
動できる。したがって両端で合計Ｓ寸法だけ主索５を各
タワー３，４に対して移動調整してトロリー６のサービ
スエリアが拡大できる。よって、従来と同一長さのレー
ル１，２を採用すれば、走行形ケーブルクレーンの作業
範囲はａ範囲からＳ寸法だけ拡大できる。

また、走行形ケーブルクレーンの作業範囲をａ範囲に設
定した場合には、従来のレール長さ１寸法よりもＳ寸法
だけ短かし、Ｌ寸法のレール１，２を採用でき、短か〈
なっただけ、トレッスルの長さや、レール設置のための
岩盤掘削量を少なくでき、安価で且つ自然破壊を少なく
し得る。また、２台の走行形ケーブルクレーンを同時使
用する場合には、第９図、第１１図で示す如く、主素５
間の寸法を従来のｂ寸法よりもＳ寸法だけ短かくして各
走行形ケーブルクレーンのトロリー６間隔を接近させる
ことができ、作業能率が大中に向上する。

第１３図、第１４図で示す本発明の他の実施例は、片側
のタワーのみが走行移動する形式の走行形ケーブルクレ
ーンに本発明を採用した例である。

この場合には、走行する側のタワー部分２３に先の実施
例で示した台車９と移動駆動装置とを設け、主素５を固
定タワー２４と台車９との間に掛け渡したものであり、
先の実施例と同様に台車９を走行する側のタワー２３に
対してＳ寸法だけ主素５と直交する方向へ移動きるので
、トロリー６がとどくサービスエリアは拡大して作業範
囲が広くなる。また、従来と同じ作業範囲を設定するも
のならば「走行する側のタワー２３用のレール２２は従
来より短かくて良い。第１４図の如く２台の走行形ケー
ブルクレーンを採用した場合も、トロリー６間隔を従来
のＰ角度範囲からＱ角度範囲に少くでき、作業能率の向
上が達成できる。以上の如く、本発明によれば、走行形
ケーブルクレーンにおいて、主素の位置を作業範囲拡大
方向へ向けて位置調整できるので短い走行範囲でも大き
な作業範囲を得られる効果を呈する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の走行形ケーブルクレーンの平面配置図、
第２図は第１図の立面配置図、第３図は従来の走行形ケ
ーブルクレーンの２合併用時の平面配置図、第４図は第
２図に示したタワーの正面図、第５図は第３図に示した
タワー群の正面図、第６図は本発明の実施例によるタワ
ーの正面図、第７図は第６図の側面図、第８図はは本発
明の実施例による走行形ケーブルクレーンの平面配置図
、第９図は本発明の実施例による走行形ケーブルクレー
ンの２合併用時の平面配置図、第１０図は第８図に示し
たタワーの概略正面図、第１ １図は第９図に示したタ
ワー群の概略正面図、第１２図は第６図に示したウィン
チの平面配置図、第１３図は本発明の他の実施例におけ
る走行形ケーブルクレーンの平面配置図、第１４図は本
発明の他の実施例における走行形ケーブルクレーンの２
台併用時の平面配置図である。 １，２……レール、３……エンジンタワー、４……テー
ルタワー、５…・・・王素、６…・・・トロリー、７，
８・・・・・・主素の端末、９・・・・・・台車、１０
・・・…ウィンチ、１１……牽引ロープ、１３ａ，１３
ｂ，１５ａ，１５ｂ……ガイドシープ。 ザー図 ナと図 汐Ｊ図 ぞ４函 ナょ図 サ６図 ギ７図 才８図 ブｑ図 ナ′０図 ゲ′′図 サ′Ｚ図 次‘３図 それ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 走行形ケーブルクレーンの走行式タワーに、この走
   行式タワーの走行方向へ移動方向を設定して主索支持フ
   レームを移動自在に設置し、この主索支持フレームに前
   記走行形ケーブルクレーンの主索を取り付け、前記主索
   支持フレームに移動駆動装置を取り付けて成る走行形ケ
   ーブルクレーンの主索位置調整装置。 ２ 特許請求の範囲の第１項において、主索支持フレー
   ムは走行式タワーに架載した台車であり、移動駆動装置
   は前記台車に連結した牽引ロープをウインチに設けた牽
   引式駆動機であることを特徴とする走行形ケーブルクレ
   ーンの主索位置調整装置。 ３ 特許請求の範囲の第２項において、ウインチを台車
   よりも下方の位置の走行式タワー部分に設置し、牽引ロ
   ープを走行式タワーに設置したガイドシープを通して前
   記台車とウインチとの間に掛け渡したことを特徴とする
   走行形ケーブルクレーンの主索位置調整装置。