JPS602283B2 - 除草剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、４−（メチルスルフオニル）−２，６ージニ
トロ−Ｎ，Ｎ−ジプロピルアニリン（以下ニトラリン〔
一般名〕と略す）と２ーメチルチオ−４，６ービス−（
エチルアミノ）一Ｓ−トリアジン（以下シメトリン〔一
般名〕と略す）の二種類の化合物を有効成分とする除草
剤組成物に関し、特に水稲由において使用した場合にお
いてタィヌビェ、ホタルィ、ヘラオモダカなどに対して
単独施用では決して期待できない顕著な相乗効果を有す
る新規な除草剤組成物を提供するものである。

従来より農業技術の進歩にともない、より省力的除草が
要望され２，４ージクロロフェニルー４′ーニトロフエ
ニルエーテル（ＮＩＰ）、２，４，６ートリクロ。

フエニルー４′ーニトロフエニルエーテル（ＣＮＰ）、
２，４ージクロロフエニル−ゴーメトキシ−４′ーニト
ロフエニルエーテル（クロメトキシニル）、２，４ージ
クロロフエニルー３′−カーボメトキシー４′−ニトロ
フエニルエーブル（ビフエノツクス）などのジフエニル
エーテル系、Ｎ，Ｎ−ジェチル−４ークロロベンジルチ
オールカーバメート（ベンチオカーブ）、Ｓーエチルヘ
キサヒドロ−ＩＨ−アゼピン−１ーカーボチオエート（
モリネート）などのチオールカーバメート系、２，４−
ビス（エチルアミ／）−６ーメチルチオー１，３，５−
トリアジン（シメトリン）、２，４−ビス（イソプロピ
ルアミノ）一６ーメチルチオー１，３，５−トリアジン
（プロメトリン）などのＳートリアジン系などの各種の
除草剤が開発され使用されてきた。しかしながら、これ
らの除草剤は雑草の発生前から発生初期に使用すればタ
イヌビェ、コナギ、タマガヤツリ、キカシグサなどの水
田雑草に有効であるが、生育が進み２〜３業期以降にな
れば実際上除草効果が期待できない。したがって、使用
量を増加したり、２種あるいは３種の薬剤を組合せて使
用する必要があるため薬剤費が高くなったり水稲への薬
害をもたらしたり好ましくない結果となることがある。
そのためこれらの公知の除草剤に代る新規な水稲用除草
剤の開発が望まれている。本発明者らはこのような事情
に鑑み、新規な水稲用除草剤を関発すべく鋭意検討した
。

その結果、これまで畑作用除草剤として実用化されてい
たニトラリンに水稲用除草剤のシメトリンを組合せて使
用することによって、水田の強筈草であるタイヌピェ、
コナギ、タマガヤツリなどは勿論のこと、最近各地で発
生が多くなり従釆の除草剤では防除が困難とされている
へラオモダカ、ホタルィなどにも極めて卓効を示すこと
を見出した。さらに本発明の除草剤組成物はこれらの雑
草に対してその発生前乃至発生初期のみならず、生育の
進んだ段階で処理しても有効であり、かつこれらの効果
は各薬剤の単独施用の効果では全く予測しえない顕著な
相剰効果をもつて発現しうるという新規な知見を得るに
至り本発明を完成した。本発明薬剤の両剤の配合割合は
重量比でニトラリン１部に対してシメトリンを０．１乃
至１部程度が好ましく目的によって適宜増減して有効に
使用することができる。また本発明の除草剤組成物は更
にフェノキシ酢酸系の２ーメチルー４−クロロフェノキ
シ酪酸エチル（ＭＣＰＢ）、２−メチル−４−クロロフ
ェノキシチオ酢酸Ｓーェチル（フェノチオール）などを
混合して使用することができ、これらの組合せによる効
果も各単剤の使用に比べて高い効果を発揮し且つ２種あ
るいは３種混合剤として広く使用されているところのベ
ンチオカープ・シメトリン混合剤、ベンチオカープ・シ
メトリン・ＭＣＰ球艮合剤などに比べて顕著な効果を有
するものである。この場合においてＭＣＰＢ、フェノチ
オールなどの配合割合はニトラリン１部に対してＭＣＰ
Ｂ、フェノチオールを０．０５部乃至１部程度が好まし
い。本発明の除草剤組成物は前記した有効成分と共に各
種の担体および補助剤を配合することによって粒剤、水
和剤、乳剤等一般の農薬の調剤化法に準じて製剤化して
使用できる。

使用される坦体としては農園芸用薬剤に常用されるもの
ならば固体、液体のいずれでもよく特定のものに限定さ
れるものではない。例えば固体担体としてはタルク、ク
レー、カオリン、シリカ、けいそう士、ベントナイト等
が挙げられる。

液体担体としてはキシロール、メチルナフタレン、シク
ロヘキサノン、ソルベントナフサ等の溶剤が挙げられる
が勿論これらに限定されるものではない。また添加すべ
き補助剤としては乳化剤、湿潤剤、展着剤、分散剤等広
く農園芸用薬剤に使用されるものが使用出釆、これらを
添加することによって希釈薬液の物理性の改善をはかる
ことによって除草効果向上を期待することができる。次
に本発明に係る除草剤についての若干の実施例を挙げる
が本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない
ことはいうまでもない。

実施例中の部はすべて重量部を表わす。実施例 １ （粒剤） ニトラリン３部、シメトリン１．５部、ベントナィト１
礎邦、ドテシルベンゼンスルホン酸ソーダ２部およびク
レー８３５部を混合し、造粒機を用いて粒剤を調製した
。

実施例 ２ （粒剤） ニトラリン３部、シメトリン１．５部、ＭＣＰＢ（また
はフエノチオール）０．技都、ベントナイト１０部、ド
テシルベンゼンスルホン酸ソーダ２部およびクレー８２
．母都を混合し、造粒機を用いて粒剤を調製した。

次に本発明の除草剤組成物の効果について試験例をあげ
る。

試験例 １ （タィヌビェに対する除草効果試験） ５，０００分の１アールのワグネルポツトに水田土壌（
沖積壌土）をつめて土壌表面まで水を入れタイヌビェの
種子１０の弦を播種し軽く代掻きした後３肌の湛水条件
に保った。

薬剤処理はタィヌビヱの１葉蝋、２葵期および３葉数に
実施例１に準じて調製した所定の供試薬量を散粒した。

薬剤処理３０日後に生存した雑草の乾草重量を測定し、
次式によりタィヌビェに対する除草率（％）を求めた。
試験は１濃度３反榎制で行ないその平均値を求めた。処
理区のタイヌ 除草率二（・−繊麗嬢イヌ）ｘｌ。

。ビエ乾燥重量 その結果は第１表のとおりである。

なお第１表を含め各表においてかっこ内数字はポット当
りの平均乾燥重量（夕）を示す。第１表 試験例 ２ （ヘラオモダカに対する除草効果試験） ５，００び分の１アールのワグネルポツトに水田土壌（
沖積壌土）をつめ表層部にへラオモダカ種子をポット当
り１０雌泣播種し、そして軽く代騒きをした。

その後湛水深を３のに保ち、ヘラオモダカの発生前、１
乃至２薬期および３乃至４葵期に実施例１に準じて調製
した供試薬剤の所定の供試薬量を処理した。薬剤処理し
て３０日目に生き残り雑草の乾燥重量を測定し試験例１
と同様な方法によりへラオモダカに対する除草率を求め
た。試験は１濃度３反復制で行ないその平均値を求めた
。その結果は第２表のとおりである。第２表 試験例 ３ （ホタルィに対する除草効果試験） ５，０００分の１アールのワグネルポツトに水田土壌（
仲債壌土）をつめ、表層部にホタルィ種子をポット当り
１０雌泣播種し軽く代掻きした。

そして潅水深を３切に保ち、ホタルィの発生前、１乃至
２葵期および３乃至４葉期に実施例１に準じて調製した
所定の供試薬量を処理した。薬剤処理３０日目に生き残
り雑草の乾燥重量を測定し試験例１と同様な方法により
ホタルィに対する除草率を求めた。試験は１濃度３反復
制で行ないその平均値を求めた。その結果は第３表のと
おりである。第３表試験例 ４ （圃場条件下における除草効果試験） 試験方法として水田に３０あの試験区をつくり、１区画
あたりホタルィ種子（５夕）、ヘラオモダカ種子（５夕
）、タィヌビェ種子（５夕）、コナギ種子（５夕）を代
掻時に均一に土壌に混和した。

その後湛水深を２〜３伽に保ち、２．童簾期の種苗水稲
を機械移植した。移植１８日目に（ホタルィ３〜４葵期
、ヘラオモダカ３〜４葵期、タィヌビェ３葵期）実施例
１に準じて調製した供試薬剤の所定薬量を均一に散粒し
た。調査は薬剤処理３０日目に試験区内の５ヶ所計５あ
の生き残り雑草を抜き取って地上部の乾燥重量（夕）を
測定し、無処理地区との対比から除草率（％）を求めた
。試験は１区２蓮制で行ないその平均除草率を求めた。
なお比較薬剤として市販のサターンＳ粒剤（ベンチオカ
ーブとシメトリンとの混合物を有効成分とするもの）、
クミリードＳＭ粒剤（ベンチオカーブ、シメトリンおよ
びＭＣＰＢの３種混合物を有効成分とするもの）を使用
した。なお表中で一年生広葉雑草とはコナギ、キカシグ
サ、アブノメなどをいう。その結果は第４表のとおりで
ある。第４表但し表中かっこ内数字は無処理区の１〆当
りの雑草の平均乾燥重量（夕／め）を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ４−（メチルスルフオニル）−２，６−ジニトロ−
   Ｎ，Ｎ−ジプロピルアニリンと２−メチルチオ−４，６
   −ビス−（エチルアミノ）−Ｓ−トリアジンとを有効成
   分として含有することを特徴とする除草剤組成物。