JPS6018166Y2 - コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧料等を収納する容器本体に蓋体を開閉自在
に枢着結合してなるコンパクト容器に関するもので、よ
り具体的には蓋体の簡易開閉機構を備えたコンパクト容
器に関するものである。

本願出願人は先に容器本体或いは蓋体の周縁部にスライ
ドピース即ち摺動部材を配設し、このスライドピースを
内方に押圧することによって蓋体と容器本体との閉止係
合を解除して蓋体を開放することのできるコンパクト容
器を提供した。

この種のコンパクト容器はスライドピースのワンタッチ
操作で蓋体を開放することができるため極めて使用上便
利であるが、スライドピースの組立、自動復帰及び製造
コスト等の点で末だ改善の余地が残されていた。

本考案は上記の点を改善するもので、極めて構造簡単に
して製造コストが低く、しかも自動復帰する簡易開閉機
構を備えたコンパクト容器を提供するにある。

以下に本考案の好適な実施例について添附図面を参照に
して説明する。

１は容器本体を示し、この内部には化粧料等を収納する
凹所２が形成されている。

容器本体１の後端縁部には蓋体３が開閉自在に枢着結合
されている。

蓋体３はその内面に鏡４が添着され、またその前端縁に
は爪部片５が一体的に垂下形成されている。

爪部片５の外側面はテーパー面５ａとされ、またその内
壁面には第１の係合突片６が一体的に形威されている。

蓋体３の爪部片５に対応して容器本体１の前端縁部には
比較的横長の第１凹所７が形威され、この第１凹所７の
中央部には更に小さな第２凹所８が形威されている。

この第１凹所７の両端平面部には左右一対のピン９−９
が植設されている。

この第１凹所７内には可撓性を有するプラスチック帯片
１０が、その両端耳部１１−１１に形成された小孔１２
−１２を上記ピン９−９に嵌合することによってで配設
されている。

このプラスチック帯片１０の中央部には、前記蓋体３の
爪部片５に形威された第１の係合突片６と係合し得る第
２の係合突片１３が腕１４−１４によって内方に張出し
て形威され、この第２の係合突片１３は第２凹所８内に
嵌入している。

このプラスチック帯片１０の内壁面及び第２の係合突片
１３の内壁面は、それぞれ第１凹所７の奥面７ａと第２
凹所８の奥面８ａとから若干離れていて、プラスチック
帯片１０を内方に押圧した時にこれがその両端嵌合部を
支点として内方に湾曲し、第２の係合突片１３が第２凹
所８内に深く侵入するようになっている。

尚、プラスチック帯片１０の両端耳部１１−１１の小孔
１２−１２をピン９−９に嵌合する組立工程に於て、好
ましくは小孔１２−１２またはピン９−９の何れか一方
に予め接着剤を塗布しておくことである。

このような接着剤によって組立後にプラスチック帯片１
０が、不用意に離脱するようなことがなくなる。

本考案のコンパクト容器は上記のように構成されている
ため、蓋体３を閉じていくと爪部片５に形成された第１
の係合突片６がプラスチック帯片１０の第２の係合突片
１３と１パチンヨという音とともに係合して蓋体３が閉
止される。

この蓋体３の閉止位置からプラスチック帯片１０を内方
に押圧すると、このプラスチック帯片１０はその可撓性
により両端嵌合部を支点として内方に湾曲し、これに取
付けられた第２の係合突片１３を第２凹所８の内方へ移
動させるため、第１の係合突片１３との係合が解除され
る。

このプラスチック帯片１０の内方への湾曲の時に、その
上端が爪部片５のテーパー面５ａを押圧するので、第１
及び第２の係合突片６，１３の係合解除と同時に蓋体３
は上方へ若干開放する。

しかる後に、プラスチック帯片１０に加えていた押圧力
を解除すると、プラスチック帯片１０はその弾力性によ
り元の状態に復帰するが、蓋体３はすでに上方に開放し
ているので、第１及び第２の係合突片６，１３が相互に
係合することはない。

次いで、蓋体３を所望の角度に白道に開けて内部の化粧
料等を使用することができる。

尚、本願考案は上記実施例以外にも種々の変形例が考え
られ、例えば第５図に示すようにプラスチック帯片１０
の中央部を内側下方へ向けて傾斜させたテーパー面１０
ａとじ蓋体３の爪部片５の外側面を垂直面とし、プラス
チック帯片１０を内′方へ押圧したときにそのテーパー
面１０ａによって爪部片５の下端部を上方へ押上げるよ
うにしてもよい。

また、上記実施例では爪部片５を蓋体３にプラスチック
帯片１０を容器本体１の凹所７゜８内に設けたが、これ
らの位置関係を逆転し、爪部片を容器本体１に立設し、
蓋体３の前端縁に凹所を形威してここにプラスチック帯
片１０を配設することもできる。

以上のよに本考案のコンパクト容器では、可撓性を有す
るプラスチック帯片１０に第２の係合突片１３を一体形
成したので、このプラスチック帯片１０を容器本体１ま
たは蓋体３の周縁部に形威された凹所７内にその両端部
を止着するだけでよく、またプラスチック帯片１０に加
えた押圧力を除去するとその弾性によって自動的に復帰
するため特別のスプリング部材を不要とし、製造コスト
の低いコンパクト容器を提供することができる。

また、本願考案では爪部片とプラスチック帯片との対向
面の少なくとも一方をテーパー面として形威し、蓋体の
閉止位置において爪部片とプラスチック帯片との対向面
とは当接或いは近接しているため、このプラスチック帯
片を内方へ押圧することによって蓋体の止錠を解除する
とともに蓋体を上方へ押し上げるため、蓋体の開放操作
が極めて簡単になる。

更に、プラスチック帯片を適宜の樹脂から選択形成して
、可撓性の優れたものと腰極めて小さな押圧力で上記開
放操作を行なうことを可能なしめることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案に係るコンパクト容器の蓋体を開放した
状態を示す斜視図、第２図はプラスチック帯片を容器本
体１の凹所から分離して示す要部斜視図、第３図は蓋体
の閉止位置における要部断面図、第４図はプラスチック
帯片を内方に押圧して蓋体を開放した状態を示す要部断
面図、第５図は本考案の他の実施例を示す第３図同様の
断面図。 １・・・・・・容器本体、３・・・・・・蓋体、５・・
・・・・爪部片、６・・・・・・第１の係合突片、７，
８・・・・・・凹所、９・・・・・・ピン、１０・・・
・・・プラスチック帯片、１３・・・・・・第２の係合
突片。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）化粧料等を収納する容器本体に蓋体を開閉自在に
   その後端部に於て枢着結合してなるコンパクト容器にお
   いて、該容器本体と該蓋体の何れか一方の周縁部に第１
   の係合突片を有する爪部片を突設し、該容器本体と該蓋
   体の何れか他方の周縁部に蓋体の閉止位置において該爪
   部片が侵入し得る凹所を形成し、該凹所の両端部に可撓
   性を有するプラスチック帯片の両端を止着して該プラス
   チック帯片を内方へ湾曲自在とし、該プラスチック帯片
   の中央部に該第１の係合突片と係合し得る第２の係合突
   片を一体形成するとともに、該爪部片と該プラスチック
   帯片との対向面の少なくとも一方をテーパー面として形
   成し、該蓋体の閉止位置に於いては該爪部片と該プラス
   チック帯片との対向面とは当接或いは近接しており、該
   閉止位置から該プラスチック帯片を内方へ押圧すると、
   該第１、第２の係合突起の係合が解除されるとともにそ
   の押圧力が該テーパー面に作用して、該蓋体を上方へ若
   干自動開放させてなることを特徴とするコンパクト容器
   。
2. （２）前記凹所の両端平面部に一対のビンを植設し、該
   プラスチック帯片の両端部に形成した小孔によって該プ
   ラスチック帯片を該ピンに嵌着してなることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のコンパクト容器
   。