JPS5836332Y2 - コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は容器本体に二種の化粧料とか同種二色の化粧料
或いは化粧料とパフ等を収納するための二個の凹所を横
方向に並列して形成してなるコンパクト容器に関するも
のである。

従来公知の上記のタイプのコンパクト容器では、これら
複数の凹所を開閉する蓋体は単一の蓋体から構成されて
いるため、一方の化粧料だけを使用するとき或いはパフ
だけを使用するために一方の蓋体だけを開ければ良いと
きに他の蓋体をも開放してしまうので使用上不都合をき
たすことがあった。

本考案は上記の不都合に鑑みてなされたもので、その目
的は上記のタイプのコンパクト容器に於て、二個の凹所
に対応して二個の蓋体を設け、これら蓋体を個別に開放
することのできる構造を備えたコンパクト容器を提供す
るにある。

以下に本考案の好適な実施例について添附図面を参照に
して説明する。

図に於て、１は容器本体を示し、この内部には化粧料２
及びパフ３を収納する左右一対の凹所４，５が並列的に
形成されてなる。

容器本体１には上記凹所４，５を閉止するための左右一
対の蓋体６，７がその後端部に於て別個に開閉自在に枢
着されている。

蓋体６，７の内面には鏡８，９が取付けられ、また側蓋
体の内側前端縁には爪部片１０．１１が一体的に垂下さ
れ、爪部片１０．１１の内側面には保合用の第１突片１
２，１３がそれぞれ形成されている。

これら爪部片１０．１１に対応する容器本体１の前端縁
部は略ボックス状に切欠され、この上部にＴ型プレート
１４が取付けられて、二つの凹所１５，１６を画成して
いる。

凹所１５，１６の奥面には上記第１突片１２，１３と対
応して第２突片１７，１８が一体的に形成せられ、蓋体
６，７を閉じると第１突片１２，１３がそれぞれ第２突
片１７，１８とパチンという音とともに係合して閉止位
置を占める。

Ｔ型プレート］４の下方には両凹所１５，１６に亙って
延長する略丁字形のブツシュピース１９が配設され、こ
のブツシュピース１９の中央部小孔２０にＴ型プレート
１４の下面に取付いたピン２１が嵌挿され、このピン２
１を中心としてブツシュピース１９は水平面内に於て揺
動自在となっている。

ブツシュピース１９の両側上面は内側下方に向けて傾斜
したテーパー面２２．２３とし、閉止位置に於て蓋体、
６，７の爪部片１０゜１１がブツシュピース１９のテー
パー面２２．２３に当接或いは近接した状態にある。

好ましくは、ブツシュピース１９は可撓性を有するプラ
スチックから形成し、その中央部から内方へ延長する舌
片２４を設け、この舌片２４を両凹所１５，１６の間の
容器本体内へ挿入止着することである。

上記のようにブツシュピース１９はピン２１を中心とし
て揺動自在であるから、両釜体６，７の閉止位置におい
て、例えば第２図に示すようにブツシュピース１９の右
側前面を内方に向けて押圧すると、このブツシュピース
１９は右側部が内方へまた左側部が外方へと傾き、右側
テーパー面２３が蓋体７の爪部片１１を上方に押し上げ
て第１の突片１３と第２の突片１８との保合を解除して
、右側の蓋体７だけを開放する。

従って、右側の蓋体７はその後自由に開けて内部のパフ
３を取出して使用することができる。

次に、ブツシュピース１９の左側前面を内方に向けて押
圧すると、左側テーパー面２２が左側蓋体６の爪部片１
０を上方に押し上げて第１の突片１２と第２の突片１７
との保合を解除して左側の蓋体６だけを開放する。

その後は蓋体６を自由に開けて内部の化粧料２を使用す
ることができる。

尚、ブツシュピース１９の片側に加えた押圧力を除去す
ると、容器本体１内に止着された可撓性舌片２４の働き
によって、ブツシュピース１９は押圧力を加えない時の
状態に自動的に復帰する。

また、蓋体６，７を閉じる場合は、これらを同時に或い
は別々に行うことができ、何れの場合も蓋体６．７の爪
部片１０．１１に形成した第１の突片１２，１３が容器
本体１の凹所１５，１６内の第２の突片１７，１８と係
合するまで閉塞することである。

上記実施例に於ては、蓋体６，７の爪部片１０．１１に
形成した第１の突片１２，１３が容器本体１の凹所１５
．１６の奥面に形成した第２の突片１７，１８と係合す
るようにし、閉止位置に於てブツシュピースの片側を押
圧すると一方の爪部片を押し上げて第１と第２の突片と
の保合を解除するようにしたが、本考案はこのような構
造に限られることなく、例えばブツシュピースの両側部
を断面Ｕ字形に形成してこの奥面に上記第１の突片１２
，１３と係合し得る第２の突片を形成し、ブツシュピー
スの何れか片側を内方に押圧した時に生じる内方への揺
動によって押圧された側の第２の突片も内方に移動して
対応する第１の突片との係合を解除し、一方の蓋体を開
放するようにしても良い。

また、容器本体１の凹所４，５内には化粧料２とパフ３
とを収容したが、両凹所４，５内に異なる色の二種の化
粧料或いは同種二色の化粧料を収納しても良いことは勿
論である。

以上のように、本考案ではブツシュピース１９の右側前
面を内方に押圧することによって右側の蓋体を開放する
ことができ、また左側前面を内方に押圧することによっ
て左側の蓋体を開放することができるので、使用上極め
て都合の良いコンパクト容器とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンパクト容器の蓋体を開放して
示す斜視図で、ブツシュピースを分解して示し、第２図
はブツシュピースの片側を押圧して一方の蓋体を開放す
る状態を示す斜視図、第３図は蓋体の閉止位置における
要部縦断面図、第４図はブツシュピースの片側を押圧し
て一方の蓋体を開放する状態を示す要部縦断面図である
。 １・・・・・・容器本体、４，５・・・・・・凹所、６
，７・・・・・・蓋体、１０゜１１・・・・・・爪部片
、１２，１３・・・・・・第１の突片、１５，１６・・
・・・・凹所、１７．１８・・・・・・第２の突片、１
９・・・・・・ブツシュピース、２２．２３・・・・・
・テーパー面。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）容器本体に化粧料等を収納する凹所を横方向に並
   列して二個所形成し、該二個所の凹所を別個に開閉する
   二個の蓋体を該容器本体の後端縁部に枢着し、各蓋体の
   内側前端縁には係合突片を有する爪部片をそれぞれ形成
   し、該容器本体の中央前端部には側蓋体の該爪部片が侵
   入係合し得る凹所を形成し、該凹所内に中央部を支点と
   して水平方向に揺動自在なブツシュピースを配設し、側
   蓋体の閉止位置に於て該ブツシュピースの一方の端部を
   内方に押圧すると一方の蓋体の該爪部片の係合が解除さ
   れまた他方の端部を内方に押圧すると他方の蓋体の該爪
   部片の係合が解除されることを特徴とするコンパクト容
   器。
2. （２）前記ブツシュピースを可撓性を有するプラスチッ
   クから略丁字形に形成し、その中央部を前記支点よりも
   内側において前記容器本体内に於て支持し、前記ブツシ
   ュピースの一端部に加えた押圧力を解除すると自己弾性
   力によって復帰するように構成してなることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のコンパクト容器
   。