JPS638340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、化粧用コンパクトに係る。

本案は、押釦の押し下げで閉じた蓋の係止を容
易に解除できるようにしようとするものであり、
且つ、構成を簡潔にして安価に提供できるように
しようとするものである。

以下、本案を図示の実施例により詳細に説明す
る。

図において、１は、扁平で平面形状円形の身、
２は、該身に対応し、後部で身の後部へ枢着した
円板状の蓋、３は、身の前部へ押下げ可能に装着
した押釦であり、これらは適宜合成樹脂から成
る。

身１は、周壁１１を低く、且つ、平面形状円形
に形成し、該周壁の内縁に蓋２を受ける凹段部１
２を形成し、また、周壁の前面に前方及び上方へ
開口する凹所１３を形成し、該凹所内で、左右両
側壁１４，１４に左右一対の縦の案内長孔１５，
１５を設けると共に、両側壁の奥の下隅に左右一
対のカム片１６，１６を固定し、該カム片には中
央へ向つて次第に低くなる傾斜カム面１６ａ，１
６ａを左右対称に形成し、後壁１７の上部に閉蓋
係止用の係止突子１８を設け、周壁１１の後部に
切欠１９を設けて、該切欠にて蓋２を枢着させて
いる。

蓋２は、身１の口部内側に開閉自在に嵌合する
円板状に形成して、上記凹段部１２上へ着座さ
せ、後部にボス２１を突設して、該ボスを上記切
欠１９へ挿入して身１へ枢着し、前部に上記凹所
１３と対応させて円弧状の凹縁２２を形成すると
共に、該凹縁の中央から閉蓋時に上記係止突子１
８と係合する係合突片２３を垂設している。

押釦３は、上記凹所１３へ下降可能に納まる下
面及び背面開放の中空体に形成して、その凹所１
３へ押下げ自在に内装し、両側壁３１，３１の外
面に縦の案内突条３２，３２を突設して、該案内
突条を上記案内長孔１５，１５へ摺動自在に嵌挿
し、頂壁３３の下面から下方及び後方へ突出して
下端が上記傾斜カム面１６ａ，１６ａへ接する左
右一対の弾性垂下片３４，３４を垂設し、該弾性
垂下片の間に上方へ彎曲して中間部が上記係合突
片２３の下端に当接する弾性彎曲片３５を架設し
ている。

如上の構成であり、第１図の閉蓋状態では、第
３図に示すように、蓋２の係合突片２３が身１の
係止突子１８に係合して、閉じた蓋２が係止され
ている。

この状態において、押釦３を指で押し下げる
と、該押釦の両弾性垂下片３４，３４が身１の傾
斜カム面１６ａ，１６ａによつて内方へ弾性変形
し、これに伴いこの弾性垂下片３４，３４間の弾
性彎曲片３５が中間部で折れ上つて（弾性変形）
上記係合突片２３を突き上げ、第４図に示すよう
に、係合突片２３が係止突子１８から離脱する。

その押釦３の押し下げを放すと、該押釦は、両
弾性垂下片３４，３４と弾性彎曲片３５の弾力で
上昇復帰する。

本案によれば、押釦３を指で押し下げれば、カ
ム手段が作用して弾性彎曲片３５が弾性変形し、
これにより蓋２が突き上げられて蓋２の係止が離
脱され、従つて、蓋２の係止を極めて簡単に離脱
させることができる。

また、押釦３は、下方で押し下げるのであるか
ら、卓上へ置いたまま一指で押圧でき、且つ、強
い力を効率よく安定に加えることができ、その操
作が一指ワンタツチで極めて容易である。

而して、下降した押釦３は、指を放すことによ
りその弾性彎曲片３５の弾力で自動的に上昇復帰
し、つまり、弾性彎曲片３５が二つの動作に兼用
でき、頗る好都合である。

更に、押釦３とこれの弾性彎曲片３５等は、合
成樹脂により一体成形でき、身１のカム手段等も
身１と共に合成樹脂で一体成形できて、これを組
合わせればよく、従つて、簡潔に且つ容易に製作
できて、安価に提供でき、実用上甚だ有益であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、斜視図、第
２図は、分解斜視図、第３図は、閉蓋時の要部の
拡大断面図、第４図は、開蓋時の要部の拡大断面
図である。 １……身、２……蓋、３……押釦、３５……弾
性彎曲片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 身１と蓋２とを後部で枢着し、前部で閉蓋係止
   手段を講じた化粧用コンパクトにおいて、身１の
   前部に押釦３を押下げ自在に装着し、該押釦に弾
   性変形に伴い蓋２を突き上げる弾性彎曲片３５を
   装備させ、また、身１と押釦３との間に該押釦の
   下降に伴いその弾性彎曲片３５を上記弾性変形さ
   せるよう働くカム手段を講じたことを特徴とする
   化粧用コンパクト。