JPS6014362Y2 - 刈取機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、横回し型式の強制引起し装置を備えた刈取装
置への茎稈導入経路脇に、倒伏茎稈を機体進行方向に沿
った面内において前方下方から後方上方に向かって移動
する係止爪によって掻上げ移送すべく構成したこと縦回
し型式の強制分草装置を設けた刈取機に関する。

この種の刈取機は、圃場に這うような状態にある植立茎
稈でも確実に引起すことができるようにすることと、左
右横方向で隣接する植立茎稈の絡み付きをほぐし乍ら左
右にスムーズに分草することができるようにすることを
指向して開発され関係上、前記強制分草装置は、その係
止爪作用軌跡が強制引起し装置の係止爪作用軌跡よりも
前方に位置する状態で設けられることとなるのであるが
、前記強制分草装置を定位置に固定して設けると倒伏度
の度合に応じた良好な引起し作用ができない。

そこで、前記強制分草装置を機体前後行方向に位置変更
自在に設ける必要が生じるのであるが、従来は、実開昭
５１−１６１３２６号公報に示される如く、前記強制分
草装置を上部を支点に下部を前方に回動自在に構成して
いた為、倒伏度の大きい茎稈を引起す為に、前記強制分
草装置を前方に位置変更させた場合、その爪作用軌跡が
上方に位置変更して圃場に這うような茎稈を係止爪で引
起しできなくなる不都合があった。

本考案では、前記強制分草装置を機体前方に位置変更さ
せても上記不都合が生じないようにぜんとするものであ
る。

上記目的を達成する為の本考案の特徴構成は、前記強制
分草装置の係止爪軌跡の対地高さを一定にした状態で前
後方向に位置変更自在である点にあり、斯かる構成から
次の作用効果を奏する。

すなわち、圃場に這うような状態にある倒伏度の大きな
植立茎稈を引起す為に、前記強制分草装置を機体前方に
位置変更させても、係止爪作用軌跡の対地高さは変化せ
ず、これによって、前記倒伏度の大きい植立茎稈に係止
爪を作用させて、十分に引起した状態で強制引起し装置
に受は渡すことができるに至った。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面はコンバインを示し、機体後部に搭載した脱穀装置
１の前方に、その係止爪２Ａを機体進行方向に沿った水
平面に対して後方上方に傾斜した平面内で回動移動させ
るべく構成した左右一対の横回し型式の強制引起し装置
２，２と、これら両強制引起し装置２，２によって引起
された植立殻稈（植立茎稈）の株元部を切断するバリカ
ン型の刈刃３ならびに、刈取殻稈を漸次横倒れ姿勢に姿
勢変更し乍ら脱穀フィードチェーンＩＡの搬送始端部に
供給する縦搬送装置４からなる刈取装置工を配設すると
ともに、前記強制引起し装置２，２のうち、脱穀フィー
ドチェーン１Ａが存在する側の機体横外側部に位置する
強制引起し装置２の横外側部に、この強制引起し装置２
への茎稈導入経路Ａに導入される植立殻稈を機体進行方
向に沿った鉛直又はほぼ鉛直面内で前方下方から後方上
方に向かって移動する係止爪６Ａによって掻上げ移送す
べく構成した縦回し型式の強制分草装置６を配置してい
る。

そして、前記強制分草装置６の分草ケース６Ｂとこれに
隣接する強制引起し装置２の引起しケース２Ｂとの間に
おいて、前記刈取装置５の構成部材である伝動ケース兼
用の刈取りフレーム７前端部から伝動ケース８を立設し
、この伝動ケース８の上端部と前記両ケース６Ｂ、２Ｂ
との間に夫々、伝動装置ｉ、１０を介在させるとともに
、前記伝動ケース８と強制分草装置６の下端前方に位置
するデバイダ−１１の分草支持杆１２とに亘って、前記
強制分草装置６の分草ケース６Ｂを、その係止爪６Ａ作
用軌跡の対地傾斜角度θ１を一定にした状態で前後方向
に位置変更自在ならびにその位置で固定自在に設け、か
つ、前記強制分草装置６の係止爪６Ａ作用軌跡の対地傾
斜角度θ１を、強制引起し装置２の係止爪２Ａ作用軌跡
の対地傾斜角度と同−又はほぼ同一に構成している。

前記強制分草装置６に対する駆動装置主は、前記伝動ケ
ース８の上端部に外嵌固定した丁字形伝動筒体１３の一
方の開口筒部分と、これに外嵌固定したＬ字形の第一伝
動筒体１４の一方の開口筒部分とに亘って、前記伝動ケ
ース８に挿通保持された伝動軸１５のベベルギヤ１５Ａ
に噛合するベベルギヤ１６Ａを有する第一伝動軸１６を
回転自在に挿通支持させるとともに、前記第一伝動筒体
１４の他方の開口筒部に摺動自在に外嵌させたＬ字状の
第二伝動筒体１７の一方の開口筒部分には、強制分草装
置６の駆動スプロケット６ｃを有する入力軸６Ｄを回転
自在に挿通支持させている。

また、前記第一伝動筒体１４の他方の開口筒部分に、前
記第一伝動軸１６の他端部に装着したベベルギヤ１６Ｂ
と噛合するベベルギヤ１８Ａを有する第二伝動軸１８を
、前記第二伝動筒体１７の他方の開口筒部分には、前記
入力軸６Ｄの他端部に装着したベベルギヤ１９と噛合す
るベベルギヤ２０Ａを有する第三伝動軸２０を夫々回転
自在に挿通支持させるとともに、前記第二伝動軸１８′
と第三伝動軸２０とを、前記強制分草装置６の前後方向
での位置変更を許容する状態でスプライン嵌合させてい
る。

また、前記強制引起し装置２に対する伝動装置１１は、
前記丁字形伝動筒体１３の他方の開口筒部分とこれに外
嵌固定したＬ字形伝動筒体２１の一方の開口筒部分とに
亘って、前記伝動軸１５のベベルギヤ１５Ａに噛合する
ベベルギヤ２２Ａを有する中間伝動軸２２を回転自在に
挿通保持させるとともに、前記り字形伝動筒体２１の他
方の開口筒部分には、前記中間伝動軸２２の他端部に装
着したベベルギヤ２２Ｂと噛合するベベルギヤ２３と強
制引起し装置２の駆動スプロケット２Ｃとを有する入力
軸２Ｄを回転自在に挿通保持させている。

また、前記分草支持杆１２は、強制分草装置６の分草ケ
ース６Ａ下端部及びデバイダ−１１を取付けである支持
杆部分１２Ａを、前記刈取りフレーム７側に連設された
支持杆部分１２Ｂに摺動固定自在に挿嵌保持させて構成
している。

また、前記強制分草位置６の分草ケース６Ａに、刈取対
象茎稈を強制引起し装置２側に移移行し案内するガイド
板２４と、刈取非対象茎稈を強制引起し装置２とは反対
の横外側方に押し出し案内する分草ガイド板２５とを設
けるとともに、これら両ガイド板２４，２５の上端部に
は、強制分草装置６による掻上げ移送時に脱粒した穀物
を受容するための凹部２４Ａ、２５Ａを形成している。

また、前記強制分草装置６に隣接する強制引起し装置２
の引起し枠２Ｂ前面には、前記ガイド板２４によって移
行案内されてくる殻稈を引起し経路側に移行案内する第
二ガイド板２６を、その前端部が前記ガイド板２４の後
端部に重合位置する状態で設けている。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取機の実施例を示し、第１図はコ
ンバインの全体側面図、第２図は正面図、第３図は要部
の伝動系統図、第４図は要部の一部切欠平面図である。 ２・・・・・・強制引起し装置、工・・・・・・刈取装
置、６・・・・・・強制引起し装置、６Ａ・・・・・・
係止爪、Ａ・・・・・・茎稈導入経路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横回し型式の強制引起し装置２を備えた刈取装置５への
   茎稈導入経路Ａ脇に、倒伏茎稈を機体進行方向に沿った
   面内において前方下方から後方下方に向かって移動する
   係止爪６Ａによって掻上げ移送すべく構成した縦回し型
   式の強制分草装置６を設けた刈取機において、前記強制
   分草装置６の係止爪６Ａ作用軌跡の対地高さを一定にし
   た状態で前後方向に位置変更自在に構成しであることを
   特徴とする刈取機。