JPS601406B2 - 中空炭素繊維の製造方法 - Google Patents
中空炭素繊維の製造方法Info
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- JPS601406B2 JPS601406B2 JP56189997A JP18999781A JPS601406B2 JP S601406 B2 JPS601406 B2 JP S601406B2 JP 56189997 A JP56189997 A JP 56189997A JP 18999781 A JP18999781 A JP 18999781A JP S601406 B2 JPS601406 B2 JP S601406B2
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- fibrous
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は直径的10〜30仏のの炭素繊維のほぼ中央に
繊維軸方向に平行に連続な円形空孔を有する中空炭素繊
維の製造方法に関するものである。
繊維軸方向に平行に連続な円形空孔を有する中空炭素繊
維の製造方法に関するものである。
従来、炭素繊維は主としてポリアクリロニトリル(PA
N)、フェノール樹脂等の合成繊維や天然繊維を炭化す
るか、石炭系、石油系のピッチを原料とし、これを紡糸
した後炭化して製造されている。これらの炭素繊維はい
ずれも強度向上を志向しており、そのためには繊維には
欠陥のないものでなければならないのは当然である。ピ
ッチ類を原料とする場合、高強度の炭素繊維は光学的に
異万性組織であり、その組織は繊維軸方向に平行に配列
しているものである。このような異万性組織を有する炭
素繊維を製造する方法として、紙糸ピツチ中にすでに光
学的異方性なメソフェースを含むピッチを紡糸、炭化し
て製造する方法(たとえば、特開昭54−55625号
公報、特開昭54−160427号公報)が提案されて
いる。さらに、ピッチの段階では光学的に等方性である
が、これを紡糸後炭化過程で異方性に変化するプリメソ
フェースを含むピッチからの製造方法(特開昭56−1
1747び号)も提案されている。一方、プリメソフェ
ース以外の光学的等方性なピッチを原料として得られる
炭素繊維の組織はピッチと同様に光学的に等方性であり
、この繊維の強度は低いものである。これらはすでに周
知の事実である。炭素繊維は金属やセラミックの繊維と
比較して比重が4・さく、かつ、強度の大きいものであ
る。
N)、フェノール樹脂等の合成繊維や天然繊維を炭化す
るか、石炭系、石油系のピッチを原料とし、これを紡糸
した後炭化して製造されている。これらの炭素繊維はい
ずれも強度向上を志向しており、そのためには繊維には
欠陥のないものでなければならないのは当然である。ピ
ッチ類を原料とする場合、高強度の炭素繊維は光学的に
異万性組織であり、その組織は繊維軸方向に平行に配列
しているものである。このような異万性組織を有する炭
素繊維を製造する方法として、紙糸ピツチ中にすでに光
学的異方性なメソフェースを含むピッチを紡糸、炭化し
て製造する方法(たとえば、特開昭54−55625号
公報、特開昭54−160427号公報)が提案されて
いる。さらに、ピッチの段階では光学的に等方性である
が、これを紡糸後炭化過程で異方性に変化するプリメソ
フェースを含むピッチからの製造方法(特開昭56−1
1747び号)も提案されている。一方、プリメソフェ
ース以外の光学的等方性なピッチを原料として得られる
炭素繊維の組織はピッチと同様に光学的に等方性であり
、この繊維の強度は低いものである。これらはすでに周
知の事実である。炭素繊維は金属やセラミックの繊維と
比較して比重が4・さく、かつ、強度の大きいものであ
る。
さらに耐熱性、耐薬品性が大きいため軽量化材料として
将来性のある工業材料の1つとみられている。本発明者
らは軽量である炭素繊維をさらに軽量化し、かつ、実用
的には十分な強度を有する炭素繊維製造を目的として、
鋭意研究を重ねた結果、ピッチを原料とする場合、その
紙糸条件を選定することにより、繊維中央附近に連続な
空孔を有する繊維状ピッチが形成され、これを炭化する
ことにより、その空孔が何ら損われることなく、中空の
空孔を有する炭素繊維が製造できることを見し、出し、
本発明をなすに至った。
将来性のある工業材料の1つとみられている。本発明者
らは軽量である炭素繊維をさらに軽量化し、かつ、実用
的には十分な強度を有する炭素繊維製造を目的として、
鋭意研究を重ねた結果、ピッチを原料とする場合、その
紙糸条件を選定することにより、繊維中央附近に連続な
空孔を有する繊維状ピッチが形成され、これを炭化する
ことにより、その空孔が何ら損われることなく、中空の
空孔を有する炭素繊維が製造できることを見し、出し、
本発明をなすに至った。
中空を有する繊維は合成繊維において製造されこれらの
中空合成繊維は限外炉過や逆浸透膜、透析膜として使用
されている。
中空合成繊維は限外炉過や逆浸透膜、透析膜として使用
されている。
また、無機中空繊維は特関昭54一151622号公報
に示されており、とくに金属の中空繊維であり、流体分
離膜としての使用が開示されている。さらに、中空炭素
繊維は中空を有する合成繊維を空気中で加熱、不融化後
、焼成炭化して製造されており、最近では中空孔を有し
ないアクリルニトリル、カルボン酸ビニルおよび他のピ
ニルの共重合体の繊維を空気中での加熱、酸化温度を制
御することにより、中空炭素繊維を製造する方法も提案
されている(特開昭55−45866号公報)。
に示されており、とくに金属の中空繊維であり、流体分
離膜としての使用が開示されている。さらに、中空炭素
繊維は中空を有する合成繊維を空気中で加熱、不融化後
、焼成炭化して製造されており、最近では中空孔を有し
ないアクリルニトリル、カルボン酸ビニルおよび他のピ
ニルの共重合体の繊維を空気中での加熱、酸化温度を制
御することにより、中空炭素繊維を製造する方法も提案
されている(特開昭55−45866号公報)。
しかしながら、これはいずれも合成高分子を原料とする
ものであり、重質歴青物の1つであるピッチ類を原料と
するものではなく、また、中空孔を有する合成繊維を製
造するには特殊な紡糸口金を用いて紡糸されており、本
願発明の如き通常の円形口金を用いたものではない。本
発明はピッチを原料として繊維軸中央附近に、かつ、繊
維軸に平行に連続な円形空孔を有する中空炭素繊維の製
造方法に関するのであり、その詳細な製造方法は次の通
りである。
ものであり、重質歴青物の1つであるピッチ類を原料と
するものではなく、また、中空孔を有する合成繊維を製
造するには特殊な紡糸口金を用いて紡糸されており、本
願発明の如き通常の円形口金を用いたものではない。本
発明はピッチを原料として繊維軸中央附近に、かつ、繊
維軸に平行に連続な円形空孔を有する中空炭素繊維の製
造方法に関するのであり、その詳細な製造方法は次の通
りである。
すなわち、原料は石炭系、石油系ピッチであり、その代
表的なものはコールタールピッチ、ナフサタールピッチ
、接触分解副生タールピッチあるいは石油の減圧蒸留残
油から熱分解法その他によって製造されるピッチである
。これらのピッチは炭素質メソフェースを含んでも含ま
なくてもよいが、紡糸可能なものであることを必要とす
る。これらのピッチを紡糸するが、このとき、紡糸器ノ
ズルは円筒孔状であり、孔径とその長さ、絞糸温度(ピ
ッチの温度)、溶融したピッチ上部より加えるガス圧、
紡糸速度を適切に選定することにより、中空を有する繊
維状ピッチが得られる。この中空を有する繊維状ピッチ
を製造するこれら諸要因のうち、最も重要なものはノズ
ルの孔径(直径)とその長さである。通常、ピッチを紡
糸する場合に使用されるノズルの孔径は0.3〜0.5
柳である。このノズルによってピッチを紡糸する際、ピ
ッチを加熱して粘度を適当に調節し、上部より加圧して
ピッチをノズルに供給する。ノズル先端より出てきたピ
ッチは巻取器で繊維状ピッチとして巻き取られる。この
繊維状ピッチの繊維蓬はピッチの加熱温度(粘度)、ガ
ス圧および巻き取り速度によって決まる。ピッチの加熱
温度とガス圧はノズルに対するピッチの供給速度を決定
する。ノズル先端より出てくるピッチの量はこの供給速
度とノズルの孔径とその長さに左右される。本発明者ら
は中空を有する繊維状ピッチの形成には多くの実験から
、ノズル孔径とその長さおよび溶融したピッチ上部から
加えるガス圧を適当に選定する必要のあることを明らか
にした。それはノズル孔蓬dとして、0.3〜0.5柳
のものを用いたとき、その長さLはdに対して約1の音
以上の長さを必要とする。すなわち、孔径0.3側のと
き、その長さは3側以上である。このL/dの値が10
以下のときは、紡糸時のピッチの温度、紡糸速度、ガス
圧を厳密に設定することによって中空を有する繊維状ピ
ッチが得られることもあるが、これらの設定条件は非常
に困難であり、しかも形成される中空は小さく、また、
全ての繊維状ピッチに中空を形成するとは限らない。L
/dの値が10以上の場合、この値をいくら大きくして
もL/dが1磯付近の場合と同様の結果を与える。それ
は溶融したピッチがノズルを通過するときは層流をなす
流体であるとみられ、L/dが10で十分な定常流を形
成すると考えられるからである。当然のことながらL/
dが大きくなれば、ノズル壁面の摩擦抵抗によって、ピ
ッチの温度、ガス圧が一定のときはノズル先端でのピッ
チの流速は小さくなる。そのため巻き取り速度を小さく
しなければならない。ガス圧はゲージ圧で0.5〜3.
0k9/c虎の範囲で選定される。
表的なものはコールタールピッチ、ナフサタールピッチ
、接触分解副生タールピッチあるいは石油の減圧蒸留残
油から熱分解法その他によって製造されるピッチである
。これらのピッチは炭素質メソフェースを含んでも含ま
なくてもよいが、紡糸可能なものであることを必要とす
る。これらのピッチを紡糸するが、このとき、紡糸器ノ
ズルは円筒孔状であり、孔径とその長さ、絞糸温度(ピ
ッチの温度)、溶融したピッチ上部より加えるガス圧、
紡糸速度を適切に選定することにより、中空を有する繊
維状ピッチが得られる。この中空を有する繊維状ピッチ
を製造するこれら諸要因のうち、最も重要なものはノズ
ルの孔径(直径)とその長さである。通常、ピッチを紡
糸する場合に使用されるノズルの孔径は0.3〜0.5
柳である。このノズルによってピッチを紡糸する際、ピ
ッチを加熱して粘度を適当に調節し、上部より加圧して
ピッチをノズルに供給する。ノズル先端より出てきたピ
ッチは巻取器で繊維状ピッチとして巻き取られる。この
繊維状ピッチの繊維蓬はピッチの加熱温度(粘度)、ガ
ス圧および巻き取り速度によって決まる。ピッチの加熱
温度とガス圧はノズルに対するピッチの供給速度を決定
する。ノズル先端より出てくるピッチの量はこの供給速
度とノズルの孔径とその長さに左右される。本発明者ら
は中空を有する繊維状ピッチの形成には多くの実験から
、ノズル孔径とその長さおよび溶融したピッチ上部から
加えるガス圧を適当に選定する必要のあることを明らか
にした。それはノズル孔蓬dとして、0.3〜0.5柳
のものを用いたとき、その長さLはdに対して約1の音
以上の長さを必要とする。すなわち、孔径0.3側のと
き、その長さは3側以上である。このL/dの値が10
以下のときは、紡糸時のピッチの温度、紡糸速度、ガス
圧を厳密に設定することによって中空を有する繊維状ピ
ッチが得られることもあるが、これらの設定条件は非常
に困難であり、しかも形成される中空は小さく、また、
全ての繊維状ピッチに中空を形成するとは限らない。L
/dの値が10以上の場合、この値をいくら大きくして
もL/dが1磯付近の場合と同様の結果を与える。それ
は溶融したピッチがノズルを通過するときは層流をなす
流体であるとみられ、L/dが10で十分な定常流を形
成すると考えられるからである。当然のことながらL/
dが大きくなれば、ノズル壁面の摩擦抵抗によって、ピ
ッチの温度、ガス圧が一定のときはノズル先端でのピッ
チの流速は小さくなる。そのため巻き取り速度を小さく
しなければならない。ガス圧はゲージ圧で0.5〜3.
0k9/c虎の範囲で選定される。
望ましくは0.5〜2.0kg/cでの範囲である。こ
のガス圧の設定は中空繊維状ピッチの中空の大きさに重
要な要因を持つと考えられる。それは溶融したピッチが
ノズルを通過し、その先端に達したとき大気圧とガス圧
の差圧によってピッチは膨脹し、それによってピッチ内
部が減圧状態になることにより中空を形成すると考えら
れるからである。したがって、その差圧が0.5kg/
c瀞以下ではピッチの膨脹が小さく、中空を形成しない
。また、ピッチの温度が高いときに差圧を大きくすると
ピッチの膨脹が大きくなり、ピッチ内部に発生した減圧
により生成するガスは外部に逃げ、中空を形成しないか
、あるいは非常に小さい中空しか形成しない。紙糸時の
ピッチの溶融温度は紡糸可能な温度、つまりピッチの軟
化点より約70〜11ぴ○高い温度であり、通常の場合
と何ら変らない。
のガス圧の設定は中空繊維状ピッチの中空の大きさに重
要な要因を持つと考えられる。それは溶融したピッチが
ノズルを通過し、その先端に達したとき大気圧とガス圧
の差圧によってピッチは膨脹し、それによってピッチ内
部が減圧状態になることにより中空を形成すると考えら
れるからである。したがって、その差圧が0.5kg/
c瀞以下ではピッチの膨脹が小さく、中空を形成しない
。また、ピッチの温度が高いときに差圧を大きくすると
ピッチの膨脹が大きくなり、ピッチ内部に発生した減圧
により生成するガスは外部に逃げ、中空を形成しないか
、あるいは非常に小さい中空しか形成しない。紙糸時の
ピッチの溶融温度は紡糸可能な温度、つまりピッチの軟
化点より約70〜11ぴ○高い温度であり、通常の場合
と何ら変らない。
しかし、巻き取り速度は1000肌/min以上の速度
より、約500の/min以下の方が中空繊維状ピッチ
を形成しやすいので、高速巻き取りが可能なピッチの温
度より低温側に設定した方がよい。このようにして中空
を有する繊維状ピッチが得られるが、これから中空炭素
繊維を製造するには公知の方法による。
より、約500の/min以下の方が中空繊維状ピッチ
を形成しやすいので、高速巻き取りが可能なピッチの温
度より低温側に設定した方がよい。このようにして中空
を有する繊維状ピッチが得られるが、これから中空炭素
繊維を製造するには公知の方法による。
すなわち、繊維状ピッチを空気中で200〜300qo
で加熱して不融化処理し、ついで不活性ガス中で約10
00午0まで加熱して炭化処理する。また、必要ならば
2000C0以上に加熱して黒鉛化処理する。このよう
にして得られた中空炭素繊維は繊維外径10〜30Aw
のものである。
で加熱して不融化処理し、ついで不活性ガス中で約10
00午0まで加熱して炭化処理する。また、必要ならば
2000C0以上に加熱して黒鉛化処理する。このよう
にして得られた中空炭素繊維は繊維外径10〜30Aw
のものである。
このものの引張り強度は中空を有さない炭素繊維と比較
すれば中空であるために強度の低下は免れない。しかし
、原料ピッチに炭素質メソフェースを含むもの、あるい
はプリメソフェースを用いた場合には100kg/協以
上の強度を持ち、これは光学的等方性のピッチ系炭素繊
維のそれより大きいものである。したがって、十分実用
に耐える強度を有するとみられ、かつ、中空であるが故
に種々の用途が考えられる。以下、実施例を挙げて本発
明をさらに詳細に説明する。
すれば中空であるために強度の低下は免れない。しかし
、原料ピッチに炭素質メソフェースを含むもの、あるい
はプリメソフェースを用いた場合には100kg/協以
上の強度を持ち、これは光学的等方性のピッチ系炭素繊
維のそれより大きいものである。したがって、十分実用
に耐える強度を有するとみられ、かつ、中空であるが故
に種々の用途が考えられる。以下、実施例を挙げて本発
明をさらに詳細に説明する。
実施例 1コールタールピッチに約1M音量のキノリン
を加え、加熱溶解後炉過してコールタールピッチ中に含
まれるフリーカーボンを除去した。
を加え、加熱溶解後炉過してコールタールピッチ中に含
まれるフリーカーボンを除去した。
炉液から減圧蒸留によって溶剤を除去した。このフリー
カーボンを含まないピッチ200夕を2その内容積を持
つオートクレーヴに入れ、さらに1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリン600夕を加え、オートクレーヴ内部
の空気をアルゴンガスで置換した後バルブを締めた(ゲ
ージ圧零)。これを縄枠しながら「 平均昇溢速度20
0/mmで450℃まで加熱し、6び分間保持した。室
温まで冷却後内容物を取り出し、1物咳Hgの減圧下、
内容物温度が290午0に達するまで減圧蒸留した。こ
の蒸留残溶ピッチを500のそ/ぐィレックス製円筒容
器に入れ、あらかじめ520qoに加熱した塩浴中に投
入し、ついで10肋Hgの減圧とし、ピッチの温度が5
00ooまで昇温させ、この温度で6.5分間保持した
。時間経過後〜直ちに室温まで冷却して紡糸用ピッチを
製造した。この紡糸用ピッチは軟化点2760、固定炭
素量89.印れ%、キノリン不溶分量44.8Wt%の
ものであり、偏光顕微鏡により、その組織を観察した所
、光学的異方性メソフェースと等万性の混合したもので
あった。
カーボンを含まないピッチ200夕を2その内容積を持
つオートクレーヴに入れ、さらに1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリン600夕を加え、オートクレーヴ内部
の空気をアルゴンガスで置換した後バルブを締めた(ゲ
ージ圧零)。これを縄枠しながら「 平均昇溢速度20
0/mmで450℃まで加熱し、6び分間保持した。室
温まで冷却後内容物を取り出し、1物咳Hgの減圧下、
内容物温度が290午0に達するまで減圧蒸留した。こ
の蒸留残溶ピッチを500のそ/ぐィレックス製円筒容
器に入れ、あらかじめ520qoに加熱した塩浴中に投
入し、ついで10肋Hgの減圧とし、ピッチの温度が5
00ooまで昇温させ、この温度で6.5分間保持した
。時間経過後〜直ちに室温まで冷却して紡糸用ピッチを
製造した。この紡糸用ピッチは軟化点2760、固定炭
素量89.印れ%、キノリン不溶分量44.8Wt%の
ものであり、偏光顕微鏡により、その組織を観察した所
、光学的異方性メソフェースと等万性の混合したもので
あった。
このピッチを用いて以下の実験を行なつた。1 孔蓬0
.3肌、長さ5側のノズルを付けた内径25側、長さ1
50肌の真ちゆう製紡糸器に紡糸用ピッチ約20夕入れ
、外部よりヒーターで加熱した。
.3肌、長さ5側のノズルを付けた内径25側、長さ1
50肌の真ちゆう製紡糸器に紡糸用ピッチ約20夕入れ
、外部よりヒーターで加熱した。
加熱されたピッチの温度は熱電対で側溢し、かつ、紙糸
器上部より窒素ガスで加圧した。繊維状ピッチの巻き取
りはモーターに取付けた直径10仇岬のドラムで行なっ
た。得られた繊維状ピッチは走査型電子顕微鏡(SEM
)で繊維径、中空の有無とその大きさを観察した。溶融
したピッチ上部より加える窒素ガスのゲージ圧力を2.
0kQ/のとし、ピッチの温度と巻き取り速度を変えて
紙糸した。得られた繊維をSEMで観察し、その結果を
第1表および第1図に示した。この表からわかるように
、ピッチの温度、巻き取り速度によって繊維径および中
空孔の直径が変る。
器上部より窒素ガスで加圧した。繊維状ピッチの巻き取
りはモーターに取付けた直径10仇岬のドラムで行なっ
た。得られた繊維状ピッチは走査型電子顕微鏡(SEM
)で繊維径、中空の有無とその大きさを観察した。溶融
したピッチ上部より加える窒素ガスのゲージ圧力を2.
0kQ/のとし、ピッチの温度と巻き取り速度を変えて
紙糸した。得られた繊維をSEMで観察し、その結果を
第1表および第1図に示した。この表からわかるように
、ピッチの温度、巻き取り速度によって繊維径および中
空孔の直径が変る。
しかし、ほとんどの条件において中空孔を有する繊維状
ピッチとなる。この中空孔の状況をSEM写真によって
示す。第1図aはピッチの温度369〜37グ○、巻き
取り速度200ののものである。ほとんどの繊維は中空
を持つものである。第1図bはピッチの温度378〜3
81qC、巻き取り速度200m/minのものである
が、同図aのものにくら第1表 A欄は繊維の平均直径(〃の),B欄は中空孔の平均直
径(〃の)べて中空孔は大きくなる。
ピッチとなる。この中空孔の状況をSEM写真によって
示す。第1図aはピッチの温度369〜37グ○、巻き
取り速度200ののものである。ほとんどの繊維は中空
を持つものである。第1図bはピッチの温度378〜3
81qC、巻き取り速度200m/minのものである
が、同図aのものにくら第1表 A欄は繊維の平均直径(〃の),B欄は中空孔の平均直
径(〃の)べて中空孔は大きくなる。
このものを拡大したのが同図cおよびdに示している。
同図cのように大部分はほぼ一定の肉厚を持つ中空繊維
であるが、同図dに示す2本の中空孔を持つものもある
。第1表のピッチの温度378〜381℃、巻き取り速
度200m/minの繊維状ピッチを空気気流中、2℃
/mm昇温速度で300ooまで加熱して不融化処理し
た。
同図cのように大部分はほぼ一定の肉厚を持つ中空繊維
であるが、同図dに示す2本の中空孔を持つものもある
。第1表のピッチの温度378〜381℃、巻き取り速
度200m/minの繊維状ピッチを空気気流中、2℃
/mm昇温速度で300ooまで加熱して不融化処理し
た。
不融化処理による増量は2.5軌れ%であった。
ついで窒素ガス気流中、5℃/minの昇温速度で10
00C0まで加熱し、1粉ご間保持して炭化処理した。
得られた炭素繊維の収率は繊維状ピッチに対して89.
2wt%であった。JISR7601「炭素繊維試験方
法」の規定にしたがって、単繊維の引張強度試験を行な
った。試験片の数は20本であり、その平均値を求めた
。その結果は繊維径17仏の、引張強度128kg/め
で伸び率1.2%であった。この炭素繊維をSEMによ
って観察すると、第1図bと同様であり、中空孔の状況
も同図cと同様であった。この結果から、繊維状ピッチ
を炭化することにより、中空の状況は何ら変化しないこ
とがわかる。さらに、偏光顕微鏡でこの繊維の組織を観
察すると炭素層面は繊維軸に平行に配同しているのが認
められた。前述と同様の紡糸用ピッチと紡糸器を用い、
ピッチの温度を378〜381℃とし、巻き取り速度2
00肌/mjnおよび500m/minでピッチ上部か
らのガス圧(ゲージ圧)を変えて繊維状ピッチを製造し
た。
00C0まで加熱し、1粉ご間保持して炭化処理した。
得られた炭素繊維の収率は繊維状ピッチに対して89.
2wt%であった。JISR7601「炭素繊維試験方
法」の規定にしたがって、単繊維の引張強度試験を行な
った。試験片の数は20本であり、その平均値を求めた
。その結果は繊維径17仏の、引張強度128kg/め
で伸び率1.2%であった。この炭素繊維をSEMによ
って観察すると、第1図bと同様であり、中空孔の状況
も同図cと同様であった。この結果から、繊維状ピッチ
を炭化することにより、中空の状況は何ら変化しないこ
とがわかる。さらに、偏光顕微鏡でこの繊維の組織を観
察すると炭素層面は繊維軸に平行に配同しているのが認
められた。前述と同様の紡糸用ピッチと紡糸器を用い、
ピッチの温度を378〜381℃とし、巻き取り速度2
00肌/mjnおよび500m/minでピッチ上部か
らのガス圧(ゲージ圧)を変えて繊維状ピッチを製造し
た。
得られた繊維の外径および中空孔の大きさをSEMによ
る観察結果から求めた値をまとめて第2表に示した。第
2表 記号A,Bは第1表と同じである。
る観察結果から求めた値をまとめて第2表に示した。第
2表 記号A,Bは第1表と同じである。
ピッチの温度が一定であるので、繊維状ピッチの直径は
ガス圧が高くなるにしたがって大きくなる。
ガス圧が高くなるにしたがって大きくなる。
それと共に繊維内部に形成される中空孔の大きさも変化
し、ガス圧によって中空孔の大きさをある程度制御でき
ることがわかる。2 孔径0.3肋、その長さを1帆お
よび3柳のノズルにより、前述と同様の紡糸用ピッチを
用いて紡糸した。
し、ガス圧によって中空孔の大きさをある程度制御でき
ることがわかる。2 孔径0.3肋、その長さを1帆お
よび3柳のノズルにより、前述と同様の紡糸用ピッチを
用いて紡糸した。
孔径0.3脚、長さ1肌のノズルではピッチの温度、巻
き取速度およびガス圧を種々変えて紙糸したが、いずれ
も中空子Lを有する繊維状ピッチを製造することはでき
なかった。孔蓬0.3肋、その長さ3肌のノズルを用い
た場合はピッチの温度368〜370qo、ガス圧1.
0〜2.0k9/cその範囲、巻き取り速度200肌/
minのときに中空孔を有する繊維状ピッチが得られて
いる。
き取速度およびガス圧を種々変えて紙糸したが、いずれ
も中空子Lを有する繊維状ピッチを製造することはでき
なかった。孔蓬0.3肋、その長さ3肌のノズルを用い
た場合はピッチの温度368〜370qo、ガス圧1.
0〜2.0k9/cその範囲、巻き取り速度200肌/
minのときに中空孔を有する繊維状ピッチが得られて
いる。
ガス圧が3.0k9/鮒になると、1〜2仏肌の中空を
有する繊維状ピッチの存在は認められるが、その数は少
なく、大部分の繊維には中空孔は認められなかった。
有する繊維状ピッチの存在は認められるが、その数は少
なく、大部分の繊維には中空孔は認められなかった。
3 孔径0.5肋、その長さ10伽のノズルを用いて、
ピッチの温度37100、ガス圧0.1〜3【9/地、
巻き取り速度200の/mmの条件で紡糸した。
ピッチの温度37100、ガス圧0.1〜3【9/地、
巻き取り速度200の/mmの条件で紡糸した。
得られた繊維状ピッチをSEMで観察し、その結果をま
とめて第3表に示した。第 3 表 実施例 2 実施例1と同様にしてコールタールピッチ中のフリーカ
ーボンを除去した。
とめて第3表に示した。第 3 表 実施例 2 実施例1と同様にしてコールタールピッチ中のフリーカ
ーボンを除去した。
このピッチをパイレックス製円筒容器に入れ、あらかじ
め約4700Cに加熱した塩裕中に投入した。ついで真
空ポンプにより1仇吻Hgまで減圧にした。ピッチの温
度が450℃に達したら直ちに容器を塩俗から取り出し
、室温まで冷却した。容器残贋ピッチを紡糸用ピッチと
した。この紡糸用ピッチの組織は偏光顕微鏡の観察から
炭素質メソフェースの生成は認められないものであった
。また、軟化点は20100、固定炭素量86.かれ%
であった。孔径0.3柵、その長さ5脚のノズルを持つ
紡糸器によって種々の条件で紡糸し、繊維状ピッチを製
造した。
め約4700Cに加熱した塩裕中に投入した。ついで真
空ポンプにより1仇吻Hgまで減圧にした。ピッチの温
度が450℃に達したら直ちに容器を塩俗から取り出し
、室温まで冷却した。容器残贋ピッチを紡糸用ピッチと
した。この紡糸用ピッチの組織は偏光顕微鏡の観察から
炭素質メソフェースの生成は認められないものであった
。また、軟化点は20100、固定炭素量86.かれ%
であった。孔径0.3柵、その長さ5脚のノズルを持つ
紡糸器によって種々の条件で紡糸し、繊維状ピッチを製
造した。
得られた繊維状ピッチをSEMによって観察し、その結
果をまとめて第4表に示した。第 4 表
果をまとめて第4表に示した。第 4 表
第1図は中空孔を有する繊維状ピッチの走査型電子顕微
鏡写真図。 外1図
鏡写真図。 外1図
Claims (1)
- 1 光学的に等方性ピツチまたは異方性な炭素質メソフ
エースを含むピツチを孔径(直径)0.3〜0.5mm
、長さを孔径の10倍以上の同筒状孔ノズルを有する紡
糸器に入れて熔融し、ピツチ上部よりガスによりゲージ
圧0.3〜3kg/cm^2の範囲内の圧力でピツチを
押出して紡糸し、これを不融化処理後炭化処理すること
を特徴とする中空炭素繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56189997A JPS601406B2 (ja) | 1981-11-26 | 1981-11-26 | 中空炭素繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56189997A JPS601406B2 (ja) | 1981-11-26 | 1981-11-26 | 中空炭素繊維の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5891826A JPS5891826A (ja) | 1983-05-31 |
JPS601406B2 true JPS601406B2 (ja) | 1985-01-14 |
Family
ID=16250659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56189997A Expired JPS601406B2 (ja) | 1981-11-26 | 1981-11-26 | 中空炭素繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS601406B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0594097U (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-21 | 株式会社新来島どっく | 海水管のエアセパレータ |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5156831A (en) * | 1986-01-21 | 1992-10-20 | Clemson University | Method for producing high strength, melt spun carbon fibers |
JP4775984B2 (ja) * | 1999-09-21 | 2011-09-21 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 中空糸状多孔膜の溶融製膜方法 |
CN101820985B (zh) * | 2007-10-11 | 2013-01-16 | 东邦特耐克丝株式会社 | 碳素空心纤维及其制造方法 |
CN109371504B (zh) * | 2018-09-10 | 2020-12-15 | 临沂大学 | 一种竹节状碳纤维及其制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4919127A (ja) * | 1972-03-30 | 1974-02-20 | ||
JPS4975828A (ja) * | 1972-10-31 | 1974-07-22 | ||
JPS4986634A (ja) * | 1972-12-27 | 1974-08-20 |
-
1981
- 1981-11-26 JP JP56189997A patent/JPS601406B2/ja not_active Expired
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4919127A (ja) * | 1972-03-30 | 1974-02-20 | ||
JPS4975828A (ja) * | 1972-10-31 | 1974-07-22 | ||
JPS4986634A (ja) * | 1972-12-27 | 1974-08-20 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0594097U (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-21 | 株式会社新来島どっく | 海水管のエアセパレータ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5891826A (ja) | 1983-05-31 |
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