JPS6011360Y2 - 給湯器用ドレンバルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主に瞬間湯沸器等の給湯器に使用されるドレ
ンバルブに関する。

従来、寒冷地で瞬間湯沸器等を使用する場合、冬期間凍
結を防止するため水抜きをしなければならないが、水抜
き操作が非常に面倒であった。

−例をあげると、まず器具への給水管の途中にあるバル
ブを閉じて給水を遮断した後で、そのバルブに付属して
いる排水用バルブを開いてやり、さらに、器具から浴室
や洗面所につながる出湯管路の水抜き用のバルブを開い
て、最後に器具自体の残り水を抜くために、器具自体に
付属している水抜用のプラグ、あるいは水抜き装置がつ
いていないものは別にもうけた水抜き用のバルブを開い
てやらねばならず、操作が複雑であるのみならず、バル
ブ自体のハンドル回転数も多いため、水抜きが非常に面
倒であった。

本考案は、上記の欠点を除去し、たった−回の操作で、
しかも少ないハンドル回転角度で完全な水抜きができる
、給湯器用のドレンバルブを提供することを目的とする
。

上記目的を遠戚するための本号の基本的構成は以下のと
おりである。

すなわち、並列するシリンダの一方の側方に流入口と給
湯器に連通ずる流出口を、もう一方のシリンダの側方に
給湯器および以降の配管に連通ずる大筒口をもうけ、下
端を大きく開口して両シリンダ下方に連通ずる排水口を
形成した弁体内を、上記シリンダに密着・離脱するＯリ
ングを装着した２本のピストンが同時に上下動すべく、
上記弁体および弁体の上方に接続された支持体により上
下動を規制された円盤カムを、上記両ピストン間にピン
により連結させて構成されるものであり、排水口を最下
端部に大きく開口し、カム機構により両ピストンを同時
に作動させることにより、少ないハンドル回転角度で、
しかも−回の操作で給湯器内および配管内の湯水をすみ
やかに、かつ完全に排出できるようにしたものである。

以下、本考案を図面に掲げる実施例に即して説明する。

第１図は本考案のドレンバルブを一例として瞬間湯沸器
に接続した場合の装置図をブロック線図で示したもので
あり、本管から本考案のドレンバルブａに到る給水管ｂ
１ドレンバルブａから瞬間湯沸器Ｃに到る流出管ｄ１瞬
間湯沸器Ｃから蛇口ｅおよびドレンバルブａに達する出
湯管ｆ１瞬間湯沸器の水ガバナーからドレンバルブに到
る排出管ｇから構成される。

次に、本考案ドレンバルブの開栓状態を示した第２図、
およびその直角方向の縦断面図を示す第３図において、
１は弁体であり、内部に並列する２本のシリンダを有す
るが、図で左側のシリンダを、上から順にシリンダ部２
，３．４とし、右側のシリンダを上から順にシリンダ部
２／、３／。

４′とする。

なお、実施例においては、上記左右のシリンダ径は同じ
くしている。

側方には、上記左側のシリンダに開口する流入口５、流
出口６を、右側のシリンダに開口する上部穴部ロアおよ
び下部穴筒口８を有し、下端を大きく開口し、上記両シ
リンダに連通ずる排水口９を形成する。

流入口５は給水管すに、流出口６は流出管ｄに、上部穴
部ロアは排出管ｇに、下部穴筒口８は出湯管ｆにそれぞ
れ接続される。

なお上下の大筒口は逆転しても構わない。

１０．１０’は左右のシリンダに収容されたピストンで
あり、上述のシリンダ部２，３．４及び２’、３’、４
’に沿ってそれぞれ摺動する、Ｏリング１１，１２，１
３及び１１’、１２’、１３’を有している。

１４は円盤カムであり、ピストン１０．１０’の先端部
１５゜１５′とピン１６により連結されている。

１７は円盤カム１４に接続された操作レバーである。

１８は、ビス１９により弁体１に接続された帽子型をし
た支持体であり、上部を割いて、操作レバー１７が回転
するための溝２０をもうけている。

本考案においては、操作レバー１７の回転角度を１８０
°にしているため、開閉時には支持体１８の鍔部２１の
上端に操作レバー１７が当って、それ以上回転しないよ
うにしている。

弁体１の上端部２２は円盤カム１４が開栓方向に回転す
る際の摺動面となり、支持体１８の内部上端面２３が円
盤カム１４の開栓方向への回転時の摺動面となる。

次に本考案の作動態様について説明する。

第２図、第３図は本考案の開栓状態を示しており、流入
口５からの水は、ピストン１０のＯリング１１がシリン
ダ部２に、Ｏリング１３がシリンダ部４に密着している
ので、他に流出することなく、流出口６から湯沸器□の
給水口へと流れ出ている。

このとき、第１図で右側のシリンダにおいては、ピスト
ン１０′のＯリング１１′がシリンダ部２′に、Ｏリン
グ１２′がシリンダ部３′に、Ｏリング１３′がシリン
ダ部４′にそれぞれ密着しているので、湯沸器の水がバ
ナーと湯沸器からの出湯管内の氷あるいは湯はどこにも
流出することなく、完全に密封状態を保っている。

この状態から、第２図で操作レバー１７を右方向に回転
させると、支持体１８の内部上端面２３により上方向へ
の動きを制限された円盤カム１４は、その中心を、回転
の前半には図で左方向に、後半には図で右方向に移動さ
せながら回転し、それに伴なって円盤カム１４に、ピン
１６で連結された２本のピストン１０．１０’も同時に
下降し始める。

そのとき、先ず最初にピストン１０のＯリング１２がシ
リンダ部３にかかつて流出口６および湯沸器の給水口へ
の水を遮断し、その後でＯリング１３と、ピストン１０
′のＯリング１２′。

１３′が、それぞれシリンダ部４．３’、４’から同時
にはずれ、湯沸器内、水ガバナー、および湯沸器からの
出湯管内の水または湯は、それぞれ流出口６、上部穴部
ロアおよび下部穴筒口８を通って、弁体１の下端にもう
けた排水口９から外部に排出し始める。

最終的には１８００回転して、操作レバー１７が支持体
１８の鍔部２１の上端に当って回転を停止し、全開状態
となる。

再び開栓状態にするときは、操作レバー１７を先程と反
対方向に廻せばよいわけであり、今度は円盤カム１４は
弁体１の上端部２２に沿って摺動しながら回転し、やは
り１８０°回転して操作レバー１７が支持体１８の鍔部
２１の上端に当って回転を停止し、全開状態となる。

全開状態および全閉状態では、ピストン１０゜１０′と
ピン１６と円盤カム１４の中心点とは同一軸線上に位置
しているため、ピストン１０，１０′に働く上昇力ある
いは下降力が円盤カム１４の回転力として働くことはな
いので、従って自重によりピストンが自然に下降する、
いわゆる自走も防止できる。

また、本考案にあってはシリンダを２個有しているため
、例えば開栓状態でＯリング１３が破損したような場合
にあっても、その部分から漏洩した水は排水口９から排
出され、従って流入口５からの水が湯沸器を通らないで
出湯管内に流れ込んだり、あるいは水ガバナーに直接流
れ込むなどして、出湯管から熱湯が出てこない、という
ような事故も起こらない。

以上、本考案を図面に示す一実施例に即して説明してき
たが、本考案を５方弁でなく、大筒口を１つにして４方
弁にしたり、流入口、流出口、大筒口の位置を適宜変更
したり、作動をカム機構でなく、通常のレバー機構にし
たり、ハンドル回転角度を１８０°以内の任意の角度に
したりするなど、本考案の目的を逸脱しない程度の設計
変更は自由である。

以上述べたように本考案においては、−回の操作で、し
かも少ないハンドル回転角度で確実に、配管内および湯
沸器内の水抜きができ、排水口の面積も大きくとること
ができ、しかも排水口は弁体のもつとも低位に位置させ
ているため、水抜きも素早く、配管内および湯沸器内の
水は勿論、弁体内の水も完全に抜くことができる等の効
果の他、シリンダを２個もうけているので、Ｏリングの
事故があった場合にあっても、出湯管から熱湯が出なく
なるというようなこともない、等の効果を併せ有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の概略装置をブロック線図で示シタモノ
であり、第２図は本考案のドレンバルブの一実施例を示
す開栓状態における縦断面図であり、第３図は、その直
角方向の縦断面図で、第１図の左側部分を中心線から左
半分に、右側部分を右半分に書いている。 １・・・・・・弁体、２．３． ４．２’、 ３’、
４’・・・・・・シリンダ部、５・・・・・・流入口、
６・・・・・・流出口、７゜訃・・・・・大筒口、９・
曲・排水口、１０．１０’・・・・・・ピストン、１１
，１２，１３，１１’、１２’、１３′・・・・・・０
リング、１４・・・・・・円盤カム、１６・・・・・・
ピン、１８・・・・・・支持体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 並列するシリンダの一方の側方に流入口と給湯器に連通
   ずる流出口を、もう一方のシリンダの側方に給湯器およ
   び以降の配管に連通ずる大筒口をもうけ、下端を大きく
   開口して両シリンダ下方に連通ずる排水口を形成した弁
   体と、上下動により上記シリンダに密着・離脱して通止
   水および排水を行なうＯリングを装着した２本のピスト
   ンと、上記ピストン間にピンにより連結されて介在し、
   上記弁体、および弁体の上方に接続された支持体により
   上下動を規制された円盤カムとからなる給湯器用ドレン
   バルブ。