JPS60107732A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気テープ、磁気ディスクなどの磁気記録媒
体に関するものである。

従来例の構成とその問題点 鉄、コバルト、ニッケルまたはそれらを主成分とする合
金あるいは、それらの酸化物薄膜を、真空蒸着、スパッ
タリング、イオンブレーティングなどの真空中製膜法で
、ポリエステルフィルム。

ポリイミドフィルムなどの高分子フィルムや、非磁性金
属薄板などより成る基板上に形成した強磁性金属薄膜型
磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気記録媒体に比べて、
記録密度を飛躍的に向上せしめることが可能であるが、
この高密度化のためには、磁気ヘッドのギャップを小さ
くするとともに、短波長記録におけるスペーシングロス
を極力減少するため、磁気記録媒体の表面を極力平担化
することが必要である。しかし、あまり表面を１Ｆ−１
１Ｆ−化しすぎると、ヘッドタッチ、走行性で支障をき
／Ｃすため、磁性層表面に有機滑剤や樹脂などの滑剤層
を設けることにより、これを解決してきた。

そのため、種々の滑剤が検討されてき／こ。その中でも
、活性基を有するフッ化炭化水素化合物は通常環境（２
０℃、６０％ＲＨ）下での走行性を改善する手段とし“
Ｃ１提案されている。

しかしながら、高温高湿下の走行性に関しては、十分な
結果が得られていない。これは、磁性層表面と反応しな
い未反応のフン化炭化水素化合物の活性基が強い親水性
を有するため、高温高湿下で、十分に動摩擦係数が低下
せず、テープ鳴きが発生ずるという問題点を有していた
。

また、耐久性の面においても、ビデオテープ１／コーダ
の繰り返し使用において、テープの金属薄膜表面の摩耗
がおこり、ノイズの増加、目づまりによる出力低下が起
こるなどの問題点を有していた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題点を解消するもので、高温高湿
下における走行性に優れると共に、全環境下での繰り返
し使用時における、ノイズの増加。

目づ寸りによる出力低下のない、耐久性のすぐれた磁気
記録媒体を提供するものである。

発明の構成 本発明は、非磁性基板上に形成された強磁性金属薄膜と
、その強磁性金属薄膜上に形成された高級脂肪酸とパー
フルオロアルキルカルボン酸からなる有機層とを備えた
磁気記録媒体であり、高級脂肪酸とパーフルオロアルキ
ルカルボン酸の相乗効果によって、高温高湿下における
走行性に優れると共に、全環境下での繰り返し使用にお
いて、耐久性のすぐれたものである。

実施例の説明 以下本発明の実施例について、図面を錠前しながら説明
する。

図は本発明の実施例における磁気記録媒体の基本構成を
示す図である。図中、１は、高級脂肪酸とパーフルオロ
アルキルカルボン酸とからなる有機層であり、２は磁性
層を形成する強磁性金属薄膜、３は非磁性基板である。

本発明でいう高級脂肪酸としては、特に限定Ｖ１ないが
アルキル基の炭素原子数が１１以」二の高級脂肪酸が特
に有効である。たとえば、ラウリン酸。

ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアｌ）ン酸、：ｒ−
イコザン酸、ベヘン酸などがある。また、パーフルオロ
アルキルカルボン酸としては、特に限定はないがパーフ
ルオロアルキル基の炭素原子数が７以上のパーフルオロ
アルキルカルボン酸が特に有効である。たとえば、ペン
タデカフルオロオクタン酸、ノナデカフルオロデカン酸
、ト！Ｊコサフルオロドデカン酸、ヘプタコサフルオロ
テトラデカン酸、ラントリアコンタフルオロヘキサデカ
ン酸。

ぺ／タトリアコンタフルオロオクタデカン酸などがある
。

本発明における有機層を形成する高級脂肪酸とパーフル
オロアルキルカルボン酸の塗布量トシては、１ｍｙ　／
　ｍ’　〜１００　”ｆ　／　ｍ’　ｒ好ましくは６岬
／ｎ？〜５０７１１り／ｍ′である。１ｍｙ／ｍ”以下
の塗布量では、耐久性向上の効果は見られない。また、
１００１ｎｆ　／　ｍ”以上では、有機層によるスペー
シング・ロスによる出力低下が大きくなる。

高級脂肪酸とパーフルオロアルキルカルボン酸の割合は
、９：１〜１：９の範囲が有効である。

９：１よりもパーフルオロアルキルカルボン酸が少ない
と、繰り返し使用における耐久性（主に目づ捷りによる
出力低下）が低下し、１：９よりも高級脂肪酸が少ない
と、繰り返し使用における耐久性（主に、ノイズ増加）
が低下する。

磁性層を形成する強磁性金属薄膜上に、高級脂肪酸とパ
ーフルオロアルキルカルボン酸とを存在させる方法とし
ては、両者を含む塗布溶液を磁性層表面に塗布する方法
、各々を含む塗布溶液を順次、磁性層表面に塗布する方
法、各々を含む塗布溶液、を磁性層表面および裏面に塗
布し、媒体が巻き取られ／ことき、磁性層表面に転写さ
れる方法などから、適宜選択されるものである。

形成方法としては、従来から用いられている各種コーテ
ィング法および真空蒸着法などから、適宜利用できるも
のである。

本発明において、強磁性金属薄膜としては、例えば斜め
蒸着、あるいは、垂直蒸着法にて形成されるＧｏ、Ｎｉ
、Ｆｅなどを主体とする金属薄膜、それらの合金を主体
とする金属薄膜（たとえば、Ｃｏ−Ｃｒ垂直磁化膜）が
使用できる。さらに、プラスチックフィルムとの付着強
度改善、あるいは、強磁性金属薄膜自体の耐蝕性、耐摩
耗性改善の目的で、蒸着時の雰囲気を酸素ガスが支配的
となる雰囲気で得られる酸素を含む強磁性金属薄膜を使
用することが望ましい。

酸素の含有量としては、基板フィルム表面近傍の強磁性
金属に対する原子数比で少なくとも３係以上好ましくは
５％以上が適当である。

なお、強磁性金属薄膜の厚さは、メチル寿命と関係があ
り、厚さが４００八以下になるとスチル寿命が急激に低
下するため、厚さは４００Å以上であることが望ましい
。

以上のように構成された磁気記録媒体は、高級脂肪酸と
パーフルオロアルキルカルボン酸の相乗された潤滑効果
によって、高温高湿環境下での走行性向上、及び全環境
下での耐久性向上が達成されるものである。すなわち、
パーフルオロアルキルカルボン酸は、フッ素系特有のす
ぐれた潤滑効果と、磁性層表面への強固な付着力、撥水
性によって苛酷な環境、すなわち高温高湿、低温低湿で
の磁性層の摩耗を防ぎ、捷た、結露を防止し、主に目づ
まりによる出力低下防止にすぐれた効果を発揮している
ものと推察される。また、高級脂肪酸も同様の効果をも
っているが、高級脂肪酸とパーフルオロアルキルカルボ
ン酸との併用によって、滑剤層の構造的変化おそらく、
未反応のパーフルオロカルボン酸と高級脂肪酸の物理的
または化学的相互作用がおこり、このことによって、更
に潤滑効果が向上し、高温高湿下での走行性の向上及び
全環境での耐久性の向上が図られているものと推察され
る。

以下に本発明のさらに具体的な実施例を説明する。

（実施例１） 表面平滑性の優れたポリエチレンテレフタレート二軸延
伸フィルム上に、連続真空斜め蒸着法によって、磁性層
としてＣｏ、Ｎｉ強磁性金属薄膜（Ｎｉ：２０重量係、
膜厚１０００人）を微量の酸素の存在下で形成させた。

この強磁性金属薄膜表面にパーフルオロアルキル基の炭
素原子数が６，７゜９．１１．１３．１７のパーフルオ
ロアルキルカルボン酸を１ａｑ／ｎｌの塗布量になるよ
うに、湿式コーティング法にて各々塗布した。

更に、磁性層と反対側表面に、ウレタン樹脂。

ニトロセルロース中に炭酸カルシウム微粒子を分散させ
た塗膜を形成した後、その上に、高級脂肪酸においてア
ルキル基の炭素原子数が１７であるステアリン酸を１０
　ｍｆＪ　／　ｍ’の塗布量になるように湿式コーティ
ング法にて塗布した。その後、６０℃、３日間の熱処理
を行ない、ステアリン酸の磁性層への転写を促進させた
。次いで所定の幅に裁断して、各々の磁気テープを得た
。

次に、得られた各磁気テープについて、３０℃。

９０％ＲＨ，２３℃、ｓｓ％ＲＨ，６℃、３０％ＲＨの
各環境下での、走行性試験および、ビデオテープレコー
ダでの耐久性試験を行なった。走行性試験として、動摩
擦係数とテープ鳴きの有無とを測定した。

動摩擦係数の測定は、表面粗さ０．１Ｓの５ＵＳ３０４
のポストを用い、各環境下での１００回走行において行
なった。また、合せて同条件でテープ鳴きの有無をも測
定した。

耐久性試験は、市販ビデオテープレコーダと同等の機能
を有する試験機を用い、各環境下での繰り返し再生で行
なった。すなわち、再生出力が初期出力よりも３ｄＢ低
下するか、または、ノイズが初期よりも３ｄＢ増加する
１での走行回数を測定して行なった。

上述の試験結果を第１表に示す。なお、表中２００以上
とあるのは、２００回繰り返し走行を行なっても、初期
出力より３ｄＢ低下せず、かつノイズが初期よりもｓｄ
Ｂ増加せず、２００回で試験を中止したものである。

以下余白 （実施例２） 実施例１と同様にして形成した磁性層を形成する強磁１
１金属薄膜表面に、パーフルオロアルキ／ｌ／基の炭素
原子数が９であるノナデカフルオロデカン酸を１ｏｙｎ
ｙ／ｍ”の塗布量になるように湿式コーティング法にて
、塗布した。更に、磁性層と反苅側表面に、ウレタン樹
脂、ニトロセルロース中に炭酸カル／ラム微粒子を分散
さぜ／ζ塗膜を形成した後、その上に、アルギル基の炭
素原子数が９゜１１．１３，１７．２１の高級脂肪酸を
１ｏｖｒｇ／７７１２のめイ１ｊ量になるように湿式コ
ーティング法にて塗布し！仁。その後、６０℃、３日間
の熱処理を行ない、高級脂肪酸の磁性層への転写を促進
させた。

次いで所定の幅に裁断して、磁気テープを得た。

得られ／ヒ磁気テープについて、実施例１と同一方法で
走行性試験、及び耐久性試験を実施した。その結果を第
２表に示す。

以下余白 （実施例３） 実施例１と同様にして形成した磁性層を形成する強磁性
金属薄膜表面にパーフルオロアルキル基の炭素原子数が
６であるウンデカフルオロヘギサン酸を１０　ｍｆ　／
　ｔｎ”の塗布量になるように、湿式コーティング法に
て塗布した。更に、磁性層と反ス・」側表面に、ウレタ
ン樹脂、ニトロセルロース中に炭酸カルシウム微粒子を
分散させ／こ塗膜を形成した後、アルキル基の炭素原子
数か、６，７，９゜１１−．１３．２１の高級脂肪酸を
１０７＋１９　／　ｍ’の塗布量になるように、湿式コ
ーティング法にて塗布した。その後、６０℃、３日間の
熱処理を行ない、高級脂肪酸の磁性層への転写全促進さ
せ／こ。次いで、所定の幅に裁断して、磁気テープを得
た。得られた磁気テープについて、実施例１と同一方法
で走行性試験、及び耐久性試験を実施した。その結果を
第３表に示す。

以下余白 （比較例） 実施例１において、磁性層表面に、・く−フルオロアル
キルカルボン酸であるノナデカフルオロデカン酸を用い
、裏面塗膜上に滑剤層を設けないで、その他の条件を同
一にして、磁気テープを作製した。さらに、実施例１に
おいて、磁性層表面に、高級脂肪酸であるステアリン酸
を塗布し、裏面塗膜上に滑剤層を設けないで、その他の
条件を同一にして、磁気テープを作製した。作製された
磁気テープについて、実施例１と同一方法で走行性試験
、及び耐久性試験を実施した。その結果を第４表に示す
。

以下余白 以上のように、本実施例によれば、磁性層表面にパーフ
ルオロアルキルカルボン酸を塗布シ、裏面に高級脂肪酸
を塗布し、巻き取り後の熱処理によって磁性層に転写さ
せることによって、磁性層表面にパーフルオルカルボン
酸と高級脂肪酸とを備えることによって、全環境下で動
摩擦係数が低く、テープ鳴きも無い走行性に優れた磁気
記録媒体が得られた。また：繰り返し使用において、ノ
イズの増加、目づまりによる出力低下の無い耐久性に優
れた磁気記録媒体が得られプζ。特に、アルキル基の炭
素原子数が１１以上の高級脂肪酸とパフルオロアルキル
基の炭素原子数が７以上のパーフルオロアルキルカルボ
ン酸との組み合わせによって、潤滑効果が大きく向上し
、磁気テープの走行性および耐久性は大幅に向上してお
り、優れた特性を示している。

一方、比較例として作製した磁気テープ、すなわち高級
脂肪酸のみ、又はパーフルオロアルキルカルボン酸のみ
を磁性層表面に塗布した磁気テープは、環境条件として
はゆるやかな常温常湿下（２３℃、６６係ＲＨ）であっ
ても６０パス程度の走行回数で、主にノイズ増加によっ
て面ｊ人件の寿命となっている。さらに動摩擦係数も１
００パス目の値が１パス目より、かなり高い値を示し、
走行性に劣る特性を示している。

なお、本実施例では、一部の材料について、具体的効果
を示したが、本発明を構成するＡｉＪ述の他の４４料の
組み合わせにおいても、同様の効果を有することを確認
した。丑だ、高級脂肪酸とパーフルオロアルキルカルボ
ン酸との混合溶液の塗布ニよって、磁性層表面に両者を
設けた場合においても、−また、高級脂肪酸の溶液、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸の溶液を順次塗布し、２
層構造にした場合においても、同様の効果を有すること
を確認した。

発明の効果 以上のように本発明は非磁性基板上に強磁性金属薄膜ケ
設け、その上に高級脂肪酸とパーフルオロアルキルカル
ボン酸からなる有機層とを設けることによ−）て、高温
高湿下における走行性に優れると共に、全環境下での繰
り返し使用時における、ノイズの噌加、目づ捷りによる
出力１氏下などのない耐久性のすぐれた磁気記録媒体を
得ることができ、その実用的効果は太きい、。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例における磁気記録媒体を示す断面
図である。 １・・・・・・有機層、２・・・・・・強磁性金属薄膜
、３・・・非磁性基板。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性基板上に形成された強磁性金属薄膜と、そ
   の強磁性金属薄膜上に形成された高級脂肪酸とパーフル
   オロアルキルカルボン酸からなる有機層とを備えたこと
   を特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）高級脂肪酸のアルキル基の炭素原子数が１１以上
   で、かつパーフルオロアルキルカルボン酸のパーフルオ
   ロアルキル基の炭素原子数が７以上であることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の磁気記録媒体。