JPS63142522A

JPS63142522A - 潤滑表層を有する磁気記録媒体

Info

Publication number: JPS63142522A
Application number: JP28969386A
Authority: JP
Inventors: Yoshitaka Takahashi; 佳孝高橋; Kazuyuki Miyamoto; 和幸宮本
Original assignee: Konica Minolta Inc
Current assignee: Konica Minolta Inc
Priority date: 1986-12-03
Filing date: 1986-12-03
Publication date: 1988-06-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は磁気記録媒体に関り、特に基体上に薄膜型強磁
性層を設けた磁気記録媒体の磁性層の表面潤滑性に関す
る。

〔発明の背景〕

磁気テープ、磁気シートのような磁気記録媒体は、オー
ディオ分野やビデオ分野で広く使用されている。このよ
うな例えば磁気テープは、強磁性粉末をバインダに分散
させた塗布型のものも使用されているが、最近高密度記
録に対する要望が高まるにつれてバインダの分だけ記録
密度が小さくなる塗布型のものにかわって飽和磁化が大
きくしかもバインダを必要としないで直接蒸着、スバタ
リング、イオンブレーティング等により基体上に強磁性
金属薄膜を形成できる薄膜型磁気記録媒体が多く使用さ
れるようになってきた。

しかしながら、このような薄膜型記録媒体の強磁性層は
、摩擦係数が大きいため例えばビデオデツキで走行させ
たときに磁気ヘッドとの間の摩擦が天外＜、この摩擦が
甚だしいときは走行がストップすることもある。このよ
うに走行性が悪いのみならず、磁気ヘッド、ガイドロー
ラ、ライナ等との摩擦により傷が付き易く、このため、
ビデオテープとして使用されたとき、特に静止画像をみ
るときのいわゆるスチル耐久性やこのテープを繰返し再
生する時の所謂繰返し耐用性は塗布型のものに比べ甚だ
しく劣り、実用性が不足している。

さらに金属薄膜が空気中にさらされると外にその金属が
酸素や水分により酸化され耐蝕性に乏しいという問題が
ある。このように酸化腐食されると生成される例えば酸
化鉄は飽和磁化が小さくなりそれだけ記録媒体としての
記録密度を減少させるのみならず、この腐食された部分
や傷が生じた部分がノイズの原因になることがある。

特にコンタクトスタートストップ（ＣＳＳ）方式の磁気
ディスク装置で相当な高回転をする磁気ディスクに於て
は致命的損傷を蒙る。

これらの問題を解決するために、従来、種々の無機化合
物又は有機化合物を磁性層表面に付着又はオーバーコー
）　することが行われている。例えば特開昭５６−１４
３５４０号には金属薄膜層にポリウレタン樹脂を主成分
とする層を設けた磁気記録媒体が示されている。また、
特開昭５８−１３３６３１号には金属薄膜層にソルビタ
ンエステルを被着させた磁気記録媒体が示されている。

しかしこれらは特に磁気ヘッドに擦られたと鰺の上記耐
久性において実用的にはまだ十分でない。また、特開昭
５８−１４６０２７号には金属薄膜上に燐酸エステル又
はその金属塩からなる表面処理被膜を設けた磁気記録媒
体が示され、該発明には燐酸エステルの金属塩が好まし
い旨記載されている。

また、特開昭６０−８５４７２号には前記要望に適応す
る炭素数が１０以上のアルコールのトリアルキル燐酸エ
ステルが記載されており、この素材により、大幅な走行
性と耐久性の向上がなされるが、薄膜型媒体に於る耐久
潤滑性に乏しく且つ耐蝕性に欠ける。

特に最近磁気記録に関する技術の傾向としては、例えば
オーディオテープ関係ではコンパクトカセットの使用か
らマイクロカセットへの使用へと移行しつつあり、また
ビデオの分野では現行のＶＨＳ方式、β方式から８ミリ
ビデオ、電子カメラへと移行しつつあって、いずれもさ
らに小型化、高密度化が指向されているので、例えば磁
気テープについていえば益々薄膜化され、またその巡路
が複雑になってきてガイドボールや〃イドローラ等と接
触し擦られる頻度も多い磁気テープ及び耐ショック性、
耐過擦性を要するＣＳＳ方式の磁気デスクの走行性や耐
久潤滑性、耐蝕性等の一層の向上が望まれている状況に
対しては、上記のような従来の表面処理ではその実用性
を満足できない。

〔発明の目的〕

本発明は高密度記録媒体である磁性金属薄膜媒体に適し
た耐久潤滑性ならびに耐蝕性に優れた磁気記録媒体を提
供することを目的とする。

〔発明の構成〕

前記の本発明の目的は、非磁性基体上に磁性薄膜層を設
ける磁気記録媒体に於て、前記磁性薄膜層を設ける磁気
記録媒体面表層を第２級脂肪族アミン化合物を添加した
ことを特徴とする磁気記録媒体によって達成される。

本発明に於て前記記録媒体面表層への第２級脂肪族アミ
ン化合物の添加は造膜性のない脂肪族アミン溶液を気相
堆積させた磁性層もしくは必要により設けた保護層等の
面上に塗布し該塗布基層に含浸、保持させる同相潤滑の
形態、また造膜性を有するバインダを含む脂肪族アミン
ーバイング溶液を前記塗布基層に塗布し、潤滑性保護層
を形成する潤滑層形態で適用される。或は上記２形態の
中間的態様として媒体面表層に直接に、或は造膜性保護
層等の補助層を設けた上に、スプレー等によって密な微
細斑点状に分布させてもよい。

次に図面によって本発明の詳細な説明する。

第１図は両面フロッピィディスクの断面を示し、１は基
板、２は磁性層、３′は潤滑性保護層である。

また第２図は気相堆積させた磁性層及び保護層に脂肪族
アミン溶液を塗布し、塗布基層の保護層及び磁性層に該
アミンを含浸、保持させる態様を示す。４は未乾燥時の
該アミン溶液層、３は保護層である。１及び２は前記と
同義である。

４は乾燥によって凝析し固相潤滑性を表層に与える。

本発明に係る前記第２級脂肪族アミンは下記一般式で表
される化合物が好しい。

Ｒ，−Ｎ−Ｈ式中Ｒ１はＣａ　’−Ｃ３ｏのアルキル基またはアルケ
ニル基Ｒ２はＣ３〜Ｃ６のアルキル基またはアルケニル
基を表し、さらに必要に応じてＲ，、Ｒ２はハロゲン原
子（例えばＦ、ＣＩ）、水酸基等の置換基を有してもよ
い。

次に前記一般式で表される化合物例を掲げるが、本発明
は必ずしも例示のものに限られることはなＩ／１　。

：例示化合物：ＣＩｇ　Ｈ３３ＣＨ３Ｎ　ＨＣＩ　６　Ｈ３−Ｃ３Ｈｔ　Ｎ　ＨＣ，８Ｈ、、ＣＨ、Ｎ　ＨＣ＋　ａ　Ｈ３７Ｃ３Ｈ？　Ｎ　ＨＣ２２Ｈ＜ｓＣＨｓＮ　ＨＣ２□Ｈ４ＳＣ３Ｈ７Ｎ　ＨＣｌａ　Ｈ３５ＣＨｓ　Ｎ　ＨＣ、、Ｈ、、Ｃ３Ｈ、Ｎ　Ｈ前記化合物は公知の合成法によって容易に合成すること
ができる。

これらの化合物は単用でも２種以上併用されてもよ＜　
、０．００５〜５ｗｔ％の有機溶媒溶液として用いられ
、該有機溶媒としては塩弗化炭化水素、トルエン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラハイ
ドロフラン、キシレン、ベンゼン、シクロへキサノン、
メタノール、エタノール、プロパ７−ル、インプロパツ
ール、ブタノール、エチルセロソルブ、メチルセロソル
ブ等の単独又は混合溶媒が使用される。又水を溶媒とし
て用いることもできる。好しくは塩弗化炭化水素とトル
エンとの混合溶媒が挙げられる。

また造膜性の潤滑性保護層を形成する場合のバインダと
しては、塗布型の磁性層或はバックコート層に従来用い
られでいる公知のバインダ（例えばポリウレタン樹脂、
繊維素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フェノキシ樹脂等）
が用いられる。

表層への適用量は０．５〜３０ＩＩ１ｇ／ｌ１１２、好
ましくは１〜１１０ｌｌ１／ｍ２である。また表層に潤
滑性、防錆性などのオーバーコート層として用いる場合
には該スペーシングロスが大きく、５０Ａより薄いと耐
久潤滑性、耐蝕性への効果が少なくなる。

前記化合物に他の潤滑剤例えば燐酸エステルを併用して
もよい。併用できる潤滑剤としては、シリコーンオイル
、グラファイト、カーボンブラックグラ７トボリマ、二
硫化モリブデン、二硫化タングステン、ラウリン酸、パ
ルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミ
リスチン酸等の脂肪酸とブチルステアレート、オクチル
パルミテート、オクチルミリテート等の脂肪酸エステル
等を挙げることができる。

前記溶液を塗布するには、上記溶液に浸漬するディッピ
ング方式、この溶液を塗り付けるリバースロール方式、
エクストルージョン方式、ドクターブレード方式、グラ
ビア印刷方式、スプレ一方式等が使用され、これらによ
り塗布された塗膜は通常の手段により乾燥される。

本発明における強磁性金属薄膜としては、Ｆｅ。

Ｃｏ、Ｎｉ等の金属あるいはＦｅ−Ｃｏ　５Ｆｅ−Ｎｉ
　。

Ｆｅ−Ａｌ、Ｃｏ−Ｎｉ　、Ｆｅ−Ｃｏ−Ｎｉ　、Ｆｅ
−Ａ１−Ｎｉ　５Ｆｅ−Ｒ１＋５Ｆｅ−Ｃｕ　、Ｃｏ−
Ｃｕ　５Ｃｏ−Ａｕ　。

Ｃｏ−Ｙ、Ｃｏ−Ｌａ　、Ｃｏ−Ｐｒ　、Ｃｏ−Ｇｄ　
。

Ｃｏ−８ｍ　　、　　Ｃｏ−Ｐｔ　　、　　Ｎｉ−Ｃｕ
　　、　　Ｍｎ−Ｂ１　　、　　Ｍｎ−８ｌ）　　、　
Ｍｎ−Ａ　Ｉ　　、　Ｆｅ−０ｒ、、　　Ｃｏ−Ｃｒ　
　、　　Ｎ　１−Ｃｒ　　。

Ｆ　ｅ−Ｃｏ−Ｃｒ　ＳＦ　ｅ−Ｃｏ−Ｎ　ｉ−Ｃｒ等
のような強磁性合金或は上記の酸化物等を真空蒸着等の
気相堆積法によって薄膜状に形成したものが用いられる
。

この磁性薄膜の厚さは５００Ａから５０００　Ａ位が好
ましい。

また、気相堆積する際に酸素雰囲気中で行われたものの
方が良好な耐久性を示す。

本発明に於て必要に応じ設けられる保護層は塗布方式、
気相堆積方式で設けることができるが、好しくは気相堆
積方式である。

本発明に適用しうる保護層の素材としては、コバルト、
クロム、ニッケル、鉄、モリブデン、マンガン、バナジ
ウム、チタン、アルミニウム、ロジウム、白金、珪素、
カーボンの単体或はそれらの酸化物、窒化物、硫化物等
が各素材の特性に適した条件で適用される。更に素材と
しては機械的な保護効果、過擦防止効果が大きく更に化
学的に耐蝕性の大きなものが好ましい。

更に保護層の作用効果を上げるため特性を異にする複数
層としてもよい。

また保護層は出力のスペーシングロスを抑えるために薄
い方がよいが、薄すぎると保護効果を失うので、０．Ｏ
ｆ〜０．１５μｍが好ましい。

本発明に用いられる支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、
ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロース
、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレートのよう
なプラスチックベースあるいはＡＩ、Ａ１合金、Ｔｉ％
Ｔｉ合含Ｔｉテンレス鋼のような金属板等が用いられる
。

〔実施例〕

次に本発明の詳細な説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。

実施例−１プラスチックフィルム基板にＣｏ−Ｃｒ　（Ｃｏ８０ｗ
ｔ％Ｃｒ２０＋Ｉｌｔ％）合金ターゲットを用いてＡ＋
Ｊ’ス雰囲気中でＣｏ−Ｃｒ薄膜記録層を０．２μｍ１
さらに分圧２０％の酸素を含むＡｒガス雰囲気中でＣｏ
−Ｃｒ酸化膜保！ｌｆｆ１の０．０２μｌをスパッタリ
ングにて両面形成する。さらにこの上に第１表の４種の
潤滑剤を両面塗布し、現行のＮＦ−ＨＤと同じ形態のデ
ィスクを作成した。これをやはり市販の１４Ｆ−ＨＤの
ドライブを用いて同一トラック再生の耐久性のテストを
行なったところ、■（比較）のディスクは１万パス、■
■（比較）のディスクは１００万バスで記録層の剥離が
生じたがＣ（本発明）のディスクは３００万バスを経過
しでも記録層の剥離はなく再生出力も低下しなかった。

またこれらの４種のディスクを６０℃８０％旧１の雰囲
気中で耐蝕性試験を行なったところＶＳＭの測定で記録
膜の飽和磁化がｅ７％。

０５％、０６％、０３％それぞれ低下した。このように
◎のような脂肪族アミンはカチオン系なので耐蝕性が優
れているだけでなく前述のように耐久潤滑性も優れてお
り、耐久性、耐蝕性に劣っていた金属薄膜媒体に適した
耐久潤滑性を与えるものであることがわかる。これによ
り磁性金属薄膜を用いた高密度記録媒体の実現が可能と
なった。

〔第１表〕 ■ステアリン酸　　　　　　　（アニオン）■パーフル
オロアルキル第４級アンモニウムヨウ化物　　　　　　
　　　（カチオン）■エイコシルアミン　　　　　（カ
チオン）■オクタデシルメチルアミン　（カチオン）〔
第２表〕耐久性　　　　　　耐蝕性（飽和磁化減少率）〔オントラック再生〕〔６０℃８０％ＲＨ環境下〕■　
　１万バスにて剥離　　　　　７％■　１００万パスに
て剥離　　　　　５％０１００万バスで剥離　　　　　
　６％◎　３００万バスで変化なし　　　　３％

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の態様を備えた両面フロッピ
ィディスクの断面図である。１・・・基板、２・・・磁性層、３・・・保護層、　　３′・・・潤滑性保護層４・・・
未乾燥溶液層。第１図第２図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）非磁性基体上に磁性薄膜層を設ける磁気記録媒体
に於て、前記磁性薄膜層を設ける磁気記録媒体面表層に
第２級脂肪族アミン化合物を添加したことを特徴とする
磁気記録媒体。
（２）前記磁気記録媒体が回転により記録再生を行う形
態である特許請求の範囲第１項記載の磁気記録媒体。